日本人留学生射殺事件

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**今ではフリーズと言えばpcが固まるの意味だよな  小学校を卒業して地元の公立中学校に進んだ。当時は担任と折が会わなく、特に恥をかかされる形で起こられるのが嫌だった(男子からは総スカンだったけど)。この頃になると、大人の言うことを盲目的に肯定していた状態から「大人は正しくないんじゃないか」とか「社会は変なんじゃないか」という気持ちが芽生えて、それを実際に行動に移していた(今から考えれば痛いことこの上ないのだけれど、成長する過程としては必要だったと思います。これを大人になってやってしまうと学生運動になってしまうんでしょうね)。  92年10月17日、ルイジアナ州に留学していた16歳の日本の高校生が射殺されたという。これだけなら他の事故とそう変わらないようにみえるが、射殺に至る経緯が毎日テレビで取り上げられているのだ。 11月ぐらいまでにだいたいの話はわかった。「これ、アメリカというバリバリの銃社会で、他人のうちに入って止まれといわれて止まらなかったんじゃ、そりゃ撃たれてもしょうがないよ」と思った。また、フリーズの意味がわからなかったのではという推測も、「なぜ海外に留学しているのになぜそういう言葉を知らなかったのか?」と思わせ、加害者やむを得ずという気持ちにさせた。当時学校でも英語や社会で「こんなことありましたね。」という感じで触れはしたけれど、教師が個人的な感情をはさむというのはなかった。また、生徒間で正直不謹慎ネタとして扱われることもあった。  その後裁判の経過や、被害者の両親がアメリカの銃社会をなくそうと努力する姿をたびたびテレビで見ることがあった。気持ちはわかるけど「何か違うのではないか?」なんともいえない違和感を感じていた。 **1-あらまし  1992年10月17日、ルイジアナ州バトンルージュに留学していた日本人高校生服部剛丈さん(16歳)がホストブラザーとハロウィンの出かけた際、家を間違え、家人ロドニー・ピアーズ(30歳)に射殺された事件。  その後被告は刑事裁判では無罪になったが、遺族が起こした民事裁判では正当防衛が認められないとして有罪となった。 **2-事件経過 ①事件当日 午後7時 剛丈さんはホストファミリーの家でホストブラザーのウェブと、ジョン・トラポルタのサタデーナイトフィーバーのレコード(CDではないらしい)を聞いて踊りの練習をしていた。ハロウィンパーティーに招待されたのが嬉しそうだった。このパーティーは17日に行うものだが、正式には10月31日に行う。剛丈さんはトラポルタの格好をし、ウェブは怪我をしていたのでそれを衣装とした。視力が悪い剛丈さんだが、この時「衣装に合わないから」ということでメガネを置いて行ってしまう。カメラをもった剛丈さんとウェブは、父リチャードから手書きの地図をもらい家を出る。 午後8時30分 車の運転はウェブ、剛丈さんは地図を見る。なかなかたどりつかないし当初より時間が遅れている。焦りやはやる気持ちもあった。剛丈さん「ちょっと待って!今の家じゃない」、確信はないが車をUターンするウェブ。剛丈さんはカメラを持って家に向かった。剛丈さんは「はやく」とせかす。「わかったよー」とウェブ。目指す家の番地は「10131」だったが、この家は「10311」だった。  ピンポンをするウェブ、だが応答はない。でも人はいるようだ。ウェブはガレージに回る。「あ、すみません」とウェブ。そこには女性と子供がドア越しに覗いている。「はーい、僕たちパーティーに来ました」と剛丈さんはドアの向こうに向かおうとする。しかし、ドアが閉められる。「ここじゃないんじゃないか?戻ろう」、「わかった」。2人は車へ戻ろうとした。