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美穂子「38.5℃…完璧に風邪ね」 京太郎「……ケホッ」 美穂子「だからあの時、ちゃんと暖まるまでお風呂に入った方がいいって言ったのに…」 京太郎「…はい…ごめんなさい、今度から気をつけます…ゴホッ」 美穂子「謝罪はいいから早く寝なさい、いいわね」 京太郎「ゴホッ……うん」 京太郎が倒れたのは一緒にお風呂に入った翌日の事だった。美穂子と共に朝食を作っていたら、急にフラッといってしまった。 京太郎は薬を飲めば大丈夫と強がっていたが美穂子は頑として聞かず、彼をベッドに眠らせたのだった。 しばらくすると、京太郎は眠りにつき美穂子は濡れタオルを京太郎のオデコに置くと、朝食の片付けにかかる。 掃除・洗濯・その他も完璧に終わらせ、美穂子は京太郎の寝ているすぐ脇で家計簿をつけ始める。 ………最早、ベテラン主婦そのものである。 家計簿もつけ終わり、特にすることも無いので美穂子は京太郎の寝顔を眺める。 一時間経った所で、京太郎が目を覚ました。 京太郎「…ん……美穂子さん…」 美穂子「あ、駄目よ、病人は寝てないと」 京太郎「いや…朝よりはだいぶ熱も下がった気がします…大丈夫ですよ」 美穂子「本当かしら?どれどれ…」 美穂子は濡れタオルを剥し、オデコ同士を合わせて熱を確認するが。 美穂子「京太郎くん、あまり熱引いてないじゃない。やっぱり寝てた方が…」 京太郎「……違います…美穂子さんが…顔近付けるから…」 美穂子「……………」 京太郎の言葉を聞いた美穂子の体温がグンと上がる。 美穂子「じ、じゃあ体温計で計ってみるわね」 京太郎「ん…わかりました…」 それを隠すかの様に美穂子は体温計を京太郎に差し出す。そして 美穂子「37.6℃…一応下がってるわね」 京太郎「だから言ったでしょう、大丈夫だって」 美穂子「それじゃあ…ご飯食べられる?」 京太郎「はい、いただきます……コホッ」 美穂子「わかったわ、お粥作ってあげるから待っててね」 ほどなくして、美穂子特製のお粥が出来上がった。 美穂子「はい、どうぞ京太郎くん。熱いから気をつけて」 と、ここで一つの考えが美穂子の頭に浮かんだ。 美穂子(そうだ、京太郎くんは病人なんだから……) すると、美穂子は京太郎からスプーンを取り上げ。 京太郎「み、美穂子さん?一体何を……」 美穂子「はい、あーんして」 福路美穂子のデキル看病スタイルその一! 病人には優しく食べさせて差し上げろ! 京太郎「……あの美穂子さん、一体なにを…」 美穂子「あ、ごめんね。ふーふーしてほしかったかしら?」 福路美穂子のデキル看病スタイルその二! 熱いお粥にはふーふーを! 京太郎「ち、違います!子供じゃないんですから、一人で食べれますって!」 美穂子「自分の体調管理もできない人はまだまだ子供よ京太郎くん?」 京太郎「うっ………」 美穂子の反論にぐぅの音も出ないまだまだ子供な京太郎君。 結局、京太郎は観念したのだった。 美穂子「はい京太郎くん、あーん」 京太郎「あ、あーん……あむっ…」 美穂子「美味しいかしら?」 京太郎「………はい、もちろん美味しいですよ…」 美穂子「本当?よかったわ。はい、あーん…一杯食べて元気になってね」 京太郎「うぅ……あーん……」 その後、福路美穂子のデキル看病によって京太郎は回復した………のだが。その次の日 京太郎「38.5℃…完璧に風邪ですね」 美穂子「……コホンッ」 京太郎「…自分の体調管理もできない人は子供、でしたっけ?」 美穂子「………うぅ……恥ずかしい…」 京太郎「さてと、朝飯にお粥を作ったんでしが…」 今度は美穂子が風邪を引いてしまったのだ。ふと美穂子が横を見ると、お粥を手に持ちとっても嬉しそうな顔で京太郎が立っていた。 京太郎「見せてあげますよ美穂子さん……須賀京太郎流の…デキル看病スタイルを…!」 その日中、あの手この手で京太郎に看病された美穂子だったが…。 美穂子(京太郎くんが私の為に頑張ってくれている……凄く嬉しい) 美穂子にとっては幸せな一日だったとさ。 カンッ

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