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ハオ「――いいじゃないですか。ずっと行ってみたかったんです」 京太郎「やだね! 絶対ツマンネーよ。そんなトコよりもさぁ、やっぱり……」 ネリー「なになに? おふたりさん、朝っぱらからそんなに揉めて……」とてとて 京太郎「ネリー」ちら 京太郎「これは揉めてたっていうか――…」ぽりぽり ハオ「京太郎と、今度の部内旅行で香港に行くか・長野に行くか……どっちがいいか話していたんですよ」 ネリー「え!? 旅行、ねぇ……? え。あ。まさか二人で行くの!?」たらり ハオ「え? まさか。聞いてなかったんですか? 監督が、今度の連休に部内旅行を敢行するって、先週から言ってたじゃないですか」 ネリー(そ、そうなんだ。聞いてなかった……でも監督発案なら、良かった) ネリー「ふーん。ま、まあどうでもいいけど? それより、行先で揉めてるなら……勝負で決めればいいんじゃない?」 ハオ「勝負???」 ネリー「そう! 私が勝ったら、旅行先は私の意見に従うこと! そして私に罰金を払うこと! わかった!?」 京太郎「ロクでもねえな……で、なにで勝負するんだ?」 ネリー「麻雀!」びびぃ 京太郎「却下」 ネリー「えぇー。何でぇ?」ぱたぱた 京太郎「俺が絶対負けるからだ!」どん ネリー「それ、自信たっぷりに宣言するコトじゃないでしょ」たらり ハオ「……では、京太郎には何か案があるのですか?」 京太郎「……ふっふっふ。聞きたいか?」 ネリー「勿体ぶらないでよ。ハナシが進まないんだけど?」 京太郎「そうだな……俺が提案するのは……『ツイスター・ゲーム』だ!!」どどん ネリー「なにそれ?」きょとん ハオ「聞いたことがあります。色のついた円が描かれたシートの上で、全身を使って行う遊戯がある・と」 京太郎「何だよ、知ってるのかハオ。話がはやいな。じゃあさっそくやろうか」ごそごそ  じゃじゃーん☆ ハオ(京太郎が鞄の中から、専用のシートを取り出した……何故そんなものを持ち歩いているんだろう……)  ばさぁ 京太郎「こうして床の上に敷いて……ホラ、用意は整ったぜ。ネリー説明してやるからこっち来い」 ネリー「うん」とてとて ―― ハオ「ふむ……しかし3人でやるとすれば指示を出す審判をどうするべきか……」 京太郎「困ったな。競技者が指示を出すのも厳しいし。ゲームは2人でやることにして、じゃんけんして敗けた奴が審判やるか?」 ハオ「じゃあ、ネリーが審判やればいいんじゃないですか? もともと私と京太郎で話し合ってたコトなのですから」 ネリー「えー。そんな。ネリーもやりたい!! 『ツイスターゲーム』やってみたい!!」きらきら ハオ「う……そんな目で見るのは卑怯ですよ」じり… ネリー「でもハオもやりたいもんね。どうしよう……そうだ!」ちら 智葉「……」←読書中 ネリー「ねぇねぇサトハー! そんな隅で本読んでないで、こっちきて審判やってよ!」 智葉(……関わりたくなかったのに、私に矛先が……まあ審判くらいならやってあげてもいいだろう) 智葉「やれやれ……手の焼ける後輩たちだな……」がたり ネリー「さっすがサトハ! ハナシがわかる♪」 智葉「それでは者共! 配置につけ!」びしっ 京太郎「意外とノリノリじゃないっすか」にやり 智葉「……ええい、京太郎、これはゲームだから・と二人に不埒な真似をするなよ?」じと 京太郎「だ、大丈夫ですよ。しませんよ!」あせあせ 智葉「配置についたか? なら、始めるぞ。最初は……左手で緑!」 京太郎「はい! ええと……」そろ~ ネリー「できたよ。はっ。余裕だね、こんなの」ぺた ハオ「……」ぺた 智葉「次は……左足で青だ」 京太郎「ここだぁ!」 