あずさ

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あずさ」(2007/08/24 (金) 21:27:37) の最新版変更点

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あずささんに関する妄想文でも殴り書きでも 大きくて入りきらないので分けました -[[あずさ2]] -[[あずさ3]] [[あずさ妄想あきがアップしたの(転載作業自由)>http://raimei.ddo.jp/imas/src/imas0853.txt]] --------------------------------------------------- ん?ここはどこだ?目を開けたPは真っ先にそう考えた 確か番組の収録が終わったからとあずささんと二人で簡単な打ち上げをしようと 二人でレストランに行っていたはずなのだが・・・ 「あ、おめざめですかPさん」「ふがふが・・・」 あずささんの声に返事をしようとしたが上手く声が出ない どうやらさるぐつわをされているらしい さらに手足も後ろで縛られていて動かせない、って今俺裸じゃん! 「Pさん思ったより重くてここまで運んでくるのが大変でしたー」 普段と変わらない笑顔で何言ってるんだこの人、と思いつつ何とか逃げ出そうとする 「このマンションも、Pさんのために思い切って購入しちゃいましたー」 さすがにこれはヤバイ!ディ・モールト(モノスゲー)ヤバイ! そしてどんどんあずささんが近づいてくる・・・ さすがにこれは怖いが、ちょっぴり体験してみ隊結成即撤収 ---- 「いい湯だなー今日も仕事がんばったしなー」 風呂場でくつろぐP 一日の疲れがすっかり抜けていくようだ 「こんばんわープロデューサーさん」 「あ、あずささん何でここにいるんですか俺のマンション教えて無かったですよね? しかも俺カギかけてたはずだし、どうやって入ってきたんですか それに今俺風呂で裸なんですけどってあずささんこんなところで脱ぎださないでくださいよ あ、ちょっと何するんですかやめてくアーッ!」 とかされてみ隊参上即鍵の確認 ---- Cランクのお祝いに社長からお金をもらって、どこへ食べにいきます? フランス料理? お寿司とかでも とあれこれ提示するプロデューサーに、ちょっと考え込んだ後、 あの、よろしければプロデューサーさんの家でーと言われ、そんな無茶な!? というけど 押し切られてしまい、いやな汗をかきながらそのまま直行 家賃そこそこの2DKのマンション、アイドルを外に待たすわけにも行かず玄関まであがってもらって あまり家に戻らないためかちらかってはいないけど、壁にはってあるあずささんのポスターや 個人的にとってかざってある写真をどうにかしなければと押入れに片付けようとしたら あのー手伝いましょうかー?と待たずに部屋に入ってきたあずささんに心臓が出るほどびっくりして ポスターとか飾ってるのは仕事のためでと言い訳するけど、勝手にPCまで起動させられ 壁紙になっているあずささんの写真をみられ、ごめんなさいごめんなさいと謝る所を い、いえそんな、私、うれしいです。と顔を赤くしながら言ったあずささんと、微妙な でもなんだかほんのり甘い空気が流れる中、二人で作った手料理でCランクを祝い隊参上 ---- 駆け出しアイドルの頃満員電車で二人で移動中、 体と体がひっつく感触を必死で意識から切り離そうとして だが、突然目の前のあずささんがそわそわしだし、どうしたんですかと尋ねようとしたら 小さな声で「あ、あの、痴漢です」と言うものだから、体をずらし隙間から見える彼女のでん部に 触れている手をとって、「こら、何やってるんだ!」