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むかしむかし、ある所にテルテル王国という国がありました。
そこを治めるテル姫はとてもお菓子が大好きで、自分の幼馴染みで側近でもある金髪が特徴的な少年キョウタロウことキョウちゃんを『おかし係』に任命し毎日お菓子を持ってくる様に命令してました。
キョウタロウの持ってくるお菓子はとてもとても美味しく、テル姫はそれを食べる度に凄く幸せな気持ちになり顔を綻ばせるのでした。
でも、テル姫はおかし係のキョウタロウに対して大きな不満がありました。
それは大好きな大好きなお菓子を好きなだけ食べさせてくれないからです。
アイスクリームもプリンもパフェもチョコレートも一日に一個か二個だけ。
テル「キョウちゃんもっとおかし!」
キョウタロウ「駄目ですよテル姫!今日はもうお菓子はおしまいです」
テル「ヤダー、もっとお菓子が食べたいー」
キョウタロウ「いけません。もう歯磨きの時間ですよ、ほら…お口を開けてー」
テル「ぷっぷっー」
自分の好きなだけお菓子を食べさせてくれない意地悪なキョウタロウに、テル姫は頬を膨らませるのでした。
そんなある日、そんなテル姫に大好きなお菓子を沢山食べられるチャンスがやってきました。
おかし係のキョウタロウがキヨスミ村に里帰りに行く為、数日間テルテル王国にいなくなるというのです。
それを聞いたテル姫はキョウちゃんがいない間、好きなお菓子をお腹一杯食べてやろうとワクワクしました。
そして当日。
キョウタロウ「いいですかテル姫?俺がいないからってお菓子を食べ過ぎてはいけませんよ…分かりましたか?」
テル姫「はーい」
キョウタロウ「それでは…失礼します」
キョウタロウはペコリと頭を下げると馬に乗って城を後にしました。
テル姫「キョウちゃん、行ってらっしゃーい」
そんなキョウタロウの後ろ姿を手を振りながら見送っていたテル姫でしたが。
テル姫「ふふふ」
城に戻ったテル姫は不敵な笑みを浮かべ、どんっと椅子に座ると大きな声で…
テル姫「おかし!」
とメイド達に言い放ちました。
ハジメ「はっ、はーい!」
エイスリン「シバラクオマチヲー!」
テル姫様の鶴の一声にメイド達は慌ただしく動き始めます。そして…。
テル姫「わーい」