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まこ「………」タンッ
優希「………」タンッ
和「………」タンッ
咲「………」タンッ
まこ「………」タンッ
優希「………」タンッ
和「………」タンッ
咲「………」タンッ
まこ「………」タンッ
優希「………」タンッ
和「……ツモ」
咲「………」
まこ「……ふぅ」
優希「……はぁ」
和「……んん」
咲「………」
久「遅くなってごめーん!もう始め…て……暗いわねぇ~」
まこ「ああ、すまんのう」
優希「ちょっと集中し過ぎてたじぇ」
和「………」
咲「……部長」
久「ん?なぁに?」
咲「京ちゃん、まだ運動部の助っ人やるんですか?」
まこ「そうじゃ、もうウチに戻していいじゃろ」
優希「なんだかんだでアレがいないと張り合いがないじぇ…」
和「須賀君はあくまで麻雀部の部員です、それなのにこちらに顔を出す暇もないなんて」
久「あいたたた、耳が痛いわね~……私だって縄つけてでも戻したいわよ」
久「各スポーツ部の練習試合の日程がこんなに早くどんどん埋まっていっちゃうなんて…こっちも参ってるのよ」
咲「それにしたってあんまりです!」
咲「昨日は野球部!おとといは水泳部!三日前は相撲部!四日前は卓球部!その前の日はワンダーフォーゲル部!
咲「ワンダーフォーゲルにも試合があるって初めて知りましたよ!というか普通死んでますよ!こんなスケジュール!!」
まこ「そして今日はバスケか…よし部長よ、わしは決めた」
優希「もしかして同じ事考えてる?」
咲「たぶんね」
和「バナナ兄弟ですか懐かしいですね」
久「須賀君を連れ戻そう!!」
まこ・優希・咲・和「………」
久「……はーい反省してまーす
『うちの須賀君を使いたい?別にいいわよ』って軽い気持ちで運動部会にオーケー出したのは私でーす」
まこ「チッ……」
久「あ、今の舌打ちナチュラルに傷ついたわ」
…………
久「は~い、右手に見えますのが清澄高校が誇る体育館でございま~す」
久「本日は長野県屈指の強豪校、安西高校との練習試合が行われておりま~す。乗り込んで須賀君を奪取しちゃいましょう~」
優希「チッ……」
久「あ、やめて、本当にやめて、いま結構もろくなってるから」
和「ですが、奪取とは言ってもどうするんですか?さすが試合が始まっていたら妨害するのは……」
久「だから試合が終わってから連れて行くか」
久「試合中でも須賀君がヘトヘトに疲れきっていたらそこで私達がストップをかけるのよ」
久「あくまで部員を貸してるんだから、それぐらいの権限はこっちにもあるわ」
まこ「そんならもっと早めにストップかけんかい、もうアイツ一週間は運動しっぱなしじゃろが」
久「………あんな殺人スケジュール知ってたら体を張ってでも止めたわよ」
優希「部長…」
和「チッ…でも結局止めてないじゃないですか、役立たずが」
久「やめて、マジ勘弁してください」
まこ「………ところで一人おらんが」
優希「………まあ、きっといつかどこかで会えるじぇ」
久「そう、このつながっている空の下で…」
まこ「黙れやボケ」
久「」
咲「ふぇぇ~…みんなどこいったの~……」
…………
久「全員、突入準備……フラッシュクリア!」
和「閃光手榴弾なんて持ってませんから、早く入りましょう」
優希「がちゃっとな」
ワ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア
久「ほっ!熱いわね~!こりゃ相当盛り上がってるわ」
まこ「それよりも京太郎じゃ、どこにおる?」
優希「長身揃いのバスケ部とは言え金髪でタッパもあるからすぐ分かるはずだじぇ…あっいた!」
京太郎「よし、いいか?」
京太郎「とにかく俺がスティールする、そしたらディフェンスに徹してくれ!そこを俺がドリブルでインして突っ切ってやる!」
京太郎「残り1分はこの作戦でいこう!」
