春香3

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春香3」(2007/12/12 (水) 02:55:24) の最新版変更点

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-[[春香メニュー]]へ ---- >[公園のベンチで春香と二人2] 「ほらほらっあそこ、空いてますよ。」 「今度は『ペンキ塗り立て』じゃないよな…。」 一応確認はして、俺達は座ると、春香はウキウキした顔で箱からケーキを出す。 「はいっPさん。今回は気合い入れましたよ。」 「おぉっモンブランか、俺これ好きなんだ、すごいな。」 「本当ですかぁ?えへへっ作った甲斐あったなぁ♪」 ぱぁっと満面の笑みで喜ぶ春香からモンブランを受け取ろうとした時、俺は春香の指の絆創膏に気付いた。 「どうしたんだ!その指は?」 「えっ…えっと、その…栗の皮剥きの時にちょっと…。」 「見せてみろ。」 「えっ?」 「えっ?じゃない。明後日、グラビア撮影があっただろ!傷が酷いと撮影に差し障るじゃないか!」 「うっ……はい…。」 春香は怖ず怖ずと指の絆創膏をとって、俺に見せた。 「うーん、結構目立つな…だが浅いのが救いか…何とかメイクで隠せればいいが…。」 「…ごめんなさい、Pさん…私…私…。」 さっきとは裏腹に春香はしょんぼりしてしまった。 ちょっときつく言っちゃったかな…。 俺はポケットから新しい絆創膏を取り出すと、春香の指に巻いてやった。 だが春香は落ち込んだままだ。 「ま、まぁ怪我がそれほど酷くなくて安心したよ。」 「………はい。」 「もし酷かったら、春香の手作りケーキ、当分食えなくなっちゃうもんな。」 「えっ…?」 俺は春香の手を優しく握ると、 「ごめんな、春香。俺の為に怪我したのに、きつい事言って。」 「と、とんでもないです、私がドジなだけで…。」 「せめてもの詫びだ。早く治るおまじないしてやる。」 と、春香の手のひらに指で『治』と書くと、ひっくり返して手の甲にキスしてやる。 「えっ?えっ?えぇえーっ?!」 春香は最初、驚きそして凄く嬉しそうな顔でその手を胸に、 「あ、ありがとうございます、Pさん!えへへへっ♪」 と、さっきのぐずった顔は何処へやら、とても人前では見せられない顔で、にやけていた。 よかった、機嫌は直ったようだ。 「じゃあ、さっきのモンブラン貰おうか。」 「はぁい!」 春香が気合い入れただけあってモンブランは確かに旨かった。 その横で、さっきのキスした手の甲に春香がそっとキスしているのを見てしまい、 「あ……!か、間接キッスですよ、間接キス!」 と、宣って照れる春香がもう可愛いやら照れ臭いやらで尻がむず痒い。 ---- Yシャツの袖をまくって書類作成していると 「プロデューサーさんの右腕って、すごい刺青ですね」と興味深そうに春香がやってきた 「ああこれか、パタヤへ行ったときに彫ってきたんだ。トライバルっていう柄なんだぞ」と 話してやるとそうなんですかぁと顔を寄せて面白そうに腕を見ている 春香の細く温かい指で触れられる腕がなんだか気持ちいい やっぱりするときは痛いですよね?やらパタヤってどんな所ですかと春香との会話が弾み どうして刺青しようと思ったんですかと聞かれ、一瞬口を閉ざしてしまった どうしようかと思ったが正直に答えてやろうと思い 「昔、自暴自棄になったときに何をトチ狂ったかアムカしちまってな その痕を隠すために刺青してるんだ」と春香に答えた 「ごめんなさいプロデューサーさん!こんなこと聞いちゃ駄目ですよね!」