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モモ「京さんっ!会いたかったっす!」ダキッ 京太郎「おっと。おいモモ。急に抱きつくなって。というか昨日も会っただろ」 モモ「む~っ。京さんはもうちょっと雰囲気ってもんを大切にするべきっす。そこは『俺も会いたかったぞ!モモ!』って言いながら私をぎゅーっとっすね」 京太郎「はいはい。俺も会いたかったぞー」 モモ「酷い棒読みっす……」 京太郎「あのな、いつも言ってるけど、そう簡単に異性に抱きつくなって」 モモ「別に簡単に異性に抱きついてるわけじゃないっす。わたしは京さんに抱きついてるっすよ?」 京太郎「いや、俺も異性だから……」 モモ「そこらの男の子と京さんは別物っす。だって私は京さんのこと大好きっすから!」ニコッ 京太郎「……っ。はぁ……なぁモモ。俺たちはもう高校生なんだ。そういつまでも親友としての大好きを言葉にするのはやめとけ」 モモ「……何を言ってるっすか?私は京さんのことを異性として、男の子として好きだって言ってるっす」 京太郎「………それはたまたま俺にお前が『見える』からか?」 モモ「………っ!」 京太郎「モモ。お前は勘違いしてるんだ。俺がモモのことを認識できるから、見ることが出来るから、その嬉しさが好きって感情にすり替わってるんだ」 京太郎「俺なんかよりもっといい、モモを見つけることのできるやつがいるはずだ。そうでなくとも、加治木先輩みたいなお前を求める人がいるかもしれない」 京太郎「そんな時にただ見つけられるなんてくだらない理由で俺なんかを選んだことを後悔するぞ?」 モモ「………っすか?」 モモ「なんでそんなこと言うっすか!?」 モモ「京さんにとっては私を見つけられるだけかもしれないっす!でも私にとってはそれがどんなに大切なことだと思ってるんすか!」 モモ「小さい頃から誰にだって見つけてもらえない!親にだって気付かれないことすらあったっす!」 モモ「そんな時に京さんが私を見つけてくれて、話しかけてくれて!どれだけ私が救われたか………!」 モモ「確かに端からみたらくだらないかもしれないっすよ!?」 モモ「でも、私にとってそれは他の何よりも重要で、大切で、私を見てくれる人だってことが、私にとっての運命の人なんだって」 モモ「それじゃダメなんすか!?」 モモ「世の中は広いっす。そんなの百も承知っすよ!だから京さんよりイケメンで、優しくて、それでいて私を見つけることが出来る人がいるかもしれない」 モモ「でも、そんなの私にとってはどーでもいい!」 モモ「京さんと出会ってからの一瞬一瞬は私にとってどれ一つとして忘れられない大切な思い出で、それは京さんじゃないといけなかった……!」 モモ「そんな大切な時間をくれた人とこれからもずっと一緒にいたいって思うことはいけないことなんすか!?」 モモ「嫌いなら、そういってほしいっす……っ。鬱陶しいって……!なんでそんな遠回しに……っ」ポロポロ 京太郎「……俺はモモが好きだ」 モモ「じゃあ…なんで……!」ポロポロ 京太郎「モモが好きだから、俺なんかでいいのかって。俺よりもっといいやつがいるんじゃないのかって」 京太郎「ワガママなんだ、俺。たぶん一度モモをこの腕に納めちまったら、俺より数百倍、数千倍いいやつが現れたとしても、俺はお前を離せない」 京太郎「だからそうなっちまう前になんとかしようって……。それがモモのためだって」 京太郎「けどごめん。モモの気持ち考えてなかった。モモがそこまで想ってくれてたなんて考えもしなかった」 京太郎「……なぁモモ。その……都合がいいのは分かってるんだけどさ、あの……こんな俺で良かったら、俺と付き合ってください」 モモ「京さんの……」ギュッ モモ「京さんのばかあぁぁぁぁーー!!」ウワァァァン モモ「もう次はないっすからね!?ラストっすからね!?また私を離そうとしたら、次は本気で許さないっすからね!?」 京太郎「あぁ。約束する」 モモ「本当に…本当に……京さんの…ばか……」ポロポロ モモ「どれだけ不安にさせたと思ってるんすか……。本気で嫌われたんじゃないかって……私は…私は……」 モモ「約束、したっすから。もう取り消し不可っすから…」 モモ「京さんには責任、ちゃんと取ってもらうっす…」ギュッ 京太郎「あぁ」ナデナデ

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