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562 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/15(木) 21:04:34 ID:cz0eQkXS
中学の頃の話作ってみたので保守がてら投下
女子A「2組のXちゃん3年の先輩と付き合い始めたんだってー!」
女子B「へぇ~おとなしそうな子なのにね」
咲「ふ~ん…」パクパク
A「私も彼氏欲しいなぁ」
B「気になるあの人に告白してみればいいんじゃない」
咲(今日の給食おいしい…)パクパク
A「それができたら苦労しないって!私もBも」
B「うるさいな 咲はそういう人いないの?」
咲「えっ?なに?」
B「咲は好きな人とかいないのかなぁって話」
咲「いや…私はそういうのはちょっと…」
A「いないのー?」
咲「あ!私図書委員会の仕事あるから…ごめんね」
A「咲ちゃん可愛いのにね」
B「性格も申し分ないし」
A「ホントにいないのかな?ちょっと探ってみようか?」
B「やめときなよ 咲にだってそのうちいい人が現れるさ」
563 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/15(木) 21:10:26 ID:cz0eQkXS
ガラッ
咲(今日も図書室一番乗り!)
咲「よいしょっ」ギシッ
咲(やっぱりここは落ち着くよ)
咲「………」
咲(みんな恋愛話好きだなぁ…ついていけないよ…)
咲(私まだ中学生だもん…そんなの早いよ…)
咲(こうやってのんびり本読んでる方が幸せ…)
京「おい宮永!」
咲「あっはいっ!」ビクッ!!
京「か し だ し」
咲「すっすいません…はいどうぞ(…あれ…?)」
京「どうも しっかりしろよ」
咲「ははは…(この人何で私の名前知ってるの…?)」
咲(気になる…というか何かちょっと気持ち悪い…)
咲(そうだ…!貸出カード…)
咲(須賀京太郎…くん………知らない…よね…)
咲(あとでAちゃんに聞いてみよ)
564 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/15(木) 21:15:56 ID:cz0eQkXS
咲「ねぇAちゃん 須賀京太郎君って誰だかわかる?」
A「ん?須賀君?知ってるよ 2組の須賀君でしょ?」
咲「同い年?」
A「そうだよ」
咲「ふ~ん」
B「なに?何かされたの咲?」ガタッ
咲「うぅんそんなんじゃないけど…知り合いでもないのに名前知られてたから変だなって…」
A「あー」
B「なるほどね」
咲「な…なに?」
B「確かに彼は勉強も割と出来てスポーツも割と出来て顔も割といい だけど…」
咲「だけど…?」
A「変態なんだって」
咲「ぶっ!//」
B「まぁ噂だけど…ホントだとしたら彼なら咲の名前知っててしかるべき」
A「可愛い子の顔と名前は全部覚えてるんだって」
咲「あ…そう…(気負って損した…)」
A「だから須賀君はやめといた方がいいかも」
咲「はは…だから違うって…」
565 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/15(木) 21:20:30 ID:cz0eQkXS
咲(これも遅延…これも遅延…)
咲(ふぅ…最近みんな期限守ってくれないな…また張り紙か何か作らなきゃ)
咲(これも遅延…これも………あ)
咲(須賀君も遅延じゃん…何読んでるんだろ…?)
『昆虫の変態』
咲(!ぶっ!!)
咲(だめだよ笑っちゃ…!ここ図書室だし…!)
咲(こらえて…!こらえて…!)
