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食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋、などなど。 別に秋に限った事でもなかろうに、と毎回このフレーズを聞くと思うけれどまぁ、それは良い。 京太郎の眼前、ソファーで眠る和はどうやら読書の秋の最中だったらしい。 落ちそうになっていたしおりをしっかり挟んでやり、開け放たれていた窓を閉める。 ――そう言えば、和ってどんな本を読んでるんだろう。 京太郎は趣味の悪い事をしているというバツの悪さを感じつつ、本をペラペラとめくって流し読む。 結果、判明した本のジャンルは意外と言って良いのかどうか、恋愛小説だった。しかもベタベタの。 京太郎「やっぱり、女の子はこういうのが好きなのか…」 本を戻して視線を隣で眠る和に再び移す。 風邪を引いてもいけないし、タオルケットでも持ってきてやろうかと京太郎が思った所で。 和「ん……」 隣にいた京太郎に和が倒れ込んできた。 流石に困った京太郎が揺すって見るも反応は無く、逆に揺すっていた手をがっちりホールドされてしまった。 京太郎「……参ったな、これは」 こうなるともう自分も昼寝、と言う選択肢しか残らない。 伝わってくる彼女の暖かさが心地よく、予想外に眠りは早くやってきた。 ……ちなみに二人が目を覚ました後、京太郎は久とまこに散々からかわれた挙げ句、何故か咲と優希に怒られた。なお、和は顔を真っ赤にしながら「どうせならベッドで…」と独り言を言っていたのであった。 カン

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