その家の敷地を出ようとしたとき、ウェブの目に映ったのは拳銃だった。「ほら、やっぱりここだよ」、「おい、ヨシ・・・」。剛丈さんは拳銃を見て逆にハロウィンとだと思ったのか、「僕達パーティーに来ました」と言って敷地内に向かおうとした。「ヨシ、戻れ!」とウェブ、ドアを開けて拳銃を持つロドニー・ピアーズは「フリーズ!」と言っている。なおも向かう剛丈さん。銃は放たれてしまった。 ピアーズはすぐに家の中に入った。撃たれた剛丈さんに駆け寄るウェブ「ヨシ、大丈夫か!」直後はまだ話せたが、病院に搬送される途中で亡くなった。 ② 刑事裁判 ルイジアナ州東バトンルージュ郡地方裁判所、陪審員白人(10人・黒人2人) ピアーズの証言はこんなだった。    事件当日は仕事から午後5時過ぎに帰宅、帰ると妻ボニーからヒーターの修理を頼まれた。午後8時に修理が終わり、食事を取ろうと手を洗っていた。するとインターホンが鳴りだす。「こんな時間に訪問者が・・・」顔が引きつるボニー。過去の強盗に入られたこともあったためにボニーは警戒していた。子供のグレッグが出ようとするが、ボニーは「ひとりで行っちゃダメ」ということで同行。窓から覗いても姿は見えない。ボニーは息子と外の様子をうかがっていた。すると、ウェブが「すみません」。言い終わるかどうかのところで剛丈さんが「僕達パーティーに来ました」と向かってくる。慌てて閉めるボニー。そして「あなた、銃を持ってきて!」。突如として迫ってきた見ず知らずの若い男2人に妻はおびえていた 。ピアーズは家族を守るために、寝室のクローゼットにしまっていた44マグナムを手にして、子供・妻を避難させて玄関に向かった。恐怖で声が出ないボニー。ピアーズは、外をうかがいつつ玄関を出て銃を構える。その時は無人だった。ところが草陰から剛丈さんが登場、こちらへ向かってきた。ピアーズは「フリーズ」と叫んだが、迫ってきたので撃った。剛丈さんが左手に持っていたカメラが凶器に見えた。その後、ドアを閉め呆然としていた。 モロー検事:被告は外にいる二人を確認せず、すぐに銃を手に取って外に出た。でも、怖かったならドアに鍵をかけて警察を呼ぶことを考えるのではないか?また、強盗氏に来た者が玄関でチャイムを鳴らすはずがない。銃を手にしたものは、より慎重に行動する責任がある。何も確認しないで撃ったこと、人の命を奪ったことは犯罪なんです。銃を持つ者としての責任のなさが問題で、罪に当たる。 アングルズビー弁護士:あの日はパーティーの2週間前、被告はパーティーなどとはおもいもしなかった。そんな静かな夜に、妙な格好をした、見ず知らずの訪問者、妻子を守るために銃を持つのはこの国では当然。相手は興奮してこちらに来た。銃を向けて「フリーズ、フリーズ」と言ったのに向かってこられたらあなた(陪審員か?)ならどうします?しかも、笑顔でむかってきたんですよ。彼の行動は挑戦的、撃てるものなら撃ってみろと! 恐怖を感じるのは当然のこと。撃った時相手はたったの1メートルまで迫ってきたのです。たったの! ウェブも証言する  ヨシは、彼に向って最後まで、パーティーにやってきたと言っていました。彼は、いつもはメガネをかけているのですが、この日はかけていませんでした。銃が見えなかったのかもしれません。いつも通りの笑顔で、恐怖を与えるようには見えませんでした。 争点は距離であった。ピアーズは「家に逃げられず、やむを得ず撃った=過失がない」と主張。弁護側は専門家を呼び、服に付着した火薬の量から、1メートル手前で撃ったと証言させた。検察はそれはあり得ないと主張したが、結局は3時間という短い評議で全員一致で無罪となった。 ③ 民事裁判  この裁判に疑問を持つムーア弁護士に依頼。また陪審員制だと同じ結果になる可能性が高いために、ピアーズも望むだろう。