咲(………こらえた…)
ガラッ
京「すいません返却お願いしまーす」
咲「!!っあはははは!!」
京「なっなんだ?」
566 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/15(木) 21:26:57 ID:cz0eQkXS
京「なるほどな」
咲「はい…ごめんなさい………プッククク」
京「おまえ悪いと思ってないだろ!」
咲「ごっごめん…」ヒクヒク
京「だいたい何がそんなに面白いんだよ…」
咲「いいの 私が面白かったんだから」
京「箸が転んでも可笑しいお年頃ってやつか」
咲「そうそう 難しい言葉知ってるね」
京「言っとくけど俺は変態でもないからな」
咲「でも可愛い子の顔と名前全部覚えてるんでしょ?」
京「違うな 胸が大きくて可愛い子だけだ」
咲「変態じゃん…(正直な人…)」
京「冗談はこのくらいにしてさ 授業始まるから行こうぜ」
咲「うん!(久々に大笑いしたなぁ)」
567 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/15(木) 21:32:11 ID:cz0eQkXS
A「咲ちゃんお昼休み須賀君と話してたんだって?」
咲「あ うんそうだよ」
B「何かされなかった?」
咲「うぅんそれどころかとても良さそうな人だったよ」
B「ならいいけど…」
A「やっぱり噂だったんだよ あ あれ須賀君じゃない?」
B「遅くまでやってるなーサッカー部」
咲(須賀君サッカー部なんだ…)
先輩「須賀ぁ!へばんなぁ!」
京「はい!!!」
咲(頑張ってるなぁ)
A(大丈夫そうだね)
B(完全にお熱だな)
………違うな 胸が大きくて可愛い子だけだ………
咲(須賀君…何で私の名前知ってたんだろう…)
咲「………嫌味か」ポツリ
589 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 18:31:06 ID:JOC7Bm8l
図書室
咲(えーと…これはここで…これもここ…)
咲(ふぅ…みんなちゃんと元の場所に返してほしいよ)
咲(全部終わるかな………いや 終わらせよう…!)
咲(これはここ…これはこっち…)
京「お」
咲「ぁ」
咲「………ククク…」ヒクヒク
京「…お前なぁ」
咲「ご…ごめんごめん この間のこと思い出しちゃって」
京「別にいいけどさ 何やってんだ?」
咲「書棚整理 図書委員の仕事なの」
京「へぇ~大変そうだな」
咲「(ひょっとして…)割とね みんな適当に戻しちゃうから」
京「ふ~ん そっか」スタスタ
咲(何だ…手伝ってくれるのかと思っちゃった…)
咲(私の仕事なんだし…そんなに甘くないよね…)
咲(…よし!がんばろ!)
京「宮永」
咲「?え」
京「ほれ 踏み台 お前じゃ高いとこ届かんだろ」
咲「あ…」
京「俺も手伝うよ 図書室にはだいぶ世話になってるからな」
咲「あ…うん…ありがと(………やっぱり…いい人だよ)」
590 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 18:36:59 ID:JOC7Bm8l
咲「っよいしょ」
京「………」ババッ!!
咲「?何構えてるの…?」
京「いや お約束通りこけてくるかと思って…準備を」
咲「っふふ 何それ」クスクス
京「譲れない男のロマンだ」
咲「はいはい やっぱり須賀君は変態さんなんだね」
京「ふざけてないでさっさと始めようぜ」
咲「んなっ…自分から振っといて…(…ふふ…楽しい人…)」
591 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 18:43:46 ID:JOC7Bm8l
咲「あ」
京「んー?」
咲「これ須賀君が借りてた本…『昆虫の変態』」
京「おい笑うなよ」
咲「まだ笑ってないんですけど」
京「まだって何だよまだって!笑う気満々だろ!」
咲(ちょっと!声が大きいよ!)シー
京「いや誰もおらんし」
咲(マナーの問題なの!全くもう…)
京「で…それがどうかした?」
咲「どうっていうか…須賀君虫が好きなの?」
京「別に虫が好きってわけじゃなくてさ そういう図鑑ものが好きなんだよ
昆虫でも動物でも植物でも図鑑ものって見てるだけで楽しいんだよ」
咲「へぇ~(何か可愛い…)」
京「図書室のはあらかた読んだぜ 抜けてるのも結構あったけどな」
咲「抜けてるのって?」
京「ん?例えばこの『世界の動物図鑑』シリーズの『アフリカ編』とか置いてなかったな」
咲「これ…たぶんうちにあるよ」
京「え!?」
