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「うぅ…微妙に届かない…」
授業に使う資料を取ってくるよう頼まれたのはいいけど、こんなに高い棚の上なんて聞いてなかったよ先生。
私の無駄に高い身長でも届きそうで届かない。普段コンプレックスなんだからこんな時くらい役に立ってくれればいいのに。
「これ、取ればいいのか?」
「せ、先輩?」
背後から声がかけられたと思ったら、事も無げに資料を掴む手。振り向けばそこには須賀先輩がいた。
「ほらミカ、これ」
「あっ、ごめんなさいありがとうございます!」
いけない、少しぼーっとしちゃってた…。
今まで知りようも無かったけど、自分の背じゃ届かない所にある物を取って貰うシチュってこんなにときめくものなんだ…。
「先生のおつかいか。生徒をパシリに使うのやめてほしいよな」
私が言うのもなんだけど、先輩は結構背が高い。
男子にデカ女ってからかわれてばかりの私には、同じくらいの目線で話してくれる男の人というのがとても新鮮に思えた。
「っと、喋ってたら休み時間終わっちゃうな。じゃあまた放課後、部室でな」
「はい。あ…あの、ありがとうございました!」
はー…。なんか顔が熱い。よく分かんないけど、不思議な気分だ…。
何となく…あくまで何となくだけど、先輩ともう少し仲良くなれたらいいな…なんて、そんな事を考えていた。
カン