しかし、こちらが陪審員制を望んでいるふりをすると、ピアーズ側は「陪審員でやる」と思って自分からは手続きをしない。でも、こっちでも手続きをしない=両者手続きせずとなると、自動的に判事の裁判となる。 ボニーによると、被告は日頃から酒を飲んでおり、そして事件の時かなり酔っていた。また、普段から家に入ってきた野良犬・猫に腹を立てて射殺したことが何度もあることが判明。さらに妻ボニーが前夫との息子の面会で揉めていた。ピアーズはこの前夫と面会に来るたびに言い争いをするなど、日頃腹にすえかねているようで、「今度うち殺してやる」と愚痴っていたことも判明。そして前夫が面会は土曜日の午後6時~翌日朝8時までで、まさに剛丈さんが来た時間帯だった。 ムーア弁護士:被告は考えたのは前夫のことではないのか?その手先とも考えたのでしょう。それなら自ら危険を冒し、家の外に出たのもうなずける。殺意があったんです。撃った時の距離が1メートルだというが、その距離では、被告が手を伸ばして向けたら、もうぶつかってしまうほどでしょう。被害者が倒れた位置からも、被告との距離は2,3メートルあったと考えるのが妥当=ピアーズは撃つことなく家に入ってかぎをかければよかった。服に付着した火薬の件だが、あれは新しい銃弾のデータであって、銃弾をずっと入れていた被告の場合には当てはまらない。被告には、銃を構えることなく、ドアを閉めて、家に逃げ込む時間があったんです。でも、被告は撃った。 両親は主張し勝訴した。距離が1メートルはおかしく、「ピアーズはわざわざ外に出た=過失があった」と認められた。ピアーズは上告したが棄却された。65万3000ドル(=7000万)の賠償金は最初の10万ドル以外支払われていない。 ところで、昭文社の『スーパーマップル』と比較してはいけないと思うけど、 手書きの地図はとんでもなくわかりにくい! 真面目な話、親父の手書きの地図が分かりにくくて迷ったんじゃないか? **3-92年10月末時点でわかっていた点、指摘されていた点  ・受け入れ先の高校生と二人でハロウィンパーティーの行われる知人宅へ行こうとしたが家を間違えた ・高校生は仮装していた ・家の男は「フリーズ=動くな」と警告した。しかし高校生は家人のほうへ動いたので胸を撃たれた ・被害者は「フリーズ」の意味がわからなかったのでは? ・「フリーズ」を「プリーズ」と間違えたのでは? 下の2つは10月時点では断定調ではなかったように思います。  ~感想 銃社会より加害者が酒を飲んでいたことの方が問題だと思う  事件当時は、これは被害者が悪いんじゃない?と考えていたが、うーん、加害者に問題があったなと思う。ただ、それは銃というより、銃社会+この時かなり酒を飲んでいたというのが問題だった。銃があっても理性があるなら、被告も剛丈さんとウェブが前夫ではないことぐらい気付くだろう。 そしてその場合、撃たないだろう。  しかし、留学というのはいかなる結果も了承した上でやっているものであるはずだが、この事件で銃規制となると、内政干渉とも取れるんで、それが先述の違和感の正体なのだと今は思う(ただ、マスコミの取り上げ方の問題もあるだろうからな)。「銃社会のアメリカ」をどうにかするのは、あくまで受け入れ先の家族の問題なんじゃないのだろうか(実際銃規制運動をやっている)。相手には、自分達にとって受け入れられない側面がある、しかしそれはそれとして認める、その上で「銃社会やめましょう」ならよいと思うのだけど、正直そうじゃないんだろな。  異文化交流には語学が重要だといわれてるしそれはそうだと思うのだけど、異文化に対する理解というか、そういう眼を養うことのほうが語学そのものよりよっぽど重要なんじゃないかと思う。こういう漏れは一度も外国にいった経験がないのだけれど。
**今ではフリーズと言えばpcが固まるの意味だよな  小学校を卒業して地元の公立中学校に進んだ。当時は担任と折が会わなく、特に恥をかかされる形で起こられるのが嫌だった(男子からは総スカンだったけど)。この頃になると、大人の言うことを盲目的に肯定していた状態から「大人は正しくないんじゃないか」とか「社会は変なんじゃないか」という気持ちが芽生えて、それを実際に行動に移していた(今から考えれば痛いことこの上ないのだけれど、成長する過程としては必要だったと思います。これを大人になってやってしまうと学生運動になってしまうんでしょうね)。  92年10月17日、ルイジアナ州に留学していた16歳の日本の高校生が射殺されたという。これだけなら他の事故とそう変わらないようにみえるが、射殺に至る経緯が毎日テレビで取り上げられているのだ。 11月ぐらいまでにだいたいの話はわかった。「これ、アメリカというバリバリの銃社会で、他人のうちに入って止まれといわれて止まらなかったんじゃ、そりゃ撃たれてもしょうがないよ」と思った。また、フリーズの意味がわからなかったのではという推測も、「なぜ海外に留学しているのになぜそういう言葉を知らなかったのか?」と思わせ、加害者やむを得ずという気持ちにさせた。当時学校でも英語や社会で「こんなことありましたね。」という感じで触れはしたけれど、教師が個人的な感情をはさむというのはなかった。また、生徒間で正直不謹慎ネタとして扱われることもあった。  その後裁判の経過や、被害者の両親がアメリカの銃社会をなくそうと努力する姿をたびたびテレビで見ることがあった。気持ちはわかるけど「何か違うのではないか?」なんともいえない違和感を感じていた。 **1-あらまし  1992年10月17日、ルイジアナ州バトンルージュに留学していた日本人高校生服部剛丈さん(16歳)がホストブラザーとハロウィンの出かけた際、家を間違え、家人ロドニー・ピアーズ(30歳)に射殺された事件。  その後被告は刑事裁判では無罪になったが、遺族が起こした民事裁判では正当防衛が認められないとして有罪となった。 **2-事件経過 ①事件当日 午後7時 剛丈さんはホストファミリーの家でホストブラザーのウェブと、ジョン・トラポルタのサタデーナイトフィーバーのレコード(CDではないらしい)を聞いて踊りの練習をしていた。ハロウィンパーティーに招待されたのが嬉しそうだった。このパーティーは17日に行うものだが、正式には10月31日に行う。剛丈さんはトラポルタの格好をし、ウェブは怪我をしていたのでそれを衣装とした。視力が悪い剛丈さんだが、この時「衣装に合わないから」ということでメガネを置いて行ってしまう。カメラをもった剛丈さんとウェブは、父リチャードから手書きの地図をもらい家を出る。 午後8時30分 車の運転はウェブ、剛丈さんは地図を見る。なかなかたどりつかないし当初より時間が遅れている。焦りやはやる気持ちもあった。剛丈さん「ちょっと待って!今の家じゃない」、確信はないが車をUターンするウェブ。剛丈さんはカメラを持って家に向かった。剛丈さんは「はやく」とせかす。「わかったよー」とウェブ。目指す家の番地は「10131」だったが、この家は「10311」だった。  ピンポンをするウェブ、だが応答はない。でも人はいるようだ。ウェブはガレージに回る。「あ、すみません」とウェブ。そこには女性と子供がドア越しに覗いている。「はーい、僕たちパーティーに来ました」と剛丈さんはドアの向こうに向かおうとする。しかし、ドアが閉められる。「ここじゃないんじゃないか?戻ろう」、「わかった」。2人は車へ戻ろうとした。その家の敷地を出ようとしたとき、ウェブの目に映ったのは拳銃だった。「ほら、やっぱりここだよ」、「おい、ヨシ・・・」。剛丈さんは拳銃を見て逆にハロウィンとだと思ったのか、「僕達パーティーに来ました」と言って敷地内に向かおうとした。「ヨシ、戻れ!」とウェブ、ドアを開けて拳銃を持つロドニー・ピアーズは「フリーズ!」と言っている。なおも向かう剛丈さん。銃は放たれてしまった。 ピアーズはすぐに家の中に入った。撃たれた剛丈さんに駆け寄るウェブ「ヨシ、大丈夫か!」直後はまだ話せたが、病院に搬送される途中で亡くなった。 ② 刑事裁判 ルイジアナ州東バトンルージュ郡地方裁判所、陪審員白人(10人・黒人2人) ピアーズの証言はこんなだった。    事件当日は仕事から午後5時過ぎに帰宅、帰ると妻ボニーからヒーターの修理を頼まれた。午後8時に修理が終わり、食事を取ろうと手を洗っていた。するとインターホンが鳴りだす。「こんな時間に訪問者が・・・」顔が引きつるボニー。過去の強盗に入られたこともあったためにボニーは警戒していた。子供のグレッグが出ようとするが、ボニーは「ひとりで行っちゃダメ」ということで同行。窓から覗いても姿は見えない。ボニーは息子と外の様子をうかがっていた。すると、ウェブが「すみません」。言い終わるかどうかのところで剛丈さんが「僕達パーティーに来ました」と向かってくる。慌てて閉めるボニー。そして「あなた、銃を持ってきて!」。突如として迫ってきた見ず知らずの若い男2人に妻はおびえていた 。ピアーズは家族を守るために、寝室のクローゼットにしまっていた44マグナムを手にして、子供・妻を避難させて玄関に向かった。恐怖で声が出ないボニー。ピアーズは、外をうかがいつつ玄関を出て銃を構える。その時は無人だった。ところが草陰から剛丈さんが登場、こちらへ向かってきた。ピアーズは「フリーズ」と叫んだが、迫ってきたので撃った。剛丈さんが左手に持っていたカメラが凶器に見えた。その後、ドアを閉め呆然としていた。 モロー検事:被告は外にいる二人を確認せず、すぐに銃を手に取って外に出た。でも、怖かったならドアに鍵をかけて警察を呼ぶことを考えるのではないか?また、強盗氏に来た者が玄関でチャイムを鳴らすはずがない。銃を手にしたものは、より慎重に行動する責任がある。何も確認しないで撃ったこと、人の命を奪ったことは犯罪なんです。銃を持つ者としての責任のなさが問題で、罪に当たる。 アングルズビー弁護士:あの日はパーティーの2週間前、被告はパーティーなどとはおもいもしなかった。そんな静かな夜に、妙な格好をした、見ず知らずの訪問者、妻子を守るために銃を持つのはこの国では当然。相手は興奮してこちらに来た。銃を向けて「フリーズ、フリーズ」と言ったのに向かってこられたらあなた(陪審員か?)ならどうします?しかも、笑顔でむかってきたんですよ。彼の行動は挑戦的、撃てるものなら撃ってみろと! 恐怖を感じるのは当然のこと。撃った時相手はたったの1メートルまで迫ってきたのです。たったの! ウェブも証言する  ヨシは、彼に向って最後まで、パーティーにやってきたと言っていました。彼は、いつもはメガネをかけているのですが、この日はかけていませんでした。銃が見えなかったのかもしれません。いつも通りの笑顔で、恐怖を与えるようには見えませんでした。 争点は距離であった。ピアーズは「家に逃げられず、やむを得ず撃った=過失がない」と主張。弁護側は専門家を呼び、服に付着した火薬の量から、1メートル手前で撃ったと証言させた。検察はそれはあり得ないと主張したが、結局は3時間という短い評議で全員一致で無罪となった。 ③ 民事裁判  この裁判に疑問を持つムーア弁護士に依頼。また陪審員制だと同じ結果になる可能性が高いために、ピアーズも望むだろう。しかし、こちらが陪審員制を望んでいるふりをすると、ピアーズ側は「陪審員でやる」と思って自分からは手続きをしない。でも、こっちでも手続きをしない=両者手続きせずとなると、自動的に判事の裁判となる。 ボニーによると、被告は日頃から酒を飲んでおり、そして事件の時かなり酔っていた。また、普段から家に入ってきた野良犬・猫に腹を立てて射殺したことが何度もあることが判明。さらに妻ボニーが前夫との息子の面会で揉めていた。ピアーズはこの前夫と面会に来るたびに言い争いをするなど、日頃腹にすえかねているようで、「今度うち殺してやる」と愚痴っていたことも判明。そして前夫が面会は土曜日の午後6時~翌日朝8時までで、まさに剛丈さんが来た時間帯だった。 ムーア弁護士:被告は考えたのは前夫のことではないのか?その手先とも考えたのでしょう。それなら自ら危険を冒し、家の外に出たのもうなずける。殺意があったんです。撃った時の距離が1メートルだというが、その距離では、被告が手を伸ばして向けたら、もうぶつかってしまうほどでしょう。被害者が倒れた位置からも、被告との距離は2,3メートルあったと考えるのが妥当=ピアーズは撃つことなく家に入ってかぎをかければよかった。服に付着した火薬の件だが、あれは新しい銃弾のデータであって、銃弾をずっと入れていた被告の場合には当てはまらない。被告には、銃を構えることなく、ドアを閉めて、家に逃げ込む時間があったんです。でも、被告は撃った。 両親は主張し勝訴した。距離が1メートルはおかしく、「ピアーズはわざわざ外に出た=過失があった」と認められた。ピアーズは上告したが棄却された。65万3000ドル(=7000万)の賠償金は最初の10万ドル以外支払われていない。 ところで、昭文社の『スーパーマップル』と比較してはいけないと思うけど、 手書きの地図はとんでもなくわかりにくい! 真面目な話、親父の手書きの地図が分かりにくくて迷ったんじゃないか? **3-92年10月末時点でわかっていた点、指摘されていた点  ・受け入れ先の高校生と二人でハロウィンパーティーの行われる知人宅へ行こうとしたが家を間違えた ・高校生は仮装していた ・家の男は「フリーズ=動くな」と警告した。しかし高校生は家人のほうへ動いたので胸を撃たれた ・被害者は「フリーズ」の意味がわからなかったのでは? ・「フリーズ」を「プリーズ」と間違えたのでは? 下の2つは10月時点では断定調ではなかったように思います。  ~感想 銃社会より加害者が酒を飲んでいたことの方が問題だと思う  事件当時は、これは被害者が悪いんじゃない?と考えていたが、うーん、加害者にも問題があったなと思う。ただ、それは銃というより、銃社会+この時かなり酒を飲んでいたというのが問題だった。銃があっても理性があるなら、被告も剛丈さんとウェブが前夫ではないことぐらい気付くだろう。 そしてその場合、撃たないだろう。  しかし、留学というのはいかなる結果も了承した上でやっているものであるはずだが、この事件で銃規制となると、内政干渉とも取れるんで、それが先述の違和感の正体なのだと今は思う(ただ、マスコミの取り上げ方の問題もあるだろうからな)。「銃社会のアメリカ」をどうにかするのは、あくまで受け入れ先の家族の問題なんじゃないのだろうか(実際銃規制運動をやっている)。相手には、自分達にとって受け入れられない側面がある、しかしそれはそれとして認める、その上で「銃社会やめましょう」ならよいと思うのだけど、正直そうじゃないんだろな。  異文化交流には語学が重要だといわれてるしそれはそうだと思うのだけど、異文化に対する理解というか、そういう眼を養うことのほうが語学そのものよりよっぽど重要なんじゃないかと思う。こういう漏れは一度も外国にいった経験がないのだけれど。

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