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「h4-16d」(2017/01/18 (水) 00:06:19) の最新版変更点
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雪がとめどなく降っている。
地面は雪に覆われ、その姿を見せる事なく、その上を歩いた足跡も新たに降る雪に埋もれ消えていく。
しとしとと、静かに降る白が視界を蔽っていた。
「傘を持ってくればよかったな」
容赦なく身体に振り注ぎ、熱を奪い溶けていく雪に、須賀京太郎は思わず独りごちた。
長野も冬は雪が降っているが、岩手はまた違うなと思わせる降雪量。
今、京太郎は長野から遠く離れた岩手に来ていた。
母方の実家ということで休みを利用しての里帰りである。
里帰り等大抵にして暇なものだ。
田舎という事で遊ぶ所もなく、年の近い親戚もいない為に遊ぶ相手もおらず、退屈が用意に予想できた。
その事を同じ岩手に住む姉帯豊音に言ったら、
『会いたい。会って話したい』
言葉は少なくとも彼女の気持ちが純粋な気持ちが篭っているかのような返事だった。
幸いにも彼女の住んでる場所と自分の実家はそれ程距離はなかった。
実家にいても暇な京太郎にとって豊音の提案は望む所であった。
「寒いなー」
未だ熱を奪い続ける雪に身体を震わす。
待ち合わせの場所へと雪道を歩いていると、人の姿が見えた。
2mはあろうかという高い背、手に持っている黒い傘、真っ黒な喪服を思わせる衣装、頭に乗っているのは黒い帽子。
遠目でもよく分かる豊音であった。
「京太郎君だー」
自分と同じく気が付いた豊音が、『おおーい』と両手を振り、自らの存在を強調してくる。
そんな少し子供っぽい仕草に思わず苦笑いが出る。
今まで同年代の子と接する事のなかった豊音は、過去を取り戻すかのようにこういった行動をよくする。
豊音のような綺麗な人がする行動には似つかわしくない。
それでも京太郎はこういった行動も含めて、豊音の事を好ましく思っている。
手を振り続ける豊音に軽く手を振り返す。
「京太郎君!」
それに応えるように豊音は小走りで近づいて来て、目の前に立った。
「久しぶりだねー」
「いやいや、この前も長野に来たじゃないですか」
「そうだっけ?」
「そうですって」
目の前に立つと、さらに距離を縮めるかのように身を乗り出して話し掛けてくる豊音。
異性間としては些か近すぎる距離に思わず意識をしてしまう。
「会ってない時間が長く感じられるんだよー。京太郎君は違うの?」
「……まあ俺も会えない時は寂しいでけど」
「そうだよねっ! ずっとずっと会っていたいもんねっ!」
近すぎる距離と素直な言葉に身体が熱を持つのを止められなかった。
降り注ぐこの雪が身体の火照りを冷ましてくれないものだろうか、思わず京太郎はそんな事を思ってしまう。
「京太郎君は傘持って来てないの?」
雪に降られ続ける京太郎の姿に疑問に思ったのか豊音は聞いてくる。
「家を出てくる時は降ってなかったんですよ」
今は雪に降られていたい気持ちとは言えない京太郎である。
そんな京太郎の気持ちを知る由もない豊音は、『んっー』と少し考えると、
「はいっ! 一緒に入ろ?」
と傘を差し出してきた。
相合傘というやつである。
「いやっ、それは……」
思わず躊躇してしまう。
意識してしまった後にするには、少々気恥ずかしさがあった。
「ダメ?」
そんな躊躇している姿を見咎めたのか、豊音は困ったような泣きそうな顔で聞いてくる。
捨てられた子犬のような目で見詰められてしまえば、拒否など出来なかった。
「お願いします」
「うんっ!」
差し出された傘に入る。
傘に二人で収まるように身体を近づけてくる。
くっついた身体は互いをさらに意識させるのに充分な熱を持っていた。
「こういうのってなんだかうれしいねー」
「そうですね」
それは京太郎だけではなく、豊音も同じなのだろう。
微かに染まる頬がそれを物語っていた。
「じゃあ行こっか?」
「はい」
相合傘で二人は目的地へと歩き出す。
豊音に行こうと誘われた場所は宮守とは違ったところだった。
詳しい事は京太郎は知らない。
聞いてもどこか言葉を濁して返されたのだ。
勿論気にはなったがどうせ暇なので断るという選択肢もなかったので深く詮索はしていなかった。
「他の皆はどうしてますか?」
「皆変わりないよー」
思い出されるのは、だるそうにしている小瀬川白望に、それに乗って充電と言っている鹿倉胡桃。
そんな光景を絵に描いているエイスリン・ウィッシュアートに、それを見守っている臼沢塞。
東京にいた時に一度会って遊んだ事もあり、今でもたまに連絡は取っているが会うのは豊音と違って久しぶりである。
「京太郎君に会いたがってるから、明日は皆で会おうねー」
「そうですねー。俺も会いたいですよ」
今日は豊音に誘われているが明日は皆と会う予定だった。
しかし何故今日は他の皆がいなく、二人切りなのだろうか。
「今日は皆何かあったんですか?」
「ちょっとね……」
疑問に思って問い掛けるが、答えは濁されてしまった。
二人切りな事とこれから行く所に関係があるのだろうか?
