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京太郎「あ゛ー…」 桃子「うー…」 京太郎「あっち゛ぃなぁ…」 桃子「っすねー…」 京太郎「昨日は涼しかったのになぁ…」 桃子「セミでてくんじゃないっすかー…?」 京太郎「いやぁないだろー…ないよなぁ…?」 桃子「んなん知らねっすー…」 京太郎「だよなー…」 桃子「うー…」 京太郎「あ゛ー…」 …………… 桃子「…桃子の」 京太郎「ん?」 桃子「私の名前の桃子の『桃』、あるじゃないっすか」 京太郎「あぁ、うん」 桃子「何で『桃』なんだと思います?」 京太郎「えー…健康的にとかじゃねえの」 桃子「両親があまり好きじゃないからだそうっす」 京太郎「なにそれ」 桃子「栄養はあるんだし娘の名前で慣れれば好きになっていくだろうってことで桃子っす」 京太郎「えぇ…」 桃子「私がいるってことも、下手したら産んだことも忘れちゃうらしいんで全く意味なかったみたいっすけどねー」 京太郎「…」 桃子「嘘っす」 京太郎「コメントしづれーよ」 桃子「あはは」 京太郎「…」 桃子「怒っちゃったっすかー?」 京太郎「別に…」 桃子「もー、ごめんっすー。許してくださいっすー」ツンツン 京太郎「あーもーうっとおしい」ペシッ 桃子「いひひ」 京太郎「うふふ?」 桃子「え、えへへ…?」 『オーホッホッホッ!!』 京桃「「!?」」ビクッ 京太郎「誰の笑い声だ今の…?」 桃子「さあ…なんとなく龍門渕のアホ毛さんぽかった気がするっすけど…」 京太郎「まぁ…どうでもいいか…暑いし」 桃子「暑さの前にはどうでもよくなりますねー…」 …………… 京太郎「…俺の名前あるじゃん」 桃子「はい?」 京太郎「京太郎の『京』、あれは天皇のいる場所って意味で、転じて中央・中心って意味もある」 桃子「へー」 京太郎「そんで『太郎』はそのまんま、男って意味だ。だから中心になるような男にって意味らしい」 桃子「ふんふん」 京太郎「そうじゃなくとも目立つ子ならそれで良いやくらいだったらしいけどな」 桃子「割とピッタリなんじゃないっすか?」 京太郎「まぁ、それは自分でも思う時があるな…背、でかいし…金髪だし…」 桃子(割と顔も整ってますしねー)ボソッ 京太郎「ん?何か言ったか?」 桃子「何もー」 京太郎「そうか?…でもさ、俺目立つとか中心になるとかあまり好きじゃないんだよ」 桃子「あー」 京太郎「むしろひっそりと隅っことかで淡々と雑用をこなす方が性に合ってる」 桃子「解らなくもないっすけど…」 京太郎「なのにクラスとかの評価は真逆ときたもんだ…むしろ率先して雑用するもんだからさらに目立って悪循環…」 桃子「あらら…」 京太郎「俺はどうすりゃ平穏な生活を送れるんだろうか」 桃子「また別の意味でコメントしづれーっす…」 京太郎「だよなぁ…」 京桃「「はぁ…」」 京太郎「人生ってままならんよなぁ…」 桃子「ままならないっすねぇ…」 京桃「「はぁ~…」」ぐてーん ゆみ「こら」パコンスッ 京太郎「んがっ」 桃子「ぁたっ」 ゆみ「一番若い二人がへたばっててどうするんだ…まったく」 「「さーせーん…」」 ゆみ「…まぁ、その気持ちも分からんではないし今日の部活は早めに切り上げて皆でアイスでも食べに行くとしようか」 京太郎「マジっすか!?」ガバッ 桃子「俄然やる気出てきたっす!蝉でも何でもきやがれっす!」ガバッ ゆみ「急にやる気を見せるなバカ共」パコンスッ 京太郎「ぐぇっ」 桃子「あぅっ」 ゆみ「早めとはいっても時間はまだまだあるんだ。途中でへばったら承知せんぞ」 京桃「「イエス、マム!」」ビシッ ゆみ「…もういい、とっととはじめるぞ」 ウォォォォォ…! カンッ 智美「…部長って私だよなー?」 睦月「まあ…肩書き上は…」 佳織「えっと…えーっと…うん…そうだ…ね?」 智美「…ワハハ…こんなことじゃ泣かないぞー」 モイッコカンッ

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