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洋榎「(ども、後ひっかけの洋榎こと愛宕洋榎です…
早速やけど、ウチには仲間には絶対に言えん秘密があります…
オカンにも絹にも言えません…
それは……)」
京太郎「洋榎さん待ちました?」
洋榎「ううん!全然待ってないよっ!」
京太郎「そうですか…けど、後からきちゃったんで今日は全部俺の奢りですよ」
洋榎「んもうっ、そうやって自分が支払う理由を自分で作っちゃうんだから~!」プンプンッ
京太郎「はは、まあ男なんでかっこつけさせてくださいよ
それじゃ行きましょう」
洋榎「うんっ!じゃ~あ、手をつなごっ♪」
京太郎「はい、どうぞ」
洋榎「うふふ~♪」
京太郎「あはは~」
洋榎「(はい…
見ての通りです…
この子、京太郎の前やと猫被って東京の言葉になってまうんです…
笑いたかったらどうぞ笑ってください…
ウチやったら立ってられへんぐらい笑ってます…
けど……
けど…そんだけ必死なんです…
この京太郎は正に100年に1度の超優良物件といっていいスーパー男子…
リーチ一発ドラ8って感じに一目惚れしてしまったウチは、
本能レベルで染み付いていた関西弁を1日30時間という矛盾とまではいかへんけど、
そんぐらいの気持ちで封印するトレーニングを自分に課して…
結果、本当ならウチがいっちばん嫌いな男に媚びた声で
標準語話すニュー洋榎が出来てしまったとさ…
めでたしめでたし……)」
京太郎「じゃあ、まずはあそこのジェラート屋さんに入りましょうか」
洋榎「わぁいジェラート!私ジェラート大好きー!」
京太郎「よかった、どうやら席も空いてますね
なかなか雰囲気もよさそうだ」
洋榎「うんうんっ!早く食べた~い!」
京太郎「洋榎さんはどんな味が好きなんですか?」
洋榎「えっ…
(はぁー!?
知らんわそんなのー!ジェラートなんて食った事あらへんわ!
てか、何なん?ジェラートって!
アイスとどう違うっつーんじゃボケェ!)
え、え~と…京太郎君と同じものがいいかなっ♪」
京太郎「なら、イチゴ系の味でいいですね
先に席に座っててください」
洋榎「了~解っ♪
(ふぅ~…うまく誤魔化せたわ~……)」
京太郎「お待たせしましたっ、こっちが洋榎さんの分です」
洋榎「おおk……ありがとうっ♪
う~ん、冷たくて甘~い!
(うっわ、何これ…
普通にがっつけんとか、えっらい食いにくい物体やな~
奢ってもらってるから、そんなこと口が裂けても言えへんけど…)」
京太郎「あ、口の周りがべたべたですよ」
洋榎「え?うわっ
(あ、あかん!やってもうたか?!
これじゃ食い慣れてへん事バレバレやー!)」
京太郎「ちょっとじっとしててください、拭いてあげますから」
洋榎「へ……むぐっ…?!」
京太郎「これでよし、と…あ、少し指が唇にさわっちゃいましたか?」
洋榎「…////
へっ?あ、ううん!全然気にしてないから大丈夫だよ!大丈夫っ!////
(うっひょー!きょ、京太郎の指っ!指がウチの唇に触れよったでぇーー!!
絹ー!オカンー!だ、だ、だ、大事件やーー!!
うっぴょぉぉーーーーー!!!!!!)」
京太郎「そうですか
でも、そうやって一生懸命にジェラート食べてる姿も可愛いですよ」ニコッ
洋榎「…//////
え、えへへ…ありがとう……////
(いっ……生きててよかったぁぁ~~……!!
標準語の練習…していてよかったぁぁ~~~……!!)」
京太郎「………
(大阪の人だけど、関西弁が出ないんだよな~洋榎さんって…
大阪の人がみんな関西弁を話すなんて思ってないけど、
でも聞いてみたい気もするんだよな~…
関西弁の女の子ってすげー可愛いと思うし…)」
カンッ
…………
怜「りゅ、りゅーか…ぷぷっ……うち、もう我慢…くっ…できへん……!」
竜華「が、頑張るんや怜ぃ…ぷっ……う、うちも吹き出しそうやけどこらえてるんやで…ぷぷっ…」
怜「ま、まさか偶然入ったジェラート屋であの愛宕洋榎が……と、東京の言葉で……くぅーっ…!」
竜華「『ワー、コノジェラート、ツメタクテ、アマ~イ』……ぷぷーっ…!」
怜「や、やめぇーやりゅーかぁ~…!ぷふっ…くくくっ…
も、もう限界や…ちょ、ちょっとトイレ言って少し笑ってくるわ…」
京太郎「おっと、俺のシャツにも少しついたかな?
洋榎さん、ちょっと洗面所で洗ってきますね」
洋榎「は~いっ、いってらっしゃ~い♪」
怜「あ、あの愛宕洋榎が……くくくっ……
わっ!」ドンッ
京太郎「おっと!」ガシッ
怜「え……?
あ……」
京太郎「大丈夫、ですか?
お怪我のほうは?
うつむいて歩いていらしたから、もしかして気分が優れないとか…?」キラキラキラキラ-
怜「ふぁ…/////」
京太郎「……あの…」
怜「わ、私の名前は園城寺怜でございますわっ!」
京太郎「へ?」
もいっちょカンッ