咲(お姉ちゃんと京ちゃんが仲良く喋ってる。それは別に構わないんだけどもう止めてぇ……) 京太郎「へえ、昔から咲ってやっぱりポンコツだったんですね」 照「うん、あの子は残念な子だった、変わりがないようで安心した」 京太郎「はは、あいつの面白いエピソードはいっぱいありますけど、初めて家に来たときなんてね」 照「何があったの?」 京太郎「家でカピバラを飼っているんですけど、ちょっと目を放したら咲の奴カピのプールに入って一緒に遊んでたんですよね……」 照「それの何が問題なの?」 京太郎「カピバラは基本的に水の中でトイレをする習性があるんですよ」 照「ぶふぉっ、ちょ、じゃあ咲ってば……」 京太郎「ええ」 咲(知らなかったから仕方ないでしょ、暑い日だったんだから涼みたかったし、私悪くないよ) 照「ふふ、私もとっておきの話を教えてあげるね」 京太郎「ほう、期待しますよ」 照「私と咲が不仲になっていたのは知ってるよね」 京太郎「ええ、まあ」 照「あの子、私と仲直りするために東京にまで一人で来たことがあったんだけどね」 京太郎「奇跡ですね、あいつが迷子にならなかったなんて」 照「うん、そう思う。咲は自宅に備え付けられた呼び鈴を連打して、お姉ちゃんって私のことを家の外から呼んでたの」 京太郎「ん? どこにもポンコツ臭がないような?」 照「うんん、あの子が押し掛けていた家は真向かいのお宅だったんだよ」 京太郎「ほわぁ!? ば、バカじゃないの?」 照「私は二階にある自室からその光景を見てたよ。あのポンコツが私の妹なのかと思うと恥ずかしくて、恥ずかしくて会う気になれなかった」 咲(えっ? 嘘、じゃあ、お姉ちゃんが会ってもくれなかったのってそのせいだったの!? 冗談だよね? 嘘だって言ってよ!!) 照「はい、これが証拠の映像」 京太郎「うわぁ、マジじゃないですか……ポンコツ過ぎだろう」 咲「ううぅぅ……」 京太郎「そう言えば--」 照「こんな話もね--」 咲「うわぁぁああああ、もうやめてぇ! 私のライフはゼロだよぉ!!」 ポンコツを仲介して異様に仲良くなっていく京太郎と照 カンッ!