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ガヤガヤ
ガヤガヤ
京太郎「――ふぅ」
京太郎「(――新年を迎え正月になった、俺も憧の所に初詣に来たのだが)」
京太郎「待ち人、未だ来ず・・・か」
タッタッタ
京太郎「ん・・・噂をすればなんとやら」
「はぁはぁはぁ」
京太郎「おっす」
灼「はぁはぁ・・・おまたせ、ごめ…」
京太郎「いや、大丈夫、と言うより」
京太郎「晴着・・・着たんだな」
灼「お、お母さんが着ろって言って・・・本当は洋服で良いかって思ってたんだけど」
京太郎「(――灼が来ている着物は朱色が基本になった派手な模様が無い一見地味そうな感じなんだけど、帯とかを見ると細やかなアクセントが効いている)」
京太郎「(それを着込んだ灼はなんというか日本人形みたいな美しさを醸し出している・・・そんな気がする)」
灼「え、えっと・・・どう?」
京太郎「・・・俺はそういう服の目利きのセンスに自身は無いけど」
京太郎「うん、良いと思う、灼によく似合っている、少し待ったかいがあったって思えるよ」
灼「そ、そうありがと…///」
京太郎「えっと・・・じゃあ行くか、人多いから手を離すなよ」ギュ
灼「う、うん」ニギリ
・
・
・
京太郎「そういえばさ」
灼「?」
京太郎「二人だけで初詣って久しぶりだよな」
灼「あぁ・・・そういえばそうか…」
京太郎「まぁ学年違うし、当たり前かもなぁ」
灼「高校生になったから穏乃と憧はお手伝いするようになったし…」
京太郎「この時期は忙しいやつ多いからなぁ・・・俺たちと違って」
灼「ボウリングなんて正月にやる人いないから…」
京太郎「だよな、あ、あのジャガバタうまそう、後で食おうぜ」
灼「お参り終わってからね」
京太郎「しっかし混んでるなぁ、全然賽銭箱みえないぞ」
灼「この辺に住む人たちが集まってるからしょうがな…」
京太郎「はぁこりゃあ1時間は並ぶぞ」
灼「いいよ、ゆっくり行こ…」
京太郎「まぁいいけどさ・・・ほらもっとこっち寄れよ、列から離れると面倒だしさ」
灼「うん」ギュ
灼「(多分参拝が終わるころには他の人たちも余裕が出来て抜け出してくるから)」
灼「(この間だけ、もう少しだけ長く二人でいられますように)」
灼「神様お願いします」
カンッ