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『ーーーーすまん!』
「父さん……」
東京での大学生活にも慣れた頃
電話ごしに、俺は父に謝罪された
今まで両親に何不自由なく裕福な暮らしをさせてもらっていた……だからこれからもずっと我が家は割と金持ちなんだと言う認識を、勝手に持っていた
……だが現実は甘くなかった……
『……仕事は見つける!せめて京太郎の学費くらいは満足に支払えないのは余りにも情けない!』
『けどあなたはもう若くないわ……私が働きます、今なら主婦の働き手が結構あるわよ』
『そう言ったって母さんだって……』
後ろから母の声も聞こえた、生まれてからずっと共にいてくれた専業主婦である
年齢的に再就職が難航しそうな父、専業主婦から突然仕事を始める母
どちらも上手くいくか不安が残るし、家や車のローンだってまだあるんじゃなかったか……?
「(……カピー)」
ペットのカピーの為にも金は必要だ、生活費も含めて貯金削ったとしていつまでも持たせられない
いずれは生活水準を維持できなくなる……なら!
「ーーーー働くよ俺!」
『……えっ!?』
今まで世話になってばかりで親孝行出来なかった……けど、今回はそのチャンスだ!
自身の生活費(家賃含める)と学費とカピーの世話にかかる金は必須として、二人の為にも稼いでやる!
……そう決意して大学生活の合間に仕事を探す俺だったが、どうにも上手くいかない
バイト経験も満足にないし、学生だからな……大きく稼げるバイトが限られてしまう
「……疲れた……」
あっちこっち面接や見学に行ったが、収穫ゼロ……どうも俺の地毛の金髪も印象的にマイナスみたいだ
ならばいっそその手の仕事が多そうな新宿で仕事を探そうかと動きだす
……そして新宿・歌舞伎町で俺の運命が大きく左右される出来事が起こる
「君、ホストとか興味ない?」
「……えっ」
ーーーーあの出来事から数日
思わぬスカウトに最初は困惑したし、怖くもあった……けど試しに見学に行ってみて理解した、これは‘’当たり”だと
新しく出来たホストクラブみたいで、俺みたいな未経験者も多い……学生もチラホラいる
またホストだから女性とのコミュニケーション能力……トーク力、ビジュアル、奉仕精神等々が要求されるらしい
そして俺はここのオーナー(女性)に面接をやってもらった結果、この仕事に相応しいとお墨付きが貰えた
給料も今まで面接を受けた店より高く、学生事情も考慮してくれると言ってくれたので……
「よろしくお願いします!」
このホストクラブで働く事を決めた
……そして現在……数日働いて仕事も楽しく、モチベーションが上がりに上がっていた頃
事 件 が 起 き た
「いらっしゃいませ!お姫様方!……うぇ?」
「……京、ちゃん……?」
「……スーツ似合ってるね、京ちゃん」
「……ど、どうも……」
困惑している咲、俺をマジマジ見てから褒めてくれた照さん……どちらも客である
……実はこの店のメイン顧客が、仕事に疲れた女性プロ雀士なんだと聞いたのは……この事件が落ち着いた後だった
「お客様、ご指名の者は……」
「「この人で」」
「かしこまりました、お姫様方♪……頼むぞ、SUGA」
「か、かしこまりましたぁ……!」
ーーーー21世紀
世界の麻雀競技人口は数億人を越え、プロの麻雀プレイヤーは人々の注目を集めていた……
これは麻雀に青春を捧げてきた少女達の新たなる軌跡
彼女達はホストである彼を起点として、再び交わるのだ
京太郎「どうも、貴女のSUGAです☆」咲「ドンペリもう一本♪」
続く……のか?