部員A「須賀、お前のスタミナは大丈夫なのか…?」
京太郎「へっ、バテてるように見えるか?さっ、いくぞ!目にもの見せてやろうぜ!」
部員B「おう!」
部員C「ガンバルゾー!」
部員D「ガンバルゾー!」
久「な、何だか指示を出しているみたいね…」
優希「犬のくせにリーダーシップだなんて生意気だじぇ…」
優希「(でも、てきぱきと皆をまとめてて…かっこいい)」
…………
相手A「おいっ!また金髪がくるぞ!」
相手B「くっ!こいつら…邪魔だ!」ダッ
部員A「しまった!?須賀っ!!」
相手B「ゴールにはいれさせねぇ!」バッ
京太郎「ほっ」ヒョイ
相手B「なに!?」
京太郎「あらよっと」
バサァッ…
相手A「!!…ダブルクラッチだとぉ!?」
ワ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア
まこ「……///」ポー
優希「……///」ポー
和「……///」ポー
久「ねぇ見た?そこのアンタとアンタ!アンタも!見たでしょ!あれね、私の彼氏なんすよ!!」
??「だしーーー!かっこいいしー!部活さぼって見に来た甲斐があったしー!」
??「ねえちゃん、はしゃぎすぎだし…」
??「偶然、あのパツキンにーちゃんの試合を見かけてからすっかりファンになっちゃったし…」
??「おかげでつれまわされる羽目になったし…」
??「おぉー!またきょうたろーがやったぞハギヨシ!さすが衣のきょうたろーだ!」
??「んっふ、彼もまた規格外の人ですから…」
??「ワハハ!かおりん、カメラちゃんと撮ってるかー!」
??「キャー!キャー!すごいすごーい!!京太郎くーんかっこいいーー!!」
??「ワハハ…応援に夢中でカメラを落として壊されたぐらいじゃ泣かないぞー……」
…………
試合終了
72対66
清澄高校の勝利
京太郎「ふぅ……やったぜ」
咲「お疲れ様!京ちゃん」
京太郎「おう、咲!タオルサンキュ」
京太郎「…ははは、まさか迷ってたらうちのベンチに出てきて、一日マネージャーになっちゃうなんてな~」
咲「もうっ、言わないでよ~」
京太郎「まっ、お前の前で恥はかけないから頑張れたぜ…近くで応援してくれてありがとな」
京太郎「…それと、最近部活をないがしろにしちまってごめんな」ナデナデ
咲「んふぅ……ん♪ えへ~♪」
部員A「あはは…彼には専用マネがいるようでうらやましいよ」
部員B「じゃあ、うちらはうちらのマネージャーからタオルと水を貰おうかな…」
マネ「須賀くぅ~~ん♪ 冷た~いお茶はいかが~?スポドリもあるよ~!」
部員C「ブッダシット!」
部員D「なんというサベツ・ジツ!」
…………
京太郎「須賀京太郎、ただいま戻りましたー!」
久「お疲れ様、須賀くん」
まこ「結局全部の運動部の助っ人やりきったか…本当にお疲れ様じゃの」
優希「昨日のサッカーの試合も見てやったじぇ!」
和「昨日やってた技は"まるせいゆ・るーれっと"っていうんですね」
咲「京ちゃん、体は大丈夫なの?」
京太郎「おうよ!むしろ久方ぶりに体動かしまくったから快調なぐらいだぜ!」
まこ「……なんか色んな意味で申し訳なくなってきたわ」
優希「ふふん、犬がいない間も部室はちゃーんと綺麗にしていたじぇ!見よ!このチリ一つない様を!」
京太郎「おー、確かにな……と、何か雑用魂がむずむずしてきたぜ」
京太郎「掃除用具は…と、ありゃま掃除用洗剤使い切ったのか…ま、ちょっくら買ってくるぜ!」
和「……行っちゃいましたね、戻ったばかりなのに」
久「さて、須賀君がいない間に……」
咲「なにしてるんですか?」
久「ふっふっふ、実は運動部会から須賀君の活躍シーン集の動画を貰ったのよ」
久「その中にはね…相撲部と水泳部の映像もあってね…」
まこ「相撲…部…!」
優希「まわし…!」
和「水泳…部…!」
咲「水着…!」
ゴクリ…
久「もしかして同じ事考えてる?」
五人「みんなで観ようー!!」
カンッ