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須賀京太郎へ 『これから書く内容は、嘘だと思うかもしれないが、全部本当のことだ。心して読んで欲しい。  この手紙を読む時、恐らく高校一年のインターハイが終わった頃だと思う。  単刀直入に言う。お前は夏休みが終わる前に麻雀部を辞めた方が良い。  突然こんなことを言われて怒っているかもしれないが、順序立てて説明するので、最後まで読んで欲しい。  高校一年の時、知ってるだろうが、清澄は団体戦で優勝した。  それは純粋に嬉しいと思っただろうが、同時に自分だけ蚊帳の外に居る気がしてたと思う。  それは、インターハイ後、周りから期待されることで、更に酷くなっていく。  実際、今だからわかるが、あの頃の清澄の状況はお世辞にも初心者には優しくない環境だった。  部員6人の内、初心者は1人だけ。加えて顧問の先生は名前だけで、指導者もいなかった。  それに、卓につけるのは四人だが、牌符をつけるために更に一人必要で、実質対局中、完全に手が空くのは一人だけ。  この一人がお前だった場合、雑用を押し付けられるか、教本片手にネト麻をしてたと思う。  指導なんて対局してない極稀な時間しか受けられなくなった。  当然だ。他の五人は周囲からの期待を受けてインターハイ前より練習に熱が入ってた。  竹井先輩は、推薦が決まったから、腕を磨くために結局卒業するまで引退せずにいた。  他の四人は新人戦や国麻、ウィンターカップといった大会のために更に腕を磨かなきゃならなかった。  練習相手にもならない初心者のお前に構ってる時間なんて無かったんだ。  お前にしたって、周りの期待がわかってたから、五人に自分のために時間を割いて欲しい何て言えなかった。  まあ、言ったとして、時間を割いてくれたかは今となってはわからんが。  たまに卓につけたとしても、初心者で知識も経験も足りないお前は簡単に放銃して、相当配牌が良くないと和了できず、良くて棚ぼたで三位。悪ければトビ終了。  正直、今思うと何で続けてられたのかわからん。  そして、二年生になった時が一番悲惨だった。  去年の成績のお陰で、新入部員が大勢入ってきた。その結果、雑用すらすることが無くなって、部活の中に居場所が無くなり始めた。  録に指導も受けられず、勉強は何とか続けてたけど、弱いままだった俺を慕うような奇特な後輩は居なくて、後輩達からの「なんでこの人麻雀部に居るんだろう?」って視線が痛くて仕方無かった。  その後の地区予選で一回戦負けしたお前は遂に耐えられなくなり、麻雀部を辞める。  段々距離ができてたとはいえ、あの時、特に誰からも反対されなかったのが一番辛かったな。  麻雀部を辞めたは良いが、二年生の夏休み前なんて半端な時期な上、何かやりたいことができた訳でもないお前は、そのまま帰宅部になる。  それから卒業するまで、特に何かに熱を上げることもなく、同じ帰宅部の連中と遊んだりしてた。  同時期に入部した三人とは目すら合わせなくなった。  途中からわかってたと思うが、俺は未来のお前だ。  高校を卒業した後も、あの時の疎外感からなのか、何かに熱を上げられなくなり、社会人になった今も、死んだように生きてる。  もし、やり直せるならと考え、それならやっぱり高校一年の夏休み前だと思いこの手紙を送った。  この手紙を読んで、尚、麻雀部に居たいというなら、お前は正真正銘の馬鹿だ。  考え直すなら今しかないんだ。  どうか俺みたいにならないことを祈る。 未来の須賀京太郎より 』 京太郎「…何だこれ?」 咲「京ちゃんおはようー。どうしたの?」 京太郎「おう、咲、おはよう。いや、この手紙今朝届いたんだけどさ…」ペラッ 咲「ん? 読んで良いの? …何これ!?」 京太郎「さあ? イタズラかな」 咲「イタズラにしたって限度があるよ! 特にココ! 京ちゃんが辞めるって言った時に誰も反対しないなんて! 私が止めない訳ないじゃん!!」ウガー 京太郎「怒んなって」ナデナデ 咲「だって!」 京太郎「あと、恥ずかしいから大声でそういうこと言うな」ペシッ 咲「あうっ! む~っ…」 京太郎「だから、怒んなって」ナデナデ 咲「…む~っ。なんか納得いかないけど、京ちゃんが気にしないなら私も気にしない」 京太郎「うんうん。気にしたら負けだろ、こういうのは。よし! さっさと部活行こうぜ」テヲサシダス 咲「うん!」テヲツナグ バッドエンド京ちゃん、誤って京咲世界線に手紙を送ってしまうの巻 カンッ!

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