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「んっ……のど…か……?」
「おはようございます、京太郎くん」ニコリ
目の前には大きな山。その向こうにはふわりと微笑む和。
普段はクールと言っても良い才媛の柔らかな慈母の如き笑顔。
頭の下に感じるむにっとした感触、頬に感じる柔らかで温かい感触。
いつもとのギャップに、あらためて俺はこいつに恋をしているのだと自覚する。
さらりと流れる髪を梳く和の手櫛。頭皮を優しく撫でるそれは目の前の少女を手に入れたいという欲求をくすぐる。
「あっ。……もう、京太郎くんは甘えん坊ですね」
素直に少女の手に触手を伸ばし、指を絡めて頬ずり、軽く唇を落とす。
淡く差す西日に照らされた俺と彼女の顔は紅く、見つめ合った二人はどちらからともなく重なった――――
カン