「恋人はマホ」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

恋人はマホ」(2016/06/04 (土) 05:09:40) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

ふふふーんふーんふーん♪ ん?あぁ、やっぱりそう見えるか。 いやー、機嫌よく見えちゃうかー。 ウザって…酷いな。 まぁ、今の俺はそんな言葉まったく気にならないけどな! ん?聞きたい? 聞きたいのか? ……いや、聞けよ。 聞いてくれよ、自慢したいんだって。 …ふふふ、そこまで言うなら仕方ない。 親友である嫁田だからこそ特別に教えてやろう。 なんと俺、彼女が出来ました!イェーイ! ちょ、い、いて!な、殴るな!蹴るな!! 童貞の僻みってのは格好悪いぞ!いや、俺も童貞だけど!! 当たり前だ!ついこの間、告られたばっかだっての!! まだキスすら出来てねぇよ!! あぁ、手は繋いだけど…。 え?い、いや…恋人繋ぎはまだ…。 うっせ!ヘタレとかじゃねぇし!! それだけ相手の事大事に思ってんだよ!! 相手? あぁ、そっか。 嫁田はマホ知らなかったっけ。 ほら、この子だよ、この子。 い、いや、ロリコンじゃねぇし! こんなナリだけど来年には入学してくるんだからな!! 二歳年下はロリじゃないだろ!! う…い、いや、確かに中学生に手を出したって言われると否定出来ないけど…。 …でも、仕方ないじゃん。 マホ可愛いし…それに俺の周りが…さ。 羨ましい? あー…まぁ、確かに何も知らないならハーレムとかに見えるのかもなぁ…。 でも、アレ違うから。 咲?確かに中学では仲良かったけど今は麻雀と和にベッタリだし…。 和は和で俺と咲との対応露骨に違うしな…。 優希はタコスばっかりで俺の事なんてまったく眼中にない感じで…。 染谷先輩…おっと、部長は竹井先輩ラブだからなぁ。 もう卒業しちゃったけど竹井先輩は竹井先輩であっちこっちに愛人作ってるし。 ぶっちゃけ、男としてまったく意識されてない。 まぁ、俺も麻雀したくて麻雀部入ったから特に問題はないんだけど…。 お前が思ってるようなキャッキャウフフな展開はねぇよ。 それよりマホの事だよ!! あ、今、露骨にウザそうな顔をしたな。 いいじゃん、少しくらいは惚気けさせろよー。 実際、良い子なんだぜ? 麻雀好きでずっと頑張ってるんだけど、中々上達しなくてさ。 それでも腐らずに毎日毎日一生懸命練習出来る直向きさとかさ。 ちょっとした事でも感動したり、喜んでくれる純真さとかさ。 なんつーの、もうまさに地上に降り立った天使?みたいな? その上、俺みたいな初心者から中々、脱出出来ない先輩を心から慕ってくれてさ。 先輩先輩って走り寄って来てくれるところとかまさに子犬みたいで可愛くてなぁ。 思いっきりチョンボやらかして凹んでいる時なんかそりゃもう必死で慰めてくれるし。 …ちょ、おま、それは言い過ぎだろ。 確かにこんな良い子が俺の事好きになってくれるなんて俺も思ってなかったけどさ。 だからって俺が脅したなんて事はねぇよ。 …まぁ、ぶっちゃけ美女と野獣状態なのは俺も自覚してるけどさ。 あー…キッカケかぁ…。 マホは俺が好きになった理由は一生懸命だったからって言ってくれてるけど。 ぶっちゃけ俺としてはマホの方が頑張ってると思うんだよなぁ。 今年中学卒業だからってインターミドル出場目指して今も沢山打っててさ。 それでもチョンボしたりして凹むんだけど、それを引きずったりせず前を向いてるし。 毎日毎日、和たちから貰った色紙眺めながらミス減らそうと頑張って…。 ってうるせーな、良い話なんだから二回聞いても良いだろ。 …まぁ、そんなマホに言われるほど俺は一生懸命かなぁと自分で思わなくもなかったりして…。 うーん…どうなんだろうな? 確かに俺は咲達に毎日ボコられてるけど…実力差が半端ないのは最初から分かりきってる話だし。 こうやって続いてるのも麻雀が楽しいからであって、特に努力してる訳じゃないんだよなぁ。 勿論、強くなろうとはしてるけど…それが目的じゃないというか。 