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久「おーい集まれー 可愛い後輩たちー」 優希「何だじょ?」 咲「どうしたんですか?」 久「はい静かに 皆も知ってる通り10月には文化祭があります  今年は各部活動から一つずつ出し物をすることが昨日の定例会議で決まりました そこで麻雀部では何をするか意見を出し合って貰いたいの」 優希「タコス屋!タコス屋に決定だじょ!」 京「そんなの客が来るわけないだろ」 優希「なにをー!」 久「タコスは原価が高いからね 学校からは予算もあまり出ないし残念だけどちょっと難しいかもね」 優希「うぅ…」 京「ここはやっぱりメイド喫茶でしょう!麻雀部は粒ぞろいですし材料なんかは染谷先輩のお店のつてを利用すれば…」 まこ「京太郎…おのれは…」 咲「わっ私はやだよ!あんな恥ずかしいの着るなんて…裏方ならいいけど…」 京「いやいや咲が着ないと意味ないだろ」 咲「???とにかくダメ!私は反対です」 久「咲の強い反対でメイド喫茶案は却下 私もああいうのは勘弁だしね」 京「そんな…」 和(…私はメイド喫茶でもよかったですけど) 和「ぬいぐるみ展示会なんてどうでしょうか」 まこ「ぬいぐるみ展示会?」 和「はい 皆さんのぬいぐるみを持ち寄って部屋いっぱいに飾るんです」 久「和らしい可愛い案だけど…私ぬいぐるみ持ってないわよ」 咲「私も」 まこ「わしもじゃ」 京「当然俺も」 優希「ぬいぐるみ持ってるのなんてのどちゃんだけだじょ」 和「あ…うぅ…//」 まこ「となると後は…お化け屋敷くらいかのぅ」 和「それは絶対ダメです!泣きだす人がいたらどうするんですか!」 久「う~ん何ていうかさ せっかくだから私としては麻雀の要素も絡めたいのよね 皆に楽しんでもらうのも大切だけど同時に麻雀部をアピールすることもできたら一番なんだけど…難しいわね…」 咲「あの…」 久「ん?何かいい案ある?咲」 咲「いい案かどうかはわからないですけど…演劇はどうですか?」 京「演劇?」 咲「うん 演劇なら予算もそんなにかからないし皆にも楽しんでもらえるし… シナリオも何か定番のストーリーに麻雀の要素を加えれば面白いかなと思って…」 久「………」 咲「や…やっぱりダメですよね…」 久「いえ…それ面白いんじゃないかしら…うん それでいきましょう」 優希「おお!」 久「何か具体的な案があったりするの?咲」 咲「いえもうホントにくだらないんですけど…シンデレラをもじってジャンデレラとか…鶴の恩返しをもじって鶴のツバメ返しとか…」 京「ぶっ!なんだそりゃ」 咲「もう笑わないでよ!ホントにただの思いつきなんだから…」 久「いやいや面白そうじゃないそれ よしシナリオは私に任せて」 まこ「なんか嫌な予感じゃ…」 久「配役は人数少ないから全員出演ね あと主人公は咲」 咲「えぇっ!?何で私が…!」 優希「咲ちゃん言いだしっぺだからな!」 久「まぁそんなにひどいシナリオにはしないから安心しなさい」 咲「あぅ…言わなきゃよかったよ…」 久「それじゃ明日までにシナリオ作ってくるから本番まで頑張りましょう」 本番当日 舞台裏 優希「うお…すごい人だじょ…」 京「ステージから見てみると圧巻だな…」 和「き…緊張してきました…」 咲「うぅ…」 まこ「まぁ何とかなるじゃろ」 久「さぁさぁ次は私たちの番よ 夢乃さんもよろしくね」 マホ「はい!」 久「今まで練習してきたんだから大丈夫よ 楽しんでいきましょう!」 ビーーーーーー 司会「次は麻雀部による演劇『ジャンデレラ』です 皆さん拍手でお迎えください」 久「こんにちは麻雀部です 今日私たちが演じる『ジャンデレラ』とは『麻雀』と『シンデレラ』を掛け合わせた造語です 少しでも皆さんが麻雀と親しみやすくなるよう麻雀部一年生の宮永咲さんが考え出したものです」 咲(部長そんなこと言わなくていいのに…//) 久「余談ですけど『シンデレラ』は別名『灰かぶり姫』、これは『牌かぶり姫』とも読めますね これから演じる『ジャンデレラ』は『シンデレラ』に少しアレンジを加えたオリジナルストーリーです ではお楽しみください」 ナレーション久【昔々、ジャンブル王国というところにシンデレラという娘がおりました シンデレラは父の死後、継母と連れ子の姉二人に召使のように扱われておりました】 まこ母「おーいシンデレラ、洗濯物がたまっとるぞ」 シンデレラ咲「あ、はいすみません」 和姉「ちょっとシンデレラ、私のエトペンはどこです?」 