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和「京太郎くん。それでは、また会う日まで」 京太郎「ああ……またな」 のどちゃんは転校してしまった。 京太郎はショックを受けていた。 私と一緒に泣いた。 あれから数ヶ月。 京太郎は前みたいに笑うようになった。 別れを乗り越えたって言ってた。 のどちゃんと同じ大学に行くって張り切って、懸命に努力してた。 でも、その努力は実らなかった。 のどちゃんとも、未だ会えないでいる。 京太郎は少し変わって、色褪せた。 優希「……京太郎」 京太郎「お、優希か。久しぶりだな」 京太郎「この前の部会の時以来だよな。咲はまだ元気にしてる?」 優希「知らないのか?咲ちゃんはインカレで暴れまくってたじぇ」 優希「チェックを怠るとは、清澄元麻雀部員の片隅にも置けぬな!」 京太郎「……そっか。咲はやっぱそうだよな。お前はどうなんだよ」 優希「とーぜん大活躍してるじぇ?なんなら今から……」 京太郎「いや、わりい。あんま時間無いんだ」 京太郎「彼女と会う約束しててね」 優希「か、かのじょ?」 京太郎「うん」 優希「そ、そっか。京太郎、彼女出来たのか……」 優希「……っ」 京太郎「……じゃあ、またな」 優希「待て!」 ぎゅっ 京太郎「……おいおい」 京太郎「笑えねーぞ……」 優希「……」ぎゅっ 京太郎「離せよ」 優希「やだ」 京太郎「俺には、彼女が」 優希「どうしてだ、京太郎」 京太郎「……何が」 優希「私じゃ、だめだったのか?」 京太郎「……さあな」 優希「私が、一番近くにいた……!」 優希「京太郎と、笑ったり、泣いたり……私と過ごしてるときが一番多かった!」 優希「京太郎が何か決断をするとき、京太郎が傷ついたとき……隣にいたのはいつも私だった!」 優希「どうしてだじぇ……どうして、京太郎は、私を選ばないんだ!?」 優希「私の気持ちを、解ってたくせに!!」 京太郎「……そうだな」 京太郎「優希はいい奴だけど……それだけ、だ」 優希「……っ」ぽろっ 京太郎「涙は拭かないぞ」 優希「っ」ばっ 優希「~~~~っ!!じゃあな、京太郎!」だだだっ 悔しい。辛い。 考えてたこととか全部真っ白に変わって、誰もいない道を走った。 今日会ったのは偶然じゃなかった。 たまたま京太郎のバイト先を知って、その店の前で機会をうかがってた。 告白しようと思ってた。のどちゃんから奪おうと企んでた。 だからこれは罰なのか、京太郎は既に奪われてた。 それとも、もう少しだけ決断がはやければ、違ったのか。 私は間抜けだった。もっと、アピールしておきたかった、な……京太郎…… ……でもやっぱり、私は京太郎しか考えられないんだ。諦めたくない。 京太郎。京太郎。京太郎。 おまえを好きで居続ける私を、どうか、許してほしい。 京太郎「……」 京太郎「ごめんな、優希……」 京太郎「……彼女がいる、なんて嘘ついて」 京太郎「和……俺は、優希をフったよ」 京太郎「どう思う?お前なら酷いっていうかな?」 京太郎「でもやっぱり俺はお前しか考えられない……」 京太郎(なら、会いに行けばいいのに) 京太郎(どうして、俺の足は竦むんだ) 京太郎「和……」 和(……?) 和(今、京太郎くんの声がきこえたような……) 和(なんて、ふふ。私が待ち望んでいるせいでしょうか?) 和(来週の部活の同窓会。都合がつきましたから、久しぶりに会えますね) 和(まだ連絡はしてませんが……驚くでしょうね、きっと) ぶぶぶぶぶぶ 和(ん?優希からメールが……) 和(……えっ) 和(そんな) 和(京太郎くん……)じわ 和(……って、京太郎くんのことはとうに諦めた筈でしょう、私。落ち込むなんて得策じゃありませんね)ふきふき 和(祝福してあげないと)きっ 和(ただ、心配になるのは、優希のこと。かなりショックを受けている筈です) 和(とにかく来週は、まず優希に会って話さないといけませんね) 和(優希の気持ちを汲んで、退いたのに……優希……) 和(どうして、逃してしまったんですか) 和(そんな体たらくなら、私が……) 和(私が、今からだって……) 和(って、何を考えてるんでしょう、私は。ありえません!不純です!)ぶんぶん 和(でも、どうしてこんなに心が騒つくのでしょう……) 優希(……今何日だ?)もぞもぞ 優希(明日は……同窓会か。はは……顔を合わせ辛いじぇ) 優希(のどちゃんも、来るんだったな……) 優希(はは、哀れだじぇ、京太郎。あと少し待ってれば会えたのにな……ばーか) 優希(でももし京太郎、おまえがのどちゃんを前にして彼女を裏切るような真似したら、許さないじぇ) 優希(なんて、私になびかなかったのにそれはないか。京太郎は誠実だし) 優希(でもずっと、監視してやるからな?覚悟しておけ!) 優希(まあそれはともかく、京太郎に彼女が出来たことで、少しだけあったのどちゃんとの蟠りが消え失せたのは、不幸中の幸いってやつだじぇ) 優希(フられた者同士……せめて明日はいっぱい遊ぼうじぇ、のどちゃん) カンッ

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