「――ツモ。大三元、字一色。複合無しで16100オール」
『き、決まったァァァァァッ! もはや同年代どころか日本に敵無し! いや世界にだって敵は無い!
史上最年少15歳にしてベルリン特別記念牌を獲得したぞ! 須賀京太郎ぅぅぅぅ!!』
カツン……カツン……
京太郎「ハァ。ったく、なんで俺みたいなのがこんなぽんぽん勝てるんだか。
確かに物心ついたころからずっと打ってるけどよ」ブツブツ
咲「京ちゃーーーーんっ!」ダキッ むにゅっん
京太郎「咲。まったく。お前もだよ。どうして俺みたいなのをそんな好いてるかね」
咲「またそれ? 私が京ちゃん好きなことに理由なんていらないでしょ。えへへ。京ちゃん京ちゃんっ」スリスリ もにゅっ ぐにゅっ
京太郎(……。理由が無いってのが不気味なんだがな。これでこいつの胸がもっと小さかったらどんぴしゃなんだが)
京太郎「ハァ。ほら、帰るぞ咲。ドイツで迷子とか洒落になんねェ」
咲「あー! それはこっちのセリフだよ京ちゃん! 私がいないと麻雀以外は何にもできないんだからっ」ウフフッ
京太郎(――俺がもっと社交的で、明るくて。こいつに相応しい世界があれば良かったのにな)
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「ハックションッ!」
「須賀君風邪ですか?」
「こっちに移すんじゃねーじぇ犬ぅ!」
「そうよねぇ。全国前の大事な時期なんだし。……なんてね」
(う~、言いたい放題言いやがって。心配してくれたのは和だけかよ。
咲なんか眼の光無くして無反応で怖ェし。
和に相応しいような俺のいる世界なんてあったりしないものか……)
カンッ
最終更新:2017年10月12日 21:26