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※2年後設定咲・和・憂希・京・3年ムロ2年マホ1年 部長「……つまり点差と残りのツモ数を考慮すれば九筒を残して五筒を切ったほうが期待値が大きいという判断なわけです」 部員A「おおー」 部員B「なるほど」 部員C「えっと、じゃあこの場合はどうなるんですか?」 部長「その場合は……」 ワイワイガヤガヤ マホ「はえー……ひとがいっぱいです」 優希「おう!清澄が全国優勝した途端に、新入部員がどっと増えたからな!」 ムロ「部室も広くなったし、雀卓も増えましたよね」 優希「前と、その前の部長が後援会を募って色々頑張ってくれたおかげだじぇ」 ヌッ 京太郎「…………男子は団体出るのもギリギリだけどな」 ムロ「あ、お疲れ様です須賀先輩」 マホ「お疲れ様です!」 優希「ふっ。部員を増やしたければまずは結果を出すことだな。万年予選落ちではなあ!」 京太郎「そんなにはっきり言わなくても……」 マホ「えっ。もしかしてあの買い出しとか牌洗浄したりしてる男子って部員だったんですか?マネージャーの方々かと思ってました」 京太郎「ぐぅっ!」グサッ ムロ「ナチュラルに非道いこと言うなよ」 咲「だ、大丈夫だよ京ちゃん!最初は初戦負けだったけど、だんだん2回戦とか進んでるじゃない!」 京太郎「そうか?……」 咲「そうだよ!諦めたらそこで試合終了だよ。練習だよ練習!一切の戦略立たずともまずは叩けって昔の人も言ってるよ」 京太郎「そうだな…俺が弱気になってどうするんだ…よし!咲、久々に相手になってくれ!」 咲「うん!」 ………… <カンカンカンツモ!マージャンッテタノシイヨネ! <ウボァー ………… 優希「南無~」ガッショウ ムロ「あはは……」 マホ「……ところでムロ先輩」 ムロ「ん?」 マホ「宮永先輩と須賀先輩って、付き合ってるんですかね?///」ヒソヒソ 優希「ほほ~。ついにマホも気になるお年頃になったか!」ニヤリ マホ「はわわわっ、そ、そういうわけではっ///」 マホ「須賀先輩は高身長だし女子に人気ありそうだし、宮永先輩も髪を伸ばしてなんだか凄く女の子らしい雰囲気になってるっていうか」 ムロ「マホ、気になるのはわかる。だがそれは私達が1年前に既に通過した道だ」 優希「うむ」ウンウン ムロ「結論から言うと、あの二人は付き合ってない」 マホ「そうなんですか?」 優希「ああ。咲ちゃんと京太郎、どっちに聞いても明確に否定すると思うじぇ」 ムロ「だが……」 マホ「だが……?」 和「新入部員と親睦を深めるのは結構ですが、噂話で浮ついた雰囲気を部に広めるのは感心できませんね」 優希「でゃは!見つかったか」 ムロ「部長!」 マホ「の……部長!」 和「裕子。今年の新入部員も、かなり出来る子が多いようです。油を売っているとレギュラーの座を奪われるかもしれませんよ」 ムロ「はっ、はぃい!」ピュー 和「優希、高校生はあくまでも学業が優先ですよ。明日の追試で落第点だった場合は部に出入り禁止にするように担任の先生から通達がありました」 優希「な、なんだとぉ~!?こうしちゃおれん!図書室で一夜漬けしてくるじぇ!」ピュー 和「全く……」 マホ「あ、あの」ビクビク 和「マホ」 マホ「は、はい」 和「言葉というものは正確な情報ではありません」 マホ「はい……。」 和「というわけで今晩の夕食は咲さんの家で食べて下さい。咲さんにはもうお願いして了承を得ています」 マホ「ええっ!?」 和「ご両親には帰りが遅くなる事と、夕食がいらない事を連絡しておくんですよ」スタスタ マホ「え?え?あの……?」 放課後 マホ「うう~すみません、なんだか急にごちそうになる事になっちゃって」 咲「あはは、うちは全然いいよ。2人分も3人分も一緒だから」 マホ「……部長は、何を考えているんでしょうか。