「京太郎「俺が……アイドル?」咲「ふぇっ!?」 38」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

京太郎「俺が……アイドル?」咲「ふぇっ!?」 38」(2015/04/20 (月) 21:26:37) の最新版変更点

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541 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 21:53:01.56 ID:UqfxTpV/o [8/17]  結局、それからもしばらく嗚咽やすすり泣きを繰り返す哩  煌は使われていない事務所の会議室に移動し、ただじっと哩の気持ちが落ち着くのを待った  そして10分程が経ち、ようやく哩は会話ができるレベルに落ち着いたのだった 哩『……アレは、冬休みに入る前のこつやった』 煌「はい」 哩『いつもん同じ、部室で麻雀を打って――」 ~~数ヶ月前 新道寺~~ 姫子「……」ボーッ 哩「これで引継ぎは終わりやね。後のこつ、任せたとよ」ポンッ 美子「期待しとうよ」ニコ 仁美「姫子がいれば安心できるたい」ズゴココ 姫子「……はい」ポワー 哩「姫子? 何をボーッとしとうぞ?」 姫子「え?」キョトン 仁美「聞いとった?」」 姫子「……」コクッ 三人「??」 #aa(){{{             .:´::/:::::/:::::::::::::::::::::\ニ\::::::\           ΛУ:::::/i{:::i| :::::|:::::::::::::::\:::::\::::∧           ,./::::/::::::/ レ八:::::「゛ー__\ ::\:::::\ハ         //:: /::::::/ ‐__′ \| x庁示:、ト、::::〉:::::::\ト       /: /::::::|i::::/ィ竹冬    ∨ソ' |::∨:::::::::::::::\ \::ヽ      />/::::::::八;ハ 乂ソ  ,  /i/i/i  レ⌒ヽ:::::::::::::::::\  :::}     // 〃.::::::/ |::::::::./i/i/i           人:::::::::::::::::::::. ノ:′    (:   /;::::::::;/ |i:::::::::.   v´ )     ,.イ´::::|::\:::::::::\:|      / {::::::/   |i:::::::込、        ,イ:::::l::::::;|::::::ハ::::::} 〕       l {::::/   ,八::::::::::::::> _,.      |_::/l/:}/  |:::/         ∨      \:::::トミ:::::::_;〕__,.,イ´ ̄〉=─-ミ  }/                ヽ} __,ノ УΛ  /              -‐= 〈/⌒ヽ_/⌒            /     {⌒//            ./     /:::/′           /   Λ           /   /:::::::/              / ___∧           /  /:::::::::ノ'          //ニニニニハ }}} 姫子「あっ……」ビクッ 哩「え?」 姫子「ふぁ、こげんあってどないすっと……♪」ボヤー 美子「これって……」チラッ 哩「いや……私はなんもしばっとらん」 仁美「ばってん、姫子の様子は――」 姫子「あははっ」キラキラ 三人「……」ゾクッ 551 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 22:08:57.93 ID:UqfxTpV/o [9/17]  姫子の様子がどこかおかしい  それにはこの場にいる全員が気づいていた  しかし、当の本人がこうでは話を聞くに聞けない  どうしたものか  そう三人が悩んでいた時だった 姫子「あ、部長」クルッ  ふと、姫子が言葉を発した  先ほどまで恍惚を抱いて一人笑っていた姫子が、急に真剣な表情で話しかけてきたのだ 哩「?」 姫子「今から打ちとうなかですか?」 哩「え?」 姫子「私は今……打ちたいんです」ゴゴゴッ 三人「!?」 哩「(こいは、なんぞ……?)」  哩は姫子のことをよく知っている  それこそ、友情などという生半可な言葉では推し量れない程の信頼を交わしあっている自覚もある  それでも  そんなに信じきっていた後輩であるにもかかわらず 哩「(こげん女――知らん)」ビクッ 姫子「さっきから調子がよかとです。今なら――」クスッ 哩「……」コクり  経緯や理由など知ったことではないが、目の前の少女はどこかおかしくなってしまった  ここは先輩でである自分達がなんとかしてあげなければ 哩「二人も、そんでよか?」チラッ 仁美「勿論よか」コクッ 美子「……」コクッ  残る二人も、姫子の尋常ならざるオーラに気づいている  だからこそ――三人は結託した 姫子「そいじゃ、用意しますね♪」カチャカチャ 三人「(きゅうを据えたる!)」キッ  いくら姫子が高い雀力を持っていても、この三人には及ばない  まして、切り札のリザベーションを使えない状況なのだ 哩「(任せときんしゃい、私が必ず――)」  哩の手に力が篭る  既に部長では無いが、最愛の後輩をこの手で救い出すことを誓う 姫子「さぁ、打ちましょう」ニッコリ  そして、サイは振られた―― 552 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 22:23:40.15 ID:UqfxTpV/o [10/17]    方言に違和感あってもゆるしてくらはい ~~アクセル1~~ 煌「そ、そんなことが――」  既に新道寺を去っている煌だけに、この話はかなり心苦しいものだった  かといって、自分がいて姫子の違和感に気づけたとも思えない    結局自分は―― 煌「それで、結果は?」  マイナスへ傾く思考を必死に折り曲げ、哩へ尋ねる  結果は見えているだけに、深く意識もせず  だが―― 哩「……完敗やった」  帰ってきた言葉はまるで想像と違うものだった 煌「へっ?」 哩「東一局、姫子の親で全員が飛ばされたとよ」 煌「は?」  哩の淡々とした言葉に煌はただ困惑する  自分は先輩達の強さをよく知っている、無論同様に姫子の強さもだ  しかしそれを踏まえても、姫子が勝つ姿を想像できない  それこそ、リザベーションを使えない状態では万に一つも―― 煌「……もしかして、ですけど」  煌の中で思い浮かぶ一つの可能性  それがありえないということは重々承知している  だが、それでも聞かずにはいられなかった  でなければ――姫子が勝ったという事実は存在しないであろうから 煌「リザベーションを……?」 哩「確証は無いけど、確実に使っとった」 煌「……確証は無い?」  後者は予想出来たことゆえに戸惑いは無い  だが、前者はどういうことだ?  確証は無い    なぜ?   リザベーションは二人で一つの力  哩と姫子の絆の力  ならば、発動すれば哩にも分かる筈  事実、哩が用意しなければ発動のきっかけすら無いのだから 煌「それはどういう……」 哩「花田。私はもう――」  携帯を握る手を、一筋の汗が流れていく  そして、その水滴が地に吸い込まれていくの同時に―― 哩「姫子と、繋がっとらん……」  哩はそう告げた 561 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 22:36:13.87 ID:UqfxTpV/o [11/17] >>558  その詳しい説明は大分先になるからちょこっと補足  京太郎がアイドルとして活躍する→姫子がキーゲット    姫子のナカは京太郎のキーでいっぱいだよぉ……ふぇぇ    今はこうなっとる(震え声) 【一方その頃 ファミレス】 霞「ふぅ、疲れたわね」 京太郎「今日は霞さんのお陰でいい刺激になりました」 霞「あら、嬉しいわ」ニッコリ  あれからまっすぐ事務所への帰宅を目指していた京太郎達だったが、  お昼がまだだったこともあり近場のファミレスに立ち寄っていた 京太郎「何か食べたいものあります?」 霞「まだ決めてないのだけど、オススメある?」 京太郎「そうですね。それでしたらこれとか――」エヘヘ 霞「ふふ、美味しそうね(アナタが)」ジュルリ  ボイ-ン 京太郎「でしょう?(やっぱり霞さんのおもちは最高だぜっ!)」チラチラ  二人共、普通の会話をしているように見えるが心の内はどちらとも卑猥である  そんな二人の関係を知ってか知らずか、周囲は騒ぎ出す  ヒソヒソ    イケメンヨー カッコイィィワァァ スガキュンニニテル  オンナチチデケェナ モミシダキテェ  ビナンビジョバクハツシル  ザワザワ 京太郎「(騒がしいな)」 霞「(ま、当然ね)」  アイドルとしての自覚がいかんせん足り無い京太郎である 566 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 22:51:28.18 ID:UqfxTpV/o [12/17]  結局、いろいろ悩んだ末に京太郎はガッツリステーキランチを、霞はシーフードパスタを注文した  煌の節制メニューの束縛で京太郎はあまり肉を食べられていないからだ 霞「怒られるわよ?」 京太郎「うぅ、見逃してくださいよ」 霞「ふふ、考えておくわ」lクスクス  そして、十数分ほどで京太郎の念願のステーキは届いた 京太郎「うまうま」ムシャムシャ    美穂子が肉を出してくれるようになったとはいえ、彼女とて馬鹿ではない  京太郎のアイドル活動の支障にならないように、しっかりメニュー管理を行っているのだ  肉付きの京太郎の為に適正量を越えないギリギリのレベルでしか出してくれてはいるのだが、それでも少ないものは少ない 京太郎「うまうまぁ」ガツガツ  そんな久しぶりの肉を前にして、いささか京太郎の食い方は荒くなっているようだった 霞「もう、顔についてるわよ」スッ  ガタッ 京太郎「!?」ドッキィーン  京太郎の顔を拭こうと、霞がテーブル越しに京太郎に迫る  前のめりになるように――抱きつこうとでもするかのように  ムニュンッ♪ 京太郎「(ほ、ほわぁぁ!? テーブルでおもちが!? おもちGAAAAA!?)」  