ネリー「ちょっ……京太郎、そこは私が取ろうとした場所なのに!」 京太郎「クレームは一切受け付けません。円取りは早いもの勝ちなのさ」 ネリー「む、むう……京太郎のせいで、キツイ体勢に……」ぐぐ… 京太郎「はははは。崩れろ! 崩れろ!」 ネリー「この~!」ぎぎぎ… ハオ「二人とも元気ですね……」ぺた ―― 京太郎(よし。ゲームは順調に進行してるな……そして) 京太郎(やったぜ……目論見通り、ハオの胸が俺の目の前に……)にやり 京太郎(思いっきり見てやるぜ!)じろじろじろじろ ハオ(京太郎から不穏な視線が……)ちら ハオ(おそらく考えてることは一つでしょうね……体勢を変えなければ……) 智葉「えー。右手を、赤」 ハオ「……」ぺた 京太郎(! やるな、ハオ……体が柔らかいのか、余裕で体勢を変えやがった。だが、俺だって追ってやるぜ……)そろ~ ネリー「ちょっ……京太郎! じゃま!! 京太郎聞いてるの!?」ぐぐぐぐ… 京太郎「わ、わぁ!」びく  ぺた 京太郎(しまった! ネリーが進行上にいたお陰でその辺の円に手をついてしまった……色が間違えてなくて助かったぜ) 京太郎(……ん?) ネリー「きょ、きょうたろう……」かぁぁ 京太郎(これは――…)たらり 京太郎(ブリッジみたいな体勢をしてるネリーに、俺が上から覆いかぶさってるカタチに!?) ネリー「ど、どいてよ!」きっ 京太郎「そんなこと言われても……」 ネリー「!」びくん 京太郎「……?」 ネリー(あ、あれ? こ、この感触って……まままままさか)ひやり ネリー「ね、ねぇ京太郎。私の胸が京太郎のお腹にあたっちゃってるんじゃないかな……? もう少し腰を浮かせてよ」 京太郎「え。そうなのか? 胸にしちゃカタいし、腹じゃねえの?」 ネリー「」ぴきっ ネリー「ムネなんだけど! よく確かめてみてよ! ほら!」くいくい 京太郎「お、おいおい……」 ハオ(何をやってるんだか……) ネリー「ね。わかったでしょ。だからもうちょっと腰浮かせてよ」 京太郎「これ以上カラダ動かせねえんだよ。逆にネリーがカラダ引っ込めればいいだろ」 ネリー「そ、そんなの……そんなことしたら、崩れちゃう。尻餅ついたら敗けちゃう」 京太郎「いいじゃん。敗けちまえよ」にやにや ネリー「く、くぅ……サトハ! 指示はまだ!?」 智葉「左手を黄色だ」 ネリー「よ、よし……」そろ~ ネリー(って、この体制じゃロクに手を動かせない……!) ネリー「京太郎! はやく動いてよ!」 京太郎「はいはい……って、うわぁっ!?」ふらふら 京太郎(ネリーの服が引っかかって、コケそうに! くそ、こんなところで敗けてたまるか!)ぐぐ…  ぺたっ! 京太郎「うし……何とか安定したな」ふう ネリー「……全然動いてないじゃん京太郎。むしろ手を伸ばしたせいで体が平たくなって、私にすごい体重かかってるんだけど?」 京太郎「し、仕方ないだろ!? そんな動きにくそうな服してるネリーが悪い」 ネリー「ふん、言いがかりだね。もう……おなか密着しちゃってるし、これじゃ結局無理して手を伸ばすしか……」そろ… ネリー「ふぅ~~!」ぐぐ… 京太郎「おいおい、届いてないぞ? ネリー」 ネリー「京太郎の体重が乗っかってギリギリ届かない……」 京太郎「そうか。じゃあこの勝負、諦めるんだな」にや ネリー「そんな……こんなところで……」 京太郎「これで俺が勝って、旅行先は香港に決定だぜ」 ネリー「!?」ぎょ ネリー(旅行のこと忘れてた……けど、どういうこと? 香港行きは京太郎の希望なの?) ネリー(万が一香港に決定したら、土地鑑のあるハオが旅の主導権を……そ、そしたら) ネリー(外国に疎い京太郎は、旅行中ずっとハオに頼りっきりに!? そ、そんなの) ネリー(そんなの許してなるものか!!)ぎらり ネリー「……」はぁはぁ 京太郎「どうした? ネリー。様子が……」 ネリー「く、喰らえ! おなかすりすり!!」ぼふぅ 京太郎「!!?」ぎょっ ハオ「ネリー!?」ぎょっ… 京太郎(体がちょうど接触してるからって、直接俺の体勢を崩しに――!?) ネリー「ホ、ホラホラ! ホラホラホラホラ!! どう!? どうぅう!!?」すりすりすりすり ネリー「おなか同士がこすれ合って、くすぐったいでしょー!?」 京太郎「く。ふう……っ」ぴくぴく ネリー「あれあれぇ? ふらついてるよ、京太郎? 楽になりたいんだよね? いいよ、そのまま倒れちゃえ!」すりすり ハオ「ちょ、ちょっとネリー……この状況の所為でアタマがおかしくなってしまったんですか……?」 ネリー「だまってて、ハオ! ホラホラどう!? 京太郎!! ついつい倒れたくなっちゃうでしょ!?」はぁはぁ 京太郎「おいおい……っ!?」びくっ びくっ 京太郎「は、反則だろコレ! 辻垣内審判! 妨害ですよこれは! 何とかしてください!」かぁー! 智葉「……知らん」 京太郎「そんなぁ……面倒くさいからって……! お、おいネリーやめろ! おい……」  すりすりすりすり… 京太郎「くっ。あくまで攻撃を止めないつもりか……それならこっちだって!」きらーん  きゅっ… くいっ くいっ ネリー「な、何を!?」ぎょっ 京太郎「何を、だと? そっちがそのつもりならこっちだってやってやる・ってだけの話さ。すりすり返しだ!」がっ!  すりすりすりすり ネリー「きゃ……! 変なトコこすらないで!! 変態! 京太郎の変態!」かぁぁ 京太郎「ネリーに言われる筋合いは無ぁい!」すりすりすりすり ネリー「む、むうう……! それなら我慢比べしかないようだね!! 敗けないよ!」すりすりすりすり ハオ(なんだかロクでもない事態に……!!) ハオ「ちょっとちょっと、はしたなさすぎますよ二人とも……その辺にしてください」 京太郎・ネリー「「敗けてたまるかぁぁぁ!!!」」すりすりすりすり ハオ(き、聞いてない……集中しておられる……)がーん 京太郎・ネリー「「うおおおお……!!」」すりすりすりすり 京太郎・ネリー「「ぉぉぉぉ……」」ふらふら  ばたぁ… ハオ「!?」 ハオ(二人とも倒れた!?) 京太郎「ぐあぁ……焼ける……!」ぐだぁ… ネリー「あ、あついィー……」ぴよぴよ ハオ「……成程。得心しました。あれだけ体を擦り合わせれば摩擦熱もとんでもないコトになるでしょう」 ハオ「何にせよこの『ツイスターゲーム』、これで私の勝ちのようです。潰しあってくれてありがとうございました」 ハオ「これで旅行先は、京太郎の故郷である長野に決定ですね」にやり ネリー(長野……そっか、ハオの希望だったんだ。畜生、ハオめ……自分が京太郎の故郷に行きたいだけじゃん) ネリー(でも、まあいっか……長野なら、誰に主導権を握られるでもなく、京太郎が幼少期を過ごした場所を知れる……) 京太郎「マジかよー。長野なんて何にもないぜ?」ぐだー ネリー「そんなことないよ京太郎。自分の故郷を貶しちゃダメだよ」ひょこ ネリー「行こう! 長野!!」きらきら 京太郎「……わかったよ。そんな目で見られちゃな」 ハオ「本当に、決まりですね。やれやれ……何だか疲れました」ふぅ 智葉「ごほん。あー……今更、言い難い事だが」 ネリー「どうしたの? サトハ」 智葉「監督の意向で、旅行先は既にドイツに決まっているそうだ。航空券も手配してあるらしい」 ハオ「………………そ、そんな」どたぁっ ネリー「先に言ってよぉぉ!!」わー! カンッ

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