とその手を上にひっぱりあげたら 他ならぬ彼女自身の手であって、彼女と二人で本当に何やってるんだという事になり あまりの空気にいたたまれなくなり、事務所からはまだ遠い駅で降りてしまって ごめんなさいプロデューサーさーん……としょげるあずささんにいいですよあははと乾いた笑いをした後 ……はやく、専用車で移動できるくらいのアイドルになりましょうと、二人で微笑みあい隊参上 ----P自宅の近くで突然のどしゃぶり、自分の上着を頭からかけさせても役に立たないので家に緊急避難 家に着き大丈夫ですか?振り向いたら白いシャツが雨で透けて ブラジャーに包まれた胸すらも見えてわぁ!と心中叫びながら大急ぎでバスタオルをもってきて 僕ここにいます!とトイレに入り、おちつけと目を閉じているなか あのー、服脱ぎましたけどかわりにきるものはなにかーという言葉に、え、今全裸!? と 頭を振り乱して妄想をはらいのけて、押入れにあるトレーナーとジーパンを取ってもらい トイレから出たあと、自分の服に着替えたあずささんとギクシャクしながらも話しかけると あのーこれ、と押入れに隠してたあずささんと自分の写真。あうあうと固まる中あずささんが あ、雨で体が冷えてきましてー、となんかすごくわざとらしく言いながら近づいてきて そのまま隣に座りながらぴたっと体をひっつけてきて、頭の中がパニックになりながら 対照的にあずささんは心地よさそうな顔となり、Pは心臓がドキドキしっぱなしででも幸せすぎて そのあと765プロから電話がかかるが、二人で顔をみあわせ聞こえなかった事にし隊を派遣 ---- プロデュースして九ヶ月、Aランクアイドル一歩手前と急成長を続ける彼女に喜びつつも 同時に、プロデューサーの立場として絶対彼女とは結ばれてはいけない事に心労が重なっていき ある日社長に、その理由を正直に伝え、あずささんのプロデュースを他の人に変えてくれませんか? と言うと ちょうどドアの外で立ち聞きしてたあずささんが、今にも泣き出しそうな顔で入ってきて どうしてなんですか!? プロデューサーさんが居なくなったら私……、という彼女に まさか本当の理由を言うこともできず、ごめんなさい、もう決めた事ですからと言って その言葉に何もいえなくなったあずささんは、力ない笑顔でPに、ありがとうございましたと言い Pも同じようなからっぽの笑顔でありがとうと、ごめんなさいを伝える 後日、無茶を言った責任をとる形で765プロを辞め、心に風穴が開いた気分で日々すごす中 ある夜のpm9:02携帯が鳴るが、それがあずささんのだと知るとなかなか出る事が出来ず ちょうど9:03になった所で着信音はなりやみ、そのあとならない電話をみつめ 自分がどれだけあずささんが好きだったかを思い知らされもう戻れない日にみっともなく涙してる所を 同じく、みっともなく涙を流してきたあずささんが部屋に入ってきてだきついて 一緒になりたいから私も765プロをやめてきましたと言われ、戸惑いのあと ぎゅうっと抱きしめたあってすごした後、社長が「急に止めては契約不履行」と粋な計らいで首撤回 そのあと二人は伝説の二人組みとしてアイドル界に伝説を残し隊参上 ---- >あずささんにぬいぐるみ扱いされ隊んだが、いいシチュが思い浮かばねぇ Eランクアイドル時代、ほぼはじめてのゲームセンターではしゃぎ、 二回五百円という高額UFOキャッチャーの、大きなくまのぬいぐるみを欲しがり Pが一万円まで投入して、店員さんがおなさけで取り出し口付近に近づけて 非売品とはいえ普通に買えば三千円くらいのぬいぐるみをあずささんにプレゼント 帰り、ガラガラの電車内でそれを隣に座らせて喜んでるあずささんを横目に見ながら ぬいぐるみがちょっとうらやましいなぁ、とぼそっと呟いたらあずささんがきょとん ただ、その後何を思ったのか、んーといいながらPに抱きついきて、混乱するPに 頭なでたりほほをよせたりかわいいかわいいとか言ったりして たっぷりそうした後、こうされたかったんでしょうかー? と聞いてきて い、いや、あの、と返答に困ってる所、……私もー、またこうしたいかも、と言われ隊参上 ---- ふとした事から童謡の話になりふるさとの歌をベタであるが ウサギ美味しいかの山と歌うあずささんに違いますよと注意すると あ、やっぱりウサギは美味しくないんですか? と勘違いをして