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【咲―saki―新たなる清澄麻雀部】 『プロローグ・清澄の日常』 「きょうたろおおお!」 淡の咆哮と共に手から放たれる一筋の閃光。その閃光は次々と森林を焼きつくし京太郎へと向かう。 「ふっ!」 対する京太郎はまるで余裕といった様子で両手を合わせると、コゴゴゴと大きな地鳴りと共に青色に光る巨人……スサノオが京太郎の目の前に現れ、淡の放ったレーザーを手のひらでかき消していく。 「どうした淡!この程度の攻撃では俺は殺せないぞ?もっと俺を楽しませろ!」 京太郎はそう叫びながら持っていた刀を淡に突き付ける。 「キョータロー!これ以上、私達が戦う事に意味はない!私達のこれまでの努力を無駄にする気なの!?皆を…仲間を…傷付けるだけだよ!」 「………」 「私は…キョータローを殺したくなんてない!」 「それはいつでも俺を……殺せるって言いたいのか!?」 怒りに満ちた表情で京太郎は一気に淡へと間合いを詰めると、刀を大きく振り下ろした。 「くっ…!」 京太郎の刀をどうにか槍で防いだ淡。 「違う!キョータロー……私は今でも…キョータローが大好きだから……」 「そんなものにこだわるから、お前は俺を超えられないのさ……いつまで経ってもなぁ!」 京太郎はそう淡を嘲笑うと、後方へとジャンプしスサノオの前に着地した。 「今こそ俺のスサノオと、お前の大いなる星の力……どちらが上か決めようじゃないか!」 京太郎はそう言いながら再び両手を合わせると、スサノオは大きな光の玉となり京太郎を包み込む。 「見るがいい…!これが俺の切り札……スサノオアーマーだ!」 青白く光る禍々しい全身鎧を身にまとい、狂気に歪んだ声で叫ぶ京太郎。 「私は…負けない!必ずキョータローを…止めてみせる!」 対する淡も身体中から白い光を放ち槍を構える。 「あわいいいいいい!」 「きょうたろおおおおお!」 全てを終わらせるべく力強く走り出す京太郎と淡。 そして京太郎と刀と淡の槍が交わり―――――。 「起きろー!淡ー! 」 「いにゃあああああ!?」 突如、響いた京太郎の怒鳴り声に大きく飛び上がるあわあわ。 「い?え?あれ、あれ?」 何が起きたのか分からずにキョロキョロと辺りを見渡す淡ちゃん。 「あれ?私は確かキヨスミ王国の英雄で…幼馴染みのキョータローもキヨスミ王国の英雄だったけど国を裏切って…。 キョータローの目的は世界を夢の世界に導くためで…私はそれを止めるためにスサノオの力を使うキョータローと戦って……」 「……何を言ってるんだお前は?」 訳の分からない事を言っている淡に呆れた様子の京ちゃん。 「えーと………夢?」 「ああ……夢だ。ここはキヨスミ王国じゃないし俺はスサノオとかいう力は使えません」 「………良かったぁ~!」 淡はプシューと風船が抜けた様にぐったりと倒れこむと大きく息を吐いた。 「…一体、お前はどんな夢を見ていたんだ」 たれぱんだの様に表情を崩し、うつ伏せに寝ている淡を見て京太郎はやれやれといった様子で頭をかく。 「ところで淡、また頼みたい事があるんだけど…」 両手を合わせ申し訳なさそうにお願いをし始める京ちゃん。今はお昼時、そんな時の京ちゃんの頼み事は一つ。 「うー、またー?別にいいけど私の分もおごってよねー!」 「おっ、ありがとな淡!引き受けてくれるなら喜んでお前の分も頼んでやるぜ!」 そんなこんなで食堂。 「はい!レディースランチー!私に感謝してよねキョータロー!淡ちゃんがいなかったら食べられないんだから」 テーブルに二つ並んだレディースランチの前でエッヘンと胸を張り得意気な淡ちゃん。 「おー、今日はまた美味しそうだな!感謝感激雨あられでございます淡様!」 「グゥレイト!全く淡ちゃんはいい嫁さんだなァ!須賀が羨ましいぜグゥレイト!」 ランチを前に喉を鳴らしている京太郎をチャーハンを片手に持ったクラスメイトが茶化すように言う。 「やっぱり?キョータローと私はまさにお似合いのふ………」 「嫁さん違うっすよ」 機嫌のいい淡の言葉を遮る様に何処からともなく聞こえてくる女の子の声。 「んん?今の声はどちら様だグゥレイト?」 京太郎のクラスメイトはチャーハンを片手にキョロキョロと声の主を探すが一向に見つける事が出来ない。 「あわりんは京さんのただの幼馴染み……嫁さんじゃないっすよ」 そう言ってスッと京太郎の後ろから黒髪の女の子…東横桃子ことモモが現れた。 続く

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