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「h50-24」(2014/07/12 (土) 10:45:43) の最新版変更点
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「ちわーっす」
いつものように部活に顔を出すと、迎えてくれたのは大勢のチームメイトではなく犬耳を付けた宮永先輩一人だった。
うん、我ながら意味わからん。
「須賀君?どうかしたの?」
「真顔で首かしげないでください反応に困ります。
…他の皆はどうしたんですか?」
「いつも頑張っている須賀君へのご褒美だって出て行った。
…どういう意味か、分かる?」
そう心底不思議そうに問いかけてくる先輩。
すごく…可愛いです…。
ん?ちょっと待てよ?
なんだご褒美って?
まるで俺が先輩の事好きだってばれてるみたいな言いぐさ…。
まさか…そんな…。
「顔色が良くない。保健室に言った方がいい」
あいも変わらず無表情でそう告げる宮永先輩。
垂れた犬耳が普段より庇護欲を誘ってくる。
頭…撫でたいな…。
「今度は赤くなった…。大丈夫?」
「頭撫でていいですか?」
「へ…?」
そんなことを無意識に呟いていた。
何やってんだよ俺!!!
好きな相手に向かってとんだセクハラかますなんて!!!
これで嫌われたら海の底で物言わぬ貝になろう…。
そう決意する俺に先輩は…。
「べ、別に構わない…」
頬をわずかに赤らめながらそう返してきた。
「ほ、ホントですか!」
思わず大きな声が出る。
「…ん。皆の言うとおり須賀君はとても頑張ってる。だからご褒美」
珍しく少し笑みを浮かべながら先輩は答えた。
そして続けて…。
「そ、それに須賀君なら…。
別に嫌じゃない…。から…」
「カハッ!!」
「す、須賀君?」
あまりの可愛さに意識を失うところだった。
千載一遇のチャンス。無駄にするわけにはいかない!
男須賀京太郎!いざ!!
「……」
「んっ…」
「……」
「…フフッ」
「ど、どうですか…?」
「なかなか…気持ちいい」
「あ、ありがとうございます?」
「うん、もう少し…このまま…」
そのまま先輩は目を閉じて黙ってしまった。
それこそ、本当の犬のように。
「俺、明日あたり車にはねられたりしないよな…」
俺はと言えば、降ってわいたような幸運を堪能しつつ、明日の我が身を心配するのであった。
カンッ
「ねー!いつまで隠れてればいいのー?」
「もう少し我慢してやれ!
大会前の、せめてものねぎらいだ」
「むー!きょうたろーばっかずっこい!
私もてるーを撫でたいもん!」
「お前は…。そっちなのか…」
「へ?そっちって…どっち?」
「もう、いい…」
モウイッコカンッ