当然そんな体勢を取れば霞の豊満なおもちはテーブルに押し当てられる  それも、むにゅむにゅのふにょふにょに変形して 京太郎「(さ、触りてぇっ!!)」ゴクッ  目の前でパァァリィィしてるおもち   それも超上級の特殊おもち    この世界においても三幻パイと呼ばれる至高のおもち  その中でも最もデカイとされる霞のおもちが目の前で翼神竜してる  これにはモラルが高い京太郎でさえもバイサーデスしてしまいたくなる    それどころか京太郎のドリラゴで霞のおもちをラヴァゴーレムにしたいくらいだ 京太郎「あ、あぁっ……」ガタガタ 霞「あぁもうっ。動いちゃダメでしょ?」クスッ  ムニュムニュンッ プルルルンッ♪  暴れる  おもちというなの闇が、京太郎の心をどす黒く支配していく 京太郎「……」ボーッ  まるで、振り子の5円玉を眺めているかのようにおもちから眼を離せなくなる  この時京太郎の意識はもう――風前の灯であった 霞「(さぁ、堕ちましょう?)」ニヤリ 京太郎「あ、あぁっ……」ブルブル  ついに誘惑に負け、心をおられた京太郎  その右手が霞のおもちへ伸びる――  その時だった 571 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23:08:13.89 ID:UqfxTpV/o [13/17]  ガシャァァァァァァァンッ!!!!! 京太郎「はっ!?」ビクッ 霞「きゃっ!?」ビクッ  店内全てに響き渡る程の大きな音が鳴り響く  数十枚もの食器が同時に割れた音のようだった  ザワザワ  ガヤガヤ 京太郎「な、なんだぁ?」チラッ  慌てて京太郎が視線を向けると従業員らしき人物がしきりに頭を下げている   どうやらスタッフが洗い終えた大量の食器を裏に運ぼうとして割ってしまったらしい 京太郎「うわぁ、100枚近くありそうだなぁ」 霞「こっちまで破片飛んでないかしら?」 京太郎「……」  手伝いに行こうか悩む京太郎だったが、下手なことをすれば自分の存在がバレてしまう可能性がある  仕方ないのでここは黙って見過ごそう    そう思っていると一人の少女が席を立ち、フラフラとその食器の破片を広い始めた ?「……」 スタッフー「あ、ありがとうございます。元はといえば私がアナタにぶつかったのが原因で――」 ?「別によか。そげなこつよりもはよ拾わんね」ヒョイ スタッフー「は、はいっ!」  ガヤガヤ 京太郎「へぇー、いい子だなぁ」 霞「そうね」  こちらからはよく見えないが、後ろ姿はとても可愛い  それに、どうやらスタッフはあの子にぶつかって食器を落としたと言っていた  自分も痛かっただろうに、それを気にせずスタッフを手伝うなんて……  京太郎「天使みたいな子だ。いいよなぁ、ああいう子」ホクホク  なぜだが京太郎は無性に嬉しくなった  この世界で優しさを一つ見つける度に、胸がはちきれんばかりに気持ちよくなるからだ ?「んっ!?」゙ビクン  しかし、霞の考えは違った 霞「(そもそも、席に座っていたあの子がどうしてスタッフと?)」  従業員とて馬鹿じゃない  あれだけの食器を運ぶ時には注意していた筈  ならば、なぜ?  本当に事故なのか?   それとも―― 霞「天使ねぇ……。でも、私にはあの後ろ姿はまるで――」 京太郎「?」 霞「悪魔に見えるわね」 ?「……」クスッ 575 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23:19:43.02 ID:UqfxTpV/o [14/17]  そうこうしている間に、他のスタッフや周りのお客の手伝いによって騒動は集結した  そんな微笑ましい光景を遠巻きに見ながら、京太郎は次々と肉を頬張っていた 京太郎「ふーっ、ご馳走様でした」ポンポン 霞「いい食べっぷりね」クスクス 京太郎「こんなに肉食べたの久しぶりですよ」エヘヘ 霞「ふーん。じゃあ、もっといいもの食べてみる?」 京太郎「え?」 霞「さっき……これをチラチラ見てたでしょ?」ムギュッ 京太郎「!?」  そう言って、霞は自身の右おもちを持ち上げる  自分の【胸】を【掴んで】持ち上げるなど……72には分からぬ境地とはこのことだろう 京太郎「な、なぁっ!?」パクパク 霞「触りたいんでしょう? ふふ、アナタになら……」ススッ 京太郎「……//」カァァァ  これは霞の冗談だと京太郎は思っている  しかし、そう割り切ってもどうにもできない  なぜなら霞は本気だから  本気で京太郎を堕としにきているのだ 京太郎「(ここは、自分でどうにかしなければ――)」  考える  霞の冗談をいなし、自分のペースに持っていく方法を  そして――頭の中にある言葉が思い浮かぶ ~~??「発想を逆転させるんや、京太郎君!」~~  そ れ だ! 京太郎「(俺のホーンが反応するのは、そうすれば気持ちよくなるからだ)」ゴクッ    つまり、もし【俺が何も感じない人間だったら】  霞さんのおもちに価値はない  そうだ、この問題の解決方法は―― 霞「さぁ、触って――」 京太郎「……」 #aa(){{{                          _                        /   ミノ三ミヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\              / /三ミ}彡⌒\\           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ |             |          /  厂^^¨¨¨¨¨^^}  ヽ\           |          | |    な     |         /}   /‐-   _,, -┤  \{        |     触.      | |    い      |         }/  ノ==ミ ヽ  ,==ミ{  \ {          |    る.     | |    で      |        /   ≪丁丁 }  丁丁≫  ミ=-        |     わ.      | |    し     |         /Ⅳ   ̄  }    ̄  }^!\{        |    .け     | |    ょ     ニ=-         /人{     〈 >     }/   \    -=ニ             | |             |           }:从    __    八{\{           |           | \_____/             }/ \  ´ニ`  /}/               \_____/                         }/ }\   . イ{ハ{                       __/}   `¨´   {                      /{  \    /}\    ※外出変装中の京ちゃんです                                      }}}  自分自身が、不感症となることだ 582 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23:30:32.32 ID:UqfxTpV/o [15/17] 霞「え? いやでもさっき……」 京太郎「触るわけ、ないでしょ」 霞「触りたいのよね? ほら」タユンッ 京太郎「触るわけ」 霞「!?」 京太郎「無いでしょ」ズバッ 霞「かはっ!?」ガクッ  バタンッ 霞「あぁっ……そんな」チーン 京太郎「……めでたい人だ」フッ 霞「」ブクブクブク  こうして、自身の最大の武器を使っての攻撃すらも京太郎に防がれた霞  本当はギリギリの戦いだったのだが、もはやそんなことはどうでもいい  戦いに敗れた霞の中にある想いはただ一つ 霞「(あぁ、素敵……ますます私のモノにしたくなっちゃう)」ジュンジュン 京太郎「……(危なかった)」ドキドキ 霞「(絶対に次こそは……ふふふっ)」ニマリ 京太郎「っ!?」ゾワッ 585 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23:44:10.80 ID:UqfxTpV/o [16/17]  その後は他愛の無い談笑を繰り返し、ドリンクバーで時間を潰す二人  そうこうしているうちに、時計の針は大分進んてしまっているようだった 京太郎「そろそろ出ましょうか」 霞「そうね。もういい時間だし」  肉と飲みすぎたジュースでお腹が重たいのを感じながら、京太郎は苦笑する  思えば、こうした食事をするのはいつ以来だろうか? 京太郎「ふふっ」 霞「? どうかしたの?」 京太郎「あ、いえ。こういうのって、やっぱりいいなぁって」 霞「そう?」 京太郎「はい。なんだか普段と違って新鮮というかなんというか」ウーン  上手く言葉で言い表せないが、それでもいい  ただなんとなく、このなんともいえない空気が京太郎は好きだった 京太郎「霞さん、もしよければですけど」 霞「何?」 京太郎「また、こうして一緒にファミレスに来ませんか?」ニコ 霞「……勿論よ」ニッコリ  そして、二人は会計を済ませる為にレジに向かう  その時だった 霞「あっ」ヨロッ  普段履きなれていない高めのヒールを履いてきていた霞  そのせいでバランスを崩してしまったのだ 京太郎「おっと、危ないですよ」ガシッ  慌てて京太郎が霞の手を掴む  そのお陰で霞は点灯せずに済んだ 霞「あ、ありがとう……//」カァァ 京太郎「お、そうだ!」ポンッ 霞「え?」 京太郎「(さっきの仕返しをしよう)」クスッ  そこで、京太郎は何を思いついたのか突然霞の目の前に跪く  その姿はまるで――主君に仕える従者のようだ  ザワザワ ナニアレー  ケンカー?  ドユコトー? 霞「な、何を!? 周りが見て――」アタフタ 京太郎「先ほどのようなことが再びあれば、この心は張り裂けてしまいます。だから――」 霞「えっ? えっ?」