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京ちゃんはなんでこんなに私の世話を焼くのか、実は知ってる。 私に初恋の人の影を見てるからだって。 私の頭をくしゃくしゃにする時も、ほっぺたをツンツンする時も、本当に見てるのは私じゃないんだって。 時々遠い目でどこかを見てるとき誰のことを考えてるのか、嫌でも分かる。 私が告白すればきっと京ちゃんは付き合ってくれる。 でも、影を追う彼との仲は遠からず破綻してしまうのだろう。 だから、他人に京ちゃんとの仲をからかわれると嫌でたまらない。 咲「嫁さん違います、ただの中学の頃のクラスメートです」 京太郎「ばっさりですか」 京ちゃんの口から聞きたくないから、先に私が否定するのだ。 私の大好きで大嫌いな二人、その間に割り込めないんだって知っちゃってるから。 期待なんか持ちたくない。代わりで満足なんかできない。 あの人と他人なら、こんなに苦しい思いをしないですんだ。 あの人と他人なら、こんなに京ちゃんは私の傍にいなかった。 ねえお姉ちゃん、どうして私達を置いて東京に行ったの? 京ちゃんが見てたのはあなたなのに、あなたも京ちゃんが好きだったのに。 きっとお姉ちゃんと再会するときまで私は進めないんだろう。 だからせめて、今はただのクラスメートでいさせて、京ちゃん。 カン

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