麻雀を楽しむって事が根本にあるから負けても苦痛じゃないってだけで。 あー…そう…なのかな。 確かにマホもそういうところあるかもしれない。 そうかぁ…共感かぁ。 そう言われるとしっくり来るな。 知り合った経緯? 麻雀部の練習で一緒に打って、お互い初心者ってのもあるから話も弾んで…。 それからアドレス交換して時々、電話したりする仲になったんだよな。 い、いや、流石に毎日はしてねぇよ。 3日に一回くらいのペースではあったけれど。 ち、違うって、別に最初から狙ってたとかじゃなくて…。 …マホと話してるとこっちも頑張らなきゃなって気になるんだよ。 なんつーか…話してるだけで元気と活力が湧いてくるみたいな? だ、だから、ロリコンじゃねぇよ!! 俺は大きいおっぱいが好きなんだ!! …うん、まぁ、実際、付き合ってる時点で説得力ないけどさ。 でも、最初は俺、マホとこんな関係になるなんて本気で思ってなかったんだぜ。 アドレス交換した時だって電話してた時だって、ちょっと年の離れた妹みたいにしか思ってなかったし。 一緒にいるのは楽しかったけれど、それは恋愛的な意味に結びついたりしなかった。 んー…そうだな。 それが何時から変わったのかって言うのは俺もしっかり覚えてる訳じゃないけど…。 意識が少しずつ変わり始めたのは…多分、アレだな。 電話で話してる最中に映画の話になってさ。 俺とマホが見たい映画が同じだったから休日に一緒に映画に行ったんだよ。 で、映画だけじゃなく色々とショッピングとかして遊んで…すげぇ楽しかったんだよなぁ。 元々、気が合う子だなぁとは思ってたんだけど、実際に遊ぶと時間忘れるくらい楽しくて。 終わり際には『ずっと一緒にいたいな』なんて事考えるようになってた。 だ、だからロリコンじゃねぇって。 たまたま恋人になりたいって思うほど気が合う相手が年下だっただけだから。 …話を戻すぞ? まぁ、一緒にいたいなんて思っても、マホにはマホの生活がある訳で。 流石にマホはまだ中学生だし、あんまり夜中まで連れまわすのもダメだろ? だから、俺は夕飯前には帰らせるつもりでいたんだけど…マホの奴、中々、帰りたがらなくてさ。 話を聞いてる限り、別に親との仲が悪いとかじゃなかったはずなのに、俺ともっと遊んでいたいって。 勿論、我儘言う子じゃないからすぐに帰るのにも納得してくれたんだけど…その時の条件が手を繋ぐ事でな。 い、いや、流石にその程度で意識したりしねぇよ! 大体、手を繋ぐ事そのものは咲達にだって日常的にやってるしな。 だから、俺がマホを女として意識した直接的な原因はそれじゃなくって…。 ……マホの家の前まで送ってもさ、中々、手を離してくれないのよ。 無言で俺の手ギュゥってしてさ…俯いたまま動こうとしなくなって…。 俺の方をチラリと見たり、すぐさまそこから視線を外したり…そんな事繰り返されたらさ…。 やっぱり意識しちゃうじゃん。 い、いや、マジ可愛かったんだって! もうひと目とか気にせず、その場で抱きしめたいくらい!! 家になんて帰してやらないって何度言いたくなった事か…! あ、ちょっとまって携帯取り出すの止めて! 違う!未遂だから! まだ何もやってないから!! まぁ…結局、不審がって家の前に出てきたマホのお母さんに招き入れられてお邪魔したんだけどな。 いや、挨拶とかそういう事考えてた訳じゃねぇよ!? その時はまだマホ可愛いってだけで自分の心境の変化にも気づいていなかったしさ。 …気づいたのはマホと別れて家に帰ってからだよ。 その日はマホも疲れてたのか帰った後に電話なくてさ。 それがすげぇ寂しくて、マホの声が聞きたくて…。 でも、ここで電話したら迷惑とかがっついてると思われるかもしれないと思うとどうしても電話出来なくてなぁ…。 うっせぇ!気持ち悪いのは自覚してるよ!! でも…そんだけ好きになったんだから仕方ねぇじゃん。 …そうだよ、ベタ惚れだよ。 あんだけ可愛いんだから仕方ねぇじゃん。 えー…紹介するのはちょっとなぁ…。 嫁田がマホに惚れても困るしー? それに人の事ロリコン扱いする嫁田君にはちょっと会わせたくないっていうかー? ご、ごめん、お、落ち着いてくれ。 