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玄「ごめんね京太郎くん、手伝わせちゃって……」 京太郎「いえいえ、タダ泊まらせて貰うのに何もしないってのも落ち着かないんで」 ひょんな事で清澄高校麻雀部は奈良県は吉野まで訪れ、阿智賀との合同合宿をする事になった。 それは喜ばしい事なのだが、なんとあの部長、レギュラーメンバー5人の部屋を取っておいて、俺の分をコローっと忘れていたと曰った。 久『いやー、何時も5人分だったからウッカリしちゃってたわ!』 そんな軽く流してきたがウッカリでは済まされない。 こうなったら俺だけ長野まで単身で帰るしかないのか……そう悩んでいた時に手をさしのべてくれたのが松実玄さんだった。 なんと、キャンセルが出たので余っている部屋にタダで泊まっても良いと提案してくださったのだ。 これは仏の化身かと、厚意に甘える事にしたものの、流石に何もしないというのは人として如何なものかと思う。 なのでこうして、微力ながらお手伝いをさせて貰っている。 京太郎「それじゃあ、お風呂の掃除に行って来まーす」 掃除の方法についての説明を受け、大浴場へと向かった。 ブラシを使って念入りに床を掃除していき、一気に水で洗剤を洗い流す。 そして、最後に浴槽を洗ってからお湯を溜めていく。 京太郎「うひぁー……やっぱり広いからウチで風呂掃除するのとはワケが違ったなー」 たっぷり一時間位かけて浴場の掃除を終えた。 後は入ってくる湯を確認して、汚れが浮き出たりしていないかチェックするのみだ。 玄「京太郎くん、大丈夫だったー?」 京太郎「あっ、玄さん。はい、何とか終わりましたよ」 玄「ほんと?よかったあああっ!?」 俺を心配して見に来てくれた玄さんだったが、何事か、突然悲鳴をあげたではないかっ! 何故なのかと振り返れば、掃除に使った水分をタップリと含んでいるタオルが床に放置されており、玄さんはそれに躓いて滑ってしまったようだ。 俺は、頭を固い床にぶつけてしまっては一大事と、咄嗟に玄さんに向かって駆け寄った。 京太郎「玄さんっ!!」 何とか玄さんを抱え込んで転倒するのを防いだものの、当然床は掃除の後でビショビショに濡れてしまっている。 俺はその場でバランスを取ることも叶わず…………湯が溜められた浴槽へとダイブしてしまうことになった。 抱えていた玄さんを巻き込んで。 京太郎「ぬああああっ!?」 玄「きゃあああっ!!」 ザッブーン!という派手な音をたてて俺達は湯船の中に沈み込んでしまった。 幸い、川などとは違って人が入ることを想定して作られた浴槽であったために溺れるというような事は無かったが、尻餅をついてしまって所々が痛む。 京太郎「痛ってて……玄さん、大丈夫ですか?」 玄「う、うん……」 玄さんの安全を確認して、風呂から上がろうとしたが、どうしてかそれが叶わない。 尻餅をついて、お尻や足が痺れてしまっているのもあるが、それに併せて俺の上を覆うように玄さんがのしかかっているのが良くなかった。 足を延ばすスペースも無いので、立ち上がることが物理的に不可能なのだ。 京太郎「玄さん、立てますか?」 玄「そ、その……ビックリして腰が引けちゃって…………」 京太郎「あー…………」 そりゃあ、滑って転びそうになったかと思えば大男に抱えられ、そのまま熱湯の溜まった風呂に飛び込んでしまったのだ、そう簡単に立ち直れるものでも無いだろう。 原因は俺がタオルを放置してしまっていたが故なので、反省する他ない。 京太郎「すみません、あんな所にタオルを置きっぱなしにしちゃって……」 玄「ううん、私が不注意だったから…………」 少し落ち着いてきたのか、玄さんはゆっくりと上体を起こし始めた。 京太郎「うあっ……?!」 