オロオロ  そう言いながら、霞の手を引き――そっと手の甲に口づけを交わす 京太郎「エスコートさせて頂けませんか? お姫様」ニコッ 霞「~~~////」ボシュゥゥゥゥッ   590 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/20(月) 23:56:46.99 ID:UqfxTpV/o [17/17] 京太郎「……」ジッ 霞「あっ、えと、その……//」  あまりの衝撃に戸惑う霞  それは無理も無い、これまでこのような扱いを受けたことがないのだから  どちらかと言えば自身が従者  あの子に仕えることが自分の使命なのだ  しかし、これはなんなのだろう?    京太郎に特別扱いをされた瞬間――体全体を駆け巡っていった衝撃  私の大切なあの人はこれまで、ずっとこのような感覚を味わっていたのだろうか?  一人だけ、ずっとずっと姫様と呼ばれ――  もし、自分が須賀京太郎を手に入れ……あの子に捧げたとして  彼女はそれから先、ずっとずっと――  自分一人だけ京太郎にこのような扱いをして貰えるのだろうか? 霞「……」  その時、これまで須賀京太郎に関わってきた石戸霞に……初めて【その自覚】が沸いた  自らの胸を渦巻く、どす黒いモノ  初めて会った時から、今に至るまで  日に日に増していく感情  それが、石戸霞の体を少しずつ、だが確実に塗り替えていく  友情  信頼  尊敬    そういった想いで彩られていた霞の心のキャンバスはいつしか 霞「(嫌……小蒔ちゃんに……京太郎君を、渡したくない)」ズキッ  その絵の具の名は―― 霞「(小蒔ちゃんばっかり、ずるいわ……)」ズキズキ  嫉妬  神が与えし七つの大罪が一つが今……霞の中で芽吹いたのである 京太郎「……霞さん?」 霞「え?」 京太郎「どうしたんですかボーッとして」 霞「あら、やだ。ごめんなさい、ちょっと舞い上がっただけよ」ウフフ 京太郎「あはは、俺も演技成長してるんですよ!」フンス 霞「ええ。私のお陰ね」クスクス  楽しい  須賀京太郎と一緒にいる時は、今まで生きてきた中でも最高に気分のいいものだ    なのに  コ レ ハ ジ ブ ン ノ モ ノ ニ デ  キ ナ イ 597 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 00:08:52.00 ID:cSyuxWAzo [1/10] 霞「……(花田さんが麻薬のようにハマるわけね)」クスッ  受け入れてしまえば、なんてことはない  そもそもただ気づいただけなのだ   元々、霞の行動は脱線しかけていた  定められたレールを外れ、違う道を突き進んでいたのだ 霞「(でも、それがどうかしたの?)」  道が間違っていることには気づいた  でも、それは自分がその先に進みたいから選んだ道  レールの先に……私の望む未来は無いのだから 京太郎「さぁ、行きましょうか」 霞「あ、待って」  ギュッ 京太郎「え? どうしたんですか?」 霞「……また転びそうになったら怖いわ。だから――」  サワッ 霞「ねぇ、いいでしょう?」 京太郎「……はい! エスコートさせてください!」ニィッ  ヒューヒュー パチパチ  モゲロ ワーイカップルゥゥ  途端に喝采が上がる  聞き耳を立てていた周囲の客のようだ 京太郎「あははっ」 霞「もうっ、早く行きましょう」 京太郎「そうですね」クスクス  お互い満更でもない様子を見せながら、レジへと脚をすすめる  勿論、互いに手を繋いだ状態で    ぎゅっと、離さないように ?「……」  そして、そんな様子を ?「……」ザクッ  一人の少女が恨めしそうに―― 子供「ねーままー、あのおねえちゃんフォークをおにくにさして――」 ママ「しっ! みちゃダメ!」バッ ?「……」ザクッザクッザクッ    ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッシャアザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッグフッザクッ ザクッザクッザクッ ザクッザクッザクッ   ただ、眺めていた 607 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 01:11:11.27 ID:cSyuxWAzo [3/10] 【アクセル1】  結局、京太郎と霞が事務所に戻ったのは夕方近くだった  当然その頃にはスタッフ勢も全員復活しており、落ち着いた様子で各々の仕事をこなしている  しかし、そんな中でただ一人 煌「……」  花田煌の表情だけは浮かないままだった ~~~ 煌「そんな……嘘ですよね?」 哩『嘘やったら、どないよかか……』  その言葉に煌はただ戦慄した  あの固い絆で結ばれた二人が、今はそうでない  あくまで能力だけの話だが、とても信じたくない事実である 煌「あの、それで私はどうすれば……?」 哩『花田に連絡したのはただの確認やった……』 煌「確認?」 哩『実は今、姫子は東京におる』 煌「えっ?」 哩『親に書置きだけ残して、もう一週間帰ってこんとよ」  煌はただ唖然とするだけだった  あの姫子が今東京にいる  それは凄く嬉しいことの筈なのに、今はとてもじゃないが喜べる状況ではない 哩『ばってん花田に会いに行ったかと思うとったんやけど……』 煌「いえ、私は会ってません」 哩『……そう』 煌「でも、必ず見つけ出しますから!」 哩『!!』 煌「大丈夫です。こう見えてこっちでの友人は多いんですから」  勿論、その言葉に偽りはない  だが……この広く、人の多い街で一人の少女を見つけ出すことがどれだけ大変か    それこそ、不可能に近いことだ 煌「だから、部長は安心してください」  しかしそれでも、煌は任される  それが、自分を頼ってきた哩への…… 哩『花田……あいがとね』 煌「お礼はまだ早いですよ」フフッ ~~~ 煌「(とは言っても、どうやって探せば……)」ウーン 609 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 01:22:11.53 ID:cSyuxWAzo [4/10] 竜華「アクション?」 京太郎「はい。スーツアクターの人にカクカクシカジカ」 竜華「へぇ、凄いやん!」パァァ 京太郎「えへへ」ヤーリィ 竜華「うちも賛成やけど、ただやっぱり怪我は少し怖いなぁ」 宥「アクションって大変なんだよね?」 玄「京太郎君は無敵なのです!」ドヤァ 久「そんなわけないでしょ」 透華「私は反対ですわね」 菫「私は構わないが……」 はやり「うーん♪ 微妙だねー」  それぞれ大なり小なり、京太郎の強さは知っている  こう見えて須賀京太郎は、山の神である斉天大聖に散々ボコられて生きてるような男なのだ  しかし、それでも心配なものは心配だ 京太郎「俺、絶対にやりたいんです!」 竜華「……花田さんはどう思う?」 煌「……」 竜華「花田さん?」 煌「え、はい?」 竜華「聞いてへんかった?」 煌「あ、いや! 聞いてましたよ! あはははっ!」アセアセ 久「それなら、どう思う?」 煌「え、えーと?」  全員の視線が煌に集まる  元々京太郎の肉体改造の担当は煌なのだから、彼女の意見に従おう  というのが大多数の考えだった  それゆえに、煌の言葉には相応の重みがある筈なのだが…… 煌「だ、大丈夫ですよ!」アハハハ  煌は取り敢えずごまかす  それが、割と重要な話し合いを左右するとも知らずに 竜華「決まりや」 京太郎「お、おお! やった! やったぞ!」ワーイ #aa(){{{    ?  /: : : : : : : : : : : : : : :ヽ     __/: : : : : : : ∧: |: : : : : : : :l .  /: :′: l: :⌒ / |: |⌒: :|: : : rト  /: :.:/|: : :.|: : :./   !八∧:.|: : : 圦: :\  !: :V 从: :Yんハ    んハY:./::ハ : : :.  : : : \ ∨弋::ソ   弋::ソノ/≦.ノ: : : :}  \: : : >ハ ,,,  '   ,,, <: : : : : : : :/     ̄   ト    (ヽ  イ  >: : :./         r ≧ -<、   ̄ ̄      / ̄| \ ノ |\ }}} 煌「??」 610 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 01:36:02.89 ID:cSyuxWAzo [5/10]  結局、煌の意見により京太郎はアクションに挑戦することになった  だが万が一のことがあっては大変なことに代わりはない  未だに不安に思っているスタッフも多いようだ  そこで、竜華がアイデアを出した 竜華「京太郎が怪我をせんのが一番ええけど、してもええように保険をかけるんや」 美穂子「保険ですか?」 竜華「せや。京太郎君にはとっておきの知り合いがおるやろ?」 京太郎「知り合い……あっ!」  そうだ  幾度となく俺のことを救ってくれたあの人  黒衣の医者さえいれば…… 京太郎「電話してみます」ピポパ 透華「知ってますのね」 京太郎「先生の奥さんから貰ったんですよ、名刺と一緒に」  ガチャッ BJ『もしもし』 京太郎「あ、どうも先生! お世話になってます!」 BJ『またアンタか。今度はなんだ?』 京太郎「実はかくかくしかじかでして、先生に俺の体調管理を――」 BJ『断る』 京太郎「」 BJ『なんで私がお前さんみたいなアイドルの面倒を見なければならん』 京太郎「確かにそれは……」 BJ『大体私は高いぜ? そうだな、その条件を飲むには一日1億でももらわないと』 京太郎「」 BJ『そういうことだ。悪いがここいらでは失礼させてもらう』 京太郎「はい、いきなりすいませんでした」シクシク BJ『……一人だけ心当たりがいる』 京太郎「え?」 BJ『まだ医師免許を持っていないが、腕はそこいらの医師より上。おまえさんに年齢も近い』 京太郎「そ、そうなんですか?」 BJ『……気が向いたら、そいつをお前さんの事を伝えておくさ』 京太郎「はいっ! ありがとうございます!」 BJ『……』  ブツッ ツーッツーッ 竜華「どやった?」 京太郎「先生はダメでしたけど、代わりの凄腕を紹介してくれるそうです」グッ 透華「(あのBJ先生が知り合いを紹介だなんて、裏がありそうですわね)」ウーン 613 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 01:47:32.65 ID:cSyuxWAzo [6/10] ~~岬の家~~  ドタタタッ 少女「ちぇんちぇー! 誰かららったのよさ」   BJ「あの須賀とかいうアイドルさ」 少女「キャー! 須賀君! アッチョンブリケ!!」 BJ「今から電話する。少し静かにしててくれ」 少女「はーい! なのよさ」  プルルルッ ガチャッ ?『はーい』 BJ「私だ、BJだ」 ?『あ、先生。お世話になってますー』 BJ「お前さん、確か今年は東京に出るとか言ってたな?」 ?『はい。先生達が遠いので、それがええかなぁーって』 BJ「そうか。それでなんだが……」 ?『?』 BJ「修行にうってつけの相手を見つけてな」 ~~~~ 竜華「これで安全面はクリアーや!」 京太郎「わーい!」 霞「後は演技力ね。動きながらのセリフは大変よ?」 京太郎「はい! なんとしてもモノにしてみせます!」メラメラ  ガンバレー ヤッタレ  キョウタロウクンカッコイイノデス ダイスキー 京太郎「それじゃあ早速演技のレッスンを――」 竜華「おっと! その前に京太郎君、明華さん!」 明華「はい?」 京太郎「なんですか?」 竜華「二人には、大事な話があるんよ」 京・明「「大事な話?」」  ザワザワ 竜華「ふふっ、今回のライダーの仕事やけど……実は」 京太郎「実は?」 竜華「歌の仕事も入っとるんやー!!」バァァァン!! 京太郎「な、なんだってー!?」 明華「あら」 617 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 02:03:22.51 ID:cSyuxWAzo [7/10] 京太郎「あっ! もしかしてEDとかですか?」 竜華「せや。キャラソンとかもあるみたいやし、面白くなりそうやん」メラメラ 明華「ではこれまで通りのレッスンを続けて――」 竜華「あ、そうそう。明華さんも歌うて貰うから」キッパリ 明華「……はい?」キョトン 久「それって、どういうこと?」 京太郎「え? 俺と一緒の曲を歌うんですか?」  その場の全員が首をかしげる  竜華の言葉の真意がわからないのだ 竜華「ちゃう、京太郎君はED。そして明華さんには……」 明華「私には?」 竜華「OPの仕事が来とる!!」バァーン 明華「」 京太郎「ノーフィアー! ノーペイン!」 菫「レディトゥゴー! カウントゼロー!」 はやり「ユメヨオドレー♪ コノホシノモトデー♪」 透華「イーマーヒトリヒトリノムネ(72)ノナーカー♪」クッ 竜華「主題歌を歌ってもらう!」キリッ 明華「はい、分かりました」ケロッ 京太郎「アイエエエエエ!?」 久「うるさいわよ」 京太郎「いやいや! なんで明華さんがデビューしちゃってるんですか!?」 竜華「うちもそれ不満やったんやけどなぁ、京太郎君がOPやろ! って」 京太郎「いやいや、そこでじゃないですってば! ねぇ、明華さん!?」クルッ 明華「これが歌詞ですか? 楽譜はこれで」ヨミヨミ 美穂子「かっこいい曲ですね」 京太郎「聞いてねー!?」ガビーン 618 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 02:07:20.45 ID:cSyuxWAzo [8/10] 菫「相手方からの要望なのか?」 竜華「そう。どうしても明華さんを主題歌に起用したいって」 京太郎「へ? そうなんですか?」 竜華「事務所としてはこれっきりのつもりやけど、本人がアレやからなぁ」チラッ #aa(){{{                  ,...:'.´へ\ ,..-、____                 //'"´ ̄ ̄´ ̄`ヽ、ー-、ヽ、              _// / /  ハ   、  \ ヽヽ         ,..-‐==ニ二ノ   / /  / }.i  i i 、 ゙、 ヽ、`ヽ       /   _,...:'´,..イ  // / ,イ}  }.!  |.ハi i ゙、 ゙、\       し,....:'´,...:',.イ {! i.ハ .ハハ {´` !ハ ハ|_ !ハ  ゙、 ij、 ヽ、       /-‐'"_イ .//λ { i′-、!j__.,,  } / _!.`トjハ  }、 i | 、 i      /'"/´  //i // i`! |     ゙̄`::::レ::..    jハi ハ|i }ノ| ヽ .!       { /   // レ//^|! | |         :::ヽ=,、/ 人.| }ハ.!  リ .    {(   //{ |! i 、_|!. | |    r―-.、     {ィ''" | !|  !|                         nf h      i:! / / ! V //!|. i|   !  `V    ハ 、!||  リ                         f:| .|. ||      ゝ' / / \V/ |.| .| |\  `ー-'′   ノ  i  iリ                           i:i | ||    / / __./_  )メ .!.| .! !. ` 、_    ,..イ  i  i  |                       i: i ! | .!  / /,.::┴\\、 ̄ヽ!| トi |    `T ´|  |   i  i  |                      ./:      | '" / /::  '" ::.\\、 | | .i !、    〈-、 |  |  i   i  |                           /:       i} ./ /::     ::ヽヽ!\、!ト、.| ! \_,..---、 \_i!   丶 丶゙、                      /:     /  /  /=\ i  :.:.:..V:.:.:.:.:.!|/i ! ̄ ̄`ヽ┴-、  ̄`ーn、丶.゙、                        /::    / .,ハ∠===、 \ :.:.:.:.:|:.:,. -'|.!  i |   __ 、\\   ノハ`ヽ.:゙、                  i::::    / }'( /   \ ヽi );..-'"   .!.! _,!.!'"´  \\) `ー'=''",ノ.:.:.:.:.\                      /::::    / ヽ/  _,..-‐''"´        ,.リ'" ||     ヽ ヽ' ̄ ̄\   :.:.`rー-.、             /    / ./,..:'"          / ノ   リ      ヽ 丶    ヽ  :/  ::::::i          /       / '"            /               |ヽ ゙、    i:、 :i /´\!        /      /          /i::::              | i  ヽ   i y' /'"_,.、ゝ,     ,..:'′     ./      _,...ィ'''" / i::::              | |   \.ノ / /' /   \ ,...:'"´      / :、_,.::::'" / /  |::::               | ト、-、  .V / /     /          / /   / ,.イ    !:::::.             i  、\\/7、 {、               /   / ,..イ /    /ハ:::::. ..::           |  `i 、`'" .ハ、_>、          / / / ノ/    / !::::::::::            i  | |iイ . | |\\      / ./  //     i! .ノ:...                i. | /  i!゙、 ゙、 \\_,.ィ′    //       |/:::::               リ .! /   ハ ゙、 ゙、  \ ヽ ゙、     i !     /::::: ー===、         ○ } V   / |.| ゙、 ゙、 | \ 丶゙、-、     ! |    /:::::::                  /   !   / | |  ゙、  ゙、 !   ヽ! ト、丶 .   | .|  /:::::::::               /    | /   ! |   ゙、  ゙、!    ゙、 ゙、 \\    | | ノ:7ー--、             /      V /  ! .!   ゙、   !    ゙、 i  \\    | !/:::/::  / \          / ヽ         V  | |    ゙、  |     i .|    ヽ丶 }}} 明華「風に捲られ~たカード♪ 占う~ように笑う~♪」キラキラ 一同「「「「メジャーデビュー決定!! オリコンチャート一位不可避!!」」」」 竜華「やったるで、こうなったら」ウルウル 京太郎「俺もそれがいいと思います」ナミダダバダバ  こうして、明華さんも俺と一緒にCDデビューすることになってしまった  本人は気にしてないようだが、これってなんだかおおがりなことになりそうな気がする  ふと京太郎、そんな予感をおぼえるのだった ~~そう遠く無い未来~~  Mステ 明華「~~~♪」 京太郎「~~~♪」  恐らく、それは夢ではなく――  きっと現実になる光景なのではないだろうか   621 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/21(火) 02:21:22.67 ID:cSyuxWAzo [9/10] 【次回予告】 姫子「あはっ♪ ここが京太郎君の家だったとね!」  這いよる黒き影 霞「ねぇ、春ちゃん。本当にそれでいいの?」  友情と恋心  かけてはいけないモノを少女は秤にかけてしまう 衣「この感じ……なんなのだ?」  そして少女たちはそれぞれの胸に 照「京ちゃんの身に何かが起こってる」ギュッ  京太郎への想いを募らせていく 淡「久しぶりじゃんしんどーじ。私のお兄ちゃんに何か用?」  そして―― 小蒔「何か、よくないモノが蠢いているような気がします」  その時は訪れる 京太郎「俺の妹から……離れろ!!」 姫子「あはっ、あはははははっ!!」 