咲「私のじゃなくてお父さんのだけどね 良かったら貸そうか?」
京「おお!借りる借りる!サンキュー宮永!」
咲(だから声が大きいって!)シー
592 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 18:49:25 ID:JOC7Bm8l
廊下
咲「(あ…)須賀君」
京「おー宮永」
咲「はいこれ 『アフリカ編』」
京「おーサンキュ!この借りは必ず返すから覚えてな」
咲「いいよそんなの じゃあね」
教室
A「交換日記?」
咲「え?」
B「須賀君に何か渡してたじゃん」
咲「ああ あれは本貸してあげただけだよ」
A「なーんだ でもさ 最近二人一緒にいることが多いから付き合ってるってみんな言ってるよ」
咲「ちっ違うって 本当にただの友達だから」
B「須賀君はそう思ってないかもね」
咲「え…?」
B「だっていつも須賀君の方から絡んでくるわけだしさ 『そう』なんだと思うけどなぁ」
A「咲ちゃんだって須賀君と話してる時楽しそうだよ?」
咲「…それは…楽しいけど…」
A「須賀君のためにもはっきりさせといたほうがいいんじゃないかな?咲ちゃん」
咲「………ぅん…」
593 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 18:57:32 ID:JOC7Bm8l
放課後
咲(須賀君が私のことを…)
咲(もしそうだとしたら…私は…)
京「よ!宮永」
咲「すっ須賀君!?どっどうしたの?」
京「宮永に呼ばれた気がして」
咲「!よっ呼んでないよ!」
京「冗談だよ たまたまさ」
咲「もう…びっくりしたよ」
京「宮永 時間あるなら喫茶店でも行かないか?この前の借りを返したいからさ」
咲「喫茶店?いいけど…」
京「よーしじゃあ行こうぜ!」
594 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 19:03:12 ID:JOC7Bm8l
喫茶店『flower』
咲「おいしい!」
京「だろ?ここのパフェは絶品なんだ 他の奴には教えんなよ」
咲「………」
京「どした?どんどん食べろよ」
咲「…須賀君さ 最初に話した時のこと覚えてる?」
京「ん?図書室のこと?」
咲「うん あのときさ どうして私の名前知ってたの?」
京「………」
咲「だってさ 私『可愛い』くもないし『胸が大き』くもないし…もしかして私たち」
京「気になってたから」
咲「え…」
京「宮永のことが好きだったから」
咲「な……え…?//」
京「図書室で話すよりずっと前から宮永のこと見てた」
咲「………////」
京「俺の気持ちは伝えたから今日は帰るわ 顔から火が出そうだからな」ガタッ
咲「…まって」
咲「…私も…好きです…須賀君のこと…//」
595 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 19:09:08 ID:JOC7Bm8l
京「ほっほんとに!?」
咲「…うん//」
京「はぁああ良かったぁぁ~」
咲「…須賀君はさ いつから私のこと知ってたの?」
京「ちょい待ち もう『須賀君』『宮永』ってのやめないか?二人はもう相思相愛なんだからさ」
咲「相思相愛って…//」
京「『咲』でいいよな 呼びやすいし」
咲「じゃあ私は…『京ちゃん』?//」
京「なんかこっぱずかしいな」
咲「京ちゃん京ちゃん京ちゃん京ちゃん」
京「おい連呼すんな!」
咲「ふふ これからもよろしくね京ちゃん!」
596 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 19:15:45 ID:JOC7Bm8l
A「えー!!」
B「ほんとなの!?」
咲「うん…//二人には言っとこうかと思って…」
A「はぁぁ」
B「…たまげたわ」
咲「私もまだあんまり付き合ってる実感ないんだけど…」
A「はいおのろけ入りましたー」
咲「えっいや…そんなんじゃ」
A「冗談冗談♪」
B「いやでも驚いたよ 私たちの中で咲が彼氏持ち一番乗りなんてさ」
咲「うん…二人のおかげ…本当にありがとう」
A「いやぁそれほどでも…あ」
咲「?」
A「グラウンド 須賀君がこっち見てるよ」
咲「あ…//」
B「もう 手ぐらい振ってあげたら?」
咲「うん…//」フリフリ
咲(京ちゃんを見てると…おなかの底が暖かくなってきて…とても穏やかな気持ちになれるよ)
おわり
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