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憧「はー…あっついわねぇ…」 京太郎「そら夏真っ盛りだしなぁ。つか海に来て言う言葉じゃねぇぞそれ」 憧「ホントに暑いんだから仕方ないでしょー」 京太郎「んならテントで休んでりゃいーじゃねーか」 憧「テント、テントねー…」 京太郎「どした?」 憧「…ナンパが鬱陶しい」 京太郎「へー、何回ぐらい?」 憧「二桁いってからは数えてないわね…」 京太郎「マジかよ…すげぇなお前」 憧「そんなのなにも嬉しくないわよ。連れがいるって言っても行く気がないって言ってもぐだぐだぐだぐだ…鬱陶しいったらありゃしなかったわ」 京太郎「男だけの海は嫌だってのは分からなくもないけどな」 憧「だからってアタシに来んじゃないわよ…ホントうっざい…」 京太郎「まぁまぁ、前向きに考えろって。それだけ可愛いってことだろ」 憧「んー…いまいちすっきりしないけどもういいわ。せっかくの海だし」 京太郎「そうそう、せっかくの海だ。これでも食って…いや飲んで元気出せよ」 憧「ん、ありが…なにこれ」 京太郎「棒アイス…風ソーダ水?」 憧「要はただの溶けた棒アイスでしょ。てか何で溶けてんの」 京太郎「や、溶けない内に渡そうと思ったんだけどな?何かダウナー気味だったじゃん?…渡すタイミング逃した」 憧「ぷっ…バッカじゃないの」 京太郎「う、うるせぇ!文句あんなら飲むんじゃねーやい!」 憧「あはは、ごめんごめん。溶けてもまだ冷たいんだし、ありがたく頂くわよ」 京太郎「どーぞ召し上がりやがれ、こんちくしょうめ」 憧「んっ…ふふ、美味しい。ありがとね、京太郎」 京太郎「そら溶けたとはいえアイスは美味かろうな」 憧「そうじゃないわよ。まぁそれもだけど…わざわざ話しかけに来てくれたんでしょ?そっちにありがと」 京太郎「…ん、気にすんな。それ飲んだら泳ぎにでも行くか」 憧「そうねぇ。海で本格的に泳ぐのもアリかもね、せっかくだし」 京太郎「うし、そんじゃ行くか。ほれ、手」スッ 憧「え?」 京太郎「俺と繋いでたらそうそうナンパもされないだろ?」 憧「あ、あー…」 京太郎「なんだ、嫌か?」 憧「い、嫌じゃないけど…うー…」 京太郎「…焦れったいな、ほれ」ギュ 憧「わ、わわっ」 京太郎「ほーれアコス二等兵、テントまで走るぞー!」タッタッタッ 憧「だ、誰がアコスよ!ていうかちょっと待ってってば!」 京太郎「待たんぞー!砂浜ランニングは最高の運動だー!ハッハッハー!」タッタッタッ 憧「いーやー!」 ――――何だかんだで楽しんでたアコチャーと張り切りすぎてバテた京ちゃんがいたのは別のお話 カンッ  

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