いやそうじゃなくてと本当の意味を訂正する前に、やっぱり かわいらしい動物さんを、食べるのは気がすすみませんねー けど、同じ命なんですから、食べてあげるのも大事な気が…… そういえば、フランスには鳩の料理とかもあるみたいですねー と全く人の話も聞かずに続けるが、まぁいいかと笑うPに またうさぎ美味しいと歌う彼女の、その間違いを訂正するかどうか ここで違うといったら話のコシを折るしといった調子で迷い隊参上 ---- スケジュール調整や費用の整理等の雑務で事務所に一人残ってるP 小腹もすいてきたしカップラーメンでも作ろうかなと思った時 おはようございますーと帽子を深めにかぶったあずささんがやってきて 芸能界の挨拶はおいておいて、どうしたんですかこんな時間にと驚くと プロデューサーさんのために夜食をーと言うのでじーんと来たが リュックから取り出したのは携帯コンロやフライパンとかで え、まさか今からここで作るの? と思っている内に目の前で調理開始 しかも大分手のこんだものらしく三十分たっても完成しないが 「プロデューサーさんは辛いの大丈夫ですか?」とか笑顔で調理し あげく「あのー、あ・な・た。……きゃ、い、言っちゃいましたー」 といわれるとまさかカップラーメンを食べる訳にもいかず 空腹の果てに出来たのは手がべたべたになる鶏肉の甘酢煮と味噌汁にごはんで よく噛んでといわれたので美味しかったが三十分も食事に時間がかかり 去っていくあずささんにありがとうとは言ったものの締め切りに追われ隊 ---- あずささんの事を心底思いつめ酒を飲み泥酔してしまい ふらふらと765プロ周辺を通りがかるとあずささんに遭遇し 大丈夫ですか? という言葉にもろれつが回らず、その場で相手の体に 普段こんな事された事もないあずささんは当然戸惑うのだが 「好きです」という直球ストレートの言葉に酔うより顔を赤くして 「あずささんが好きです、すごく好きです、あずささん以外何もいらない」 とか砂糖たっぷりの言葉を吐き続けるものだからもはや茹蛸になりつつ 事務所につれていけばいいものを何を思ったかタクシーで自宅に呼んでしまい 後部座席で酔っ払って甘えてくるPをちょっとかわいいとかも思いながら 部屋のソファに隣同士座ると、また好き好きいってくるものだから こっちも好き好きと好きという言葉の雪合戦みたくなってしまい そして翌日、激しい頭痛と水分不足で目を覚まし、水を飲みに行こうとしたら あずささんが味噌汁をつくっていて、ようやくここが自分の家じゃない事に気づき しかもどういう軽易でここに来たか何をしたかも思い出しあずささんより顔を真っ赤にし 土下座して謝るPに、一言、好き、とあずささんに言われうわぁとなり隊 ---- 好き好き事件からなんだか積極的になってくるあずささんに どう接したらいいか解らず、あまり疎遠にするのも頂けず 前みたいにと心がけるものの、二人きりの時とか本当不意打ちで プロデューサーさんの事好きですー♪ と言ってくるから 心臓が痛くて苦しくてでも心地よくてでも苦しくてと 中学生みたいにしばしば身悶えするようになってしまい ある日の楽屋裏、とうとうあの日の事が話題に出され あれはお酒に酔っていたからでしょうかー? という言葉に 思わず即座に違います! と否定してしまって、飛び上がる程嬉しそう にしたあずささんが、ちょっとうつむき見上げるような感じで そ、それじゃ、今、お酒飲んでない状態で、好きってー……、 とおねだりされて、目をそらしながら言おうとしたらちゃんと見てと言われ もう十分大人なはずなのにまるで子供みたくあずささんに す、好き、です……と言うPが見隊  ……あれあずささんじゃない。 ---- 好き好き事件と好き事件の後、二人きりの時はいちゃつくようになり 「プロデューサーさぁん♪」「あ、あずささん、あの……いいんでしょうか?」 「いいんでしょうかって、仕事は今日は終わってますしー」 「そうじゃなくて! あの、もういちいち仕事柄まずいとは言いませんけど  俺なんかがあずささんと、その、こんな風にしてるなんて……  だいたいあずささん、俺のどこが気に入ったんですか?」 