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※※※※鉄分多めなので、苦手な人は注意してください※※※※
京都・梅小路蒸気機関車博物館
シュウゥゥゥ……ボッ!ボッ!ボッ!
カタン…カタン…カタタン…
京太郎「この重量感……鼻を擽る石炭の匂い……」
ボォオオオオオオオォォォオォォォォォッ!
京太郎「腹に響く汽笛の音……やっぱり最高だよな!」
京太郎「うーん、良い画が撮れた!SLスチーム号で走ってる中でハチロクはまだ撮って無かったしな~」
京太郎「やっぱ来て良かったぜそれじゃ、車庫に行って麗しのキューロクに会いに行きますか……ってあれ?」
???「……」キョロキョロ
???「……」ソーパシャ!
???「……エヘヘ……」ニヤニヤ
京太郎「……アイツ会ったことあるよな……と言うかD800とかスゲーカメラ持ってんなー」
???「次は次は……」エヘヘ
京太郎「ようお前、憧だろ?何やってんだ?」
憧「ぎゃぴィィィーーー!!」ビックン!
京太郎「そ、そんな驚かなくても良いだろうが!?」ドッキンドッキン
憧「きょ、京太郎……?」ドッキンドッキン
館内・休憩所
京太郎「ほい、ジュース」
憧「あ、ありがとう……」
京太郎「それにしてもこんな所で憧に合うとは思わなかったなぁ」
憧「なによ……私がここに居ちゃいけないの?」ムスー
京太郎「いや、そうじゃ無くてな?インハイの会場で会った時はもっと……こう……女の子、女の子って言うイメージが……」
憧「一寸!女子がSL好きじゃダメな訳!?」
京太郎「そうは言ってねーだろうが!」
憧「ムーー……」
京太郎「それにしてもキャップにサングラスに髪形まで変えて、最初は憧だとは思わなかったぞ……なんでそんな恰好をしてんだ?」
憧「そ、それは……」
京太郎「それは?」
憧「し、知り合いの殆どに鉄子だって教えてないから知られるのが微妙だったのよ!女子らしくないから!悪い!?」
京太郎「悪いなんて一言も言ってねーだろーが!!」
…………………
…………
…
憧「まぁ、この話は脇に置いておきましょう」ゼーハー
京太郎「そうだな」ゼーハー
憧「で、京太郎はどの罐が好きなの?私はシゴナナね!」
京太郎「貴婦人か……まぁ、王道だな。俺は…キューロクだぜ」
憧「キューロクとはまた渋いチョイスね」
京太郎「でも実用機としてのあのフォルムは来るものが有るぜ?大正生まれの機関車ながら蒸気終焉の日まで走り続けた名機って言う部分にもロマンを感じるな」
憧「それならハチロクは?アレも歴史的に言えばキューロクと被るけど?」
京太郎「キューロクの方が太くて武骨って感じしないか?」
憧「確かに、そこはポイント高いわね…!良い趣味してるじゃない」
京太郎「憧も貴婦人っていい趣味してると思うぜ?」
憧「そうでしょ!?武骨な鉄の塊なのに気品を感じる罐はとてもスマート!奇跡のバランスよ!」
京太郎「実用面でも扱いやすい優秀機だしその点でもポイントは高い、SLを語る上では外せない罐だ」
…………………
…………
…
京太郎「いやー、SLをこれだけ語れる女子が居るとは……御見それしました」
憧「もっと崇めなさい!それにしても、久しぶりに楽しかった~、阿知賀じゃSL語れる娘居ないんだもの……」
京太郎「まぁ、女子高だしな。ウチの高校なんか共学なのに鉄分濃い奴は殆ど居ねーからなぁ」トホホ
憧「ドンマイ……」
京太郎「でもまぁ、今日、憧と話せて楽しかったぜ」
憧「それはこっちもよ、欲求不満全部解消しちゃった」
京太郎「……話は変わるが、憧」
憧「何?」
京太郎「つい先日、SL○○号のイベント列車乗車チケットを手に入れたんだが……」
憧「マジ!?発売開始1秒で売り切れたプレミアチケットじゃない!!」
京太郎「マジだ」
憧「う、羨ましぃ……私も取ろうとしたけど取れなかったのよ……」
京太郎「実は……予約時に入力間違えて二人分取っちまってな」
憧「……えっ?」
京太郎「で、同じ高校の中で一緒に行く奴探したんだが……SLに興味のない奴等ばかりで……」
憧「そ、それって……」
京太郎「これも何かの縁だし、一緒に行かないか?」
憧「もちろん行く!」
京太郎「よぉし、じゃ、決まりだな」
憧「やったー!」
用語解説
ハチロク:8620型蒸気機関車。旅客用機関車で大正3年生まれ、現在も現役で走り続けている名機。
キューロク:9600型蒸気機関車。貨物用機関車でハチロクと同じ大正2年生まれ、国鉄蒸気終焉の日まで走り続けた。
シゴナナ:C57型蒸気機関車。通称、貴婦人。その洗練された姿と使いやすさが人気。幹線旅客用機関車で1号機が現在も現役で走り続けている。
【カンッ】