「h86-37」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

h86-37」(2016/08/06 (土) 12:31:40) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

わしの話なんぞに興味があるやつのがおるかの? 清澄のワカメ、キンクリの鬼とも遺憾ながら呼ばれる染谷まこじゃ わしが主役といってもわしにできることはそう多くはない せいぜいが見知った状況の顔を変えることぐらいじゃ じゃから 「優希、和、咲、京太郎との買い出し同伴は口喧嘩でなくじゃんけんで決めえ」 こんな風に修羅場を回避したり 「久、わざと胸元を開けてうちわであおぐな、京太郎はお淑やかな女が好きじゃぞ」 こんな風に部内にからかいの種を持ってくる部長をいさめたり 「京太郎、自分の手配はなんとなく分かるようになったじゃろ次は河を見ることを覚えればええ」 行き詰る後輩を諭したり、まあそんな程度じゃ わしができるのはあくまで自分が見知っている範囲の状況に対する対応だけ だから 「……なんてゆうた京太郎、わしの聞き間違いか?」 「何度でも言います、俺染谷先輩のこと好きです! 人間として女の人として」 こんな熱烈な告白の状況の渦中は未体験で、何を返したらいいのかもわからなくなる 「付き合ってください、俺と!」 どうすればいいんじゃ、ドキドキはしとる、でもこれに対する明確な対処法をわしはもっとらん 「わしは、わからん」 わしは目を落としてたぶん最低の言葉を口にした その手を京太郎が握って 「それなら俺は染谷先輩が分かるまでずっと一緒にいます、その答えが拒否だったとしても後悔はしません」 わしの知らない顔を京太郎が教えてくれるのならそれもいいのかもしれんと、この時わしは自然に思ったんじゃ カン

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: