性道徳・結婚道徳

 PARTE SISTEMATICA

 第二部 性および愛の真理への忠節
  第三章 結婚前の関係
   3.1 倫理的評価
   3.2 司牧的指導
   3.3 親密な関係
  第四章 イレギュラーな結婚
   4.1 結婚 欲望と挫折の間
   4.2 解決への道
   4.3 司牧的態度:予告、配慮、受け入れ
  第五章 マスターベーション
   5.1 頻度とタイプ
   5.2 倫理的評価
   5.3 司牧的指導
   5.4 医療目的での精子の採取


婚前交渉。一般には結婚前の性交渉すべて。狭義には、実質完全に夫婦愛で結ばれていながら、何らかの理由で結婚できないでいるもの。前者は今も昔も×。後者は議論あり。その他、“親密な関係”。俗にペッティングとかネッキングとか言われるもの。結婚の文脈の外にあるものは×。性器愛撫?も結婚外のものは×。それに相互自慰に堕する危険あると。

イレギュラーな結婚。同棲とか、お試し結婚とか、何よりも離婚者の再婚(パウロの特例)とか。教皇庁の見解は、「離婚者の再婚は結婚の福音に反するが、教会との関係はたたれない。ただし聖体拝領は認められない」。近年の議論、教義面では、承認され実行された ratum et consumatum 結婚の解消可能性を検討。離婚不可は揺るがないが、たとえば修道誓願の特免と同じく結婚の特免を考えるとか、consummatioを再解釈するとか、結婚の同意の状況の見直しによる結婚の無効化を考えるとか。司牧面の議論の主眼は聖体拝領。本人(達)への福祉と他の信者への影響とを鑑みて。

自慰。青少年、とりわけ男性の間で顕著であるが、成人や既婚者の間でも見られる。状況、タイプを区別しての倫理判断が必要。幼児や青少年のそれ、代償行為としてのそれ、成人の快楽としてのそれ、余儀なく行うそれ(欲求が強く普通の方法では満足を得られないために行うもの)、病(しばしば心理的な)によるそれ、医者の指導によるそれ。18世紀以降、医学の領域で指摘された心身の病としての自慰。現在の科学は、少年の成長過程においてはノーマルかつ益のある行為であるとする。教会は、結婚の結びつきと出産に反するタイプのそれは反道徳的行為であると認識。司牧の現場ではどう指導するか。医療の現場における考察。医療目的の精子採取は可だが、人工妊娠のためだったら不可(カトリックは人工妊娠は認めていないので)








最終更新:2007年06月06日 01:31