次回 【第一の犠牲者】 哩「姫子……だいね? 私の姫子をたぶらかすん悪い奴は……」ブツブツブツブツブツ  また一人、闇の底へ堕ちていく 664 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 00:46:34.69 ID:tCinwBREo [3/9] 【小ネタ 頑張れ! 愛宕シスターズ! の巻】  ここは大阪の姫松。  その姫松の、至ってどこにでもある民家にて、今夜もまた、熾烈なチャンネル争いが繰り広げられていたのだった  ガチャンッ! 洋榎「だぁーかぁーらぁー!!」ダンッ 雅枝「なんや熱くるしい。ちゃんと座って食べーな」モグモグ 絹絵「な・ん・で!! 京太郎君のドラマ見せてくれへんの!」  そう、日夜この愛宕家で繰り返される戦い  それはリビングのテレビのチャンネル争いなのだ 洋榎「うちらは一週間で月曜だけ、月曜の9時だけ見させて貰えたらええんやって!」 雅枝「なんや洋榎、おもろい顔やなー」プスー 洋榎「誰が面白い顔や!!」クワッ 絹絵「お願いやってー! なぁーなぁー」グイグイ 雅枝「せやってTVタックルの方がおもろいんやん。なー?」チラッ 父「……」サッ 洋榎「意気地なし」ボソッ 絹絵「甲斐性なし」ボソッ 雅枝「早漏」ボソッ 父「」 洋榎「アホ! 娘の前でな、何言うねん!!」カァァァ 雅枝「せやかてホンマのことやし。満足でけへんてーみこすり半じゃ」ヤレヤレ 絹絵「……」ジィーッ 父「絹、そんな目で見んといて……」シクシク 雅枝「そもそもそんなに見たいなら部屋で見ればええやん。テレビ買うたんやろ?」 #aa(){{{          __         __        . : : : : : : : : : : : : ` <´: : :ヽ  ___     / : : : : : : : : : : : : : : : : :\: : : ∨      \    .:' : : : : :,イ : : : : : : : : : : : : : : 丶.: :|    い  |   /: : : : : :/:l| : : : : : : : ト、:ヽ : : : : : :,: |     や  |  .′ : l : / ||:l: : : :|:__|_ ∨: : : : : : i::| 問      |  i| l: : l: ' ̄八ト、: : |\:_|  :, : :iト、l: : :| 題.  そ .| . 八l: : N   __ \|   ,__   ′リ:ノ: : :| や   う  |    \|::|ァ示庁     庁示ぅⅤ∧ヽ.::| な   い .|    //|::|  v;リ       乂;ソ |: |_ノl i|::| い  う  | .   〔 |::.    '         |: |i :/: | ね      |      |:圦    r  )   , イ |: ||´: :∠ ん     | .    八: : :>  . __    〕`!:八__: : : \____/       \|  ,. イ 〕   /  〕   `ヽ: : : I .       /  /___|、_/   /  /⌒.: : :|        ∧  ´  _Y\_,/   /     : :l:|       .′∨  /_∧ヽ    .'     :/〕       l  |    l| |l     i      i }}} 雅枝「何やー?」 洋榎「リビングでご飯食べながらゆーっくり、京太郎君を楽しみたいんやっ♪」デレデレ 絹絵「おかんのゲロまず飯も、一流シェフの料理に早変わりやっ♪」キャッキャッ 父「確かに雅枝の料理は……」ウンウン 雅枝「……」ゴゴゴゴッ 670 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 00:58:30.41 ID:tCinwBREo [4/9] >>665  アイドルランクは関係無い予定  笑わせられる側は麻雀プロ(すこやん・咏ちゃんは確定)の予定なので、プロ資格を取れば……  笑わせる側の方がむしろランク高いイメージ 雅枝「じゃかぁしぃっ!!」ドゴゴォォン! 洋榎「ひっ!?」ビクッ 絹絵「ひゃっ!?」ビクッ 雅枝「そない言うなら食わんでええ」カチャカチャ  カチャカチャ 洋榎「あー!! 最後に取っておいた唐揚げー!!」 #aa(){{{                   -――-                  /   ___   \               /  / /   \                /|/ノ   \_|/| │              |  |_--  -_ │ |              | {ル=ニ 》=《 ニミ`ァ              | 个ー==' . ー==彳  |              │ 圦 ""___""│  |                | 个 ‘ー  ’イリ  │             ト、__/ │ | r|≧= h |/l  │           \__厶イ >u< ∨|  \__/|          <_/   (__,ノ 人  ノ人___,,/               /\     ≫≪゙ ̄   \_>           |│/   /ノ介ト \ \ノ ハ }}} 絹絵「嘘、嘘やって! お母様の料理は最高やって!」アセアセ 雅枝「……」ギロリ 父「……それでも好きだ!」クワッ  バキィッ 父「」ピクピク 雅枝「残さんと食べぇや」プイッ 洋榎「はーい」モグモグ 絹絵「はーい」モグモグ  カチャカチャ 雅枝「食べ終わったんなら、水に浸けて行ってーな」 二人「はーい」トテトテ  チャポン ジャーッ  キュッ 雅枝「まったく」ハァ 父「」ピクピク 雅枝「(須賀京太郎ねぇ。竜華の彼氏みたいやし、あの子らが傷つかんようにせんと)」フゥ 洋・絹「(ぐぬぬ、この分からず屋)」ゴゴゴッ    母の気持ち、子知らずとはまさにこのことである (雅枝だけに)   677 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 01:12:24.72 ID:tCinwBREo [6/9] 【愛宕家 リビング】   雅枝「あの二人は上におるん?」 父「ああ、歯磨きして上に行ったで」 雅枝「それなら、もうええかな」 父「また彼のビデオ見るん?」 雅枝「……二人には内緒やで?」 父「あ、ああ。せやけど少し見すぎとちゃう? もうこれで一ヶ月近く――」 雅枝「大丈夫やって……」カチッ  ブゥッ 父「……あんま遅うならんようにな」 雅枝「うん。おやすみ」 テレビ「」ブゥゥゥゥン 雅枝「……」ジィィィィィッ ~~絹恵の部屋~~ 洋榎「全く、録画しとらんかったらどうなっとったか」カチカチ 絹恵「でもホンマにこのテレビちっちゃいね。下で見たいわ」ハァ 洋榎「でも相変わらず京太郎君はええ男やなぁ……//」カチカチ 絹恵「うん、分かるわぁ……って、さっきから何しとるん?」 洋榎「ん? 恭子にメールや」カチカチ 絹恵「末原先輩に?」 洋榎「いやな、今朝のことなんやけど――」 ~~姫松高校~~ 洋榎「いやぁ、今日も楽しみやなぁ」エヘヘ 由子「楽しみなのよー」 漫「はよ、夜にならんからなぁ」ワクワク  カチャカチャ 恭子「……」イライライラ 洋榎「ん? 恭子、どないしたん?」 恭子「え?」 洋榎「なんや、えらい機嫌悪そうに見えるで?」 恭子「うっ!?」ギクッ 由子「?」 漫「確かに……」 678 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 01:16:33.29 ID:tCinwBREo [7/9] 恭子「いや、えと! これはその、あれでやな……」アセアセ 洋榎「恭子、まさか……!?」ハッ 恭子「」ギックゥゥゥ #aa(){{{ : : : : : : : : : : : : :/:/{/ -‐‐--..,,__   __,      }八: : : : : : :}    ― : : : :i |: : : : : : : :レ′        ¨¨    ∪     Ⅵ: : : : :!    ―   マズイ…… : : : :i |:. : : : : : i'    _,.. -=ミ、ヽ       'ー--、!: : : :八   ― : : : :i |: : : : : : :|  ァ'   γ⌒.、             .': : : : : :\   //|||||||| : : : : :|: : : : : : :i 《.   f:::::::::: }       x-=ミ、 /: : : : : : : : > :. : :. :.|: : : i: : :i{  ヾ   {::::::::::: !       f:: ヽ }i: : : : :/: :> :. : :. :.|: : : i: : 八     乂 ::: ノ         | ::: } i;: : : /´¨ :.:.: : :.:|: : : i: : : : \          u    |::   / : : / :.:.: : :.:|: : : i: : : : : : .ヽ             、 乂  ,: : : / : : : : :.|: : : i: : : : / : }:}  ∪                 }: : / }}}  バクンバクンッ 洋榎「……」ジィーッ 由子「……」ジィーッ 漫「……」ジィーッ 恭子「(う、うちが須賀京太郎が嫌いってば、バレ――)」アセダラダラ #aa(){{{      _,.:.:.:.:.:. ̄ ̄:.:.:.:.:...     /⌒.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`<⌒ヽ   /.:.:.:.:.:.:._|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',.:.:.:.   .:.:.:.:.:.:.:./ |.:.::.:.:.:.:.:ト、.:.:.:.:.:.:.:.:ハ.:.:.:! . |i.:.:.|::.:/_,人.:.:.:.:ト、|__\.:|.:.:.:.:..