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<p>【ある日の部室】</p> <p>咲・和・優希「太陽が♪ 昨日より♪ 眩しく照りつけ始めたら♪」</p> <p> </p> <p><br /> ズンチャ♪ ズンチャチャ♪</p> <p> </p> <p><br /> まこ・久「カチューシャ~♪ 外しながら~♪」</p> <p> </p> <p><br /> ズンチャ♪ ズンチャチャ♪</p> <p> </p> <p><br /> 咲・和・優希・まこ・久「every、every、everyday♪ every、everyday♪」</p> <p>咲・和・優希・まこ・久「カチューシャガール♪」</p> <p>久「やっぱりカチューシャいいわよね!」</p> <p>和「ええ、家でも毎日聴いてます!」</p> <p>まこ「たまには部活サボって、歌って踊るのもいいもんじゃのォ~」</p> <p>優希「染谷先輩、動きにキレがあったじぇ!」</p> <p>まこ「実は家で隠れて踊っとった」</p> <p>優希「私もだじぇ! 同士よ!」ハイタッチー、パチン</p> <p>咲「皆で踊るのは楽しいよね! 京ちゃんがコンポ持ってきてくれたおかげだよ!」</p> <p>和「そうですね! なんだかテンションが上がります!」</p> <p>久「須賀君に踊り見せつけましょうか?」</p> <p>優希「部長! それいいじぇ! ついでに京太郎にも躍らせてみようじぇ!」</p> <p>咲「あはは! イイかもしれないね、京たん踊るときタジタジだったりするかも!」</p> <p>咲・和・優希・まこ・久「アハハハハハハ!!」</p> <p>ガチャッ……</p> <p><br /> 京太郎「遅くなりました~。なんかみんなテンション高いですね?」</p> <p>咲「あっ、京ちゃん。さっきまで『カチューシャ』歌って踊ってたんだよ」</p> <p>京太郎「カチューシャ?」</p> <p>久「そうよ。なんなら見てみる? 『KMB48』を」</p> <p>京太郎「……何ですか『KMB』って」</p> <p>久「清澄高校(K)麻雀(M)部(B)よ!」</p> <p>京太郎「……人数とメンバー考えるとせいぜい『清澄ファイブ』ってところでしょうに」</p> <p>京太郎「でもよく『カチューシャ』歌えましたね。みんな」</p> <p>優希「フフン! 京太郎は音痴だから歌えないんだじぇ!」</p> <p>京太郎「……いや、歌えるけど……」</p> <p>まこ「ほぅ…… じゃあ、歌ってみんさい」</p> <p>京太郎「いいですよ」</p> <p>和「インストゥルメンタルバージョンがあったはずですから……」</p> <p>京太郎「ああ、和。コンポは要らないから。確かこっちに…… ああ、あったあった」</p> <p>まこ「ん? ギターか。京太郎弾けるのか?」</p> <p>京太郎「趣味で多少弾くくらいですよ」</p> <p>久「へぇ、楽しみね」</p> <p><br /> ポロロロロロン……</p> <p><br /> 京太郎「よし! 調律完璧!」</p> <p>和「須賀君、頑張ってください」</p> <p>タン♪ タン♪ タン♪ タン♪ タン♪ タタタンタン♪ タンタタン♪ ンタタタタタタン~♪</p> <p><br /> 咲・和・優希・まこ・久「……えっ?」</p> <p><br /> 京太郎「Расцветали яблони и груши~♪」</p> <p>京太郎「Поплыли туманы над рекой~♪」</p> <p>トゥタン♪ トゥタン♪ トゥタン♪ トゥタン♪ トゥタタタタタン♪</p> <p> </p> <p><br /> 咲・和・優希・まこ・久「えええっ!?」</p> <p> </p> <p> </p> <p>京太郎「Выходила на берег Катюша~♪」</p> <p>京太郎「На высокий берег, на крутой~♪」</p> <p>トゥタン♪ トゥタン♪ トゥタン♪ トゥタン♪ トゥタタタタタン♪</p> <p> </p> <p><br /> 久「こ…… これは……」</p> <p> </p> <p><br /> 京太郎「Выходила на берег Катюша~♪」</p> <p>京太郎「На высокий берег, на крутой~♪」</p> <p>タン♪ タン♪ タン♪ タン♪ タン♪ タタタンタン♪ タンタタン♪ ンタタタタタタン♪ タン♪</p> <p>咲・和・優希・まこ・久「………」ボーゼン……</p> <p>京太郎「まぁ、こんな感じですね。 ん? 鳩が豆鉄砲喰った見たいな表情してどうしたんですか?」</p> <p>まこ「きょ、京太郎…… 今のは…… 一体……」</p> <p>京太郎「だから『Катюша』ですよ。皆で歌ってたんでしょ? これ」</p> <p>咲「……京ちゃん、私達が歌ってたのってAKB48の……」</p> <p>京太郎「ああ、『everyday,カチューシャ』か。そりゃ話が噛み合わないな」</p> <p>和「それにしても…… さっきの歌は……」</p> <p>京太郎「ロシア民謡さ、和」</p> <p>優希「ロシア語なんかよく発音できるな…… しかも滅茶苦茶いい声だったのが腹立つじぇ」</p> <p>久「そうよね…… 下手な合唱部の独唱より上手かったわよ……」</p> <p>まこ「他に何か歌えるのか?」</p> <p>京太郎「そうですね…… 民謡っぽいのでは『Полюшко-поле』とか、『Erika』とか、『Auld Lang Syne』なんかもいけますね」</p> <p>咲「うわ~、聞いてみたいな~」</p> <p>久「そうね~、須賀君歌ってくれる」</p> <p>京太郎「いいですよ」</p> <p>優希「京太郎のワンマンショーだじぇ!!」</p> <p><br /> ~~~~♪  ~~~~♪  ~~~~♪  ~~~~♪~~♪</p> <p><br /> パチパチパチ!</p> <p>和「凄いです!」</p> <p>まこ「そうじゃの! ……ん?」</p> <p>まこ「のォ、麻雀部の学園祭での出し物これで行かんか?」</p> <p>咲「えっ? でも、私達、京ちゃん見たいにうまく歌えるかどうか……」</p> <p>まこ「その辺は京太郎に歌いやすい曲を選んでもらったらええじゃろ。あとは練習次第かのォ」</p> <p>まこ「あと『カチューシャ』を京太郎に独唱してもらうとええじゃろ」</p> <p>久「面白そうね! それで行きましょう!」</p> <p>優希「おーだじぇ!」</p> <p><br /> こうして、麻雀部の学園祭での出し物が成行きで決まった。</p> <p> ステージでの京太郎のパフォーマンスを見て合唱部、ギターマンドリン部、民謡研究会が京太郎の引き抜きを図り、京太郎を取られまいとする咲達と死闘を演じるのはまた別の話。</p>

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