咲「それでしたらリビングのソファの方に…」 優希姉「おいシンデレラ、早くタコスを作れ」 咲「はいただいま」 久【食事は質素、着物はボロ服、部屋は屋根裏とひどい扱いを受けていたシンデレラでしたが、それでも彼女はめげることなく、明るく生きておりました そんなある日、一家にある招待状が届きました】 まこ「おいお前ら、プリンス・チャーミング王子様から招待状が届いとる!」 和「まぁ王子様から!」 まこ「何でも嫁さん選びの麻雀パーティを開くらしいぞ!」 優希「おお!」 咲「………」 和「では三人で参りましょうよお母さま!」 咲「あの…私も…」 まこ「お前が?しかしお前ドレスがないじゃろう」 咲「作ります!何とかして…」 まこ「まぁ家事が全部こなせてドレスを何とかできたら来てもえぇじゃろう」 咲「っありがとうございます!」 和・優希「………」 久【密かに王子を想いつづけていたシンデレラは喜びました シンデレラは姉たちの押しつけてくる家事をこなしながら布の継ぎ接ぎを使って順調にドレスを作っていきました そしてパーティ前日…】 咲「ふぅ…今日の仕事終わり!ドレスも間に合いそうだし明日が楽しみだよ………え…ああ!」 久【そこには無残に切り裂かれたドレスがありました】 咲「だ…誰がこんなこと…」 和「あらあらせっかくきれいなドレスを作ってましたのにネズミにでも喰われたのかしら?」 咲「お姉さま…」 優希「でもよかったじょ お前なんかが身内だと知れると困るのはこっちだからな!」 咲「………」 和「そんなひどいことを言わないのよ優希 けれどこれでは明日のパーティは到底無理ね」 優希「お前は一生タコスを作っていればいいんだじょ!」バタン!! 咲「………ぅ…」 久【姉たちの去った後でシンデレラは部屋で一人さめざめと泣きました そしてあくる日…】 まこ「ほいじゃあ行ってくるわ」 咲「…行ってらっしゃいませ…」 和「悪いわねシンデレラ」 優希「ちゃんとおとなしくしてるんだじょー」 咲「………はい…」 和(本当は王子様役をやりたかったのですが…これはこれで悪くないですね…) 久【誰もいなくなった家でシンデレラは涙をこらえておりました とその時…】 妖精マホ「こんにちは」 咲「うわ!びっくりした!」 マホ「予想通りの反応です」 咲「あなたはもしかして…コロボックルさん?」 マホ「ちがいます」 咲「ご…ごめんなさい」 マホ「私は妖精のマホ 哀れなあなたにドレスと馬車を与えましょう ケジラミドリーム」 久【妖精が呪文を唱えると美しいドレスと立派な馬車が現れました】 咲「うわぁ…きれい…」 マホ「しかし私はまだ未熟ゆえ呪文の効果は12時で全て切れてしまいます ですから必ず12時までにはお城を出て下さい」 咲「ありがとう妖精さん!私行って来るよ!」 執事マホ「皆さま、本日はパーティへのご参加ありがとうございます!私、王室専属執事の夢乃マホと申します!たくさんの拍手ありがとうございます!」 観客「パチパチパチパチ」 マホ「我が王国の未来を担うプリンス・チャーミング王子は容姿・知能・体術いずれにおいても抜きん出たものをお持ちであることは皆さま知ってのとおりです!」 京「うむうむ」 マホ「しかし我が王国の国技たる麻雀においてのみその実力は未だ発揮されておりません!このままでは我が国はジリ貧です!」 京「………」 マホ「そこでこのダメ王子は切り捨て、麻雀の強い娘を嫁にもらい、次代にこの国の将来を託そうと開いたのがこの麻雀パーティなのです!」 京「………」 マホ「さぁ腕に覚えのある娘は寄った寄った!王子自らが相手をしますよ!」 まこ「さぁ二人とも行ってきんさい」 和・優希「はい!」 