氷菓

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*「氷菓」の各話あらすじ -[[ストーリー|氷菓 公式ホームページ>>http://www.kotenbu.com/story/]] このページでは、アニメ「氷菓」についての各話あらすじについて分かりやすく詳細に紹介していきます。 初見さんにでも理解できるよう、解説などを交えながら紹介します。 &bold(){多少のネタバレがあります。また真相や種明かしに関しては反転処置を取らせていただきます。ネタバレを見る場合、自己責任でお願いします} 加筆・修正・編集大歓迎。 [[第一話「伝統ある古典部の再生」>#01]] [[第二話「名誉ある古典部の活動」>#02]] [[第三話「事情ある古典部の末裔」>#03]] [[第四話「栄光ある古典部の昔日」>#04]] [[第五話「歴史ある古典部の真実」>#05]] ---- *第一話「伝統ある古典部の再生」&anchor(01) **Aパート  高校生になって特別な感情もなんかしようとも思わない省エネ主義の折木奉太郎は、放課後に中学からの親友の里志と話をしていた。奉太郎曰く「高校生は薔薇色の生活をしたがってる。だが何にも興味を示さない奴はそれはそれで灰色なんじゃないのか」。  奉太郎の言葉に自虐趣味があったとはねと里志。まさに省エネ主義である奉太郎がそれに当てはまるからだ。しかしその奉太郎も灰色から薔薇色にならざる終えないかもしれない。古典部という部活への入部届けを里志にみせたのだ。いつもの「ジョーク」でいつも以上に驚きを見せる、いや本当に驚いているのかもしれない。いやいやながらもインドのベナレスから送られてきた姉、折木供恵の国債郵便を里志に見せる。  合気道と逮捕術に長けた姉からのおっ達しとあれば奉太郎も泣く泣く入りたくもない、さらには古典部という何をするところかもわからん部活に入らざる終えなくなった。  帰るという里志と別れ、職員室で鍵をかりて特別棟四階隅にある部室まで、運動部員を眺め、脚立を持った用務員とすれ違い、放課後残っている生徒を横目に、行くが鍵がかかっている。借りてきた鍵で開け、中に入ると髪の長い女子生徒が窓の外を眺めて立っていた。  背も高く、楚々としていかにもお嬢様という出で立ち。さらには奉太郎の年組みフルネームまでいって「千反田える」と挨拶をしてきた。聞き出すとまだ一回しか行われていない、技術講義、音楽で一緒だったとき「見かけた」だけだったという。その記憶力にあきれ果てながらも何をしているのかと問うと、古典部に入部しに来たという返答を聞いて、ここまで来る徒労とそれを指示した姉を恨みながら千反田を残して帰ろうとする奉太郎。理由は「一身上の都合」。  部員がいるならと帰ろうとする奉太郎は千反田に鍵を渡そうとするが「どうしてそれを折木さんが持っているのか?」と逆に問われてしまった。  どうしてもなにも、奉太郎がきた時には鍵が閉まっていたというと、急に千反田の目が輝きだした。なぜ鍵が閉まっていたのか。内側からロックしたのではないのか、と様々に言うが千反田はなぜか奉太郎に「なぜ?」と詰め寄る。  それを隅でみていた里志はいつもの「ジョークで」男女の逢瀬をなどというが、千反田へ自己紹介する。また奉太郎には「桁上がりの四名家」の1つ、「豪農千反田家」と千反田えるを紹介。そこで里志曰く、神高のドアは内側からロックできないようになっている。  では千反田は閉じ込められていたということになる。すると「わたし、気になります」となぜか奉太郎へ詰め寄り、謎の解決を迫った。  千反田の気がつきもあり、謎を解いた後、窓から何をみていた?という奉太郎の問いに「格技場を見ていました」と千反田は答えた。帰りは昇降口で入部届けを千反田に渡す奉太郎。  さようなら省エネの日々と3人で帰途についた。 |なぜ千反田は閉じ込められていたのか。誰がやったのか。種明かしにつき、以下反転処置| |&color(white){推理中、千反田が下の階から音がするのに気がついた。それをヒントに奉太郎が推理した結果謎が分かった。2人を百聞は一軒にとばかり3階に連れて行くと用務員が脚立で蛍光灯の取替え、そのスターターの取替えを行っていたのだ。もちろん『マスターキー』をもって。奉太郎は貸し出し用の鍵が残ってあと鍵が掛けられるのは教員が持つマスターキーだけ。つまり千反田は窓の外を眺めていた時たまたま用務員が通りかかり、鍵を閉められてしまっただけだった。}| ***原作との相違点 ・供恵からの手紙は読者へ全文開示されているが、アニメでは里志の一部音読という表現がされている。 ・千反田との初会合が声ではなく映像で表現されている。(瞳が大きい等) ・千反田と奉太郎が話している時、見回りできた体育教師がアニメでは省かれている。 ・アニメでは用務員は何かを交換しているとされたが、原作ではそうではなく、点検しているとされていた。 第一話Bパート以下 ***[[遠まわりする雛>遠まわりする雛]] [[用語集>用語集]] [[第一話「伝統ある古典部の再生」への質疑>http://www34.atwiki.jp/kotenbu/pages/27.html]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- *第二話「名誉ある古典部の活動」&anchor(02)  冒頭で姉、供恵からきた手紙の全文が本人の口から音読され、父親と食事をしている奉太郎の朝の様子が描写された。時期は入部してほぼ一ヶ月の5月18日。古典部という謎の部活動にも慣れて来た奉太郎は、ここは千反田や里志、誰かがいて、そして一応こころ安らげる場所になっていた。人嫌いというわけでもない奉太郎はいつものようにもくもくと先に来ていた千反田と一緒に読書に励んでいた。  「不毛です」「1年に2回植える奴か?」「それは二毛作です」、などとコントをしつつ、千反田は10月の文化祭に向けて文集をだそうと言い出した。しかし省エネ奉太郎は手間がかかりすぎると却下。他の模擬店とかで参加できるだろうと反芻するも、千反田曰く神高は代々模擬店は禁止されているそうだった。さらに文集の予算、顧問の大出先生からのお達しなどどんどん奉太郎を追い詰める千反田。  さらに文集は40年以上の歴史があるため途絶えさせたくないというところで奉太郎がやるよ、と折れた。何をやるかも言い出した千反田すら知らないため、まずはバックナンバーを探すことになった。図書室に行こうとなったが奉太郎は気が進まない。今日は金曜。とすると当番は……  当番をしていた伊原摩耶花と奉太郎が毒づき合っていると、どこからかきたのか里志も合流。摩耶花と里志の雰囲気に千反田は奉太郎に関係を聞くと、中学の頃から里志に惚れてるとささやく。  千反田に摩耶花の紹介も終え、文集の所在を聞くが、書架では見ていないという。なら書庫かもしれないがと。千反田は文化祭に文集を出すことになったからと説明すると、里志は「カンヤ祭」に出すなんてよくホータローが承諾したねと茶化す。  聞きなれない言葉に奉太郎は「カンヤ祭」の意味を問いただすがよくわからないという。部活の先輩も全員使っているし。  そこで千反田は「カンヤ……どういう字をかくのでしょう?」となぜか字のほうを気にした。  摩耶花が書庫にあるかもしれないけれど、今司書の先生が会議中で30分後には戻ってくるけど待つか? というと里志が「さっきの話」をホータローにも聞いてもらおうと言い出した。それに好奇心の固まりとなった千反田は里志の言う「愛無き愛読書」の話を奉太郎も無理やり一緒に聞き始めた。  摩耶花が当番の金曜にここにくると5週連続で同じ本が返却されている。されているのは「神山高校50年の歩み」。装丁も豪華で大変大きく重たそうな本。 量からして毎週借りてもおかしくないだろうと奉太郎が言うが、貸し出し期間は2週間。わざわざ毎週返却する必要性が無い。