その二つを関連付け考える。
しかしすぐに頭を振り、その考えは霧散させる。
どうせ行けば分かる事、明日になれば分かる事なのだ。
「ついたよー」
そんな事を思っている京太郎を呼び戻す豊音の声。
どうやら目的地についたようだ。
「へぇ……」
そこは針葉樹と雪に覆われた小さな山間の寒村だった。
よく言えば幻想的、悪く言えば何もないような所であった。
「ここが私の育ったところなんだー。何にもないでしょー?」
「長野だってちょっと山の方に行けばこんなものですよ」
「ふふふ。気を使わなくてもいいんだよ?」
「気を使ってなんか――」
「ここには何もないよ」
京太郎の言葉を遮り、有無を言わさない口調で豊音は断言した。
いつもと違う様子の豊音に、何とはなしに言葉を出す事に逡巡を覚える。
「ここから私はずっと出られなかったんだー」
「……豊音さんが前に言ってましたね」
詳しい事情は知らない。
けれど何かがあり村から出る事なく、友達もなく、ただ一人で過ごしてきていた事は聞いていた。
「なんでか気になる?」
「気にならないって言えば嘘になりますけど、言いたくない事なら言わなくてもいいですよ」
「うん……」
どこか躊躇いが見られる豊音。
暫しの沈黙。
京太郎は急かす事なく、豊音が喋るのを待つ。
「……ちょっと歩こうか」
それだけを言うと、返事を待つことなく豊音は歩き出した。
京太郎は黙ってそれについていく。
お互いに言葉はない。
降り積もった雪道は歩くと独特な音を立て空に響いていく。
足音がだけが響く中、歩いていると村人の姿がちらほら見える。
視線を感じ、軽く会釈をするが返ってくるのは静かな、しかし刺すように伺う視線。
田舎特有の排他的感情のあらわれなのか、警戒の色を感じさせた。
「ごめんね……」
「豊音さんが謝る事じゃないですよ」
少し寂しげな顔をする豊音。
そこにどんな感情があるのか京太郎には計り知れない。
しとしとと雪は未だ降り続けている。
不意に豊音は立ち止まった。
目的地についたのだろうか?
京太郎は、ここに何があるのだろうかと周囲を見渡すが特に目につくものは見られない。
村から僅かに離れたそこには、針葉樹と雪道、古いお社しかなかった。
「京太郎君は……八尺様って知ってる?」
「いえ。聞いた事がないですね。何ですそれ?」
村から出られなかったという事に関係があるような話には思えない。
話を逸らしているのだろうかと疑問に思う。
「教えて欲しい?」
豊音の赤い瞳が揺ぐながらもこちらをじっと見詰めてくる。
疑問がその瞳に吸い込まれたかのように、京太郎は黙って頷くしかなかった。
「八尺様って言うのは、この村にいるってされる妖怪の事なんだー」
「妖怪ですか?」
「うん。大きな女の姿をしている妖怪だよー。
名前の通り八尺ほどの背丈でね、『ぽぽぽぽぽぽぽ』と男のような声で変な笑い方をするんだー」
「変な妖怪ですね」
「ふふふ。変でしょー?」
「え、ええ……」
何故だろうか。
いつもの間延びしている口調が、いつもと違って聞こえている。
「人や場所によって見え方が違うらしいんだよー。
ここで見られるのは、真っ黒な喪服を着た若い人で、頭に何か載せていて、背が高いらしいよー」
「へ、へえ」
それは全て豊音に当てはまっている事だ。
何かの偶然なのだろうか?