しかし…………身体を起こした事によって、俺の視界の外にあったものまで一緒に高度が上がってしまった。 玄さんは、作業がしやすいようにとラフに白いシャツとジーパンという出で立ちである。 そう、白いシャツ。それも結構薄手のものだ。 そんな物が水分を大量に飲み込んでしまえば……後は、言うまでも無い。 玄「え?」 玄さんは俺の反応に気づき、視線を下に下げてしまう。 濡れた事によってシャツが透け、露わになってしまったブラジャーの姿を………… なかなかに可愛らしい、花柄模様であった。 玄「ひゃ……きゃあああああっ!?」 京太郎「わっ、ちょっ!?」 玄さんはその豊満な胸部を俺から隠そうと、腕を包容するように抱え込んだ。 ムニュっと押しつぶされたそれを間近でジックリと鑑賞できたのは、眼福と言う他あるまい。 しかし、その行為は今まで両腕でバランスを取っていた体位を放棄するという事であり…… 案の定、玄さんは前のめりに倒れ込んできた。 京太郎「うおあっ!?」 そして、倒れ込んだ先には俺が待ちかまえていた。 俺の胸板と、玄さんの柔らかい胸とがゴッツンこする。 柔らかい、おもちの様な感触がいっぱいに広がっていった。 そのまま二人とも、しばらくフリーズしてしまう。 京太郎「…………」 玄「…………」 玄「うっ、ああっ…………ふえっ……」 今にも玄さんは、色々ため込んだ物が決壊し、爆発してしまいそうな様子だ。 京太郎「お、落ち着いて玄さん!」 玄「お、おおっち、おちち、おもちつく!?」 京太郎「何でそうなった!?」 慌てるあまりに、色々おかしな事になってしまっている。 とは言え、玄さんに落ち着きを取り戻して貰わないと俺も立ち上がることができないし、この事態の解決も見込めない。 玄「そんな……こんな貧相なおもちをついても何も楽しくないよ……?」 京太郎「貧相って、これが貧相だったらそれ以下の人達はどうなるんですか……?」 どうも、俺もかなり動揺しているようだ。 玄「だって……私のってそんなに大きくないし、形も整っているわけじゃ…………」 京太郎「そんな、こんなすばらな物を卑下するなんて勿体ない!」 俺は何を口走っているのか 京太郎「もっと自分のおもちになっている物に自信を持ってください! 玄さんのおもちの物は類い希な、それはそれは素晴らしい物です! 少なくとも、俺はそう思います!」 玄「京太郎くん……」 京太郎「玄さん……」 待て、なんでこんなんで良い雰囲気になっているのか。 後で冷静に考えれば異常でしか無いのだが、吊り橋効果とでも言うのか、この時は必死でそんな事を考えている余裕が両者ともに無かった。 玄「…………触って、みる?」 京太郎「え…………?いやいや、そんな、ええっ!?」 玄「京太郎くんになら…………いいよ?」 京太郎「うっ……ああっ…………」 ゆっくりと、俺の手が亡者の様に玄さんの胸へと伸びていく。 やがて、俺の手は玄さんの豊満な胸を鷲掴みに………… 宥「玄ちゃーん!大きな音がしたけど大丈…………ぶ?」 玄「あっ」 京太郎「わっ」 宥「いっ」 そこに、大きな物音を聞いて心配になって駆けつけてきた玄さんのお姉さんである松実宥さんが浴室に訪れた。 さて、端から見たら俺達はどんな光景を作り上げているか? 浴槽に浸かり、俺が下敷きになりその上を押し倒すように玄さんが乗っかっている。 お湯に浸かっているのと、その他の理由も相まって俺達は茹でられた蛸のように顔を真っ赤に染めて、あろう事か俺は玄さんの胸を揉みしだく一歩手前の状態。 はい、どっからどう見てもアウトです。 宥「えっ……えっと…………ご、ごゆっくりいっ!?」 玄「おっ、、お姉ちゃーん!?」 京太郎「ご、誤解だー!!」 何が誤解なんでしょうね? カポーンッ!

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