|.:.:.|  八.:.:∨ _,, \_|  ,_  |:.:/:.:i|.:.:.|    ∨|:|'´⌒     ⌒` レ'.:.:.:リ.:.:.|   ─    _   (⌒Y⌒)    〈::从 "   ′__  "  ,|:.:/l/:.:.:.:   ̄ノ ̄   / \ \_/    ヽ|:|    ‘   ′ ,.イ:|/:::::::.:.:.:|      :|  ≧ァ- < ト、| |::::::::.:.:.:|      _ --イ >‐<´  />- 、.:i|     ./    レ ∨ `ー′   i:.:/     /    /介\    /   |/ .   /   〉   ∨ |∨        |   〈  /   / :|     |   ∧ }}} 洋榎「なんやぁ、恭子も夜が楽しみでしゃあないんか♪」 #aa(){{{ .      /.: : : : : : :.:/  ',: r: : : : : : : {: :r: : : : : : : : : : : : : ヽ .    /: : : : : : : :/    \\: : : : : :\い: : : : : : : : : : : : : ', .  /.: : : : : : : : /      、_\--ー‐‐一 '.: : : : : : : : : : : : Λ ./: : : : : : : : : :/          `         ',: : : : : : : : : : /: :'. : : : : : : : : : : -/‐‐''             ,. -‐‐-、   i: : : : : : : : : : : : :.} > : : : : : : : : ′            イ′  -ミ \|: : : : : : : : : : : :.} \: : : : : : : : {                  f      } |: : : : : : : : : : : : :i   `ー 、: : : :i / -ミ         |  |   |: : : : : : : : : : : : |       }: : : |/  f   }         乂__ノ ノ |: : : : : : : : : : : : |       | : :: i{  |   |                  |: : : : : : : : : : : : |       | : : 八  乂__ノ   ,            |: : : : : : : : : : : :人      |: : : :.‘,                  | /: : : : : : : : : : : Λ .       |: : : : : :.                      //: : : : : : :/ /: : : : : , .      |: : : : :Λ        r  つ      //!: : : : : : /:/: : : : : : :.;, .     |: : : : : : : .                 //|: : : : :/:/: : : : : : : : :}        |: :|i: : : : : : :=-.             // .|: : : :/:/: : : : : : : : : 八       |: 八: : : : : : : : : : =-. . .. イ   {{- 十: : :.{:.{: : : : : : : : ::/       |/  \: : : : : : : : : : : : :ノ_-=' ̄¨|八.,八: : : :\: : : : : : : :/       |i    \: : : : : : : : :厂7/    |  \ \: : : : \: : : : / }}} 恭子「ゑ?」 680 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 01:23:46.66 ID:tCinwBREo [8/9] 洋榎「確かにドラマまであと数時間も待つのは辛いで、ホンマ」ウンウン 恭子「は?」 洋榎「ほな、今日はうちの秘蔵の京太郎君画像送ったるって♪」 恭子「ちょ、は? はぁ?」 由子「私も欲しいのよー」 漫「うちも欲しい……」チリチリチリチリ ボォォーン! 洋榎「うちに任せとき! これでドラマが無いときも京太郎君と一心同体やで!」バァーン 恭子「」 #aa(){{{                 ,...-....=::..─...-....、              ,..イ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ                /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ           /::::::::::::::::::::,,z "´i:::::::::::::::、:::::::::::::ヘ         ,,イ:::::::::::::::::,:,/    l::ト、:::::、::::ヘ:::::::::::::i        く:::::::::::::::::::::,/'      !;l \」`ヾ|::::::::::::::!         ヽ、:::::::::::∥ `゙ ヽ、   ` , イ ´ !:::::::::::::l         /:::::::::l ! ,,zxェ、       ,,ィzxェ、 .l:::::::::::::i         ヽ、:::::::|!,イ'/⌒ヾ     ´/⌒ヾミヘ::::::::::::,'           l:::::::|l" il  .}       {   il゙゙,i:::,イ::::/              |::::::| ! `ー'   ,    `ー'' /::/ノ::/           |:::::|`|              ,':::'y':;イ              l::::l::::!、し            /:::::::/::i            l:::l!::l::::iヽ、  ⊂ =っ ,, イ,':::::/:::::|               l::li::!:::::l:::::;`,iー-...<::|、}/:::/::::::::!            l::lヽ:::::!_:,:/ヾ、   _ノヘ{::::,':::::::ノ         ,, -―ヾ、三;;ノ  /ヘ_X´   l::::!_:::/        /      i    /ゝ-;zヘ   `┬'´` ヽ、 }}} ~~現在~~ 洋榎「てな事があってなぁ」ウフフ 絹恵「へぇ、末原先輩もどっぷりはまっとるんやなぁ」ウフフ 洋榎「当たりまえやん、大阪で京太郎君嫌いなのはうちのオカンくらいやって」アハハハ ~~恭子の部屋~~  ブーッブーッ!  恭子「……」カチカチ  削除  削除 削除 恭子「削除、削除……」ブツブツ    ブーッブーッ 恭子「削除削除削除削除削除……」カチカチカチ  削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除削除 688 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/23(木) 01:41:51.72 ID:tCinwBREo [9/9] ~~絹恵の部屋~~ 洋榎「よっしゃ! 100枚送り終えたー!」 絹恵「後でうちにも送ってーな」グイグイ 洋榎「ええでー、なんなら300枚全部やるわー」 絹恵「っし!!」ガッツポ 洋榎「それにしても、なんでうちのオカンは京太郎君嫌いなんやろ?」 絹恵「さぁ? うちのおとんと真逆やから?」 洋榎「逆にうちらがハマるのはそれが理由やろなぁ」 絹恵「せやろなぁ」シミジミ   テレビ「虹だ! 虹を出してくれ!」 洋・絹「はぁぁ……//」キュンッ 洋榎「これを見ないで、あんな政治番組見るとかホンマあほらしいで」 絹絵「全くや」ウンウン 洋榎「……」 絹絵「? どうかしたん?」 洋榎「そうや、見せるんや!」ガタッ 絹恵「え?」 洋榎「おかんに! 京太郎君の活躍を見せたるんや!」 絹恵「なんでそないなこと……?」 洋榎「それでおかんもうちらと同じにすればええんやって!」 絹恵「!!」ガタッ 洋榎「ええ案やろ!? なぁなぁこれええやろ!?」 絹恵「決まりや! 早速作戦練るで!」 洋榎「待っとれやオカン……! 必ず、必ず堕としたるでー!」メラメラ  須賀京太郎を応援する、二人の姉妹  彼女たちはまだ知らなかった  自分達がやろうとしていることが、どんな結末を招くのか  そして―― ~~リビング~~ テレビ「京太郎君の番やで?」 雅枝「……」ジィーッ  カリカリカリ カリカリカリカリカリ 雅枝「何者や? その中に……何を飼っとるん?」カリカリ テレビの中の京太郎「……俺自身だ!! ロン!」 雅枝「……」ペロッ  もう既にその母親すらも、深い泥沼に入り込もうとしているのだ  つ づ く 718 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 21:17:42.36 ID:tlCwCQNWo [2/18] 【アクセル1】  その業界において、その名を知らぬ者のいない声優事務所アクセル1  実力派の声優達が揃うその事務所に、実はもう一つの顔が存在する  そう、それは――  ガチャッ 社長「さて、そろそろみんな揃ったかい? アイドルチーム」  アイドル事務所としての顔だ   京太郎「はい!」  期待の新人、須賀京太郎 竜華「全員揃っとるで」  若きプロデューサー、清水谷竜華 煌「なんでしょうか、改まった話とは」  万能マネ、花田煌 久「さぁ?」  参謀の事務員、竹井久 透華「なんでもいいですわ。早くしてくださいな」  圧倒的スポンサー、龍門渕透華 美穂子「まぁまぁ、皆さんお茶でも」コトッ  事務所のお母さん、福路美穂子 はやり「早くレッスンしたいなっ☆」  牌のおねえさん兼総合トレーナー、瑞原はやり 菫「いや、帝王の話はしっかりと聞くべきでは?」  