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「はぁ、気持ちいいー……」 夜空の星の下、須賀京太郎は臼沢塞と二人きりで露天風呂に入っていた。 「あの、塞さん」 京太郎はなるべく視界に入れないよう注意しながら自分の隣で足を伸ばす塞に呼びかける。 「んー?」 「流石に二人で入るのは恥ずかしいって言うか」 ちらちらと塞の方を意識しながらぼそりと呟く京太郎。彼も健全な男子高校生だ。気のある女性がタオル一枚で隣に居るとなれば否が応でも意識してしまう。 「京太郎は私と二人じゃ嫌?」 塞が問いかけながらするりと近づき京太郎に身を寄せた。互いの肌が触れ合い京太郎は慌てて塞に背を向ける。 「嫌って訳じゃありませんけど、意識しちゃって」 「意識して、欲しいんだけどな」 そう言いながら塞は京太郎の背後からそっと手を回し、包み込むように抱きしめた。 「な……」 二人の体はタオル一枚を隔てて密着している。京太郎は背中に塞の体温と体の柔らかさを感じながら固唾を呑んだ。 自分の腕の中で強張る京太郎を見た塞はそのいじらしさに微笑みながら京太郎の耳元へと口を近づける。 「私、京太郎のこと好きなんだよ?」 甘美な囁きに京太郎は背筋をぞくりと震わせる。予想外の出来事に京太郎の理性は完全に失われていた。 体に回された腕を解いて塞の方へと向き直った京太郎は自分の想いを伝える。 「俺も塞さんのこと好きですっ……だから、俺と付き合ってもらえますか」 言い放った瞬間頭が冷えて思わず目をぎゅっと瞑った。心臓がうるさいくらいに鳴っている。 固く握りしめた京太郎の両の拳に柔らかな手のひらがそっと添えられた。 「はい」 塞はそう答えると今度は正面から京太郎に抱きつき、二人は至近距離で互いの顔を見つめ合う。 そしてそのままゆっくりと顔を近づけていき、そっと唇を重ねた。 カン!

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