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京太郎「……あれ、どこだここ?」
照「京ちゃん、全国大会出場おめでとう」
京太郎「ああ、照さん。ありがとうございます」
照「そんな京ちゃんにプレゼントを用意してきた」ガサゴソ
京太郎「ちょっと待ってください。ここ、何処だかわかりませんか?」
照「そんなことはどうでもいい」
京太郎「よくないですって! ……大会の開幕式は覚えてる。初戦東1で親満から始まって……」
照「思い出すより、これを引っ張って」
京太郎「追い上げようとして対面の5200に振って……ってなんですかこれ」
照「何って、クラッカー?」
京太郎「何で疑問系なんですか。あとおめでとうの相手に引っ張らせるのは違うと思います」
照「はやく」ワクワク
京太郎「……はいはい。引っ張ればいいんですね。よっと――」
クラッカーを引っ張ると、紐は伸びた。クラッカーから紐が延びる。
延びる。
伸びる。
唐突に紐が切れると(紐は未だ繋がっている)紐の先には紐が繋がっていた。それは紐ではなかった。だが、紐だった。
一次元的な紐だった。厚みも高さも時間もただの紐。衣類のような気もしたが、
種を蒔く時期には未だ早いので、穏やかな休憩所を兼ねたそれはきっと紐だった。
その紐が縮んで広がっていくと泡が溢れ出す。
泡泡泡泡シ包泡泡泡泡
泡泡泡シ泡泡
泡
泡
泡が出続けていると紐(紐のサキは繋がっている)は玉になった。
その箱の中には箱が折り畳まれ続けている。泡は止まっている淡は止まっている。
ぱたんぱたんぱたん
ぎいぎいぎい
京太郎「引きますよ、照さん」
そして俺はクラッカーの紐を引いた。
東3局一本場
京太郎「……? あれ?」
A「どうした? 鳴きか?」
京太郎「あ、いえ……」
そうだ、大会は未だ途中。今は追い上げないといけない場面なのに――
京太郎(夢?)
まずは手配を見てツモって。
京太郎「は、ぃ?」
背筋が凍る。なんだこれは、なんだこれは。
京太郎「……ツモ、地和、国士」
どこかで紐を引く音がした。
カンッ!