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  京太郎「フーンフフンフーン♪」ヌイヌイ 和「おはようございます……ってあら?須賀君だけですか?」 京太郎「ああ、和、早いな」アミアミ 和「私より早い人に言われても……何やってるんです?」 京太郎「んー?編み物だけど?ほら」 和「靴下ですか、でも小さいような……」 京太郎「親戚に子供が生まれてさ、お祝い代わりにちょっと」 和「なるほど、でも編み物ができるなんて珍しいですね」 京太郎「子供の頃住んでた田舎にそういうのが得意なヤンキーの兄ちゃんがいてな、教えてもらった」 京太郎「俺も子供の頃からファンシーなものが結構好きでさ」 和「! ヤ、ヤンキー、ですか」 京太郎「まあ教えてもらったのは服じゃなくて、主にこういうのなんだけどな」ゴソゴソ 京太郎「ほい、和にやるよ」ポン 和「これ……エトペン!?」 京太郎「あみぐるみってやつだな、どうかな?」 和「これは……素直に嬉しいです、可愛いし毛糸の質感もいいです……」ホンワリ 和「須賀君、ありがとうございます」 京太郎「兄弟がいた方がエトペンも寂しくないかなって」アハハ 京太郎「エトペンは俺と和が清澄で知り合った切っ掛けでもあるしな」 和「そうですね、あのときは驚きました、私以外にも知ってる人がいたなんて」 京太郎「俺も驚いたよ、まさかあんなマイナー絵本のキャラクターのぬいぐるみがあるなんてさ」 和「……ウソツキ」ボソッ 京太郎「え?」 和「須賀君、ちょっと私の話を聞いてくれますか?」 和「エトペンのぬいぐるみは、子供の頃人に貰ったものなんです」 和「父は昔から転勤族で各地を転々としてた私は殆ど友達ができませんでした」 和「子供心にそれが嫌で一時期とてもふさぎ込んでたことがあったんです」 和「でもその時、一人の男の子にあったんです」 和「そこにいた期間は短かったですけど、その子はいつも優しくしてくれて友達も一杯紹介してくれたんです」 和「だからお別れの時は『離れたくない』って沢山泣いてしまって」 和「そうしたら、『一緒にいる友達がいれば、少しは寂しくないだろ?』って大切にしてた絵本とぬいぐるみをくれたんです」 京太郎「それがエトペンと、エトペンが出てくる絵本だった、と」 京太郎「世の中優しいやつもいるもんだな」 和「『のどっち』もその子が私をそう呼んでたからHNにしてるんですよ?」 京太郎「ほー、あの名前にそんな由来が」 和「多分、それが私の初恋だったんだと思います」 和「そして、その初恋は今も続いてるんですよ?」スッ 京太郎「……和?」 和「好きです……『きょーちゃん』」 京太郎「!!気づいて……たのか?」 和「薄々だったんですけど、さっきのヤンキーさんの話で確信になりました」 和「編みぐるみ教室……ですよね?私が引っ越す前でしたから」 京太郎「ああーーまずったな……隠しとくつもりだったのに」ガシガシ 和「どうしてですか?」 京太郎「過去の話を持ち出してっていうのは、何か卑怯な気がしてさ」 京太郎「今の俺で和にアタックしたかったんだ、昔の俺に負けたくなかったってのもあるけど」 和「クスクス、男の子ってよくわかりませんね」 和「でも、確かに最初にこのことを知っていたら色眼鏡で見ていたかもしれませんね」 和「今は現在と過去の二人が合わさって、前よりもとっても素敵に見えます」 京太郎「……和」 和「はい」 京太郎「俺も好きだ、付き合ってくれ」 和「……十年越しの想いが実りました」 和「これから、宜しくお願いしますね?きょーちゃん♪」チュッ カンッ  

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