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久「ねぇねぇ」
京太郎「(´・ω・`)なになに?」
久「真面目に聞かない豚は出荷よー」
京太郎「(´・ω・`)そんなー…んで、なんです?」
久「よく照れ隠しとかごまかしで『処女賭けても良いわよ!』ってネタあるじゃない?」
京太郎「知らねえよつかいきなり下ネタ吐くなや真面目に聞く姿勢だして損したわ」
久「あれって基本その場しのぎにすらなってないこと多いわけだけどさぁ」
京太郎「話聞いて。もういいですけど…それで?」
久「つまりあれって遠まわしの告白なんじゃないかと思うの」
京太郎「ほほー。根拠はなんです?」
久「根拠っていうかその発言をするときって大体相手に好意を抱いてる状況だしねぇ…」
京太郎「創作の世界ですからまぁそうですよね」
久「そして言われた方は込められた意味に気づかないという」
京太郎「テンプレテンプレ」
久「つまりそういうわけなんだけど」
京太郎「どういうわけなのかさっぱりです」
久「えー?そのぐらいわかるでしょー?」
京太郎「わかりたくないってことをわかってくださいよ。もしくは異性の先輩に下ネタを振られたときの微妙な気持ちを察して」
久「その台詞を男視点から考えると『童貞捧げてもいいよ!』ってなるわけだけど」
京太郎「聞けよ」
久「童貞もらったところで嬉しいかって話よねぇ」クスクス
京太郎「さっきから俺の心削って楽しいですか?」
久(やっばい…!楽しい…!)
京太郎「こんな下らん場面でその台詞使うなや!」
久「あっはっはっはっ!」バンバン
京太郎「あーもー…なんなのこの人もー…」
久「ふふっ、ごめんなさいね。私は好きな人にはつい意地悪しちゃうタイプなの」
京太郎「どうせ冗談でしょう?」
久「あら、信じてくれないの?」
京太郎「むしろどこに信じられる要素があったんですかね」
久「ぶー。その言い様はさすがの私でも傷ついちゃうわよー?」
京太郎「まぁ、さっきの話であったみたいに処女を賭けてもいいと言うなら信じるのも「いいわよ?」…はい?」
久「だから、処女。賭けてもいいわよ?」
京太郎「…実は既に無いから賭けてる可能性は「なぁに?切り落とされたいの?」一体何を切りおといや何でもないですはい」
久「まったく、人が一世一代レベルの告白をしてるって言うのに…これでもすっごい恥ずかしいんだからね?」
京太郎「全然そんな風には見えないんですが…」
久「伊達に17年間生きてないですよーだ」ベー
京太郎「…」
久「…で?」
京太郎「え?」
久「『え?』じゃないわよ。返事、くれないの?」
京太郎「…あー…」
久「…」
京太郎「えっと、その……………………………保留ってのは」
久「意気地なし」
京太郎「ぐっ…」
久「甲斐性なし。ろくでなし。種なし」
京太郎「すみませんこの空気でなんですけど最後のはさすがに物申したいんですが」
久「大好き」
京太郎「ぬっ…………う、れしい………です………はい…………」
久「ん。今はその言葉だけで許してあげる。その代わり早めに答えは出すこと。いいわね?」
京太郎「…………………っす」
久「それじゃあ私はもう帰るから。戸締まりよろしく!」タタタタタ
京太郎「えっ!?ぶちょ」「じゃあね!」ガラッピシャンッ「………う…………」
シーン………
京太郎「……あー……………」
(最後…扉が閉まる直前の部長の顔…ちょっとだけど赤かったな……)
京太郎「鬱陶しくて、つかみ所がなくて、下世話で…でもどこか憎めなくて、時たま可愛くて、それにいつも真剣で…」
(そんな部長を…俺は………)
カンッ