なのに毎週返却される。さらに貸し出しカードをみると毎週違う人が同じ日、同じ時間に借り、同じ時間に返されている。毎週昼休みに借りられ、放課後に返却。  千反田が興味の固まりになり「わたし、気になります!」というと奉太郎はならんと拒絶。しかしすぐに折れた。  返却の謎について「偶然」ではなっとくしない、重要なのは謎が解けることではなく、千反田が納得することだと奉太郎。  本は「読むために使われているのではない」と奉太郎が推理。摩耶花達に使用例を聞くも参考にならない。  二点に注目。この本の貸出人たちは共通点はないが金曜にこの本をかりるのが流行っている場合。もう1つ、この人物らは集団でこの本を借りている場合。  全員女でという所も同性で群れることもあるし、全校生徒から無作為に選んでそれが全員女ということもある。奉太郎は本の表裏でなにかの合図ではないかというと、返却箱はぐつあぐちゃでそれはなかった。  そこで千反田が本からシンナーのような刺激臭がするといった。それから奉太郎はなにか閃いたようだった。  そこでこれまた決まり文句の里志の「ホータロー、その顔は何か分かったね?」  千反田にどこかへいってほしいというと、一緒に行きましょうという。ただ行くなら一緒だと思っただけと。  奉太郎のイメージでは「薔薇色コース」と「灰色コース」という料理屋のイメージが出てくる。無理やりでも薔薇色コースにしようとする千反田をイメージし、一緒にいくと承諾。摩耶花もいくとなって図書当番を押し付けられた里志は恨み顔で見送った。  行き先は美術室。クラスが違う、毎週ある授業といったら、選択科目授業、おそらく美術。摩耶花のなぜ毎週返していたのかという問いもあんな重いもの返しておいたほうがラクだと奉太郎は言う。  美術室の前まで来ると千反田は本についていた匂いと同じものを感じる。中をみると奥にあの本を持った女子の絵が飾ってあった。芸術科目、美術の2年D,E,F組の合同授業によって作成されたものだった。刺激臭は絵の具のものだった。  千反田と摩耶花から賛辞の目でみられ、運と偶然だと奉太郎ははぐらかす。  図書室に戻り、里志に顛末を話した。奉太郎の頭を切り開いてみてみたいというまで千反田は感心していた。  千反田曰く、テストなどはただのパーツの集合体でしかない。それを生み出すシステムが知りたい、らしい。そして呟く。  折木さんなら……もしかしたら……  騒いでいる千反田たちをみてやはり自分は灰色ではないのかと疎外感を感じる奉太郎。そのままかえろうとすると文集のことをすっかり忘れていた。  そこに司書の糸魚川が来て、里志が古典部の文集をだすためにバックナンバーを探しているといった。なぜか「古典部」に驚いている様子の糸魚川。しかしここにはバックナンバーはないというと去ってしまった。  千反田はしょうがないので帰りましょうという。  今日は収穫もありましたし、と。  奉太郎がなんだそれと聞くとやはり「一身上の都合」と返される。そして千反田はそう、折木さんなら、と決意したように呟く。  2日後、5月20日日曜に千反田から電話がかかってきた、折木さんに折り入って話したいことがあるという。  待ち合わせ場所の喫茶店パイナップルサンドで折木は先にまっていた。急いで入ってきた千反田は謝罪すると注文をし、ココアのクリームをまぜては折木を盗み見ていた。奉太郎はなぜ呼び出したといい、まさか俺に告白でもするつもりじゃないだろうな、と冗談を言うと、告白といえばそうかもしれませんと千反田が言った。 ***原作との相違点 ・アニメでは折木供恵自らの声で序盤、奉太郎の回想という形で手紙全文が明らかになったが、原作では始めのページに全て書かれている。 ・アニメでは「二毛作です」で終わっているが、原作では「同じ作物を植えると二期作です」と言っている。 ・里志が読書している部分が省かれている。 ・アニメでは美術室へ行く仮定で推理も交えて種明かしされているが、原作では図書室を出たところで場面が切れ、里志に説明することによって読者の種明かしとしている。 ・この時点では、原作では千反田の電話→お誘い→パイナップルサンドで待ち合わせ→いい淀み→告白か?までは行かない。   [[用語集>用語集]] [[第二話「名誉ある古典部の活動」への質疑>http://www34.atwiki.jp/kotenbu/pages/27.html]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- *第三話「事情ある古典部の末裔」&anchor(03)  話があるといわれ、日曜に千反田に呼び出された奉太郎。告白といわれればそうかもしれないと言われ、慌てた奉太郎はコーヒーを追加注文、千反田が言ったのは折木さんに頼みがあるという。その話を聞いてほしいという。奉太郎の了承を得て、千反田は打ち明け始めた。  千反田には「関谷純」という伯父がいた。その伯父から何を聞いたのか思い出させてほしいという。奉太郎がわけがわからんという言葉で順を追って説明を続ける。  その伯父は7年前インドで行方不明になっている。子供の頃の千反田は伯父に大変なついていて、伯父は千反田の質問になんでも答えてくれる知らないものは無いような人だった。幼稚園のころ、伯父が古典部だったことをしり大変興味をもった。理由はよく家のお菓子にあった「スコンブ」に音が似ているからだろうと。ある日千反田は古典部に纏わる何かについて伯父に尋ねたが、当人は答えるのを嫌がった。駄々をこねた千反田はようやく答えを聞くと泣いてしまった。なぜ泣いたのか、怖かったのか、寂しかったのか。母が飛んできたが伯父はあやすことも無くただ見ていた。そのことが中学あたりから気になり始めた。伯父はなぜあやしてくれなかったのか、なぜ答えを渋ったのか。自分自身も様々に調べ、疎遠になっていた関谷家にも顔を出したが何も思い出せなかった。だから神山高校に入学して古典部が最後の望みだと思った。 それが「一身上の都合」だった。 しかし古典部は廃部寸前、伯父がいた45年前をしっている先生もいなかった。折木を頼るのは千反田には想像もできない結論を出してくれそうな気がするから。鍵の時、勧誘メモの時、本の時。真実に導いてくれそうな気がすると。 奉太郎は買いかぶりすぎだと一蹴。ただの運だと。しかし千反田はその運に頼らせてくれと。しかし奉太郎は気が進まんといって話をきった。この話は千反田えるという人生観を変えるかもしれないもの、その責任など省エネの俺が負えるはずもないと。 人海戦術で人を使えばいいのではという奉太郎の言に千反田はこんな話誰にでもいえるものではないといった。そして言ったことにすまんと応じる。 「何でも答えてくれる」という伯父と奉太郎を重ねていたのかもしれない、という千反田。高校3年間で探せばいいのではという奉太郎に千反田は日本の法律上7年間行方不明になった人は死亡と扱われ、関谷家でも葬儀が営まわれる、だから伯父のいったことを見つけてそれを胸に葬儀に出席したいと。 奉太郎は思慮の末に、千反田には責任は負えない、しかし可能な限り手伝うと約束した。 それに対して千反田はありがとうございますと、頭を下げた。 折木達は中間テストを経て、自室でだらけている奉太郎の所へ国債郵便で姉、供恵からの手紙から文集は薬品金庫の中にあることがわかった。 なんだか風邪気味の千反田たちにこのことを告げ、2年前の古典部は別の部室、一回下の生物準備室だったそうだ。さっそく行って見るが、奉太郎が通り掛けに廊下両側に白い箱のようなものを発見、千反田が部屋に声を掛けるとしばらくして鍵が外れる音がして、ワイシャツを脱いだTシャツの男子生徒が現れた。 奉太郎はそのとき、消臭剤の様なものを感知。壁新聞部という男は千反田えるが男性、3年E組の遠垣内とあてると、なぜ知ってると聞く。千反田のほうも去年「万人橋家」で見かけた、というとあっちも「まてよ、じゃぁ神田の? 千反田さん?」と互いを知っている様子。