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いつぞやの『ホストKYO]』的な何かと思いなせえ。あえて流れを無視する 客商売、それには共通する業がある。お客様に満足していってもらう、それが一期一会であろうとも。 ここに一人、その極意を求めて上京した次期女将候補がいた。 玄「こ、ここが憧ちゃんや穏乃ちゃんが通い詰めているという……なるほどなるほど~。照明で落ち着いた雰囲気を出してる、これは中々   しかし問題はやはりサービスなのです、人こそが客商売の肝、いくよ、おー!」 興奮を隠さず彼女は店内に入り、物怖じせずスタッフに声をかける 玄「本日初めて予約した松実玄ですが、KYOさんのお時間は空いておりますでしょうか?」 しかし、物腰は丁寧。しかも事前に予約済みな辺り用意も周到である。 京太郎「勿論貴女のために空けております。よろしければお手を、お姫様」 キラキラとシャンデリアの光に輝く金髪と微笑み、それに一瞬心を奪われそうになるも彼女は堪える 玄(今回は憧ちゃんに頼んでお勉強するために来たんだから、少しでも盗まないと!   むむむ、これはエスコート慣れしているのです、心引き締めねば!) 数分後 玄「こんなに話が合う人初めてだよ! 憧ちゃんの言う通りとってもいい人」 京太郎「そう言ってくれるのは嬉しいですけど、ちょっと嫉妬しちゃうかな」 玄「え?」 京太郎「相手が女の子だってわかってるけど、玄さんの信頼を勝ち取ってる彼女に。     おっと、こんなの言ってたなんて他には内緒にしてくださいね。玄にはなんだか口が軽くなるな」 玄(うわ、うわ、今人生で初めて男の人に名前を呼び捨てに! それに憧ちゃんが羨ましいなんて) 玄「私の方こそ憧ちゃんにちょっと嫉妬しちゃうかな。KYOさんは憧ちゃんと長いんでしょ?」 京太郎「大体1年と少し、かな。中々会えないのは寂しいですけどね。でもそれを言うなら、玄の方が皆と離れてて寂しいでしょう?」 そっと頬に手をかざして、ゆっくりと撫でて 京太郎「いつも頑張って笑顔で、すごいよ。でも疲れたら俺の前でくらいは強がらないで」 玄「……知ってるの? うちの旅館のこと」 京太郎「そりゃあ、大事なお姫様のことだから調べるくらいはね。     松実旅館の両看板、でも看板っていつも見られてるから気を張り続けたら無理が来ちゃう     だからその前に誰かに吐き出そう? 俺が信用できないなら、友達でも」 玄「信用できないなんてこと! そんな風に私のこと気遣ってもらったの、久しぶりで……ちょっとだけ、付き合ってくれるかな?」 京太郎「勿論です、お姫様」 数時間後 玄「えへへ、すっごく素敵だったのです。憧ちゃんはいいなあ、こっちに住んでるから気軽に会えて   あれ? ポッケに何か入って……」 紙に書かれた文面を見て、見る見るうちに彼女の顔は赤くなる 『遠く離れてるから、頑張ってるお姫様だけに連絡先教えておきます。お店や憧たちには内緒ですよ。  愚痴でも何でも、いつでも承りますからいつでもお声がけを、プリンセス玄 From京』 玄「え、ええ? こ、こんな特別扱いなんて、全然私お金落としたりできないのに。   あ、憧ちゃんには悪いけど、内緒に、これは私の宝物に! あと、たまに憧ちゃんの顔見るためとかでこっちに来ても、いいよね?」 『老舗の看板娘、松実玄編』、カン

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