和「よろしくお願いします」 優希「よろしくな」 マホ「これはこれは見目麗しいお嬢様方が来られましたね王子」 京「うむ…《上家の娘…胸でかいな…》」 久【善戦した王子でしたが結果はトップから和、優希、王子、マホでした】 和「ちょっと王子様どういう打ち方をしているんですか!どうしてあそこでためらいなく筋心牌を…」 優希「王子タコス食うか?」 京「はぁ…」 …………………………………………………… マホ「かなり強い娘たちでしたがいかがでしょう」 京「ダメだダメだ 上家の娘はきれいだったけどがっちがちのデジタルで他人の打ち筋にケチつけてくるし下家のちっこいのはタコスタコスとやかましいし…」 マホ「文句だけは一人前です」 京「しょうがないだろう俺はもっと……………」 マホ「いかがなさいました」 京「おいマホ あれは誰だ」 マホ「ああ 彼女は招待状を持っていなかったのですがせっかくなので参加させました まずかったでしょうか?」 京「いや 彼女を呼んで来い」 マホ「?かしこまりました」 咲「うわぁ…大きいシャンデリア…やっぱり場違いだったかな…皆きれいな人ばっかりだし…」 マホ「これ そこの者」 咲「あっはい!」 マホ「王子が呼んでいます すぐに卓に着きなさい」 咲「ええっ!?私ですか!?」 マホ「そうです お早く」 咲「えええ…」 …………………………………………………… 京「(うお…咲の奴…衣装が変わっただけでこんなに…)君 名前は?」 咲「(うわ…京ちゃん貴族みたい…)えと…名乗るほどの者ではございません」 京「ふむ…本当にきれいだ…」 咲「(え…そんなのセリフにあったっけ…?)あ…ありがとう…ございます…//」 京「では始めよう」 咲「よろしくお願いします…(お芝居なのに恥ずかしいな…//)」 久「じゃあ最後の一人は私で」 マホ「では始めます」 東‐マホ 南‐久 西‐咲 北‐京太郎 京《一向聴…テンパったらこの五萬切らなきゃいけないが…上家と下家は現物、対面は二萬・八萬捨ててるからたぶん大丈夫…》 久《ふ…》 咲「………」⊃五萬 久「ロン 一通」 京《!あっぶねー》 マホ「どうしました?そんなことでは王子のお眼鏡にかないませんよ」 咲「あはは…」 …………………………………………………… 久《ようし筒子混一テンパイ…上家の執事は王子の合わせ打ちだからあがれないでしょうけど…王子はたぶん索子の染め手狙い…多少危険でも捨ててくるでしょう》 咲「………」⊃六筒 久「!ロン 混一ドラ2…」 京《!また俺の浮いてる牌を…!》 咲「あはは…」 オーラス 親京太郎 ドラ北 トップ久→京→マホ→咲 京《うっわ配牌ばらばら…カンチャンペンチャンのオンパレード…どうすんべ》 咲「………」⊃五索 京「《こうなったら…》チー!」⊃三萬 久「《ラス親が鳴いて早あがりか…望むところよ!》ポン!」 咲「………」⊃三索 京「《………》チー!」⊃七萬 久「《この子…やっぱり…》ポン!」 …………………………………………………… 久‐北北 南南/一萬一萬一萬 七萬七萬七萬 三萬三萬三萬 京‐北/西西西 七索八索九索 一索二索三索 四索五索六索 京《ミスった…これじゃ満貫止まり…トップに届かん…》⊃一筒 マホ「………」⊃一筒 久《う!………》東⊂ 久《ええいわかんない!あがられても大丈夫だし行っちゃえ!》⊃東 京「………」 久《通ったみたい…》 咲「カン!」 久・京「!」 咲「カンドラは…西ですね」 京「!ツモ…倍満…!」⊂北 観客「おおぉぉぉ」 マホ「王子本日初のトップです!」 久「ちょっとあなた本気出してる?」 咲「え…!私…」 久「何だか誰かを庇ってるみたいな打ち方してるじゃない さっき私に振り込んだ牌だって私は王子から出てくると思ったのにあなたから出てきた 出来面子崩したんじゃないの?」 咲「そ…そんなことは…」 久「さっきの東カンだって意味不明よ 役なしだったじゃない 王子のドラ増やしただけ」 咲「………」 久「頼むから全力で来てちょうだい そうじゃないと王子にも失礼よ」 咲「!じゃあその…脱いでもいいですか?」 京「ぶっ!」 咲「…靴」 久「靴…?靴を脱いだら本気が出せるっていうの?」 咲「そうです」 久「ならいいけど…」 京「じゃあもう一局いきますか」 マホ「しかし王子、そろそろ時間が…」 咲「あっ!