そしてなぜかそわそわしている様子の遠垣内。文集はないと断じて部屋に入らせない彼と食い下がる千反田、あっさり引き下がる奉太郎、しかし学校中をさがさなくては、という言葉から一転賛成、遠垣内も観念したかのように部屋の中に入れた。 室内は雑然としていて造りかけなのか、大きなダンボールテーブルの上にB1のポスター、それを真ん中に扇風機、開いた窓。探してみるが金庫はみつからない。しかし奉太郎はなにか心当たりあるようで遠垣内に部室の入れ替え時の段ボール箱移動で何か閃いた。カマをかけてみるか、と遠垣内に自分達には手に余る、顧問の先生にも手伝ってもらって徹底的に捜索したいというと遠垣内は激昂。ここにはない、ひっかきまわすなと。しかし千反田の後押しと奉太郎は責任をもって元に戻すといっても帰れ!と興奮。 そこで奉太郎は「ビンゴだ」、と。奉太郎は薬品金庫の中身の文集だけに興味がある、ところで自分達はこれから図書室に用事がある、もし見つかったら地学準備室において置いてくださいといった。遠垣内は「お前は…俺を…!」と何か言いかけるが見つかったら置いておくよと脱力。退室する際、名前を聞かれ「折木奉太郎。……悪いと思っていますよ」 そのまま特別棟に残って何かを待っている奉太郎。千反田に遠垣内家は何の方面に秀でてるんだ?と質問すると教育関係という答えに「なるほどな」と呟く。 五分経過して地学準備室にもどるとどっさりと文集「氷菓」がテーブルに載っていた。 どうやったのか?と詰め寄る伊原に奉太郎は遠垣内との事の顛末を話し聞かせた。 里志は手芸部でつくったらしいひまわりのコスチュームで闖入、伊原と文集を見始めるが、千反田は例の子供の頃に見つけた文集を見つけた。「氷菓 第二号」。これをもって伯父にこれはなにかときいたと。これに伯父のことが載っていると奉太郎に渡し、序文を読み始める。 千反田は伯父が答えたのは古典部に関することを教えたのだろうが、まだ思い出せないと千反田。45年前、伯父に何かあったのだろうと。去年の創刊号を調べてみればいいという奉太郎に序文の覚えていてはならないと、調べれば、調べてはいけないことが出てくるのではと言う。しかし奉太郎は時効ってことだというと千反田は素直に返事をした、ところで伊原の創刊号だけ無いじゃない!という悲鳴が聞こえた。 |遠垣内はなぜあんなにも焦っていたのか。文集はどこにあったのか。種明かしにつき、以下反転処置| |&color(white){遠垣内は初めから奉太郎達を入れたくなかった。そわそわし、挙動不審。そして上着を脱いでTシャツ姿だった。では、中で何をやっていたのか。ダンボールが積み上げられた簡易テーブルの上にはB4板の用紙とその延長上に扇風機と明けはなれた窓。換気をしようにもこれでは用紙が外に飛んでしまう恐れがある。つまりそれだけあわててたってことだった。廊下の両側に赤外線センサーまでつけて部屋の出入りを監視。さらに奉太郎に合った時消臭の匂いがした、とするとしていたのは喫煙。そして吸っていたタバコを隠すにはダンボールで隠れた下、薬品金庫の中。だから奉太郎が顧問の先生を上げたとき激昂した。もちろん「演技」で。しかしいよいよ奉太郎が確信をもって薬品金庫の中の文集を出して置いてください、と遠まわしにいうと遠垣内は「お前は俺を「強迫するつもりか」と言いかけた。遠垣内は奉太郎達が去った後薬品金庫をあけ、文集を地学準備室に運んだ、と奉太郎は推理。あくまで推理であり、真相はわからない}| ***原作との相違点 ・アニメでは一連の流れになっているが、千反田との喫茶店の会合がかなり省かれており、さらに原作では奉太郎と千反田が会話する「四 事情ある古典部の末裔」と遠垣内が出てくる「五 由緒ある古典部の封印」のあらすじが合体されている。 ・赤外線センサーは原作では「白い箱」と表現されていた。 ・原作ではラストの里志のひまわりコスチュームで登場してこない [[用語集>用語集]] [[質疑応答>質疑応答]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- *第四話「栄光ある古典部の昔日」&anchor(04)  7月下旬。あの時から数日がたち、千反田の夏風邪もよくなり、彼女に奉太郎は創刊号が見つからないと話しにならないという。時効になっていくのかもな、という奉太郎の言葉に千反田は反応、わかりましたと里志と摩耶花にも協力を仰ぐことにした。別の日に地学準備室にて2人に事情を説明。2人ともそれぞれに興味を持ったらしく協力してくれることになった。そのため、古典部員全員で過去を探ることとなった。  別の日、奉太郎は里志と街中で待ち合わせをしていた。マウンテンバイクで来た里志と合流、そのまま市外にある千反田家へと向かった。仮定の話が出たが奉太郎はすっかり忘れていた。  あの後、それぞれが関谷純に関すること、45年前の古典部になにがあったのかを探り、資料を用意、仮説を立てて皆で推理をしようということになった。MTBで向かう里志を見て奉太郎は楽しそうだなと呟く。高校生活が。里志は基本属性が薔薇色だからだというが、奉太郎はショッキングピンクだろうと返す。里志は何色にも染まってあげない、奉太郎を貶める時には無色だというだろうという。しかし奉太郎は少し考えてお前に好かれようと思っていないと言った。  千反田邸についた2人だが物凄い屋敷だった。驚く里志だが無反応の奉太郎。白のワンピースに若草色のロングスカートという格好の千反田に出迎えられて、すでに着いていた伊原と合流した。場所はとても広い畳部屋でテーブルが小さく感じられる。  45年前、古典部に何が起こったのかの検討会が始まる。まずは資料の配布、報告、質問、報告者の仮説、仮説の検討の順に行われる。  まず千反田から。千反田は「氷菓」序文自体に注目した。1:「先輩」が去ったこと。(どこから?)、2:「先輩」は45年前は英雄で44年前は伝説だったこと、3:「先輩」は「静かな闘士」「優しい英雄」だったこと、4:「先輩」が「氷菓」を命名したこと、5:争いと犠牲があったこと(犠牲=先輩?)。 1は関谷純が神山高校を退学したこと。2は時間経過で話がおおげさになるということ。3.5はそのまま、静かな闘士で優しい英雄だったが争いで犠牲になった。4は今回はパス。仮説:千反田は伯父は何かと争い、学校を追われたのではないか、最近神山商業高校で不良による恐喝で文化祭荒らしがあった。そのようなことを伯父は暴力で訴え、責任をもって退学した。が、奉太郎も里志も同時却下。カンヤ祭は伝統的に模擬店はおこなっていないから。しかしそれでも寄ってくる不良はいると。そこで里志が1960年代の学生ではありえないと言い出した。その時代の学生の対象は国家や体制である学生運動であるということらしい。次の伊原は一部千反田を否定するらしい。里志が言い出した池が見たいということで場所を縁側に移した。  伊原は団結と祝砲というものに注目。時代は45年前。1:我々=生徒、反動勢力と権力主義者=先生。45年前に闘争があってそれを指導したのが関谷純だった。2:実行主義をおこなって先生達を困らせた。仮説1:関谷純たちは先生達を暴力で訴えた。2:45年前、生徒の自主性が損なわれるなにかがあってそれに反発したのではないか。しかし、内容が抽象的過ぎてこれ以上推定しようがないし、氷菓も団結と祝砲両方信じるならば退学時期は10月じゃなくて6月であるべきだったということ。そこで里志の番だったが、またまたお菓子を食い過ぎてると言うのにお腹が減ったという。おにぎりなら作れると千反田の勧めで場所は食堂へ。  里志が注目したのは当時の神高月報1:事件では暴力は振るわれなかった2:事件では非暴力、非不服従が貫かれた3:事件は全学に影響するものであった4:事件の最中、「我々」は団結した。我々というのは=全学が参加したか、全学から選ばれた誰かがいたのではないか。