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409 名前:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/06/23(火) 00:06:11 ID:ImiGB9uP 咲SS初めてですまんのぅ。 麻雀詳しくなくてすまんのぅ。 タコス呼ばわりですまんのぅ。 それは京太郎と咲がまだ麻雀部に入部する前の話 「団体戦に出られないってどういうことだじぇ!」 バンと部室の卓をたたきタコスは立ち上がる。 「あら?言ってなかったかしら? 残念ながらウチの部、団体戦に出場するにはまだ部員が足りないのよね~」 「ふがいのぅてすまんのぅ」 そう言って部長とまこは申し訳なさそうに頭を下げる。 そんな二人を見てぐぐぐと唸り声を上げるタコス。 「なら、簡単なことだじぇ!大会までにもう一人集めてくればOKだじぇ」 「あっ…優希」 原村和が呼び止めるよりも早くタコスはばびゅんと部室を飛び出していく。 タコスの目標はただひとつ。 麻雀部部員五人目を見つけ出し入部させることだった。 「大ミエ切ったものの…どうするじぇ…」 勢いよく部室を飛び出していったタコスは校門で途方に暮れていた。 先ほどから元気良く1時間ほど入部勧誘を行っていたのだがまったくの徒労に終わっている。 清澄は部活動の入部率が高く、この時期にまだ部活の入ってない生徒などごく一部に限られていたのだった。 「うーむ、他に心当たりは…」 「よぉ、優希じゃないか」 呼びかけられタコスは後ろを振り返る。 そこには京太郎が片手を挙げて立っていた。 「どうした。何かしょげこんでる様子だったけど」 「京太郎…」 「ん?」 「女装に興味はないかじぇ!」 「全くないわ!!」 ちっ、女装させて五人目にしたてあげようとしたのに。 爪をかみながらタコスは舌打ちをした。 「そういえば京太郎も帰宅部だったハズだじぇ! 麻雀部に入ってみないかだじぇ!!」 「あー、悪い。俺もう他の部活に入る予定だから」 「え……」 京太郎の言葉に何故か愕然とするタコス。 「いや~囲碁部の部長が滅茶苦茶かわいいいって噂でさ~。 という訳だから麻雀部、だっけ?には入れないんだ。…おい優希どうした?」 「京太郎のバカーーーだぁじぇーーーー!!」 「いっってーーーーー」 京太郎の顔面に拳をつきいれ同時にタコスは校舎のほうに走り去っていく。 「……ったく、なんなんだよ優希のやつ」 京太郎はただただ唖然として殴られた頬をさすりながらタコスの走った方向を見つめていた。 ぐすっ タコスは半べそになりながらとぼとぼと校舎裏を歩いていた。 ばかばか、京太郎なんて大キライだじぇ…。 やがて日もそろそろ落ちかけ、いつの間にか辺りは暗くなりかけていた。 「ポン」 (ん…) 声につられタコスはふと顔を上げる。 そこは第二体育用具室だった。よくみるとその建物の中から光が漏れている。 (こんなところに誰か居るのかじぇ?) タコスがそう思うのもその筈、そこはかなり前から既に使われてないハズの建物だったのだ。 「ロン。トイトイ三色ドラ3、12000 」 ドキリとした。 こんな人気の無いところに麻雀を行う生徒が居たのだ! 自分が麻雀部部員勧誘に尽力していたことを思い出し、タコスの瞳がぱぁあと輝く。 きっとタコス一人で5人目の部員を見つけたら二人の先輩やのどちゃんもきっと大喜びしてくれるだろう。 そしたらきっと5人で全国に行くんだ。 そうすればきっと京太郎だってタコスを見直して……。 「って、何でここで京太郎が出てくるんだじぇ!!」 とタコスは混乱して建物の扉に体をぶつける。 