いっ今何時ですか!?」 マホ「え…今11時58分ですけど…」 咲「!!しっ失礼します!」 京「えっちょっと待ってくれ!」 咲「ごめんなさい!」 久「ちょっとあなた靴を…!」 マホ「行ってしまわれました…」 久「不思議な人だったわね…」 京「………名を聞きそびれてしまった…」 マホ「王子、王子!」 京「ん?ああどうしたマホ君」 マホ「どうしたもこうしたもないですよ 先日のパーティ以来ずっと上の空じゃないですか」 京「あの裸足の娘が気になってな」 マホ「ダメですよあんな娘 王子を舐めてかかってきたんですから」 京「違うさ 彼女は私が公の場で恥をかかないよう、私に花を持たせようと気を遣ってくれたんだ まさしく内助の功だよ 我が妻にふさわしい」 マホ「そうですかね…」 京「彼女以外の者はトップを狙って目立とうとするなか、彼女だけは私を立てようとしてくれていた 彼女以外の者は自分自身のために打っていたが、彼女だけは私のために打ってくれていたんだよ それは名誉や財産への醜い欲から来るものではない、純粋に私への愛情から来るものだ」 マホ「しかし彼女が本当に強いかどうかは疑問ですね 本気を出すと言った途端に逃げ出したんですから」 京「何かやむにやまれぬ事情があったのさ というか彼女の強さなんてもはや問題ではない」 マホ「処置なしですね…」 京「ようしマホ君、彼女を探そう」 マホ「しかし名を聞きそびれてしまったじゃないですか」 京「彼女の残した靴があるさ」 マホ「靴?」 京「あの靴に合う足を持つ者を国中調べ回す」 マホ「笑えない冗談ですね…」 京「私は本気さ」 久【何とか家にたどり着いたシンデレラはそのまま眠りこんでしまいました あくる日から日常に戻ったシンデレラでしたが王子との思い出を胸に元気よく働いていました】 まこ「何か知らんが外が騒がしいの…」 和「また戦争でも始まるんじゃないですか…龍門渕あたりと」 優希「大変だじょ!何か王子様が国中の娘に靴を履かせてるみたいだじょ!」 和「靴…ですか?」 まこ「何を放けとんじゃあの王子は…」 …………………………………………………… 京「ふむ…あなた(和)には小さすぎるしあなた(優希)には大きすぎるようですね」 マホ「この家にはもう娘はおりませんか?」 まこ「いやぁおるにはおるけど…あれはパーティに参加しとらんはずじゃし…」 マホ「いいから連れて来なさい」 咲「あ…あの…失礼します」 マホ「現在国中の娘たちの中からこの靴に合う者を探しているのです よければそなたにも協力しt」 京「よい」 マホ「は?」 京「履かせなくともわかる 流れる髪に澄んだ瞳、華奢な体つきに細い指、そして少したどたどしい話し方、間違いない」 咲「ひやっ!」 和「なりません王子様!そのような者の手を取っては!」 京「ずっとあなたを探しておりました お姫様」 咲「おっ…お姫様って…私がですか!?」 京「そうです あなたは先日のパーティで私を勝たせて下さった裸足の君だ 違いますか?」 咲「お…王子様の前で嘘は申せません その通りです 王子様//」 久【こうしt】 京「あなたは本当に美しく気高いお方だ」 咲「(あ…あれ…ここで終わりじゃ…)えと…ありがとうございます…//」 京「私はあなたと一生添い遂げたく思っております あなたにも私のそばにいてほしいのです」 咲「(京ちゃん…//)うん…じゃなくてはい…//」 京「私があなたを守ります」 マホ「ではお二方、誓いのキスを」 一同「えぇ!!!???」 和(マホ!もう…!調子に乗って…!) 久(ちょっとちょっと!こんなの台本にないわよ!) 京「では失礼します 姫………っ」 咲「んっ………////」 観客「おおおぉぉぉ」 久【こ…こうして二人は結ばれていつまでも幸せに暮らしていきました めでたしめでたし】 久(はぁ…夢乃さん呼んだのは失敗だったかしら…あとで先生方に怒られちゃうかも…) 久「…まぁいっか」 咲(ありがとうマホちゃん…それから………ありがとう京ちゃん) おわり #comment

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