と 必死に謝ってきたがそんなこと気にするなと彼女の頭をくしゃくしゃと撫でた でも……とまだすまなそうにする春香に「もうすぎた事だからいいんだ それよりも春香が自暴自棄になったら自分を傷つけずにいつでも俺を頼ってくれよ」と 言ってみた時の春香の反応をのんびりほっこりと観察したい今日この頃の俺 ---- >[営業帰りに春香と二人] めっきり朝晩が冷え込んできたある日の夕方、 俺は営業帰りに春香を送る為、一緒に駅に向かって歩いていた。 「それにしてもずいぶん冷え込んできたなぁ…春香、寒くないか?」 「だ、大丈夫ですよっ…へくちっ」 「全然大丈夫じゃないじゃないか、ほら。」 俺は着ていた上着を脱いで春香の肩に羽織ってやる。 「す、すいません、ありがとうございますっPさん…えへへ…あったかい…。」 春香は嬉しそうに側にピッタリくっつき、腕を組む。 「本当、寒くなってきましたね…あ、そうだ私マフラー編みましょうか、二人の首が巻けるくらい、なっがいの♪」 「いらないよ、そんな長いの巻いて春香がこけたら俺までこけるじゃないか。」 「えっ…あ、そ、そうですね…うう…。」 「それより春香、口紅変えたんだな、色も良いしすっごく合っているな。」 「…!そ、そうですかぁ?」 「うん、なんと言うか…こう、艶っぽさが出て似合ってるな。」 「これ、秋の新色なんですよっ、……えへへへへっ、似合ってるって言われちゃった♪」 相変わらず、猫の目みたいに表情が変わるなぁ、と思いながら 春香を見ているとなんか照れて組んだ腕がむず痒い。 歩いているとやがて俺達は駅前の公園通りに出た。 まだ電車の時間はあったのでちょっと一休みしようと思い、ポケットから小銭を出して、 「そこの自販機で好きなの買っといで、俺はコーヒーでいいから。」 「はーい。」 春香が買って来る間にベンチに座り煙草をふかしながら今日の春香はやっぱどこか色っぽいなと意識する。 口紅一つで女の子はこうも雰囲気が変わるんだなぁ…と、思ってたら彼女が戻ってきて、 「はいっどうぞPさんっ。」 と、コーヒー缶を差し出し、そのまま横にちょこんと座り自らもココア缶を開けて飲みだす。 「おっもうココアが出たか、俺もそれにすればよかったな。」 「じゃ、じゃあ私の少し飲んでみます?」 「駄目だよ、そんなことしたら春香の口紅、俺の口に付いちゃうじゃん。」 「あ…、あはは、そうですね…(私はそれでも構わないんだけどなぁ…間接キッスになるのに…)」 「ん?なんか言った?」 「いぃいえぇえ!なんにもっ!なんでもないですよ!」 「?」と、本当は聞こえていたけど、照れ隠しに敢えて聞こえてないふりをして 春香の慌てる様を見てニヤニヤしてたらベンチが固くて尻がむず痒い。 やがて電車の時間が近くなり、春香が 「それ、捨てときますね。」 と缶を近くのゴミ箱に捨てに行く。 そして走って戻って来た時だった。彼女は俺の手前でこけそうになり、 俺は思わず両手で春香の肩を支えようとした が、俺が支えたのは彼女の肩に羽織ってた俺の上着だった。 そのまま、すっぽ抜けるように倒れてくる春香を俺は胸で受け止める形になった。そしてー…。 「わわわっ、うp」 「うわっ、んp」 暫く動く事が出来ない俺から春香はゆっくり離れた。 「唇もあったまっちゃいましたね…////。」 春香が呟いた瞬間、けたたましく鳴りだす春香の時計のアラーム。 「わっわっ、で、でででで電車、ききき来ちゃいますからっではっお疲れ様でしたぁ♪」 と脱兎の如く、すっ飛んで駅に走って行った。 暫く、文字通り甘いキスの感触を反芻しながら、ふらふらと事務所に帰ると、 小鳥さんが最初怪訝そうな顔して、やがてニヤニヤしながら口紅が付いているのを教えてくれた時、 あまりのこっぱずかしさに顔面ががむず痒い。 雪歩ぉぉ!穴掘って埋まるからスコップ貸してくれえぇえ! ---- >[オーデに落ちた春香と二人] 春香が二回連続でオーデに落ちてしまった。しかも二回目は☆満点取りながらも、フレ負けで。 