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最初はテルーにくっついてる羽虫だと思った。 馬鹿みたいに弱いし、負けてもへらへらするし、テルーがお菓子って言ったらすぐ持ってくるし。 だから名前なんて覚えなかったし、ほっとけば消えると思ってた。 弱いのはみんなそう、裏で陰口叩いてずるしてるとか言って、弱いことを認めない。 だから弱い奴は嫌い。 1ヶ月たってもあいつは消えなかった。それどころかテルーの側近みたいな扱いで馴染んでた。 強い奴に媚びを売るプライドのない奴、そう感じたから私も好きなだけこき使った。 また1ヶ月たった。何故かあいつは私とテルーの担当みたいな扱いになってた。 私がどれだけ無茶言っても『仕方ないなあ』みたいな顔して結局いうことを聞く。 それでいて何か陰口をたたくこともない。変な奴だった。 7月になって、虎姫が1軍になった。ついでにデクノボーは1軍の付き人と化した。 誰かが『虎の威を借る狐』って呼んでたから、そいつが泣くまで麻雀でつぶしてやった。 8月、キョータローは相変わらず動き回ってる。 何が忙しいのかわかんないけど、私やテルーといる時間が減ってる。なんだかおもしろくない。 インハイ、準決勝で阿知賀の大将に負けて泣いてる私の傍にキョータローはずっといた。 慰めを口にするでもなく、私の大言を責めるでもなく、ただただ手を握って体温が傍にあった。 なんだかすごくあったかくて、落ち着いた。 インハイが終わった。でもその結果よりも私の心を乱す存在があった。 顔を見たら動悸がする、心配されると嬉しくなる、構ってくれないと寂しい、笑顔を見ると顔が熱くなる。 たった1人のよわっちいやつの行動に一喜一憂してた。 何故かキョータローのことを考えない日はない。 9月、三年生が引き継ぎを始めた。スミレとテルーも例外じゃない。 スミレは『肩の荷が下りた』と言い、テルーは『京ちゃんが淡専属になるね』と言った。 私専属、なんだかいい響きだ。その日は楽しくてキョータローにぺたぺたして遊んだ。 10月、キョータローが告白されてるのを見てしまった。見た瞬間に頭が真っ白になって割って入ってた。 『キョータローは私のだから誰にも渡さない』って、そんなことを叫んでたらしい。 恥ずかしくて死にそう。 カン

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