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京太郎「あの…シロさん」
白望「…?」
京太郎「熱い…んだけど、離れてくれない?」
白望「…ダルい」
京太郎「いや離れて! 熱いんだって引っ付くな! 今何月だと思ってんだこの!」
白望「折角のお盆に…久しぶりに会えた従姉にそんな態度…」
京太郎「何の関係だよ! いやほんと勘弁してよほら、周り! 分家の皆様の視線も怖い! 自覚しなよ宗家の娘様!」
白望「京くんこそ…自覚しなよ。ダルいなあ」
京太郎「何が?!」
白望「君は…お婿さん。次期宗家跡取りなんだから。言わせないで…ダル…」
京太郎「えっ」
白望「ダルい。…『 』」
京太郎(そう言ってシロさんは、しがみついている俺の胸元に顔を埋めた)
京太郎(微かに覗く顔は、明らかに朱に染まっていて…つられて体温が高まるのを自覚した)
京太郎(鼓動が響く。夏の暑さも、蝉の合唱も。周囲の喧騒や、やっかみも妬みも嫉みも何もかもさえかき消すような高鳴り)
京太郎(確かな熱と鼓動の前に。ただ呆然と──俺は、シロさんを抱き締めたのだった)