おもらし麻雀トレーナー、弘世菫 宥「メイクしたいなぁ」 玄「先に服を着替えるのです!」  メイク、スタイル担当松実姉妹 明華「何か大事な話なんですか?」  歌唱力担当、雀明華 霞「どうでもいいから早くして」  演技指導、石戸霞 社長「……圧巻だね」フゥ  それらのそうそうたるメンバーが今、一つの会議室に集まっている  これがアクセル1の誇る、アイドル育成チームなのだ   722 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 21:29:00.08 ID:tlCwCQNWo [3/18] 竜華「それでおじさん、話って?」 社長「そう焦らずに聞きなさい。まず、わたしからの正直な感想を一つ」 煌「感想?」 社長「……ただただ、驚いているよ。須賀君の才能もそうだが、ここまで導いてきた君たちの才能に」 透華「まぁ、素材がいいですからね」 煌「当然です!」ドヤッ 京太郎「いえ、俺なんて!」アセアセ 社長「そして……先に言ってしまうが、須賀君」 京太郎「は、はい!」 社長「アイドルランクが上がったよ。今日から君はCランクアイドルだ!」ババーン 一同「!?」ピカァーン 京太郎「え? ま、マジっすか!?」 社長「マジだよ君ィ!!」 竜華「や、やった!!」 久「……」グスッ 煌「すばらっ!! すばらぁっ!!」 社長「これで君は今日からメジャーアイドルに踊り出たわけだ」 京太郎「す、すげぇっ……!」  緊張した空気の会議室が、一転してお祝いムードとなる  それも無理は無い、アイドルにとってランクが上がるということは何よりも名誉なことなのだから  しかしそんな中、一部の人間は難しい顔をして黙り込んでいた  まるで、大きな不安を抱えるかのように 霞「……」 明華「あら、あまり喜んでいませんね?」 美穂子「どうかしたんですか?」 霞「……いえ、気になることがあるわ」チラッ 菫「ああ、同感だ」 はやり「うん、はやりもそう思うなっ☆」 京太郎「何か問題が……?」 霞「それは社長から話すんじゃない?」 久「……そうなんですか?」 社長「……ああ、そうだ」キリッ 宥「え? ランクが上がって問題あるの?」 玄「ふぅ、おねーちゃんは何も分かってないよ」ヤレヤレ 宥「え!?」ガビーン 京太郎「しゃ、社長! どういうことなんですか!?」 社長「うむ。それはだね」 724 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 21:43:49.73 ID:tlCwCQNWo [4/18] 社長「まずは、この表を見て欲しい」ピッ  ブゥゥゥン 【モニター】 SSSランクアイドル ・最低ファン人数 10000000 ・主な仕事 宇宙ライブ 破壊神ビ●ス様が土下座するレベル SSランクアイドル ・最低ファン人数 5000000 ・主な仕事 ?? Sランクアイドル ・最低ファン人数 1500000   ・主な仕事 ? Aランクアイドル ・最低ファン人数 1000000 ・主な仕事 ワールドツアー Bランクアイドル ・最低ファン人数 700000 ・主な仕事 ドームライブ CDシングルミリオン達成 Cランクアイドル ・最低ファン人数 300000  ・主な仕事 武道館ライブ Dランクアイドル ・最低ファン人数 100000 ・主な仕事 地方ライブ Eランクアイドル ・最低ファン人数 10000 ・主な仕事 ライブ(市民ホール) Fランクアイドル ・最低ファン人数 1000  ・主な仕事 デパートイベント 京太郎「SSSすげぇ……」 竜華「今までに存在した事無いんやけどね」 透華「あの伝説のオーガ……いえ、日●舞でもSランクが限界だったとか」 久「国民全員がファンだなんて、まさにオカルトレベルね」 社長「うむ。そして、次の現在の須賀君のステータスを見てもらおう」 煌「あ、私がまとめたデータですね」 竜華「(いつの間に……)」シュン 【須賀京太郎】 <アイドルランク>(ファン人数) ・Cランクアイドル(100000~300000) <容姿> S(70) <雀力> C(40) <歌唱力> C(47) <演技力> B(50) <特技> ・タコス作り 菫「随分とばらつきがあるな」 竜華「これでも昔に比べたら別人なんよ」 久「容姿がずば抜けてるって、考えた方がしっくりくるわね」 729 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22:00:03.75 ID:tlCwCQNWo [5/18] 宥「私、頑張ってる!」エヘヘ 玄「私が来たからには百人力なのです」エッヘン 社長「うむ。京太郎君の実力は高い、それこそポテンシャルならBランクやAランクアイドルと互角だろう」 京太郎「えぇっ!?」 社長「しかし、しかしだね」シドロモドロ 京太郎「?」 竜華「何か問題あるん?」 霞「大アリね」 菫「ああ、これはマズイ」ウンウン 久「どういうこと?」 社長「では次に、京太郎君の仕事の経歴を見てみよう」 <アイドル経歴> ・雑誌特集&パンフレット ・サイン会 ・ドラマ主演 ・いい○も出演 ・CM出演 ・仮面ライダー 主演 ・アニメ 主要キャスト起用  京太郎のファン人数、現在10万人~30万人 美穂子「ご立派です」パチパチ 京太郎「いや、それほどでも」エヘヘ 社長「……分かったかい?」 竜華「あー、なるほど」 煌「盲点でした」 京太郎「え?え?」 はやり「つまりね、京太郎君の場合は仕事量=ファンの人数になってないってこと☆」 京太郎「?? それって何か問題なんですか?」 久「あのね、このサクセス具合はシンデレラってレベルじゃないわ」 霞「これだけの仕事でファン30万人だなんて、本来ありえないのよ」 京太郎「……マジすか?」 社長「マジィ……」 はやり「私もすぐに追い抜かれちゃいそうなんだよね☆彡」←Bランクアイドル 久「勿論、一つの仕事をしっかりこなしてるからファンが増えるんだけど、ファンが増えるってことはどういうことか分かる?」 京太郎「わ、わかりません」アセアセ 煌「いいですか? 国民は約一億いますが、アイドルファンになるのはひと握りです」 京太郎「ふむふむ」 竜華「その少ないファン層を奪い合ってるのが京太郎君達アイドルなんよ」 京太郎「はい、分かります!」ピカーン 731 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22:06:01.90 ID:tlCwCQNWo [6/18] 久「それじゃあ問題ね。少ない仕事しかしてないのにどんどんファンを奪っていく新人がいる」 京太郎「はい」 久「その子はまだ仕事量も少なく、コネもパイプも無いわ」 京太郎「俺みたいですね!」 久「だけど人気はあるからファンは増える。他のアイドルのファンを奪ってね」 京太郎「お、やるなぁ」 久「さて、これを見た、仕事のコネもパイプもある大手のアイドル事務所はどうすると思う?」 京太郎「そりゃ、圧力かけて潰すんじゃないですか?」バッサリ #aa(){{{               ,....::‐─:::-..,           ,.ィ"::::::::::::..........:::::`.、            〃::::::::::,ィ‐,=‐,::::::::::::::::ヽ        //:::::::://  /リヽリ::::::::::::',        / ./:::::' ⌒`   ‐‐-、.|:........  ,        ! 〃:,ィ゙ ____     __  .!::::::::::::::| .   nn  ,゙::/::!'" ̄`   x==、レ:::::::::::,'   .Yi.| | |   { ::::::! ""  '   "" /:::::::::::/   |.i.| | | /} ', ::八  t ‐__ァ  ./::::::::// .  !  , !'./ ヽ::::|\.  rf^ト、_, {:::::: //   {  /  !   /:ノ:::|:|:i' |.! .!〉'/:|/:::::}:{_   〉___./ ,ィ/ィ{::::/ィリ. } ' . }/:::::::ソヽリ . .{ー─‐‐レ"|::ト从/::|__/  /゙/:,/:.:.:.:.>、  /ー──' Y∨ヽ,.:.:.:|-{  ,ィ゙、:{/:.:.:.:.// ヽ }}} 久「正解っ♪」 京太郎「やったぁ! わーい!」ピョンピョン 久「……」 竜華「……」 霞「……」 一同「……」 #aa(){{{                /⌒ _>、/⌒ Y¨¨¨  、              /´> ´   ,    }      \              , ´    /     :    、   ヽ             /     /  '      |  |   ∨    :.           ー‐イ' /  /  | | l     }  | |  |     .                 / '   ' / |{ |    / /| }  l  |    |            // / { |-+-|、  | ,-}/-}/- /  }    {              / ,..イ , 从,ィ=从{ l / ィ=tミ}イ/ /_   从             ̄´  |∧  {  Vリ ∨'   Vり /' /- }  / }                / 从ム   ,      ム,イ-、/l ,                   :.            