「わっ」 そのままタコスはけつまづき、建物の扉を開けてしまう。 「……アァ、なんだ?テメェは?」 タコスは恐る恐る顔を上げる。 そこには三人で麻雀を打っていた三人組の不良がギロリとタコスを睨み付けていた。 「はぁん?なるほど。そうか、麻雀部員を探していたのか?」 「だじぇ…」 縮こまりながらタコスはそこに来ていたいた理由をつらつらと話す。 三人組のうちリーダー格の不良はニヤニヤと笑いながらタコスを見下ろしていた。 「はっ、いいぜ。別に部員になってやっても」 「えっ、いや、無理にとは言わないじょ」 「ハァン?勘違いするな、お前の方からお願いしたんだろ?」 「あ……う…じぇ…」 「じゃオレ達と勝負しろよ。お前が勝ったらお前の好きに決めさせてやる」 「わ、わかったじぇ…」 俯きながらタコスはそれを飲むしかできなかった。 そうしてタコスたちはなし崩し的に四人で麻雀を始めることとなった。 東一局 タコス親 配牌 八九九②③Ⅸ白白白發發中中 中 (…手牌よすぎるじぇ) 配牌の時点で既に一向聴しかも大三元を狙えるとは。 (これは即効で勝てるじぇ!!) タコスは必勝の笑みを浮かべ、手牌からキュウソーをきる。 だが結局、それがタコスの捨てる最後の牌となった。 「ポン」 次順タコスが牌を引く前に上家の捨て牌を鳴かれる。 (ちっ、飛ばされたじぇ…) 手牌がいいだけに順番を飛ばされることに苛立ちを隠しきれないタコス。 しかし…。 「チー」「ポン」「ポン」「チー」「チー」 その後、最初から数えて6連続鳴かれタコスは悪寒を感じていた。 その間タコスは一度も牌を引けていなかったのだから。 不良どもはそんなタコスを見ながらクククと笑い声を漏らしていた。 「そうだ…。ゲーム開始前にルール説明してなかったよな」 「だじぇ?」 「オレ達の払いは一応、特別ルールでやってる。それで勝敗つけるんでいいよな」 「……。わかったじぇ」 タコスにだって意地があった。 たとえ不利なルールだろうとこの東場で自分は負けない。そうタコスは考えていた。 「クク…そうか。―ツモ!タンヤオのみ」 「!!」 タコスに電流走る。 負けた!自分の得意な東場で…!しかも最初以外一回も牌を引かせてもらえずに! 「…って、何で脱いでるんだじぇ!」 気づくとツモ上がりしたリーダー以外の二人の不良が上着を脱ごうとしているところだった。 「ハァ?何言ってんだ?てめぇも脱ぐんだよ!」 「え……」 「言ったろ。支払いが特別ルールだって。だってこれは脱衣麻雀なんだからな」 三人の不良はタコスのほうを見て再びニヤニヤ笑う。 (…はめられた!!) そう、タコスが気づいたときにはすべてが遅かった。 「う…う……」 「どうした。最初のころの威勢はよ?」 開始から一時間弱。 タコスの得意な東場など既にとっくの昔に終わっていた。 気迫は完全に欠け、満身創痍。ただ負け続けることに身を任せるだけである。 今のタコスは上半身ブラのみ。下半身は何もはいてない状態であった。 雀卓に座っている為、下半身は他の三人の見える範囲にはないが、もはや立ち上がることさえ出来ない。 一方の不良たちといえば上着や靴下を脱いでる程度で、もし彼らが飛ぶにはタコスが一人で連勝を続けなければならなかった。 とはいえ、タコスはまだ一度もあがっておらず、ヤキトリ状態だったが。 「しゃんとしてくれよ。まだ最後まで終わってないんだからさ」 「もう、許して欲しいじぇ…」 「ハァ?オイオイ、オレたちはお願いされて勝負をしてるんだろ」 「…………」 もうタコスには訂正する気力も湧かなかった。 「しかし、よくよく考えれば不公平だよな。 