これには流石にかなり凹んでしまい、駐車場の車の中でついに泣き出してしまった。 前回の失敗を踏まえて、猛レッスンの成果あっての満点合格の筈だったのに…。 時として、運命は残酷である。俺はなんとか春香を慰めようとした……。 「ほら、いい加減泣きやめよ。今回はたまたま運がなかっただけなんだ…。」 「うぅ…わ、私、グスッ…私、納得…ヒック、グスッ…納得できませんよぉ!」 嗚咽の中、春香は叫ぶ。 「あれ…だけ頑張っ…たのに、ヒック、私、頑張ったのに……グスッ、満…点、取ったのにぃ〜!うぅぅー…。 せっ…かく満点、ヒック、取ったらご褒美に…グスッ、デート、してくれるって、ヒック、言ったのにぃ!」 ぼろぼろと流す悔し涙を拭こうともせずスカートの端を握る震える手をそっと包む様に握りもう片方の手で肩を抱く。 「確かに今回は不運としか言いようがなかった、けどな春香、お前だってそうやって勝ってきてたんだ。 芸能界は厳しい。誰かを蹴落とさなければ勝てない、若い奴が有利なのは仕方ない、 だけどそれでも俺達は前に進まなきゃいけないんだ。ここでクズッていても何も始まらないんだよ。」 俺の言葉に春香はただ俯いて聞いていた。 「まぁ、負けちまったもんはしょうがない、次こそは勝てばいいんだ。 ところで春香はそんな酷い顔でデートに行く気か?」 俺の言葉に春香が、えっと涙で濡れた顔を上げる。 「……だ、だって私負けちゃったし…。」 「俺は満点取れば、と言ったよな…勝ち負けまでは言わなかった様な気がするんだけどな… それとも春香はデートしたくないのか?イヤなら無理とは言わないが…。」 「行き…ますっ…Pさんっ私、行きたいです…!」 「よし、じゃあ今日はヤケ食いだな、俺も付き合ってやるから、そのかわり明日のダンスレッスンは厳しくいくぞ。」 「…じゃあ、Pさんも一緒にレッスンしないと、ですね……えへへ…グスッ。」 「なら早く化粧直しといで。そんな顔じゃ、せっかくのデザートもしょっぱいぞ。」 「はい…!」 やっと、嬉しそうに笑った春香の目からまた一滴、涙が零れた。 「えーと次はムムム堂のジャンボティラミス!行きますよぉ♪」 「あ、あの春香さん?まだ食べるんですか…?」 「なーに言ってるんですかぁ?ま・だ・ま・だ♪今日はヤケ甘味ですよヤケ甘味!」 べべべべっとメモ帳をめくりながらチェックを入れて笑いながら俺の手を引っ張る春香。しかしー…。 何処にこんなに入るんだ…別腹ってレベルじゃねぇぞ…と、俺は既に、顔面蒼白。 薄れゆく意識の中で、 〜だけど甘い物食べて幸せ、よ〜 とエンドレスに頭に響く唄が脳にむず痒い。 でけぇ!ジャンボティラミスでけぇよ…うp ---- 仕事が一段落ついたので事務所のソファーで缶コーヒーを飲みながら一休みすることにした しばらくぼんやりしているといつの間にか春香が隣に座ってきた どうしたんだろと見やると「プロデューサーさん♪」と上機嫌な顔でニコニコしている よく分からんが別にいいかとほっとくと俺の肩にもたれかかってきて嬉しそうにしている 鬱陶しいわけではないしどうせだから構ってやろうと思い 「なんじゃわれぇ、こうか?こうして欲しいのか?」と 形の良い春香の鼻をつまんで軽く上に引っ張ってみる 「わわ!いたいれすよぉプロシューシャーさぁん!」と変な声で バタバタと慌てる春香の様子を缶コーヒーを飲みつつのんびりまったり観察したい今日この頃の俺 ----