r ' /|/                  八   __ _     / /                      、         イ Ⅵ                     \___  イ   |ヽ                    「 、 |    r <///|                    |/}_」    |//(_)//|_                , <///〈      ,」////イ////> 、           r--- <////////∧   /////////////////> 、_          //////////////〈/ }---{///////////////////////ハ           {//|////////////Ⅵ   |////////////////////////}           |//|//////////////|  /////////////////////////l|           |//|//////////////{__/////=====///イ///////| }}} 京太郎「……」ガタガタガタガタガタガタガタガタ 社長「……ジャ●ーズ事務所から、圧力……受けてます」グスッ 京太郎「アイエエエエエエ!?」 竜華「もうダメや、おしまいやぁ……」ガクッ 741 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22:16:03.81 ID:tlCwCQNWo [7/18] >>732  Aは化物すぎるからBにした  ここではそういうことにしておいてくれ 宥「じゃ、じゃにぃず……」ブルブル 玄「うわぁぁぁぁん!!」ビエェェン! 京太郎「ナウマクサンダンバカラ……」ブツブツブツブツ 煌「ど、どどどどどういう?」ガタガタガタ 社長「怖かったお。電話でなんかすっげぇ怒鳴られたお(´;ω;`)」 ~~回想~~ ジャニP「オイゴルァ!? おたくの須賀って奴のせいでうちの関●ャニの人気ガタ落ちやんけ!!」 社長「あ、はぁ? しかしですね」 ジャニP「お? 勝負すっか? お? オタクなんて簡単に潰しちゃうよ? やっちゃうよ?」 社長「あ、その件に関しましてはですね。ええ、はい」 ジャニP「大阪は関●ャニのもんじゃボケコラカス!」 社長「ふぇぇ……怖いよぉ」シクシク ※このスレはフィクションです  出てくる団体、人物名は現実のものとは一切関係ありません ~~~ 社長「」ガタガタガタ 透華「困りましたわね」ハァ 美穂子「ど、どうにかできないでしょうか?」 久「そうよ! その為のスポンサーじゃない!」 透華「やれるならとっくにやってますわ。しかしジャ●ーズを潰すのは至難の業でしてよ」 霞「使えないわね」チッ 透華「私がいなければすぐにでも潰されてますわ!!」クワッ 社長「うむ、実際そうなのだよ。龍門渕の後ろ盾もあり、なんとか仕事をくれるところもある」 透華「ほら、見てみなさい」ドヤッ 京太郎「透華さん、ありがとうございます」ギュッ 透華「うぁっ、と、当然のことでしてよ……//」カァァ 一同「……ケッ」ペッ 透華「なんなんですの!? なんなんですの!?」ムキィィィ!! 747 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22:22:29.27 ID:tlCwCQNWo [8/18] >>743  単純に一桁見間違えてた、サーセン  SSSはもう一億でいいんじゃね?(投げやり) 竜華「せやけど、いつまでもこのままじゃあかんで」 煌「そうですね。打開策をねらないと」 社長「うむ、そこでいいアイデアがあるんだけどね」 京太郎「ほ、本当ですか?」 社長「ああ。しかし、これはかなり危険な賭けになるだろう」 京太郎「……」ゴクリ 宥「そのアイデアって……?」 明華「なんなんですか?」 社長「ああ。それは……!」  社長の考え出した秘策とは!?  選択安価↓3 1 とにかく実力をつけまくる!! 2 他のアイドルに出来ない仕事をこなす!! 3 物理的に他アイドルを仕留める 758 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22:33:05.96 ID:tlCwCQNWo [9/18] 社長「物理的に、仕留めるんだよ」ボソッ 一同「!?」ゾワッ 社長「分かるだろう? 私たちには金がない、しかし! チカラがある!!」ダンッ 一同「」  社長の一言に、周囲が固まる  それも無理も無い、こんなことをいきなり言われても―― 社長「さぁ、選びたまえ! 戦うか死ぬか!!」  京太郎「お、俺がですか!?」 社長「……」 京太郎「お、俺は……」ドクドク  分かってはいた   それを選んだら、俺はきっと道を踏み外す 京太郎「俺は」  でも、それでも俺はアイドルを続けたかった 京太郎「……やります」  トップアイドルに、なりたかった ~~数年後 東京ドーム~~  ドドドドドッ チュドドドドォォォン!  バァァァン!! まつじゅん「ぐはっ!?」ブシャッ さくらい「ま、まつもとぉぉぉ!!」 にのみや「」チーン おおの「これもダメだね」ウン あいば「アバババババ」  ドシャッ アナウンサー「おぉーっと!! ここでARASIチーム! 全員ダウンだぁ!!」  ドガァァァァ!  バキィィィィッ!!  ジャッッッッッ!!!!  バゴォォォォォォォォン!! あまとう「くっ……」ガクッ ほくと「まさか、可愛い子猫ちゃんたちの前で……こんな」フラフラ しょうた「」ブクブクブク アナウンサー「木星チームももう限界のようだ! そして、ステージに残っているのは――!!」 765 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2014/01/26(日) 22:38:57.29 ID:tlCwCQNWo [10/18] 「……」スタスタ アナウンサー「我らがトップアイドル!!」バンッ あまとう「ハッ、随分と……偉くなったもんだなオイ」ギリッ アナウンサー恒子ちゃん「キャアアアアア!!! 須賀京太郎きゅーん♪」 #aa(){{{        /    ,      /   /   / /             |   |  :.   .   :.. _j|_ .. __人__.       /     /   /    '    |   |     |   |  i|   |....    ̄|! ̄   `Y´.  |..  イ        '   /|    /|  l   |   |     |   |  l|   |    |    __人__     __j!_ / /      |   | {   ' :.     |   |     }   |  l|   |   {...   `Y´        ̄|! ̄ ̄             |   |  | |   ト,  :     /| /| /|    '  ∧|         |.../ / .'   ,:  ' Ⅵ |_'. |  | |   | l   |     ' }/ }/ :  /  .イ `\.  | .   十...  {/ /   / /  / {  |  Ⅵ≧!、,|   | 、 |   _/ム斗七    /:. / }'......__j!_ .    _j|_ . '   ,イ / | { 从 |,ィ气示弌∧   l  Ⅵ  イ ≠示圷 `ヽ'  ' }/       ̄|! ̄ ̄ .     ̄|! ̄   / /イ Ⅵ :.  Ⅵ ゝ込少  \  、 }  / 彳込少   }/  /         |        /        | 从   |            \ ∨/        ,  /..   十          _j|_        __人__      _,.''"⌒ヽ          ` \           ,:_ノ                  ̄|! ̄         `Y´    ,. '"  ―-‐''⌒ヽ、        、           /  __人__  _j|_       ,. -;        ;;     、ヽ.                /_   `Y´.   十 . _j|_   ̄|! ̄      /  /     :;;;;       ヽ 、 __      ,   ,,'     ̄ ー _      ̄|! ̄ .    十.   /  /      ;;          `     _  ̄ ̄  /             ̄ ‐- _        _./ , '/                 ヽ         ' l                       ̄ ァ .    | 、‐''" {                     l、      ´   !                    / __j!_.  ヽ                   !.} `  ´     .l-‐ヽ                   /.  |    ̄|! ̄ ̄... ゙                   i_'"        l ,. 、l \           /.゙__j!_     |..    ヾ                     l  ` 、     /  \ ヽ         /.     ̄|! ̄ ̄ .    十.   ヽ,                 l . __人__.....'⌒'     \l}.       /.  十   |       _,..-‐ '"´ }                ,'   `Y´.   \ }       ヽ    / ` ー _      ,. - `ー< //,.' /_,. 'l/                /          ,' l     l   ヽ  ./ ヽ ヽ\\ .、―-/   _,.) )'/,. ''"  /  ::::::::::..      .::::; '\           /    /    } /_ ̄`‐ヽ_ \\\`‐- ._ }}} 京太郎「皆さーん、須賀京太郎でーす!!」ニィッ ファン×∞「「「「「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」 京太郎「皆さんのお陰、今日も勝ち残れました! あざっす!!」ペコッ ファン×∞「「「「イグゥゥゥゥ!!」」」」ブシャァァァ 京太郎「それじゃあ、新曲聞いてください! 810シングル、NAGANO STYLEです!」  チャララ~♪  ワァァァァァ!!!  キャアアアアア!!! ~~~~~ 【控え室】  ガチャッ 京太郎「ふぅ、終わったか」

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