それとも意図的にしているのだろうか?
「それでねー。八尺様はお地蔵様に封印されてるから余所に行く事もできないんだー。
ここにあるお地蔵様がもしかしたらそうかもねー」
お社の前に飾られているであろうお地蔵様は、雪に埋もれてその姿を見ることが出来なかった。
「京太郎君は八尺様が何をする妖怪か分かるかなー?」
「い、いえ。分からないです」
返事をする声が僅かに震える。
寒さからだろうか。
それとも――
「八尺様は気に入った人を魅了して、取り付いて、どこまでも追いかけて殺しちゃうんだー」
妖怪ものにありがちな話だ。
しかし今の京太郎にはそれを笑い伏せる事など出来なかった。
「なんでそんな事をすると思うー?」
「さ、さあ? 妖怪の考えは分からないです」
「きっと……」
豊音はそこで一度言葉を区切った。
大切な事を言うように言葉を溜めている。
豊音が身を寄せてくる。
身体が近づく。
ほのかに甘い匂いが伝わってくる。
香水などではなく、彼女本来の甘い匂い。
魅了されるようだ。
「きっと八尺様は寂しかったんだよー。
誰にも相手にされないで、どこにも行けず、いつもひとりぼっち。お友達が欲しかったと思うんだー」
それは寂しい事だ。
まるで昔の豊音のようだと思った。
「せっかくのお友達を、お友達になれそうな人を逃がしたくないからとっても執念深くてどこまでも、どこまでも追跡しちゃうんだー。
それで勢い余って殺しちゃうんだろうねー」
冷え切った空にどこか寂しげな声が響いた。
「豊音さん……」
「なにかなー?」
「なんでそんな話を俺に?」
「なんでかなー」
分からないなーと言って豊音は笑った。
疑問はある。
しかし今この話をしているということは、きっとそういう事なのだろう。
豊音の涙を堪える仕草。
それに気づいて、手を伸ばして遠慮なく頬に触れる。
外気に晒された頬は、想像以上に冷たかった。
「んっ……」
息が詰まるのを気配で感じた。
泣きそうな豊音の顔。
化粧気もなくただ美しく、それでもどこか幼さが残っている顔。
『いなくならないよね?』
そんな声が聞こえてきそうだった。
それは錯覚かもしれない。
考えすぎかもしれない。
けれども言っておかないといけないと思った。
「俺は逃げないし、いなくならないです。
八尺様とかそんなの関係ないし、何があっても豊音さんは俺の友達です」
魅入られているとしたらもう手遅れなのだろうなと他人事のように京太郎は思った。
「ちょーうれしいよー。もう離さないからねっ!」
豊音の赤い瞳が喜びで揺れる。
風で雪が飛ばされ、お地蔵様が――頭と体がとれた無惨な姿のお地蔵様が露になった。
赤い瞳がゆらりと揺れた。
声が聞こえた気がした。
#exkp(k){{{&font(black){「ぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽ」}}}}
- 怖いのに切なくて愛おしくなる話だよ− -- 名無し (2012-11-30 23:56:29)
- 永水の姦姦蛇羅、龍門渕の雪女、メリーさんと京太郎を賭けた闘牌になるシーンが浮かんだ。 -- 名無しさん (2013-03-16 22:05:11)
- 最後の空白を反転したら鳥肌が立った -- 名無しさん (2013-05-15 03:23:15)
- うーんむしろ最後はやりすぎて興ざめというか -- 名無しさん (2013-05-17 08:32:39)
- 確かに最後は興醒め、声が聞こえた気がしたで切っておくべきだった -- 名無しさん (2013-10-26 21:45:36)
#comment
雪がとめどなく降っている。
地面は雪に覆われ、その姿を見せる事なく、その上を歩いた足跡も新たに降る雪に埋もれ消えていく。
しとしとと、静かに降る白が視界を蔽っていた。
「傘を持ってくればよかったな」
容赦なく身体に振り注ぎ、熱を奪い溶けていく雪に、須賀京太郎は思わず独りごちた。
長野も冬は雪が降っているが、岩手はまた違うなと思わせる降雪量。
今、京太郎は長野から遠く離れた岩手に来ていた。
母方の実家ということで休みを利用しての里帰りである。
里帰り等大抵にして暇なものだ。
