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洋榎『目出度いなヒッサ』 久「ええ、あなたもね洋榎」 洋榎『まあ、うちは元々有名やったからな。プロチームに指名されるのは当然やわ』 久「確かにそうよね。そう言う意味じゃあぽっと出の私を誘ってくれたあのチームには感謝しないとね」 洋榎『そうやでヒッサ! まあ、春からはうちら同じチームに所属する仲間やからよろしゅうな』 久「チームメイトだからって負けないわよ」 洋榎『うちに勝とうなんて百万年早いって教えたるわ! ところでなヒッサ、ちょっと話があるねんけど……』 久「何よ改まって?」 洋榎『あのな男、紹介してくれへん?』 久「は?」 洋榎『真面目な話や、うち彼氏欲しいねん』 久「紹介するまでもなく洋榎って可愛いし、モテるでしょ?」 洋榎『はあ、分かってへんな……こっちじゃあ"愛宕のおもろい顔の方"、"胸が残念な姉"とか呼ばれとるんやで? 異性からの人気は全部絹に持ってかれとるからモテへんのや……』 久「それは、ぷっくっく、御愁傷様ね、アハハ」ヒッサッサッサ 洋榎『ほんま笑い話ですまんのやけど(泣)?』 久「ごめんごめん、でも男を紹介しろって言われても、良い手合いがいないわよ。良い男ってモテるから既に売り切れだし」 洋榎『あかんか……否、待った、お前んとこの一年に格好良い子おったやんけ、彼を紹介してくれればええんやで?』 久「須賀くん? 紹介しても良いけれど、あの子は望み薄でダメだと思うわよ」 洋榎『何でや?』 久「須賀くんは洋榎よりも妹さんの方が好みだからね」 洋榎『……胸か』 久「ええ」 洋榎『何でうちの胸は小さいんや!? おかんも絹もバインバインやのにうちだけペタンとかほんまおかしいやろ!! 働けやうちの遺伝子……』 久「憐れね」 洋榎『うっさいわ! はあ、あかんな、うちこのままやと結婚できんかもしれへんな……』 久「は? 何それ?」 洋榎『ん? あれ、知らへんの? 有名なジンクスなんねんけど?』 久「知らないわね教えてくれる?」 洋榎『しゃあないな、女性プロ雀士は結婚できへんねん』 久「嘘乙」 洋榎『信じてくれへんの? ほんまの話なんやで』 久「確かに女性プロは独身が多いけど結婚している人も少なくないじゃない。あなたのお母さんだってプロ在籍中に入籍したの知ってるわよ」 洋榎『ああ、分かった。ヒッサはほんまに知らへんのやな』 久「どういう意味よ?」 洋榎『ええか、結婚出来た女性プロはな在学中、ないしはプロ転向前から彼氏がおった奴だけなんや!』 久「……えっ?」 洋榎『嘘やないで、おかんはおとうとは高校の頃から付きあっとったし、他のプロも大半そうや』 久「マジ?」 洋榎『マジや、せやからうちは彼氏を探しとるんやで! このままじゃアラフォーコースや……ヒッサかて行き遅れんのは嫌やろ?』 久「私だってアラフォーコースは嫌よ!」 洋榎『分かってくれたか……ほな、ダメ元でええから一年の須賀くんを紹介してえや?』 久「洋榎、悲しいわね。私が彼を狙うから諦めなさい」 洋榎『ふぁ!?』 久「良い情報教えてくれてありがとう」 洋榎『待たんかい! ふざけんなや !』 久「それじゃあ、アディオス」 洋榎『ファッキューヒッ……』プツン 久「……ふう、とんでもない情報を教えられたわね。早速、明日から動くことにしましょう」 尚、既に動いていた美穂子、彼女の行動に触発されていた清澄三人娘たちの間で戦争が勃発していた模様 出遅れたヒッサ、残念ヒッサ、ファッキューヒッサ!! カンッ!

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