-[[春香メニュー]]へ ---- >[公園のベンチで春香と二人2] 「ほらほらっあそこ、空いてますよ。」 「今度は『ペンキ塗り立て』じゃないよな…。」 一応確認はして、俺達は座ると、春香はウキウキした顔で箱からケーキを出す。 「はいっPさん。今回は気合い入れましたよ。」 「おぉっモンブランか、俺これ好きなんだ、すごいな。」 「本当ですかぁ?えへへっ作った甲斐あったなぁ♪」 ぱぁっと満面の笑みで喜ぶ春香からモンブランを受け取ろうとした時、俺は春香の指の絆創膏に気付いた。 「どうしたんだ!その指は?」 「えっ…えっと、その…栗の皮剥きの時にちょっと…。」 「見せてみろ。」 「えっ?」 「えっ?じゃない。明後日、グラビア撮影があっただろ!傷が酷いと撮影に差し障るじゃないか!」 「うっ……はい…。」 春香は怖ず怖ずと指の絆創膏をとって、俺に見せた。 「うーん、結構目立つな…だが浅いのが救いか…何とかメイクで隠せればいいが…。」 「…ごめんなさい、Pさん…私…私…。」 さっきとは裏腹に春香はしょんぼりしてしまった。 ちょっときつく言っちゃったかな…。 俺はポケットから新しい絆創膏を取り出すと、春香の指に巻いてやった。 だが春香は落ち込んだままだ。 「ま、まぁ怪我がそれほど酷くなくて安心したよ。」 「………はい。」 「もし酷かったら、春香の手作りケーキ、当分食えなくなっちゃうもんな。」 「えっ…?」 俺は春香の手を優しく握ると、 「ごめんな、春香。俺の為に怪我したのに、きつい事言って。」 「と、とんでもないです、私がドジなだけで…。」 「せめてもの詫びだ。早く治るおまじないしてやる。」 と、春香の手のひらに指で『治』と書くと、ひっくり返して手の甲にキスしてやる。 「えっ?えっ?えぇえーっ?!」 春香は最初、驚きそして凄く嬉しそうな顔でその手を胸に、 「あ、ありがとうございます、Pさん!えへへへっ♪」 と、さっきのぐずった顔は何処へやら、とても人前では見せられない顔で、にやけていた。 よかった、機嫌は直ったようだ。 「じゃあ、さっきのモンブラン貰おうか。」 「はぁい!」 春香が気合い入れただけあってモンブランは確かに旨かった。 その横で、さっきのキスした手の甲に春香がそっとキスしているのを見てしまい、 「あ……!か、間接キッスですよ、間接キス!」 と、宣って照れる春香がもう可愛いやら照れ臭いやらで尻がむず痒い。 ---- Yシャツの袖をまくって書類作成していると 「プロデューサーさんの右腕って、すごい刺青ですね」と興味深そうに春香がやってきた 「ああこれか、パタヤへ行ったときに彫ってきたんだ。トライバルっていう柄なんだぞ」と 話してやるとそうなんですかぁと顔を寄せて面白そうに腕を見ている 春香の細く温かい指で触れられる腕がなんだか気持ちいい やっぱりするときは痛いですよね?やらパタヤってどんな所ですかと春香との会話が弾み どうして刺青しようと思ったんですかと聞かれ、一瞬口を閉ざしてしまった どうしようかと思ったが正直に答えてやろうと思い 「昔、自暴自棄になったときに何をトチ狂ったかアムカしちまってな その痕を隠すために刺青してるんだ」と春香に答えた 「ごめんなさいプロデューサーさん!こんなこと聞いちゃ駄目ですよね!」と 必死に謝ってきたがそんなこと気にするなと彼女の頭をくしゃくしゃと撫でた でも……とまだすまなそうにする春香に「もうすぎた事だからいいんだ それよりも春香が自暴自棄になったら自分を傷つけずにいつでも俺を頼ってくれよ」と 言ってみた時の春香の反応をのんびりほっこりと観察したい今日この頃の俺 ---- >[営業帰りに春香と二人] めっきり朝晩が冷え込んできたある日の夕方、 俺は営業帰りに春香を送る為、一緒に駅に向かって歩いていた。 「それにしてもずいぶん冷え込んできたなぁ…春香、寒くないか?」 「だ、大丈夫ですよっ…へくちっ」 「全然大丈夫じゃないじゃないか、ほら。」 俺は着ていた上着を脱いで春香の肩に羽織ってやる。 「す、すいません、ありがとうございますっPさん…えへへ…あったかい…。」 春香は嬉しそうに側にピッタリくっつき、腕を組む。 