関谷純の運動と伝説的な運動、どちたが伝説的ならば、そういう一文があるのではないか、そして仮説は里志の決まり文句の「データベースは結論が出せない」。  奉太郎は「神山高校50年の歩み」の資料をもってきた。しかし「仮説」を立てる事を知らなかった奉太郎は何も用意していない。流石に面倒くさくなって流そうとした時、雨が降ってきた。しいたけを干しているのを忘れていたと急に立ち上がる千反田にあわせて奉太郎は手洗いをかりにいった、が、屋敷内はとてつもなく広くすぐに迷った。廊下端に少しドアの開いた部屋があり除いてみると千反田の部屋だった。勉強机の上には様々な資料が散乱しており、それみた奉太郎は少しは頭を使ってみる気持ちになった。  トイレで今までのみんなの推定から統合しておおよその真実にたどり着いた。  場所は最初の座敷に戻し、奉太郎はまとめにはいろうという。そこでシャーロックホームズのワトソンよろしく里志のいつものセリフ。 「ホータロー、何か思いついたね?」  説明を始める奉太郎。まずは「いつ」、45年前。時期は氷菓と団結と祝砲両方信じるならば、事件が6月、退学が10月。次に「どこ」、神山高校で。「誰が?」、団結と祝砲から古典部部長関谷純。神高月報によると全学も事件に関わっていたことが分かる。「なぜ」、全校生徒が立ち上がるといったら教師陣、伊原の言葉を借りるなら「自主性が損なわれて」。そして事件の原因は「文化祭」。奉太郎は50年の歩みから6月に文化祭の話し合いが持たれ、10月に退学したと見た。年表をみると○と□があり、□が毎年行事、○はその年にあった出来事だった。「文化祭を考える会」は6月、○だった。なぜ45年前だけに文化祭を考える会がもたれたのか。それは氷菓序文にある。「今年も5日間行われる」行われるほうが重要ではなく、5日間にあると奉太郎。年表の学力重視宣言と合わせて考えると校長は5日間もあった文化祭を縮小しようとしたのではないか、だから全学がアレほど怒りに燃え上がった。これが事件の原因「何故」。 「どのように」、古典部部長関谷純君に支えられた英雄的指導により果敢なる実行主義が行われた。「何を」、全学はボイコット程度で訴え学校側と話し合い、縮小計画は頓挫した、しかし指導した関谷純は退学させられた。退学時期がずれているのはすぐに退学させれば全学がまた燃え上がるから。  質問もなし、千反田のこの内容で文集をつくっていこうと解散となった。雨降りしきる中、傘を借りて奉太郎と里志は帰途につく。 しかし1人残った千反田は「ならどうして私は泣いたのでしょうか」と自問した。 ***原作との相違点 ・奉太郎と里志の待ち合わせ場所がアニメは市内だが、原作は神高だった。 ・奉太郎が「仮定」を立てるの忘れていた描写はアニメは待ち合わせ場所だったが、原作では千反田が資料を回したところだった。 ・伊原はアニメでは私服だったが、原作では学校に用事でもあったのか制服姿だった。 ・関谷純が「中退していた」ということは始めてこの場面でいわれた。 ・原作で出した「いつも持ち歩いている」学生手帳を、アニメでは千反田は出さなかった。 ・原作で言われている千反田の「システム論」(ガイア論、又は抑止力)がアニメでは語られていない。 ・原作では「トソウってなんだ?」と奉太郎は口に出してきいているが、アニメでは省かれている。 ・里志の「池が見たい」、「お腹減ったでの食堂移動」この二つが原作ではない。 ・原作では雨が降ってきて千反田がしいたけを取り込みに行かない。 ・原作では奉太郎は千反田の部屋を見ておらず、自分自身の決意で謎を解いた。 ・アニメでは5W1Hについて触れていない。 [[用語集>用語集]] [[質疑応答>質疑応答]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- *第五話「歴史ある古典部の真実」&anchor(05)  帰り道、里志は思いも寄らなかったという、あのホータローが自分から何かをしようとするとは。千反田さんのためだろ?という里志にいい加減灰色にも飽きたからなと奉太郎は返した。隣の芝生は青く見える、だから推理でもして「お前ら」に一枚かみたかったのかもしれないと語った。 奉太郎は薔薇色が羨ましかったのかい?という里志の問いにかもな、と投げやりにいって自転車をこいだ。  自宅に帰ってきた奉太郎は薔薇色についてや過去のことを考えていたが、そこに姉、供恵から電話がかかってきた。プリシュティナについて健康・資金ともに問題なし、今度はサラエヴォについたら電話を入れるという。しかし電話の中で姉は重要なことを言った。  「カンヤ祭」は禁句。「悲劇」、「あれはいやだった」、そして「優しい英雄」と。奉太郎は関谷純のことを聞かせてくれというが「そんな暇はなーい!じゃね」とぶっつりきられてしまった。姉の電話から「本当に関谷純は望んで学校を去ったのか?」ともう一度推理することに。  突き止めてやると決意を目に宿した。  翌日、話があるとメンバーを地学講義室に集め、奉太郎は補足をするために集めたといった。序文から英雄譚なんかじゃない、犠牲という文字、別に「いけにえ」ともよめること。そして直に序文を書いた本人に聞こうという。  郡山養子。郡山は糸魚川の旧姓だった。千反田に伯父のこともわかるだろうという。実は本人に確認をとっており、2年の頃部長だったそうだ。アポもとってあるからと全員で図書室へ。  糸魚川先生はまだ仕事をしていて、話を聞き始めた。あの序文をみせると「あの45年前の運動」のことをしりたいのかと。千反田は堰を切ったように質問をするが、折木の推理のはなしになると司書室へと場所を移した。  折木の推理を見て「まるでみてきたようね」と絶賛、逆に質問をする奉太郎。関谷純は望んで学校を去ったのか。望んで全生徒を守り英雄らしく学校を去ったのか。  糸魚川先生は当時のことを話し始め、終わると概ねのことはわかった。しかしなぜ氷菓という文集名なのかは糸魚川もわからなかった。それに苛立ち、奉太郎はその意味を明かす。  その意味から千反田は当時のことを完全に思い出し、これでようやくちゃんと伯父を送れます、ありがとうございました、と言った。照れる奉太郎は「たまたまだ」と返した。  その後、文集の代割とスケジュールを作ってきた伊原に文句を言うが、里志にホータローはこういうときにしか動かないからといわれてしまう。  いつもの千反田との帰り道。奉太郎はなぜ里志や伊原に協力を頼めたのか?ときくと、あの時奉太郎が「時効になっていく」という言葉をきいたから。10年後もし今のことを忘れていたらそれはいやだと。そして千反田と別れ、家の帰途につく。  供恵への手紙にはどこまで関谷純の事件をしっていたのかなど書く。「しかしこれではまるで・・・まさかね」と奉太郎は笑い飛ばした。 ***原作との相違点 ・サラエボへ終わったすぐ、7月末に手紙を書いているように見えるが、原作では衣替えも終わった文化祭直前に書かれている。 [[用語集>用語集]] [[質疑応答>質疑応答]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- - アニメあらすじ素文を作成。商品情報追加。 -- L (2012-06-18 05:52:40) - 全体調整。アンカー設置。 -- L (2012-06-18 21:01:26) - 氷菓第一話Aパート編集完了。 -- L (2012-06-20 03:38:33) - 2話追加 -- L (2012-06-22 06:34:35) - 3話追加 -- L (2012-06-23 11:35:26) - 4話追加 -- L (2012-06-23 23:13:57) - 5話追加 -- L (2012-06-24 03:07:54) - ページ全体調整、用語集、質疑応答、作中登場の小物、その他 、ページトップへのリンク敷設。 -- L (2012-06-24 03:09:29) #comment()