田舎という事で遊ぶ所もなく、年の近い親戚もいない為に遊ぶ相手もおらず、退屈が用意に予想できた。
その事を同じ岩手に住む姉帯豊音に言ったら、
『会いたい。会って話したい』
言葉は少なくとも彼女の気持ちが純粋な気持ちが篭っているかのような返事だった。
幸いにも彼女の住んでる場所と自分の実家はそれ程距離はなかった。
実家にいても暇な京太郎にとって豊音の提案は望む所であった。
「寒いなー」
未だ熱を奪い続ける雪に身体を震わす。
待ち合わせの場所へと雪道を歩いていると、人の姿が見えた。
2mはあろうかという高い背、手に持っている黒い傘、真っ黒な喪服を思わせる衣装、頭に乗っているのは黒い帽子。
遠目でもよく分かる豊音であった。
「京太郎君だー」
自分と同じく気が付いた豊音が、『おおーい』と両手を振り、自らの存在を強調してくる。
そんな少し子供っぽい仕草に思わず苦笑いが出る。
今まで同年代の子と接する事のなかった豊音は、過去を取り戻すかのようにこういった行動をよくする。
豊音のような綺麗な人がする行動には似つかわしくない。
それでも京太郎はこういった行動も含めて、豊音の事を好ましく思っている。
手を振り続ける豊音に軽く手を振り返す。
「京太郎君!」
それに応えるように豊音は小走りで近づいて来て、目の前に立った。
「久しぶりだねー」
「いやいや、この前も長野に来たじゃないですか」
「そうだっけ?」
「そうですって」
目の前に立つと、さらに距離を縮めるかのように身を乗り出して話し掛けてくる豊音。
異性間としては些か近すぎる距離に思わず意識をしてしまう。
「会ってない時間が長く感じられるんだよー。京太郎君は違うの?」
「……まあ俺も会えない時は寂しいでけど」
「そうだよねっ! ずっとずっと会っていたいもんねっ!」
近すぎる距離と素直な言葉に身体が熱を持つのを止められなかった。
降り注ぐこの雪が身体の火照りを冷ましてくれないものだろうか、思わず京太郎はそんな事を思ってしまう。
「京太郎君は傘持って来てないの?」
雪に降られ続ける京太郎の姿に疑問に思ったのか豊音は聞いてくる。
「家を出てくる時は降ってなかったんですよ」
今は雪に降られていたい気持ちとは言えない京太郎である。
そんな京太郎の気持ちを知る由もない豊音は、『んっー』と少し考えると、
「はいっ! 一緒に入ろ?」
と傘を差し出してきた。
相合傘というやつである。
「いやっ、それは……」
思わず躊躇してしまう。
意識してしまった後にするには、少々気恥ずかしさがあった。
「ダメ?」
そんな躊躇している姿を見咎めたのか、豊音は困ったような泣きそうな顔で聞いてくる。
捨てられた子犬のような目で見詰められてしまえば、拒否など出来なかった。
「お願いします」
「うんっ!」
差し出された傘に入る。
傘に二人で収まるように身体を近づけてくる。
くっついた身体は互いをさらに意識させるのに充分な熱を持っていた。
「こういうのってなんだかうれしいねー」
「そうですね」
それは京太郎だけではなく、豊音も同じなのだろう。
微かに染まる頬がそれを物語っていた。
「じゃあ行こっか?」
「はい」
相合傘で二人は目的地へと歩き出す。
豊音に行こうと誘われた場所は宮守とは違ったところだった。
詳しい事は京太郎は知らない。
聞いてもどこか言葉を濁して返されたのだ。
勿論気にはなったがどうせ暇なので断るという選択肢もなかったので深く詮索はしていなかった。
「他の皆はどうしてますか?」
「皆変わりないよー」
思い出されるのは、だるそうにしている小瀬川白望に、それに乗って充電と言っている鹿倉胡桃。
そんな光景を絵に描いているエイスリン・ウィッシュアートに、それを見守っている臼沢塞。
東京にいた時に一度会って遊んだ事もあり、今でもたまに連絡は取っているが会うのは豊音と違って久しぶりである。
「京太郎君に会いたがってるから、明日は皆で会おうねー」
「そうですねー。俺も会いたいですよ」
今日は豊音に誘われているが明日は皆と会う予定だった。
しかし何故今日は他の皆がいなく、二人切りなのだろうか。
「今日は皆何かあったんですか?」
「ちょっとね……」
疑問に思って問い掛けるが、答えは濁されてしまった。
二人切りな事とこれから行く所に関係があるのだろうか?
