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久「スーパーでさ、一袋30円~とかの生のうどんってあるじゃない」
京太郎「えぇ」
久「アレってさ、茹で加減凄く難しくない?」
京太郎「あー、わかりますわかります」
久「『袋には二分って書いてあるけど冷蔵庫入れてたからもう少しだけ長くしよう…』とか」
京太郎「それでも硬いというか箸でつまんでも真っ直ぐにならないから思い切って4分!」
久「すると今度は水っぽくてにちゃにちゃしたりね…」
京太郎「これだったらめんどくさくても乾麺買えばよかったなあ…ですよね」
久「なまじ食べられないわけじゃないのが余計もやもやするわよね」
京太郎「美味しい…美味しいけどもう少し茹でればもっと美味しかった…」
久「お腹は一杯なのにどこか空しくなる…食にうるさい民族が故の悩みね」
京太郎「うどんが気になるなら気にならないような付け合せを用意すればいいじゃない!」
久「そう思って用意したのは豚肉の冷しゃぶ&もやし」
京太郎「いいですねえ…夏って感じですねえ…」
久「気温的には夏っぽい感じだから間違ってはないわよね」
京太郎「ポン酢でさっぱり仕上げてうどんをお供につるるっ…てのも良し、
はたまたごまだれでこってりとした口の中をめんつゆにくぐらせたうどんでスッキリ…ってのも良し。これぞ万能」
久「ポン酢の場合はめんつゆ追加のときに間違えて吹き出すまでがテンプレね」
京太郎「やらかしたんですか」
久「あなたもあの苦しみを味わえばいいわ」
京太郎「過去にお茶と間違えたことあるんでノーサンキュー」
久「Oh…」
京太郎「ラベルなしペットボトルに淹れたお袋は絶対に許さない、絶対にだ」
久「にしてもここまで冷しゃぶに力入れると確かにうどんが霞むわね」
京太郎「もううどんじゃなくても良くね?的な」
久「おいやめろ」
京太郎「米という名のオールラウンダー」
久「焼肉には米よね」
京太郎「カレーにだって米ですよ」
久「シチューにだって米でしょう」
京太郎「え?」
久「うん?」
京太郎「シチューはパンでしょう」
久「わかってないわねぇ、一見ミスマッチな様で美味しいのよ?」
京太郎「ウチはパンにつける派だったなぁ…」
久「クリームのシーフードとかでやると最高よ。ホタテのあの外についてる三日月状のヤツをちょこっと口に含んで、米を口に入れるとふんわりと広がる…」
京太郎「あぁ~ダメダメ、止めて。想像できちゃう。食べたくなっちゃう。夏なのに」
久「YOUカレー屋行っちゃいなYO!」
京太郎「これシチューの話ですよね」
久「そもそもシチュー屋ってあるのかしら?」
京太郎「カレー屋もあるんですからきっとおそらく…いや、でも冬に食べるイメージだし…」
久「そもそも何の話してたんだっけ」
京太郎「え?………あ、うどんの話だ」
久「そうそう、何でこんなに飛んだのかしら…もう胃がカレー一色になっちゃったわ」
京太郎「俺はどっちかってーとシチューに傾きましたけどね」
久「夏なのにねー」
京太郎「ねー」
久「あ、夏といえば夏野菜カレーに入れる野菜なんだけど…」
――――しばらくのち、激辛カレーを汗だくで食べる女子高生やビーフシチューを腑に落ちない顔で食べる男子高校生が目撃されたりするがそれは別のお話…
カンッ