*「氷菓」の各話あらすじ -[[ストーリー|氷菓 公式ホームページ>>http://www.kotenbu.com/story/]] このページでは、アニメ「氷菓」についての各話あらすじについて分かりやすく詳細に紹介していきます。 初見さんにでも理解できるよう、解説などを交えながら紹介します。 &bold(){多少のネタバレがあります。また真相や種明かしに関しては反転処置を取らせていただきます。ネタバレを見る場合、自己責任でお願いします} 加筆・修正・編集大歓迎。 [[第一話「伝統ある古典部の再生」>#01]] [[第二話「名誉ある古典部の活動」>#02]] [[第三話「事情ある古典部の末裔」>#03]] [[第四話「栄光ある古典部の昔日」>#04]] [[第五話「歴史ある古典部の真実」>#05]] ---- *第一話「伝統ある古典部の再生」&anchor(01) **Aパート  高校生になって特別な感情もなんかしようとも思わない省エネ主義の折木奉太郎は、放課後に中学からの親友の里志と話をしていた。奉太郎曰く「高校生は薔薇色の生活をしたがってる。だが何にも興味を示さない奴はそれはそれで灰色なんじゃないのか」。  奉太郎の言葉に自虐趣味があったとはねと里志。まさに省エネ主義である奉太郎がそれに当てはまるからだ。しかしその奉太郎も灰色から薔薇色にならざる終えないかもしれない。古典部という部活への入部届けを里志にみせたのだ。いつもの「ジョーク」でいつも以上に驚きを見せる、いや本当に驚いているのかもしれない。いやいやながらもインドのベナレスから送られてきた姉、折木供恵の国債郵便を里志に見せる。  合気道と逮捕術に長けた姉からのおっ達しとあれば奉太郎も泣く泣く入りたくもない、さらには古典部という何をするところかもわからん部活に入らざる終えなくなった。  帰るという里志と別れ、職員室で鍵をかりて特別棟四階隅にある部室まで、運動部員を眺め、脚立を持った用務員とすれ違い、放課後残っている生徒を横目に、行くが鍵がかかっている。借りてきた鍵で開け、中に入ると髪の長い女子生徒が窓の外を眺めて立っていた。  背も高く、楚々としていかにもお嬢様という出で立ち。さらには奉太郎の年組みフルネームまでいって「千反田える」と挨拶をしてきた。聞き出すとまだ一回しか行われていない、技術講義、音楽で一緒だったとき「見かけた」だけだったという。その記憶力にあきれ果てながらも何をしているのかと問うと、古典部に入部しに来たという返答を聞いて、ここまで来る徒労とそれを指示した姉を恨みながら千反田を残して帰ろうとする奉太郎。理由は「一身上の都合」。  部員がいるならと帰ろうとする奉太郎は千反田に鍵を渡そうとするが「どうしてそれを折木さんが持っているのか?」と逆に問われてしまった。  どうしてもなにも、奉太郎がきた時には鍵が閉まっていたというと、急に千反田の目が輝きだした。なぜ鍵が閉まっていたのか。内側からロックしたのではないのか、と様々に言うが千反田はなぜか奉太郎に「なぜ?」と詰め寄る。  それを隅でみていた里志はいつもの「ジョークで」男女の逢瀬をなどというが、千反田へ自己紹介する。また奉太郎には「桁上がりの四名家」の1つ、「豪農千反田家」と千反田えるを紹介。そこで里志曰く、神高のドアは内側からロックできないようになっている。  では千反田は閉じ込められていたということになる。すると「わたし、気になります」となぜか奉太郎へ詰め寄り、謎の解決を迫った。  千反田の気がつきもあり、謎を解いた後、窓から何をみていた?という奉太郎の問いに「格技場を見ていました」と千反田は答えた。帰りは昇降口で入部届けを千反田に渡す奉太郎。  さようなら省エネの日々と3人で帰途についた。 |なぜ千反田は閉じ込められていたのか。誰がやったのか。種明かしにつき、以下反転処置| |&color(white){推理中、千反田が下の階から音がするのに気がついた。それをヒントに奉太郎が推理した結果謎が分かった。2人を百聞は一軒にとばかり3階に連れて行くと用務員が脚立で蛍光灯の取替え、そのスターターの取替えを行っていたのだ。もちろん『マスターキー』をもって。奉太郎は貸し出し用の鍵が残ってあと鍵が掛けられるのは教員が持つマスターキーだけ。つまり千反田は窓の外を眺めていた時たまたま用務員が通りかかり、鍵を閉められてしまっただけだった。}| ***原作との相違点 ・供恵からの手紙は読者へ全文開示されているが、アニメでは里志の一部音読という表現がされている。 ・千反田との初会合が声ではなく映像で表現されている。(瞳が大きい等) ・千反田と奉太郎が話している時、見回りできた体育教師がアニメでは省かれている。 ・アニメでは用務員は何かを交換しているとされたが、原作ではそうではなく、点検しているとされていた。 第一話Bパート以下 ***[[遠まわりする雛>遠まわりする雛]] [[用語集>用語集]] [[第一話「伝統ある古典部の再生」への質疑>http://www34.atwiki.jp/kotenbu/pages/27.html]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- *第二話「名誉ある古典部の活動」&anchor(02)  冒頭で姉、供恵からきた手紙の全文が本人の口から音読され、父親と食事をしている奉太郎の朝の様子が描写された。時期は入部してほぼ一ヶ月の5月18日。古典部という謎の部活動にも慣れて来た奉太郎は、ここは千反田や里志、誰かがいて、そして一応こころ安らげる場所になっていた。人嫌いというわけでもない奉太郎はいつものようにもくもくと先に来ていた千反田と一緒に読書に励んでいた。  「不毛です」「1年に2回植える奴か?」「それは二毛作です」、などとコントをしつつ、千反田は10月の文化祭に向けて文集をだそうと言い出した。しかし省エネ奉太郎は手間がかかりすぎると却下。他の模擬店とかで参加できるだろうと反芻するも、千反田曰く神高は代々模擬店は禁止されているそうだった。さらに文集の予算、顧問の大出先生からのお達しなどどんどん奉太郎を追い詰める千反田。  さらに文集は40年以上の歴史があるため途絶えさせたくないというところで奉太郎がやるよ、と折れた。何をやるかも言い出した千反田すら知らないため、まずはバックナンバーを探すことになった。図書室に行こうとなったが奉太郎は気が進まない。今日は金曜。とすると当番は……  当番をしていた伊原摩耶花と奉太郎が毒づき合っていると、どこからかきたのか里志も合流。摩耶花と里志の雰囲気に千反田は奉太郎に関係を聞くと、中学の頃から里志に惚れてるとささやく。  千反田に摩耶花の紹介も終え、文集の所在を聞くが、書架では見ていないという。なら書庫かもしれないがと。千反田は文化祭に文集を出すことになったからと説明すると、里志は「カンヤ祭」に出すなんてよくホータローが承諾したねと茶化す。  聞きなれない言葉に奉太郎は「カンヤ祭」の意味を問いただすがよくわからないという。部活の先輩も全員使っているし。  そこで千反田は「カンヤ……どういう字をかくのでしょう?」となぜか字のほうを気にした。  摩耶花が書庫にあるかもしれないけれど、今司書の先生が会議中で30分後には戻ってくるけど待つか? というと里志が「さっきの話」をホータローにも聞いてもらおうと言い出した。それに好奇心の固まりとなった千反田は里志の言う「愛無き愛読書」の話を奉太郎も無理やり一緒に聞き始めた。  摩耶花が当番の金曜にここにくると5週連続で同じ本が返却されている。されているのは「神山高校50年の歩み」。装丁も豪華で大変大きく重たそうな本。 量からして毎週借りてもおかしくないだろうと奉太郎が言うが、貸し出し期間は2週間。わざわざ毎週返却する必要性が無い。なのに毎週返却される。さらに貸し出しカードをみると毎週違う人が同じ日、同じ時間に借り、同じ時間に返されている。毎週昼休みに借りられ、放課後に返却。  