は、話し合おう、暴力はいけないぞ、暴力は。 つーか、お前、最初、ウザがってた割には結構、聞いてくるのな。 …いや、お前、そこはせめて友情とか言っておけよ。 なんでそこで『お前でもそんな子捕まえられたんだから俺も同じ事すれば恋人出来るかも』とか正直に言っちゃうかなぁ…。 そんなんだからモテないんだってイテぇ! あーくそ…何も叩く事ないだろ…。 ん?あー…まぁ、さっきも言ったけれど告白して来たのはあっちからなんだよ。 俺もさ…自分の気持ちに薄々、気づいてはいたけれど、告白とか出来ないじゃん? ヘタレって…いや、まぁ、それもあるけどさ。 でも、俺から告白するとさ、それこそロリコンみたいじゃん。 …いや、そこでゴミのようなものを見るような目は止めてくれないか? 確かに俺は実際、マホと付き合っちゃった訳だけど…。 だけど、自分から告白されるのとあっちから告白されるのとじゃ天と地ほどの差があるんだからな!! そこのところ勘違いしないでよね!! で、何の話だったっけ? あ、そうか、なんで付き合うって話になったかだったな。 つってもなにか特別なイベントがあったとかじゃないんだ。 そろそろ地方予選が始まるからって最後の息抜きとばかりに一緒に遊びに行って。 その帰りにマホが公園に寄りたいって言ったから寄ったんだけど…。 ベンチに座ってる時に「好きです」って言われてな。 …いや、ぶっちゃけマホの気持ちには気づいてなかった。 うん…確かに鈍感と言われても仕方ないけどさ。 でも、マホは誰にだって人懐っこい子だったし、俺の事も先輩としか見てないんだろうなぁって。 ほら、俺、中学の時も早合点して色々と恥ずかしい事になった事あるじゃん? って、思い出しただけでそんなに爆笑する事ぁないだろ!? …で、まぁ、それに加えて、マホにそういう目を向けるのはいけないって意固地になってたからさ。 だから、好きですって言われた時はマジで一瞬、脳が固まった。 これは俺が見てる夢じゃないかと思ったくらいだったよ。 でも、そうこうしてる内にマホが俯いていって…泣きそうな顔になったから俺も何か言わなきゃって思って…。 …そこで素直に好きだって言っちゃってさ…。 ばっ、それくらいテンパってたんだって。 お前だって女の子から告白されたら分かるって! ちょ、待て、落ち着け、目が笑ってない。 俺が悪かったからとりあえずその震える拳を降ろそう、な? よーしよし、良い子だ。 …それで…一度言っちゃった以上、それを取り消す事なんて出来ないしさ。 今から考えれば後輩としてとか色々言い方はあったんだと思うけれど…目に涙を溜めて抱きついてくるマホに何も言えなくなって…。 結局、そのままカップルになっちゃいました、テヘペロ。 へへーん、今の俺にとってはウザいは褒め言葉だぜ! 何せ、それだけ幸せオーラに包まれてるって事だからな!! くっくっく…せいぜい、僻むが良いわ。 さーて…それじゃ俺はそろそろ行くかな。 ん?あぁ、部活だよ部活。 マホと付き合う事になった以上、俺も情けない結果を残せないからな。 今まで以上に頑張って、せめて一回戦だけでも突破したいし。 …え?何心配してんだよ。 こんなウザキャラやるのは嫁田の前だけだって。 流石に咲たちにはもっとちゃんとした報告するよ。 いや…そういう訳にはいかないだろ。 咲はともかく、和や優希にとって大事な後輩と付き合う事になった訳だしな。 しっかり報告して後輩の恋人として認めてもらわないと。 まぁ、二人とも咲やタコス以外には興味ないって感じだから軽い感じで終わるだろうけどな。 …ったく、心配しすぎだっての。 あいつらと俺は別にそういう艶っぽい感情はないけど、仲間としてはちゃんと認めてくれているんだ。 俺がこうして幸せになったんだからちゃんと祝福してくれるって。 それより…コレ以上のんびりしてると部活に遅刻しそうだし…マジで行くわ。 じゃあな、嫁田、また明日。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: