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「ここはこれを捨てて」 「はい」 後ろに立つ久の言葉通りにマウスを弄り牌を捨てる。 次もその次も教えられるように切っていくと和了ことができた。 「ふぅ~…」 「それじゃ動画を止めて見直しましょうか」 対局が終わり一息つくと久の言葉通りに撮っていた動画を止め見直す。 その際に先ほど何故その牌を捨てたのかなどを教えられた。 京太郎は聞き逃さないように気をつけながら頭に叩き込んでいった。 「今日はここまでね」 「ありがとうございましたっと…暗いですね、送りますよ」 久の言葉に京太郎はお礼を言って外を見る。 外は既に暗く女性を1人で歩かせるのにはという時間だった。 京太郎は、せめてのお礼と言う事で久を送る事にした。 久に麻雀を教えてもらうようになって早1ヶ月経つ。 清澄はインターハイで優勝して京太郎自身喜んでいた。 そして浮かれてる場合ではないと同時に気づいた。 女子は優勝を飾ったが唯一の男子である京太郎は予選負け。 例え咲達と京太郎が気にしなくても周りはそうはいかなかった。 春になれば優勝の二文字の御蔭で部員が増えるだろう…女子がである。 そうなれば京太郎の居場所など簡単になくなってしまう。 それに気づき京太郎は慌てて麻雀を本格的に学び始めた。 結果をすぐにださなければいけない。 せめて春までに咲達と戦えるぐらいには…… だが京太郎は初心者だ、すぐに上達するわけも無く時間だけが過ぎていく。 そんな焦りの中、手を差し伸べてくれたのが久だった。 最初は久も受験生という事もあり断ったが 「あら、推薦貰ってるもの時間はあるわよ」 と言われ他に手がない京太郎は頭を下げ教えてもらう事にした。 それ以来部活が終われば京太郎の家で麻雀を教えてもらっている。 「送りますよ」 「いらないわよ?」 「危ないですよ」 「そうじゃなくて…私今日は泊まるもの」 「へ?」 久の言葉に京太郎は眼が点になった。 そんなこと初耳だ。 「おば様には伝えてあるし、聞いてないの?」 「…全然」 京太郎の脳裏に含み笑いをする母親の姿が思い浮かんだ。 絶対に楽しんでいると確信する。 -夜- 「……刺激的過ぎません?その格好」 「楽だし、いい匂いもするし…これでいいわ」 そう言って久は自分が着ている京太郎のYシャツの匂いを軽く嗅いだ。 久の格好は下着にYシャツのみと高校生の京太郎には刺激が強い格好である。 自分の着ていたYシャツの匂いを嗅がれ京太郎は顔を赤くしそっぽを向く。 そんな京太郎を久は楽しげに見ていた。 「それじゃ寝ましょうか」 「…流石に此処では寝ないですよね?」 「さすがにねー」 京太郎はこの人ならやりかねないと訝しげな視線を向けるが流石になかったらしい。 それに安堵し京太郎は久におやすみなさいと声をかけると欠伸1つし眠りに就いた。 京太郎が寝てから数時間後、久は用意してもらった部屋で目を覚ます。 携帯を見て時間を確認する、丁度いいぐらいの時間帯だ。 「ふふふ…♪」 これからすることを考えついつい笑みがこぼれた。 「やっぱり人生悪待ちよね」 そう言って立ち上がるとニヤリと笑った。 ある意味賭けの一種だったが見事に嵌った。 インターハイが終わるまで少し京太郎に冷たいぐらいにあたる。 そして終わった後に今までのお礼といいつつ優しく面倒をみる。ギャップを活用した作戦だ。 正直インターハイが終わるまでに咲や優希、それに和の誰かに盗られやしないかヒヤヒヤしたものだ。 「うふふ~♪」 久は抜き足差し足忍び足と京太郎の部屋の前までいくとドアノブに手をかけた。 そのときだった、隣の部屋が開き京太郎の父親が出てきた。 「あ…」「……」 2人の視線が合わさった。 そして次の瞬間、父親は親指を上に向けニコっと笑う。 久も同じくニコっと笑った。 既にこの一ヶ月で家族は落としてある、問題なぞなかった。 「あぁ……これよ、この暖かさに匂い♪」 部屋に入るとすぐに布団に潜り込み京太郎の背中からぎゅっと抱きしめ頬ずりをする。 京太郎を一目見たときから手に入れたいと思った。 そして今それが叶っている。 既に京太郎の両親を落とし、ご近所付き合いも完璧だ。 京太郎に逃げ場などなかった。 「これからもよろしくね、私の旦那様♪」 京太郎の頬にひとつキスを落とし久は優しく微笑んだ。 久の眼は京太郎だけしか写していなかった。 カンッ

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