千反田が興味の固まりになり「わたし、気になります!」というと奉太郎はならんと拒絶。しかしすぐに折れた。  返却の謎について「偶然」ではなっとくしない、重要なのは謎が解けることではなく、千反田が納得することだと奉太郎。  本は「読むために使われているのではない」と奉太郎が推理。摩耶花達に使用例を聞くも参考にならない。  二点に注目。この本の貸出人たちは共通点はないが金曜にこの本をかりるのが流行っている場合。もう1つ、この人物らは集団でこの本を借りている場合。  全員女でという所も同性で群れることもあるし、全校生徒から無作為に選んでそれが全員女ということもある。奉太郎は本の表裏でなにかの合図ではないかというと、返却箱はぐつあぐちゃでそれはなかった。  そこで千反田が本からシンナーのような刺激臭がするといった。それから奉太郎はなにか閃いたようだった。  そこでこれまた決まり文句の里志の「ホータロー、その顔は何か分かったね?」  千反田にどこかへいってほしいというと、一緒に行きましょうという。ただ行くなら一緒だと思っただけと。  奉太郎のイメージでは「薔薇色コース」と「灰色コース」という料理屋のイメージが出てくる。無理やりでも薔薇色コースにしようとする千反田をイメージし、一緒にいくと承諾。摩耶花もいくとなって図書当番を押し付けられた里志は恨み顔で見送った。  行き先は美術室。クラスが違う、毎週ある授業といったら、選択科目授業、おそらく美術。摩耶花のなぜ毎週返していたのかという問いもあんな重いもの返しておいたほうがラクだと奉太郎は言う。  美術室の前まで来ると千反田は本についていた匂いと同じものを感じる。中をみると奥にあの本を持った女子の絵が飾ってあった。芸術科目、美術の2年D,E,F組の合同授業によって作成されたものだった。刺激臭は絵の具のものだった。  千反田と摩耶花から賛辞の目でみられ、運と偶然だと奉太郎ははぐらかす。  図書室に戻り、里志に顛末を話した。奉太郎の頭を切り開いてみてみたいというまで千反田は感心していた。  千反田曰く、テストなどはただのパーツの集合体でしかない。それを生み出すシステムが知りたい、らしい。そして呟く。  折木さんなら……もしかしたら……  騒いでいる千反田たちをみてやはり自分は灰色ではないのかと疎外感を感じる奉太郎。そのままかえろうとすると文集のことをすっかり忘れていた。  そこに司書の糸魚川が来て、里志が古典部の文集をだすためにバックナンバーを探しているといった。なぜか「古典部」に驚いている様子の糸魚川。しかしここにはバックナンバーはないというと去ってしまった。  千反田はしょうがないので帰りましょうという。  今日は収穫もありましたし、と。  奉太郎がなんだそれと聞くとやはり「一身上の都合」と返される。そして千反田はそう、折木さんなら、と決意したように呟く。  2日後、5月20日日曜に千反田から電話がかかってきた、折木さんに折り入って話したいことがあるという。  待ち合わせ場所の喫茶店パイナップルサンドで折木は先にまっていた。急いで入ってきた千反田は謝罪すると注文をし、ココアのクリームをまぜては折木を盗み見ていた。奉太郎はなぜ呼び出したといい、まさか俺に告白でもするつもりじゃないだろうな、と冗談を言うと、告白といえばそうかもしれませんと千反田が言った。 ***原作との相違点 ・アニメでは折木供恵自らの声で序盤、奉太郎の回想という形で手紙全文が明らかになったが、原作では始めのページに全て書かれている。 ・アニメでは「二毛作です」で終わっているが、原作では「同じ作物を植えると二期作です」と言っている。 ・里志が読書している部分が省かれている。 ・アニメでは美術室へ行く仮定で推理も交えて種明かしされているが、原作では図書室を出たところで場面が切れ、里志に説明することによって読者の種明かしとしている。 ・この時点では、原作では千反田の電話→お誘い→パイナップルサンドで待ち合わせ→いい淀み→告白か?までは行かない。   [[用語集>用語集]] [[第二話「名誉ある古典部の活動」への質疑>http://www34.atwiki.jp/kotenbu/pages/27.html]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- *第三話「事情ある古典部の末裔」&anchor(03)  話があるといわれ、日曜に千反田に呼び出された奉太郎。告白といわれればそうかもしれないと言われ、慌てた奉太郎はコーヒーを追加注文、千反田が言ったのは折木さんに頼みがあるという。その話を聞いてほしいという。奉太郎の了承を得て、千反田は打ち明け始めた。  千反田には「関谷純」という伯父がいた。その伯父から何を聞いたのか思い出させてほしいという。奉太郎がわけがわからんという言葉で順を追って説明を続ける。  その伯父は7年前インドで行方不明になっている。子供の頃の千反田は伯父に大変なついていて、伯父は千反田の質問になんでも答えてくれる知らないものは無いような人だった。幼稚園のころ、伯父が古典部だったことをしり大変興味をもった。理由はよく家のお菓子にあった「スコンブ」に音が似ているからだろうと。ある日千反田は古典部に纏わる何かについて伯父に尋ねたが、当人は答えるのを嫌がった。駄々をこねた千反田はようやく答えを聞くと泣いてしまった。なぜ泣いたのか、怖かったのか、寂しかったのか。母が飛んできたが伯父はあやすことも無くただ見ていた。そのことが中学あたりから気になり始めた。伯父はなぜあやしてくれなかったのか、なぜ答えを渋ったのか。自分自身も様々に調べ、疎遠になっていた関谷家にも顔を出したが何も思い出せなかった。だから神山高校に入学して古典部が最後の望みだと思った。 それが「一身上の都合」だった。 しかし古典部は廃部寸前、伯父がいた45年前をしっている先生もいなかった。折木を頼るのは千反田には想像もできない結論を出してくれそうな気がするから。鍵の時、勧誘メモの時、本の時。真実に導いてくれそうな気がすると。 奉太郎は買いかぶりすぎだと一蹴。ただの運だと。しかし千反田はその運に頼らせてくれと。しかし奉太郎は気が進まんといって話をきった。この話は千反田えるという人生観を変えるかもしれないもの、その責任など省エネの俺が負えるはずもないと。 人海戦術で人を使えばいいのではという奉太郎の言に千反田はこんな話誰にでもいえるものではないといった。そして言ったことにすまんと応じる。 「何でも答えてくれる」という伯父と奉太郎を重ねていたのかもしれない、という千反田。高校3年間で探せばいいのではという奉太郎に千反田は日本の法律上7年間行方不明になった人は死亡と扱われ、関谷家でも葬儀が営まわれる、だから伯父のいったことを見つけてそれを胸に葬儀に出席したいと。 奉太郎は思慮の末に、千反田には責任は負えない、しかし可能な限り手伝うと約束した。 それに対して千反田はありがとうございますと、頭を下げた。 折木達は中間テストを経て、自室でだらけている奉太郎の所へ国債郵便で姉、供恵からの手紙から文集は薬品金庫の中にあることがわかった。 なんだか風邪気味の千反田たちにこのことを告げ、2年前の古典部は別の部室、一回下の生物準備室だったそうだ。さっそく行って見るが、奉太郎が通り掛けに廊下両側に白い箱のようなものを発見、千反田が部屋に声を掛けるとしばらくして鍵が外れる音がして、ワイシャツを脱いだTシャツの男子生徒が現れた。 奉太郎はそのとき、消臭剤の様なものを感知。壁新聞部という男は千反田えるが男性、3年E組の遠垣内とあてると、なぜ知ってると聞く。千反田のほうも去年「万人橋家」で見かけた、というとあっちも「まてよ、じゃぁ神田の? 千反田さん?」と互いを知っている様子。そしてなぜかそわそわしている様子の遠垣内。文集はないと断じて部屋に入らせない彼と食い下がる千反田、あっさり引き下がる奉太郎、しかし学校中をさがさなくては、という言葉から一転賛成、遠垣内も観念したかのように部屋の中に入れた。 