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注:時期は京太郎中3の冬です 京太郎「ふぃ~やっぱこの時期の夜は寒いなぁ・・・とっととコンビニで夜食買って家に帰ろう」 京太郎「・・あっこの公園、なつかしいな昔はここでよく遊んだなぁ・・・って、誰かいるな・・・女の子?」 京太郎「なんか咲に似ているような、特にあの頭の角あたりが・・・」 京太郎「・・・ほっとく訳にもいかないよなぁ・・」 _______ _____ ___ ??「・・・」 京太郎「・・・こんな時間にどうしたんだ・・・家出か?」 ??「・・・誰?」 京太郎「須賀京太郎、中学3年」 ??「・・・京・・・太郎?・・・あだ名は京ちゃんだったりする?」 京太郎「あぁ一人俺の事をそう言う奴が一人いるな・・・んで君の名前は?」 ??「・・・照」 京太郎「照か、よし覚えた、んで、その照ちゃんがなんでこんな時間にこんな所にいるんだ?」 照「・・・貴方には関係ない」 京太郎「まぁそうなんだけどさ、流石にこんな時間に女の子が一人でいるのにほっとくのはなぁ」 照「大丈夫、私は貴方よりお姉さんだから」 京太郎「・・・マジ?」 照「これでも高校二年だよ、私」 , 京太郎「・・・ごめんなさい、なんか年下だと思っていました」 照「まぁいいけど・・・と言うかキミは私の事知らないの?」 京太郎「どういうことです?」 照「キミ麻雀ってする?」 京太郎「いや、ルールも解らないです」 照「・・そう、知らないんだ・・・その方がいいけどね」 京太郎「はぁ?」 照「まぁいいや、キミから話しかけたんだから少しだけ聞き役になってくれる?」 京太郎「どうぞ、お姫様」 照「うむ、よろしい・・・私ね、妹がいるの、キミと同じ年齢の」 京太郎「・・・」 照「昔ね、色々あって喧嘩しちゃったんだ」 京太郎「喧嘩ですか?」 照「うん、喧嘩・・でもね、普通の喧嘩じゃなかったから変にしこりが残っちゃってね」 照「その後も色々あってね、今両親が別居状態なんだ」 京太郎「色々ですか」 照「そう、色々・・大事な友達がいなくなっちゃったり、お金の問題とかね」 京太郎「大変そうですね」 照「ふふ、まるで人ごとのようだね」 京太郎「まぁ実際人ごとですからね、当事者じゃないのに家族の問題に他人が突っかかっても嫌でしょ?」 照「そうだね、そういう方が私も助かるから・・・」 , 京太郎「では、続きをどうぞ」 照「うん、それでね私が高校入学と共に妹とお父さんを長野に残して、私とお母さんは東京に行くことになったの」 京太郎「東京ですか、部活で行ったことあるぐらいですね」 照「それでもう2年も妹に会ってなかったから」 京太郎「今日会いに来たって事ですか?」 照「ううん・・・お父さんには少しだけ会ったんだけど結局妹とは話すことが出来なかった、勇気が出なくて」 京太郎「まぁ難しいかも知れませんね」 照「遠くで隠れて見る事しかできなかった・・・」 京太郎「んで、見てみてどうでした?妹の様子は」 照「・・・昔より、元気になっていたよ、まぁポンコツは治って無かったみたいだけど」 京太郎「元気ならよかったじゃないですか」 照「なんでも とある友達のお陰だって、お父さんも感謝しているって言ってたよ、」 京太郎「妹さんは良い友達が出来たんですね、良いじゃないですか?」 照「うん・・でも少し悔しいかな・・・」 京太郎「悔しいですか?」 照「一つはあの妹をあんなに元気にした人はどういう人なんだろうってこと」 京太郎「嫉妬って奴ですか?」 照「かもね、一応妹だから・・・家族以外の人が妹を笑顔に出来るのは悔しかったから」 京太郎「あぁわかるような気がします」 照「もう一つはそんな人が咲の近くに居てくれることかな・・・私にはそういう人いなかったから」 京太郎「麻雀の友達は違うんですか?」 