オレらは『青春』の大事な時期を賭けて勝負してるっていうのによ…」 そこで不良のリーダーはタコスの上半身を舐めるように見回しニヤリと笑った。 「…賭けろよ。そうすれば対等だろ」 「え……」 「…お前も賭けろよ。春くらい」 「リーダーってそんな趣味があったんですか?」 「うるせぇ」 「…………」 呆然としながらタンとタコスが牌を切る。 「おっと、悪いな。それ、ロンだ」 「あ……」 思わずタコスは自分の手牌に目を向ける。 手牌はもうぐちゃぐちゃ、捨て牌にだって統一性がない。 こんな打ち方じゃ、たとえ運よくタコスが振り込まなくても早晩相手方に上がられていただろう。 「ああ……」 涙がじわりと溢れて来る。 いつから自分はこんな諦めのよい女になったのだろう。 自分のしてきたことはただ無為に死を待つのと同じではないか。 悔しい、そしてそれと同じくらい自分が情けない。 「ほら、さっさとブラ脱げよ」 言って不良の手がタコスの胸へと伸びる。 「…イヤァッ!!」 「く!…この女!!」 手を弾かれたことで不良のリーダーは憤慨して立ち上がる。 「押さえつけろ!」 「イヤだじぇーっッ!」 助けて部長。助けてのどちゃん。 助けて、助けて…、 助けて……京太郎!! パシャ その時、入り口の扉からカメラのシャッター音がした。 「誰だ!?」 不良のリーダーは驚いて後ろを振り返る。 「おいおい、こりゃ何の冗談だ?」 そこには携帯を片手に持った京太郎が立っていた。 「京太郎!!」 京太郎はタコスを見て何か呟いたがその言葉はタコスには聞こえなかった。 「京太郎!助けてだじぇ!!」 「お前…いつから見てたんだ!」 不良のリーダーはくつくつと不機嫌そうな口調で京太郎を威嚇する。 「そんな、ついさっきです。ほんの偶然ですよ」 フッと京太郎は微笑を浮かべ手に持った携帯を挙げる。 「それにしても…意外な趣味があったんですねえ」 ぐうと不良のリーダーの表情は急に厳しくなる。 「……このオレを脅す気か?」 「脅す?そんなつもりはありませんよ。ええ、まったく、これといってね…」 不良のリーダーはじぃとたっぷり10秒は京太郎を睨み付けていただろうか。 「……チッ。いくぞお前ら」 「り、りーだ~!!」 舌打ちをし不良達は京太郎のそばを通って部屋を出て行く。 バン 扉が閉められて十秒後。 虚勢を張って立っていた京太郎はへろへろと脱力して座り込んだ。 「京太郎!京太郎!!」 思わずタコスは京太郎に抱きつく。 「…ん?うわ!!優希!そんな格好で抱きつくな!」 恥ずかしそうに顔に手を当てる京太郎を見てタコスは愛おしく感じるのだった。 やがてタコスは脱いでいた服をすべて身に纏う。 「ハァ、お前のせいで囲碁部に入れなくなったじゃないか」 「……?なんでだじぇ?」 「いや、まあこっちの話だ」 「そうだ、京太郎!麻雀部に入るといいじぇ!」 京太郎は眩しそうに目を細めるとふっと息を吐く。 「いや、いい…」 「京太郎…」 わしゃわしゃと京太郎はタコスの頭を撫でてやる。 「…ありがとな。だけど、俺は自分の道は自分で決める」 「でも……」 「だから優希…。お前も自分の信じた道を行くんだ」 「……うん、わかったじぇ」 いつまでも京太郎を頼ってばかりは居られない。 自分の事は自分でけじめをつけろ。 そう京太郎は言いたいのだろう。 「京太郎…」 「ん……」 「…大好きだじぇ」 京太郎にも聞こえない小声でポツリとタコスは呟いた。 おまけ:京太郎ルート 「京太郎のバカーーーだぁじぇーーーー!!」 「いっってーーーーー」 放課後、夕方にもう近いころだったろうか。 校門のところで遭遇したタコスは何故か不機嫌で俺にナックルパンチを食らわせると校舎のほうに走り去っていった。 