その二つを関連付け考える。
しかしすぐに頭を振り、その考えは霧散させる。
どうせ行けば分かる事、明日になれば分かる事なのだ。
「ついたよー」
そんな事を思っている京太郎を呼び戻す豊音の声。
どうやら目的地についたようだ。
「へぇ……」
そこは針葉樹と雪に覆われた小さな山間の寒村だった。
よく言えば幻想的、悪く言えば何もないような所であった。
「ここが私の育ったところなんだー。何にもないでしょー?」
「長野だってちょっと山の方に行けばこんなものですよ」
「ふふふ。気を使わなくてもいいんだよ?」
「気を使ってなんか――」
「ここには何もないよ」
京太郎の言葉を遮り、有無を言わさない口調で豊音は断言した。
いつもと違う様子の豊音に、何とはなしに言葉を出す事に逡巡を覚える。
「ここから私はずっと出られなかったんだー」
「……豊音さんが前に言ってましたね」
詳しい事情は知らない。
けれど何かがあり村から出る事なく、友達もなく、ただ一人で過ごしてきていた事は聞いていた。
「なんでか気になる?」
「気にならないって言えば嘘になりますけど、言いたくない事なら言わなくてもいいですよ」
「うん……」
どこか躊躇いが見られる豊音。
暫しの沈黙。
京太郎は急かす事なく、豊音が喋るのを待つ。
「……ちょっと歩こうか」
それだけを言うと、返事を待つことなく豊音は歩き出した。
京太郎は黙ってそれについていく。
お互いに言葉はない。
降り積もった雪道は歩くと独特な音を立て空に響いていく。
足音がだけが響く中、歩いていると村人の姿がちらほら見える。
視線を感じ、軽く会釈をするが返ってくるのは静かな、しかし刺すように伺う視線。
田舎特有の排他的感情のあらわれなのか、警戒の色を感じさせた。
「ごめんね……」
「豊音さんが謝る事じゃないですよ」
少し寂しげな顔をする豊音。
そこにどんな感情があるのか京太郎には計り知れない。
しとしとと雪は未だ降り続けている。
不意に豊音は立ち止まった。
目的地についたのだろうか?
京太郎は、ここに何があるのだろうかと周囲を見渡すが特に目につくものは見られない。
村から僅かに離れたそこには、針葉樹と雪道、古いお社しかなかった。
「京太郎君は……八尺様って知ってる?」
「いえ。聞いた事がないですね。何ですそれ?」
村から出られなかったという事に関係があるような話には思えない。
話を逸らしているのだろうかと疑問に思う。
「教えて欲しい?」
豊音の赤い瞳が揺ぐながらもこちらをじっと見詰めてくる。
疑問がその瞳に吸い込まれたかのように、京太郎は黙って頷くしかなかった。
「八尺様って言うのは、この村にいるってされる妖怪の事なんだー」
「妖怪ですか?」
「うん。大きな女の姿をしている妖怪だよー。
名前の通り八尺ほどの背丈でね、『ぽぽぽぽぽぽぽ』と男のような声で変な笑い方をするんだー」
「変な妖怪ですね」
「ふふふ。変でしょー?」
「え、ええ……」
何故だろうか。
いつもの間延びしている口調が、いつもと違って聞こえている。
「人や場所によって見え方が違うらしいんだよー。
ここで見られるのは、真っ黒な喪服を着た若い人で、頭に何か載せていて、背が高いらしいよー」
「へ、へえ」
それは全て豊音に当てはまっている事だ。
何かの偶然なのだろうか?
