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今日こそ京太郎に告白する。 松実玄は意気込んでいた。 今まで何度も何度も告白をしようとしてはへたれてしまって、「す、す、スイカっておいしいよね。」などと脈絡のない話をして誤魔化してしまっていた。しかしそんなことは終わりにしようと思う。 姉に後押しされたのだ。好きな人がいるなら後悔の無いようにするべきだと。私も好きな人に告白するからと。 姉は、松実宥は好きな人が誰かを聞いても恥ずかしがって教えてくれなかったが、それでもこのままじゃいけないのだと思った。 今日は京太郎を家に呼んだ。心を落ち着かせるためにと、姉と彼に断って自室に戻り現在は一人だ。心臓がばくばくと音を立てている。そんな心臓の、心の動きが息苦しいけれど不快ではない。 決心をして部屋を出る。まずは二人のいる部屋に戻ったら少し姉には席を外してもらおう。さすがに身内の前で告白はいくら心の準備をしてもできないと思う。 自分の歩く音が嫌に響く気がする。五感が過敏になっているのだろうか。 二人のいる部屋に近づくにつれて、誰かの息の音が耳に伝わる。大方、京太郎が熱すぎて息を切らしているのだろう。姉は極度の寒がりだから。 きっとそうだ。そう。そうに違いない。 彼女がふすまをそっと開けて二人を見たとき。心が苦しくなった。

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