「本当、寒くなってきましたね…あ、そうだ私マフラー編みましょうか、二人の首が巻けるくらい、なっがいの♪」 「いらないよ、そんな長いの巻いて春香がこけたら俺までこけるじゃないか。」 「えっ…あ、そ、そうですね…うう…。」 「それより春香、口紅変えたんだな、色も良いしすっごく合っているな。」 「…!そ、そうですかぁ?」 「うん、なんと言うか…こう、艶っぽさが出て似合ってるな。」 「これ、秋の新色なんですよっ、……えへへへへっ、似合ってるって言われちゃった♪」 相変わらず、猫の目みたいに表情が変わるなぁ、と思いながら 春香を見ているとなんか照れて組んだ腕がむず痒い。 歩いているとやがて俺達は駅前の公園通りに出た。 まだ電車の時間はあったのでちょっと一休みしようと思い、ポケットから小銭を出して、 「そこの自販機で好きなの買っといで、俺はコーヒーでいいから。」 「はーい。」 春香が買って来る間にベンチに座り煙草をふかしながら今日の春香はやっぱどこか色っぽいなと意識する。 口紅一つで女の子はこうも雰囲気が変わるんだなぁ…と、思ってたら彼女が戻ってきて、 「はいっどうぞPさんっ。」 と、コーヒー缶を差し出し、そのまま横にちょこんと座り自らもココア缶を開けて飲みだす。 「おっもうココアが出たか、俺もそれにすればよかったな。」 「じゃ、じゃあ私の少し飲んでみます?」 「駄目だよ、そんなことしたら春香の口紅、俺の口に付いちゃうじゃん。」 「あ…、あはは、そうですね…(私はそれでも構わないんだけどなぁ…間接キッスになるのに…)」 「ん?なんか言った?」 「いぃいえぇえ!なんにもっ!なんでもないですよ!」 「?」と、本当は聞こえていたけど、照れ隠しに敢えて聞こえてないふりをして 春香の慌てる様を見てニヤニヤしてたらベンチが固くて尻がむず痒い。 やがて電車の時間が近くなり、春香が 「それ、捨てときますね。」 と缶を近くのゴミ箱に捨てに行く。 そして走って戻って来た時だった。彼女は俺の手前でこけそうになり、 俺は思わず両手で春香の肩を支えようとした が、俺が支えたのは彼女の肩に羽織ってた俺の上着だった。 そのまま、すっぽ抜けるように倒れてくる春香を俺は胸で受け止める形になった。そしてー…。 「わわわっ、うp」 「うわっ、んp」 暫く動く事が出来ない俺から春香はゆっくり離れた。 「唇もあったまっちゃいましたね…////。」 春香が呟いた瞬間、けたたましく鳴りだす春香の時計のアラーム。 「わっわっ、で、でででで電車、ききき来ちゃいますからっではっお疲れ様でしたぁ♪」 と脱兎の如く、すっ飛んで駅に走って行った。 暫く、文字通り甘いキスの感触を反芻しながら、ふらふらと事務所に帰ると、 小鳥さんが最初怪訝そうな顔して、やがてニヤニヤしながら口紅が付いているのを教えてくれた時、 あまりのこっぱずかしさに顔面ががむず痒い。 雪歩ぉぉ!穴掘って埋まるからスコップ貸してくれえぇえ! ---- >[オーデに落ちた春香と二人] 春香が二回連続でオーデに落ちてしまった。しかも二回目は☆満点取りながらも、フレ負けで。 これには流石にかなり凹んでしまい、駐車場の車の中でついに泣き出してしまった。 前回の失敗を踏まえて、猛レッスンの成果あっての満点合格の筈だったのに…。 時として、運命は残酷である。俺はなんとか春香を慰めようとした……。 「ほら、いい加減泣きやめよ。今回はたまたま運がなかっただけなんだ…。」 「うぅ…わ、私、グスッ…私、納得…ヒック、グスッ…納得できませんよぉ!」 嗚咽の中、春香は叫ぶ。 「あれ…だけ頑張っ…たのに、ヒック、私、頑張ったのに……グスッ、満…点、取ったのにぃ〜!うぅぅー…。 せっ…かく満点、ヒック、取ったらご褒美に…グスッ、デート、してくれるって、ヒック、言ったのにぃ!」 ぼろぼろと流す悔し涙を拭こうともせずスカートの端を握る震える手をそっと包む様に握りもう片方の手で肩を抱く。 