照「うん、部活のみんなとは仲良くやっているけど、そこまで深く入り込んできたりはしないから」 京太郎「気を使っているだけだと思いますよ?」 照「結局私は麻雀しか出来ないからね・・・麻雀をやめたらきっとみんな離れていっちゃうよ」 京太郎「う~ん、そうですかね?」 照「どういうこと?」 京太郎「・・・俺、前までハンドボールやっていたんですよ」 照「・・・」 京太郎「その試合中にね膝をやっちゃって・・・もう出来ないんですよ」 照「・・・そう」 京太郎「高校だって本当は推薦で行こうかと思ってたんですけどね、それもパーです」 照「キミも結構大変だったんだ」 京太郎「まぁそれでね、ある奴に「一緒の高校にしない?」って言われたんです」 照「・・」 京太郎「そいつとは中学1年からの仲なんですけどね、まぁこれがポンコツで、よく道に迷うわ、機械に弱いわで」 照「ふふ、そうなんだ妹と似てるかも」 京太郎「えぇ、で、まぁその時の俺は進路に迷っていたんで、そういう面で本当に助かったんです」 照「それで?」 京太郎「まぁそれから そいつと猛勉強ですよ、俺頭そんなに良くないんで」 照「で、受験どうだったの?」 京太郎「合格しましたよ、あの時は本当にあいつに感謝しましたよ」 照「・・・」 京太郎「それでね、気付いたんです」 . 照「気付いた?」 京太郎「えぇ・・自分にはハンドボールしかないって思ってたけど、案外そんなことないって」 照「・・・」 京太郎「気付かないだけで身近に助けてくれる人はいるんだって思いましたね」 照「・・・私にもいるのかな?」 京太郎「いると思います、だって照さんやさしい人じゃないですか」 照「・・・はじめて会った人にそんなこと言われるとは思わなかった」 京太郎「だって、たった一人で妹の様子を見に行ったり、こんな俺と会話してくれるじゃないですか」 照「それは君が話しかけてきたから」 京太郎「でも、普通なら逃げるか無視しますよ」 照「・・・」 京太郎「少なくとも俺にとっては照さんはやさしい人ですよ」 照「ありがと」 京太郎「どういたしまして」 照「ふぅ、話してたらこんな時間だ・・・じゃあ私はもう帰らないと」 京太郎「電車ですか?」 照「ううん、深夜バスで帰る」 京太郎「そうですか、じゃあ駅まで送りますよ」 照「大丈夫、私はお姉さんだから」 京太郎「・・・大丈夫ですか?」 照「・・・どういうこと?」 京太郎「なんか照さん俺の知り合いに似てポンコツっぽいんで」 照「さっきも言ったけど初めて会う人によくそんなこと言えるね」 京太郎「まぁそれが俺なんで」 照「大丈夫だよ、携帯のナビもあるし・・・・ってあれ?」 京太郎「どうしたんです?」 照「・・・携帯の電池が無い」 京太郎「・・・やっぱ送って行きます」 照「ごめんね」 京太郎「いやいいですよ、乗り掛かった船です」 _______ _____ ___ 京太郎「さて、付きましたよ」 照「なんか世話になったね」 京太郎「そうですね、偶然出会ったにしては濃い時間でしたね」 照「うん・・・ねぇ須賀君」 京太郎「はい、なんですか照さん?」 照「ありがとう、キミに話して少し楽になったよ」 京太郎「そうですか・・・なら俺も今日外に出た意味があったのかな?」 照「ふふっ、いつか御礼しなきゃね」 京太郎「・・・じゃあもしまた会えたら俺に麻雀教えて下さいよ」 照「そんなんでいいの?」 京太郎「いや、照さんと話していて高校で麻雀やるのもいいのかなって思いまして」 照「そう、わかった、でも私は厳しいよ?」 京太郎「メンタルだけは自信があるんで」 照「うん、じゃあそれは次に会えたらね」 京太郎「お願いします」 照「・・・じゃあ私もう行かなきゃ」 京太郎「お気をつけて」 照「うん"またね"京ちゃん」 京太郎「ええ"また"会いましょう照さん」 そして半年後の夏に再び二人は出会う という感じで カンッ!

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