なんだかその雰囲気が……昔より、変わっちゃった気がします」 咲「何か、きっと理由があるんだと思う。マホちゃんのための」 マホ「わたしの?」 咲「うん。和ちゃん部長になってから、確かに余裕は無くなっちゃったかも。自分だけじゃなくて、麻雀部を背負ってるから」 咲「時々厳しいことも言うかもしれないけど、でも本当は全然変わってない。みんなのために何が一番良いかちゃんと考えてる」 咲「すごいよ、和ちゃんは。私には、とても無理」 マホ(和先輩…………) 宮永家 ??「ただいまー」 マホ「宮永先輩のお父さん、帰ってきたみたいですね」 咲「あ、お父さん今日は帰ってこないんだ」 マホ「え?」 咲「おかえりー遅かったね」 京太郎「おう。ちょっと街まで買い物に行っててな」 マホ「えっ……須賀先輩!?」 京太郎「うお?ああ、そういや今日夕メシ食べてくんだっけ」 マホ「なんで須賀先輩が宮永先輩の家に帰ってくるんですか!?……一緒に住んでるんですか!?」 京太郎「んなわけねーだろ」 咲「私のお父さん、お母さんと……あっちでよりを戻しそうな感じらしくて、最近たまにしか帰ってこないの」 京太郎「んで、やっぱり女の娘の一人暮らしだと心配らしくて、時々泊まるように頼まれてんだよ」 マホ「それ余計心配じゃないですか!?」 咲「なんで?」 京太郎「まあうちの親も、いきなり旅行行って2,3ヶ月帰ってこないとか普通だからなー」 マホ「異常だと思います」 京太郎「メシ作るのは大体交代でだけどな」 咲「あ、京ちゃん先にお風呂入る?」 京太郎「ああ、そうだな」 咲「じゃあ寝間着出しとくね~」 京太郎「あー頼む」ガラガラ 咲「マホちゃん、ついでにお布団敷いてくるから、お料理運んどいてもらっていいかな?」 マホ「は、はい」 咲「よいしょ、よいしょ」パタパタ マホ「!!???」 <ココオイトクネー <オウサンキュー マホ「あ、あの、なんで宮永先輩の部屋に、須賀先輩の着替えがあるんですか?」 咲「え?ああ。最近京ちゃんがお家に帰るのってカピバラの世話する時ぐらいだし、こっちに置いてるの。洗濯も一緒にすれば水道代とかも浮くしね」 マホ「さ、左様でございますか……って、あれ?布団敷くって、今日わたし泊まりませんよ?」 咲「うん。だから京ちゃんの分だけ、敷いたよ?」 マホ「……宮永先輩のお部屋に?」 咲「うん」 マホ「おかしいですよね?」 咲「何が?」 マホ「いや、ですから……」 咲「??」 マホ「……すみません、ちょっと頭痛がして来たので帰ります」 咲「ええっ!?大丈夫?送るよ」 マホ「大丈夫です……タクシー呼びますから」 咲「本当に?無理しないでね」 マホ「はい……また明日、学校で」 次の日 マホ「うう……もうちょっとで口から砂糖を吐き続ける奇病にかかるところでした」 ムロ「どうせこれからの高校生活でお前は知ることになるだろう……宮永先輩の髪を梳く須賀先輩とか読書中の宮永先輩の膝枕で眠る須賀先輩とかお互いのマグカップ・ティーカップが共用である事実とか」 優希「補足するとお昼の時に二人とも同じ弁当だったり口元のご飯粒をヒョイパクっと食べてたりするじぇ」 マホ「聞いてるほうが恥ずかしいくらい、ラブラブじゃないですか!」 和「ですが、あの二人は付き合っているという自覚はありません」 ムロ「幼馴染だからこれぐらいは当たり前だと思い込んでるらしい。ちなみに須賀先輩は絶賛彼女募集中だ」 マホ「いやもう……なんなんですかそれ、万に一つも入る隙が無いじゃないですか……」 優希(万が一のことがあって傷付く前に、知りたかった奴だっているんだじょ。マホは……幸せだじぇ)グスッ 和「優希?」 優希「へっ何でもない!ちょっとタバスコが目に染みただけだじぇ!」

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