「確かに今回は不運としか言いようがなかった、けどな春香、お前だってそうやって勝ってきてたんだ。 芸能界は厳しい。誰かを蹴落とさなければ勝てない、若い奴が有利なのは仕方ない、 だけどそれでも俺達は前に進まなきゃいけないんだ。ここでクズッていても何も始まらないんだよ。」 俺の言葉に春香はただ俯いて聞いていた。 「まぁ、負けちまったもんはしょうがない、次こそは勝てばいいんだ。 ところで春香はそんな酷い顔でデートに行く気か?」 俺の言葉に春香が、えっと涙で濡れた顔を上げる。 「……だ、だって私負けちゃったし…。」 「俺は満点取れば、と言ったよな…勝ち負けまでは言わなかった様な気がするんだけどな… それとも春香はデートしたくないのか?イヤなら無理とは言わないが…。」 「行き…ますっ…Pさんっ私、行きたいです…!」 「よし、じゃあ今日はヤケ食いだな、俺も付き合ってやるから、そのかわり明日のダンスレッスンは厳しくいくぞ。」 「…じゃあ、Pさんも一緒にレッスンしないと、ですね……えへへ…グスッ。」 「なら早く化粧直しといで。そんな顔じゃ、せっかくのデザートもしょっぱいぞ。」 「はい…!」 やっと、嬉しそうに笑った春香の目からまた一滴、涙が零れた。 「えーと次はムムム堂のジャンボティラミス!行きますよぉ♪」 「あ、あの春香さん?まだ食べるんですか…?」 「なーに言ってるんですかぁ?ま・だ・ま・だ♪今日はヤケ甘味ですよヤケ甘味!」 べべべべっとメモ帳をめくりながらチェックを入れて笑いながら俺の手を引っ張る春香。しかしー…。 何処にこんなに入るんだ…別腹ってレベルじゃねぇぞ…と、俺は既に、顔面蒼白。 薄れゆく意識の中で、 〜だけど甘い物食べて幸せ、よ〜 とエンドレスに頭に響く唄が脳にむず痒い。 でけぇ!ジャンボティラミスでけぇよ…うp ---- 仕事が一段落ついたので事務所のソファーで缶コーヒーを飲みながら一休みすることにした しばらくぼんやりしているといつの間にか春香が隣に座ってきた どうしたんだろと見やると「プロデューサーさん♪」と上機嫌な顔でニコニコしている よく分からんが別にいいかとほっとくと俺の肩にもたれかかってきて嬉しそうにしている 鬱陶しいわけではないしどうせだから構ってやろうと思い 「なんじゃわれぇ、こうか?こうして欲しいのか?」と 形の良い春香の鼻をつまんで軽く上に引っ張ってみる 「わわ!いたいれすよぉプロシューシャーさぁん!」と変な声で バタバタと慌てる春香の様子を缶コーヒーを飲みつつのんびりまったり観察したい今日この頃の俺 ---- 仕事の帰りにふと立ち寄った店でオークリーのサングラスが安く売っていたので形違いのを2つ衝動買いしてしまった 翌日、似合うかなと春香にサングラスをかけたところを見せてみる 「微妙に似合ってないですよプロデューサー」 「そうか、ならこっちはどうだ?」 「あ!こっちの方が似合いますよプロデューサーさん」 似合っていない方のサングラスを持っていても何なのでどうしようかと思っていると 春香がカッコいいですよプロデューサーさんとじっと見ている 「どうだ?春香もかけてみるか?」 「いいんですか?じゃあちょっと失礼しますね」 「ん~、これはなかなか……なんというかくるものがあるかな」 サングラスを少し外して上目遣いでこっちを見つめる春香に思わずドキっとなってしまった その後、春香は千早をはじめ事務所の面々に似合うかなと聞いて回っていると何かに躓いて盛大にこけた 偶然後ろにいたせいで見えてしまったショーツに今日は黒かと春香にちょっぴり興奮しつつ 冷静と情熱の間で彼女を観察したい今日この頃の俺 ----

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