室内は雑然としていて造りかけなのか、大きなダンボールテーブルの上にB1のポスター、それを真ん中に扇風機、開いた窓。探してみるが金庫はみつからない。しかし奉太郎はなにか心当たりあるようで遠垣内に部室の入れ替え時の段ボール箱移動で何か閃いた。カマをかけてみるか、と遠垣内に自分達には手に余る、顧問の先生にも手伝ってもらって徹底的に捜索したいというと遠垣内は激昂。ここにはない、ひっかきまわすなと。しかし千反田の後押しと奉太郎は責任をもって元に戻すといっても帰れ!と興奮。 そこで奉太郎は「ビンゴだ」、と。奉太郎は薬品金庫の中身の文集だけに興味がある、ところで自分達はこれから図書室に用事がある、もし見つかったら地学準備室において置いてくださいといった。遠垣内は「お前は…俺を…!」と何か言いかけるが見つかったら置いておくよと脱力。退室する際、名前を聞かれ「折木奉太郎。……悪いと思っていますよ」 そのまま特別棟に残って何かを待っている奉太郎。千反田に遠垣内家は何の方面に秀でてるんだ?と質問すると教育関係という答えに「なるほどな」と呟く。 五分経過して地学準備室にもどるとどっさりと文集「氷菓」がテーブルに載っていた。 どうやったのか?と詰め寄る伊原に奉太郎は遠垣内との事の顛末を話し聞かせた。 里志は手芸部でつくったらしいひまわりのコスチュームで闖入、伊原と文集を見始めるが、千反田は例の子供の頃に見つけた文集を見つけた。「氷菓 第二号」。これをもって伯父にこれはなにかときいたと。これに伯父のことが載っていると奉太郎に渡し、序文を読み始める。 千反田は伯父が答えたのは古典部に関することを教えたのだろうが、まだ思い出せないと千反田。45年前、伯父に何かあったのだろうと。去年の創刊号を調べてみればいいという奉太郎に序文の覚えていてはならないと、調べれば、調べてはいけないことが出てくるのではと言う。しかし奉太郎は時効ってことだというと千反田は素直に返事をした、ところで伊原の創刊号だけ無いじゃない!という悲鳴が聞こえた。 |遠垣内はなぜあんなにも焦っていたのか。文集はどこにあったのか。種明かしにつき、以下反転処置| |&color(white){遠垣内は初めから奉太郎達を入れたくなかった。そわそわし、挙動不審。そして上着を脱いでTシャツ姿だった。では、中で何をやっていたのか。ダンボールが積み上げられた簡易テーブルの上にはB4板の用紙とその延長上に扇風機と明けはなれた窓。換気をしようにもこれでは用紙が外に飛んでしまう恐れがある。つまりそれだけあわててたってことだった。廊下の両側に赤外線センサーまでつけて部屋の出入りを監視。さらに奉太郎に合った時消臭の匂いがした、とするとしていたのは喫煙。そして吸っていたタバコを隠すにはダンボールで隠れた下、薬品金庫の中。だから奉太郎が顧問の先生を上げたとき激昂した。もちろん「演技」で。しかしいよいよ奉太郎が確信をもって薬品金庫の中の文集を出して置いてください、と遠まわしにいうと遠垣内は「お前は俺を「強迫するつもりか」と言いかけた。遠垣内は奉太郎達が去った後薬品金庫をあけ、文集を地学準備室に運んだ、と奉太郎は推理。あくまで推理であり、真相はわからない}| ***原作との相違点 ・アニメでは一連の流れになっているが、千反田との喫茶店の会合がかなり省かれており、さらに原作では奉太郎と千反田が会話する「四 事情ある古典部の末裔」と遠垣内が出てくる「五 由緒ある古典部の封印」のあらすじが合体されている。 ・赤外線センサーは原作では「白い箱」と表現されていた。 ・原作ではラストの里志のひまわりコスチュームで登場してこない [[用語集>用語集]] [[第三話「事情ある古典部の末裔」>http://www34.atwiki.jp/kotenbu/pages/27.html]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- *第四話「栄光ある古典部の昔日」&anchor(04)  7月下旬。あの時から数日がたち、千反田の夏風邪もよくなり、彼女に奉太郎は創刊号が見つからないと話しにならないという。時効になっていくのかもな、という奉太郎の言葉に千反田は反応、わかりましたと里志と摩耶花にも協力を仰ぐことにした。別の日に地学準備室にて2人に事情を説明。2人ともそれぞれに興味を持ったらしく協力してくれることになった。そのため、古典部員全員で過去を探ることとなった。  別の日、奉太郎は里志と街中で待ち合わせをしていた。マウンテンバイクで来た里志と合流、そのまま市外にある千反田家へと向かった。仮定の話が出たが奉太郎はすっかり忘れていた。  あの後、それぞれが関谷純に関すること、45年前の古典部になにがあったのかを探り、資料を用意、仮説を立てて皆で推理をしようということになった。MTBで向かう里志を見て奉太郎は楽しそうだなと呟く。高校生活が。里志は基本属性が薔薇色だからだというが、奉太郎はショッキングピンクだろうと返す。里志は何色にも染まってあげない、奉太郎を貶める時には無色だというだろうという。しかし奉太郎は少し考えてお前に好かれようと思っていないと言った。  千反田邸についた2人だが物凄い屋敷だった。驚く里志だが無反応の奉太郎。白のワンピースに若草色のロングスカートという格好の千反田に出迎えられて、すでに着いていた伊原と合流した。場所はとても広い畳部屋でテーブルが小さく感じられる。  45年前、古典部に何が起こったのかの検討会が始まる。まずは資料の配布、報告、質問、報告者の仮説、仮説の検討の順に行われる。  まず千反田から。千反田は「氷菓」序文自体に注目した。1:「先輩」が去ったこと。(どこから?)、2:「先輩」は45年前は英雄で44年前は伝説だったこと、3:「先輩」は「静かな闘士」「優しい英雄」だったこと、4:「先輩」が「氷菓」を命名したこと、5:争いと犠牲があったこと(犠牲=先輩?)。 1は関谷純が神山高校を退学したこと。2は時間経過で話がおおげさになるということ。3.5はそのまま、静かな闘士で優しい英雄だったが争いで犠牲になった。4は今回はパス。仮説:千反田は伯父は何かと争い、学校を追われたのではないか、最近神山商業高校で不良による恐喝で文化祭荒らしがあった。そのようなことを伯父は暴力で訴え、責任をもって退学した。が、奉太郎も里志も同時却下。カンヤ祭は伝統的に模擬店はおこなっていないから。しかしそれでも寄ってくる不良はいると。そこで里志が1960年代の学生ではありえないと言い出した。その時代の学生の対象は国家や体制である学生運動であるということらしい。次の伊原は一部千反田を否定するらしい。里志が言い出した池が見たいということで場所を縁側に移した。  伊原は団結と祝砲というものに注目。時代は45年前。1:我々=生徒、反動勢力と権力主義者=先生。45年前に闘争があってそれを指導したのが関谷純だった。2:実行主義をおこなって先生達を困らせた。仮説1:関谷純たちは先生達を暴力で訴えた。2:45年前、生徒の自主性が損なわれるなにかがあってそれに反発したのではないか。しかし、内容が抽象的過ぎてこれ以上推定しようがないし、氷菓も団結と祝砲両方信じるならば退学時期は10月じゃなくて6月であるべきだったということ。そこで里志の番だったが、またまたお菓子を食い過ぎてると言うのにお腹が減ったという。おにぎりなら作れると千反田の勧めで場所は食堂へ。  里志が注目したのは当時の神高月報1:事件では暴力は振るわれなかった2:事件では非暴力、非不服従が貫かれた3:事件は全学に影響するものであった4:事件の最中、「我々」は団結した。我々というのは=全学が参加したか、全学から選ばれた誰かがいたのではないか。関谷純の運動と伝説的な運動、どちたが伝説的ならば、そういう一文があるのではないか、そして仮説は里志の決まり文句の「データベースは結論が出せない」。  