まったく意味が分からん! 一体なんだと言うのか。 もしかしてアノ日か!? せっかく囲碁部に入って学園生活をエンジョイしようと思っていたのに気分が台無しだ。 くぅーと唸りながらも俺は入部届けを持って囲碁部の部室へ向かうこととした。 さて、俺がこの囲碁部に来るのは初めてではなかった。 一度、仮入部として部室に来ていたことはあったのだ。 だが、その時不運にも囲碁部の部長は休んでおり、顔を拝むことが出来なかったのだ。 さて、結論から言おう。 囲碁部の部長はモロ美人だった。 美人度をタコスを5としたら58万くらいあるだろう。 俺は内心でガッツポーズを繰り返しながら、この部に一生骨埋める事を心に誓った。 「須賀君、ちょっとお願い事を頼まれてくれないかしら」 はい、何ですか? その部長が俺に声をかけてきた。きっとこんな所から始まる恋もあるよね。 囲碁部の部長が言うには部室に居ない副部長を呼んできてほしいのだという。 副部長?いや、勿論覚えてるよ。仮入部の時に一回顔を合わせただけだが、 少し目つきの鋭いクールビューティなお姉さんだ。 「あの子、碁の腕は確かなのにまともに部に出てくれなくて…」 ハァと囲碁部の部長は溜息をはく。 ふふふふん。 なるほど、任せてください。 この京太郎、すぐにその副部長とやらを連れ戻してきますよ。 そうして俺は副部長のよく居る場所を聞くとるんるん気分で部室を出て行った。 『…イヤァッ!!』 『く!…この女!!』 は?その副部長が居るといわれた部屋に来てみて俺はあんぐりと口を空けた。 扉の端から中をのぞくと半裸の少女が三人組のお姉さま方に襲われているところではないか。 いやいや、冷静になれ冷静に……。 今、俺がここでしなくちゃならないことを考えるんだ…。 俺は熟考に熟考を重ね…、 己の男の心に従い、黙って携帯のカメラで光景を保存した。 いや、男だったら誰でもやるよね、こんな状況だもの。 「誰だ!?」 うわ、一人がシャッター音に気づいて振り向いた。 俺はあわてて一瞬視線をはずす。 だが、やがてそんな事をしても無駄だということに気づき、改めて現場を見直した。 「……おいおい、こりゃ何の冗談だ?」 そこでは半泣きのタコスと捜していた張本人である副部長がこちらを奇異の表情で見つめていたのだ。 (って半裸の娘、優希かよ!) せっかく入手した貴重なその写真の無用さに俺は心の中で叫んだ。 「……チッ。いくぞお前ら」 囲碁部の副部長のお姉さんが部屋を出ていくのを確認すると俺はその場に崩れ落ちた。 ハァー!!寿命が十年は縮まったわ!! しかし、あの副部長がそっち系の人だったとは…。 人は見た目に拠らないものだなと痛感する。 ハッ!まさか部長とデキてたりとかはしないよな。 しかし、あの人去り際に俺の耳元で『覚えてろよ』っていってたよな。 ううう、もう駄目だ。あんな人に目をつけられてはもう囲碁部にはいられないだろう。 ああ、短いシャングリラだった。 途中、タコスが半裸で抱きついてきた。気楽なもんだ。 こいつには羞恥心ってものがないのか? その後、俺は適当な言葉を吐いてタコスの麻雀部の勧誘を断った。 タコスが後ろで何か言ってるようだったがどうせ恨み言だろう。俺は軽く聞き流した。 悪いな優希。俺はお前みたいな体型は趣味じゃないんだ。 帰宅後、俺はタコスの半裸の写真を一回使用した後、携帯のメモリから削除した。 …それから三日後 原村和、ktkr!! 俺、麻雀部に入部する!                      おわり #comment

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