それとも意図的にしているのだろうか?
「それでねー。八尺様はお地蔵様に封印されてるから余所に行く事もできないんだー。
ここにあるお地蔵様がもしかしたらそうかもねー」
お社の前に飾られているであろうお地蔵様は、雪に埋もれてその姿を見ることが出来なかった。
「京太郎君は八尺様が何をする妖怪か分かるかなー?」
「い、いえ。分からないです」
返事をする声が僅かに震える。
寒さからだろうか。
それとも――
「八尺様は気に入った人を魅了して、取り付いて、どこまでも追いかけて殺しちゃうんだー」
妖怪ものにありがちな話だ。
しかし今の京太郎にはそれを笑い伏せる事など出来なかった。
「なんでそんな事をすると思うー?」
「さ、さあ? 妖怪の考えは分からないです」
「きっと……」
豊音はそこで一度言葉を区切った。
大切な事を言うように言葉を溜めている。
豊音が身を寄せてくる。
身体が近づく。
ほのかに甘い匂いが伝わってくる。
香水などではなく、彼女本来の甘い匂い。
魅了されるようだ。
「きっと八尺様は寂しかったんだよー。
誰にも相手にされないで、どこにも行けず、いつもひとりぼっち。お友達が欲しかったと思うんだー」
それは寂しい事だ。
まるで昔の豊音のようだと思った。
「せっかくのお友達を、お友達になれそうな人を逃がしたくないからとっても執念深くてどこまでも、どこまでも追跡しちゃうんだー。
それで勢い余って殺しちゃうんだろうねー」
冷え切った空にどこか寂しげな声が響いた。
「豊音さん……」
「なにかなー?」
「なんでそんな話を俺に?」
「なんでかなー」
分からないなーと言って豊音は笑った。
疑問はある。
しかし今この話をしているということは、きっとそういう事なのだろう。
豊音の涙を堪える仕草。
それに気づいて、手を伸ばして遠慮なく頬に触れる。
外気に晒された頬は、想像以上に冷たかった。
「んっ……」
息が詰まるのを気配で感じた。
泣きそうな豊音の顔。
化粧気もなくただ美しく、それでもどこか幼さが残っている顔。
『いなくならないよね?』
そんな声が聞こえてきそうだった。
それは錯覚かもしれない。
考えすぎかもしれない。
けれども言っておかないといけないと思った。
「俺は逃げないし、いなくならないです。
八尺様とかそんなの関係ないし、何があっても豊音さんは俺の友達です」
魅入られているとしたらもう手遅れなのだろうなと他人事のように京太郎は思った。
「ちょーうれしいよー。もう離さないからねっ!」
豊音の赤い瞳が喜びで揺れる。
風で雪が飛ばされ、お地蔵様が――頭と体がとれた無惨な姿のお地蔵様が露になった。
赤い瞳がゆらりと揺れた。
声が聞こえた気がした。
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- 怖いのに切なくて愛おしくなる話だよ− -- 名無し (2012-11-30 23:56:29)
- 永水の姦姦蛇羅、龍門渕の雪女、メリーさんと京太郎を賭けた闘牌になるシーンが浮かんだ。 -- 名無しさん (2013-03-16 22:05:11)
- 最後の空白を反転したら鳥肌が立った -- 名無しさん (2013-05-15 03:23:15)
- うーんむしろ最後はやりすぎて興ざめというか -- 名無しさん (2013-05-17 08:32:39)
- 確かに最後は興醒め、声が聞こえた気がしたで切っておくべきだった -- 名無しさん (2013-10-26 21:45:36)
- 豊音の赤い瞳が喜びで揺れる。 風で雪が飛ばされ、お地蔵様が――頭と体がとれた無惨な姿のお地蔵様が露になった。 赤い瞳がゆらりと揺れた。 声が聞こえた気がした -- 名無しさん (2017-01-18 00:06:19)
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