奉太郎は「神山高校50年の歩み」の資料をもってきた。しかし「仮説」を立てる事を知らなかった奉太郎は何も用意していない。流石に面倒くさくなって流そうとした時、雨が降ってきた。しいたけを干しているのを忘れていたと急に立ち上がる千反田にあわせて奉太郎は手洗いをかりにいった、が、屋敷内はとてつもなく広くすぐに迷った。廊下端に少しドアの開いた部屋があり除いてみると千反田の部屋だった。勉強机の上には様々な資料が散乱しており、それみた奉太郎は少しは頭を使ってみる気持ちになった。  トイレで今までのみんなの推定から統合しておおよその真実にたどり着いた。  場所は最初の座敷に戻し、奉太郎はまとめにはいろうという。そこでシャーロックホームズのワトソンよろしく里志のいつものセリフ。 「ホータロー、何か思いついたね?」  説明を始める奉太郎。まずは「いつ」、45年前。時期は氷菓と団結と祝砲両方信じるならば、事件が6月、退学が10月。次に「どこ」、神山高校で。「誰が?」、団結と祝砲から古典部部長関谷純。神高月報によると全学も事件に関わっていたことが分かる。「なぜ」、全校生徒が立ち上がるといったら教師陣、伊原の言葉を借りるなら「自主性が損なわれて」。そして事件の原因は「文化祭」。奉太郎は50年の歩みから6月に文化祭の話し合いが持たれ、10月に退学したと見た。年表をみると○と□があり、□が毎年行事、○はその年にあった出来事だった。「文化祭を考える会」は6月、○だった。なぜ45年前だけに文化祭を考える会がもたれたのか。それは氷菓序文にある。「今年も5日間行われる」行われるほうが重要ではなく、5日間にあると奉太郎。年表の学力重視宣言と合わせて考えると校長は5日間もあった文化祭を縮小しようとしたのではないか、だから全学がアレほど怒りに燃え上がった。これが事件の原因「何故」。 「どのように」、古典部部長関谷純君に支えられた英雄的指導により果敢なる実行主義が行われた。「何を」、全学はボイコット程度で訴え学校側と話し合い、縮小計画は頓挫した、しかし指導した関谷純は退学させられた。退学時期がずれているのはすぐに退学させれば全学がまた燃え上がるから。  質問もなし、千反田のこの内容で文集をつくっていこうと解散となった。雨降りしきる中、傘を借りて奉太郎と里志は帰途につく。 しかし1人残った千反田は「ならどうして私は泣いたのでしょうか」と自問した。 ***原作との相違点 ・奉太郎と里志の待ち合わせ場所がアニメは市内だが、原作は神高だった。 ・奉太郎が「仮定」を立てるの忘れていた描写はアニメは待ち合わせ場所だったが、原作では千反田が資料を回したところだった。 ・伊原はアニメでは私服だったが、原作では学校に用事でもあったのか制服姿だった。 ・関谷純が「中退していた」ということは始めてこの場面でいわれた。 ・原作で出した「いつも持ち歩いている」学生手帳を、アニメでは千反田は出さなかった。 ・原作で言われている千反田の「システム論」(ガイア論、又は抑止力)がアニメでは語られていない。 ・原作では「トソウってなんだ?」と奉太郎は口に出してきいているが、アニメでは省かれている。 ・里志の「池が見たい」、「お腹減ったでの食堂移動」この二つが原作ではない。 ・原作では雨が降ってきて千反田がしいたけを取り込みに行かない。 ・原作では奉太郎は千反田の部屋を見ておらず、自分自身の決意で謎を解いた。 ・アニメでは5W1Hについて触れていない。 [[用語集>用語集]] [[質疑応答>質疑応答]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- *第五話「歴史ある古典部の真実」&anchor(05)  帰り道、里志は思いも寄らなかったという、あのホータローが自分から何かをしようとするとは。千反田さんのためだろ?という里志にいい加減灰色にも飽きたからなと奉太郎は返した。隣の芝生は青く見える、だから推理でもして「お前ら」に一枚かみたかったのかもしれないと語った。 奉太郎は薔薇色が羨ましかったのかい?という里志の問いにかもな、と投げやりにいって自転車をこいだ。  自宅に帰ってきた奉太郎は薔薇色についてや過去のことを考えていたが、そこに姉、供恵から電話がかかってきた。プリシュティナについて健康・資金ともに問題なし、今度はサラエヴォについたら電話を入れるという。しかし電話の中で姉は重要なことを言った。  「カンヤ祭」は禁句。「悲劇」、「あれはいやだった」、そして「優しい英雄」と。奉太郎は関谷純のことを聞かせてくれというが「そんな暇はなーい!じゃね」とぶっつりきられてしまった。姉の電話から「本当に関谷純は望んで学校を去ったのか?」ともう一度推理することに。  突き止めてやると決意を目に宿した。  翌日、話があるとメンバーを地学講義室に集め、奉太郎は補足をするために集めたといった。序文から英雄譚なんかじゃない、犠牲という文字、別に「いけにえ」ともよめること。そして直に序文を書いた本人に聞こうという。  郡山養子。郡山は糸魚川の旧姓だった。千反田に伯父のこともわかるだろうという。実は本人に確認をとっており、2年の頃部長だったそうだ。アポもとってあるからと全員で図書室へ。  糸魚川先生はまだ仕事をしていて、話を聞き始めた。あの序文をみせると「あの45年前の運動」のことをしりたいのかと。千反田は堰を切ったように質問をするが、折木の推理のはなしになると司書室へと場所を移した。  折木の推理を見て「まるでみてきたようね」と絶賛、逆に質問をする奉太郎。関谷純は望んで学校を去ったのか。望んで全生徒を守り英雄らしく学校を去ったのか。  糸魚川先生は当時のことを話し始め、終わると概ねのことはわかった。しかしなぜ氷菓という文集名なのかは糸魚川もわからなかった。それに苛立ち、奉太郎はその意味を明かす。  その意味から千反田は当時のことを完全に思い出し、これでようやくちゃんと伯父を送れます、ありがとうございました、と言った。照れる奉太郎は「たまたまだ」と返した。  その後、文集の代割とスケジュールを作ってきた伊原に文句を言うが、里志にホータローはこういうときにしか動かないからといわれてしまう。  いつもの千反田との帰り道。奉太郎はなぜ里志や伊原に協力を頼めたのか?ときくと、あの時奉太郎が「時効になっていく」という言葉をきいたから。10年後もし今のことを忘れていたらそれはいやだと。そして千反田と別れ、家の帰途につく。  供恵への手紙にはどこまで関谷純の事件をしっていたのかなど書く。「しかしこれではまるで・・・まさかね」と奉太郎は笑い飛ばした。 ***原作との相違点 ・サラエボへ終わったすぐ、7月末に手紙を書いているように見えるが、原作では衣替えも終わった文化祭直前に書かれている。 [[用語集>用語集]] [[質疑応答>質疑応答]] [[作中登場の小物、その他>作中登場の小物、その他]] ---- &link_up(ページトップへ) ---- - アニメあらすじ素文を作成。商品情報追加。 -- L (2012-06-18 05:52:40) - 全体調整。アンカー設置。 -- L (2012-06-18 21:01:26) - 氷菓第一話Aパート編集完了。 -- L (2012-06-20 03:38:33) - 2話追加 -- L (2012-06-22 06:34:35) - 3話追加 -- L (2012-06-23 11:35:26) - 4話追加 -- L (2012-06-23 23:13:57) - 5話追加 -- L (2012-06-24 03:07:54) - ページ全体調整、用語集、質疑応答、作中登場の小物、その他 、ページトップへのリンク敷設。 -- L (2012-06-24 03:09:29) #comment()

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