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「京ちゃんは、部活どうするの?」 「あー……ハンドボールかな」 「そうなんだ」 同じ高校に入学した京ちゃんに気になっていた質問をしてみる。 やはり、というか変わらずに運動部に入るようだ。 その事にほっとし、手を胸に置いて息を吐いた。 「お前こそ……どうするんだよ」 「えっ……私?」 「そうだよ、やりたいことないのか?」 「……えっと」 思わない言葉に面を喰らい、言葉に詰まってしまう。 それでも何とか答えようと幾つかの部活を頭に思い出す。 その中には勿論麻雀もあり、お姉ちゃんの姿が思い浮かぶ。 「……何かあったか?」 「うん、特にないかな」 私が喋るまでの間、静かに待っていてくれた京ちゃんに笑顔で言う。 お姉ちゃんとの関係をどうにかしたいと思うけど、麻雀をしたいとは思わない。 「そっか」 「もう! 子ども扱いやめてよ!」 「悪い、悪い……何か撫で易いんだよ。お前は」 そう告げてゆったりと歩いていれば、京ちゃんに頭を撫でられた。 京ちゃんが私の言葉から何を感じ取ったかは分からないけど、私の事をしっかりと見ていてくれて嬉しく思う。 「ならさ……ハンドボールのマネージャーとかってどうだ?」 「マネージャー?」 「無理……ならいいけどさ」 呟くような小さな声、それでもこっちにしっかりと告げてくる。 今までなかったことに不思議に思い見上げるように見つめた。 じっと見ていれば、京ちゃんは恥ずかしくなったのか鼻の頭を掻いてそっぽ向いてしまう。 「くすっ……私にも出来る?」 「俺が教えるし……一人ぐらい先輩も居るだろうさ」 「そっか、ならやってみてもいいかな」 「んっ……その時は歓迎するよ」 桜が綺麗に咲く高校からの帰り道、小さな約束をした。 カンッ!

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