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こういうのも悪くない。 目の前で、手料理にがっつく京太郎を見て、私は内心そんなことを考えている。 京太郎「うめえ、うめえ! 本当に、美味しい!」ガツガツ 白望「……」 何の変哲もないお弁当だ。ただ少しばかり早起きして、作ってみただけの。 だというのに。 母は大喜びで、父は不機嫌そうに、友人たちは騒ぐ。 京太郎のクラスメイトは遠巻きに私たちを見るし、さっき廊下を歩いていた先生ですら、なにか、とてつもないモノを見たような顔をしていた。 白望(そんなに大事なんだ……?) 分からなくもない。私は、いつもダルいダルい言っている。そんな私だから、この光景は、さぞかし滑稽に見えているのだろう。 関係ない。 京太郎が目の前で食べている。私の作った、私の手料理を。 それだけで何もかもが報われたし、彼の嬉しそうな、幸せそうな顔を見るだけで、ああ、悪くないと思えるのだから。 次は何を作ろうか。 私はそんな風にして、明日のお弁当の中身を考えながら、京太郎の顔を眺めるのだった。 ──いつか、こんな日々が日常になればいいのに。 オマケ 京太郎のクラスメイトたちの反応 男子A「おいマジか……」 女子1「小瀬川先輩のあんな顔、初めて見た……」 男子B「可憐だ……須賀め、いい嫁さん捕まえやがって」 女子2「ラブだねー」 男子C「あ、憧れの小瀬川さんがあ……」 女子3「わ、私の須賀くんがあ……」 トシ「青春だねえ。私も若い頃はあんなだったさ……」ヌッ クラスメイト達「先生!?」 カン!

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