「だ、だって、プロデューサーさん。あんなに好きって言ってくれましたし  かっこよかったりかわいかったり、その、……私も好きだからですー」 「ちょ、ちょっと理由になって、……うう、もう」 と、満面の笑みで抱きついてくる相手を恥ずかしそうに体をうずめるPで、 最後の一線は越えぬものの、小鳥が餌をついばむようなキスを何度もしたり、 一緒に住むとしたら白い家がいいですよねーとか話をしたり、 まぁともかく広い部屋なのに一畳分のスペースで一日中体をひっつけあい 話をしたり食事をしたり本を読んだり好きとか言ったりし隊到着。 ---- 4月1日という事で、プロデューサーさん相手にどんな嘘をつこうか、 色々考えたあげくアイドル引退という嘘で行こうと思って、 早速出会うなりそう言ってみれば、あせった様子でどうしてと聞かれ、 理由までは考えておらず、とっさに、結婚する事になってーと、 しばらく黙っていたPだが、やがて笑顔になりそれなら仕方ないですと、 あっさり了解されてしまい、逆に焦るあずささんにPが、 実は僕も結婚する事になって、と言われ、え――とひどくショックを受け、 そんな、嘘ですよね!? と思わず叫んだら、はい嘘ですと返され、 ……騙すはずが同じ嘘で騙し返され、プロデューサーさぁんと怒るやら 安心するやらのあずささんに、これでおあいこですよと言った後、 でもこの嘘が本当になる日だって、と思わず続けてしまって、 ドキッとしたあずささん相手に、い、今のも嘘ですって言ってみるが、 それも嘘じゃないでしょうかー……? と、聞いてみるあずささんに、 翌日4月2日、あの! とお互い嘘じゃない気持ちを伝えてるのを見隊就寝。 ---- 一週間に一度と決めているケーキを買ってきて事務所で頂こうと冷蔵庫にいれ、 その前にちょっとトイレと行くのとすれ違いでPが冷蔵庫を除き、 あ、ケーキ。一個だけって事はさっきのお客さん相手のやつが余ったのかな? やよいも亜美も真美も来ないし、悪くなる前に頂いちゃうかと、 都合のよい判断で鼻歌まじり、フォークも使わず手でかぶりつき、 口元をクリームで汚して美味しかったと完食した後後ろから気配を感じ、 おそるおそる振り返ると、怒り泣いてるあずささんが居て、 私のケーキをー……プロデューサーさんがー……と、と睨まれ、 で、そこで素直に謝ればいいのにPがうっかり、でも無計画に食べちゃ太ると言い、 自分がこのケーキ一個を食べる為に、どこまで考えているか知らないで! と、 普段のほほんとしてる彼女には珍しく怒りだし、プロデューサーさんなんて嫌い、と、 いったあと仕事もあるのに事務所から飛び出していかれ、 その後必死で謝るけど知りませんと拗ねて頬を膨らませられ隊おはよう朝ごはん。 ---- ケーキ事件以来、カメラには笑顔を向けてもPには笑顔を向けず、 とりあえず、食べてしまったケーキをまた買ってきても太るから要りませんと言われ、 それじゃと一個1400円もする馬鹿高いケーキを買っても駄目で、 連日色々なお土産をもっていくがどれも受け取ってもらえなくてとぼとぼ帰るP。 あずささんもちょっとやりすぎでしょうかー、と思う中、いやいやと首を振り、 で、ある日のオフ、手ぶらでやってきたPが、いきなり、 今までありがとうございました、そしてごめんなさいと言って、 担当を止めるという事を言い出し、カメラにだけしか微笑まない、 ニセモノの笑顔を作る事になった僕が責任をとりますといって、 続け、新しいPをよろしくお願いしますと言って去ろうとするから、 思わず腕を掴み、あなたが居なくなったら、私、本当に笑えなくなります、 ごめんなさい、私が変に意地をはってしまって、と涙ぽろぽろ零すあずささんに、 許してもらえるんですか? と、涙ながらに深く頭を下げるP。 で、翌日、一週間に一個のケーキを三個も四個も苦笑しながらも奢るはめになり隊出発。 ---- ある日二人して社長に呼び出され、なんでしょうかと聞いてみると、 二人とも、仕事の関係を超えてるんじゃないかと社長が指摘し、 真っ赤な顔で否定をして、そんな訳ないじゃないですかーと、 あははと乾いた笑い声をあげる二人に、小鳥さんから写真を受け取り、 仕事が終わった打ち上げで、Pとばっかり話すあずささんの写真や、 ホテルでまくらをもってPの部屋に行くあずささんの写真を見せて、 いや最初のはあずささんが人見知りするからです、とか、 あ、後のはー、そう、まくらなげ大会やりたかったんですー、とか、 下手な言い訳をするが、三枚目の写真はばっちり抱き合ってキスしてるので、 いやこれは次のドラマの演技指導とごにょごにょ言うPに社長が、 それでは三浦あずさ君に、濃厚な大人のドラマの仕事をとってくると言い、 わ、私、プロデューサーさん以外とキスなんて……! と、 ボロを出して顔を真っ赤にするあずささんと同じ顔色になり隊推参。 ---- 90を超える規格外、男なら誰しもが夢見るあずささんの胸、 若いP、出来るだけ意識しないようとするが、しないようにすると逆に気になり、 どうしたんですかー? と無邪気に屈みこみながら聞いてくると、 胸の谷間が否応にも目に、その瞳の奥にある脳へ届いて、 ぶしゅーと古典的につむじから湯気をたたせながら、なんでもありません! とは言うもののこれじゃ体に言い訳がなく、解っちゃいるけど止められず。 会議室、あずささんの到着を待ちながら、椅子に深く座り込み、 一度でいいからあずささんの胸、触ったり、顔をあてたりしたいなと、 一度もパイタッチした事のないへたれPでありながら思ってた事をつぶやくと、 ……ちょうど部屋に入ってきた彼女にばっちりその発言を聞かれてしまって、 ど、どうしよう――と思ったら、あずささんが、が、がんばりますー! と、急に。 そしてPの頭を掴んで無理やり顔をうずめさせて、すごく柔らかいし温かいし、 まさに天国気分で、あずささんもだんだん笑顔になってくるが、あまりに強くうずめるから、 おっぱい天国から窒息地獄へ移行し気絶しプロデューサーさん!? と介抱され隊突撃。 ---- 三年後、Pと結婚した後も年に数回テレビに出演する事があり、 子育ての事や旦那について色々聞かれ、幸せそうに答えを返しながら、 最近でもキスとかしていますか? と問われると顔を真っ赤にするが、 小さな声で、は、はいー、と。あの、毎日のようにしてくれてと。 そこで司会がスタジオに居るPの姿を見つけ、もうあんた殺されても しょうがないんじゃない? と冗談交じりに言われ、あわてる様が全国放送され、 で、その仕事が終わった後事務所に呼び出され――社長と共に見知らぬ青年一人、 話を聞くと三浦あずさをもう一度プロデュースしたいというお願いをしてきて、 しかも担当は自分ではなく、彼という事だから余計に焦るが、 テレビに出ている妻の楽しそうな顔をみると、またこの世界に戻る方が、 と思って、夫としてははい大丈夫ですと言うが、一ヶ月もするとあずささんと すれ違うようになり、他のアイドルを担当してるのに気になってしまって、 やきもきするPは、仕事終わって嬉しそうに帰ってきたあずささんに、 そんなに新Pはいいのですか? とつい言ってしまい後悔し隊参上。 まぁその後、元の鞘におさまるんだけどね。(性的な意味で) ---- 年末の時期で多忙極まり、やっとオフがとれたものの、 自分の家で犬と戯れていても、何か物足りないものを感じ、 まぁその原因がここ二週間ロケ等の関係でPと喋ってない事に気づきつつ、 でもプロデューサーさんも忙しいでしょうしー、と一人きりのオフを、 ともかく楽しもうと思って、友美に電話してみるが彼氏とよろしくやってて、 それじゃあお買い物にでも、と思ったが特に買いたいものもあらず、 何か手のこんだ料理でも作ろうと、二時間かけてエビのグラタンを作るが、 一人きりで食べるそれはなんだか味気なく、そうこうしてる内に三時くらいになり、 ケーキと一緒に、テレビをぼーっと見ていると否応なく不安になってきて、 それどころか涙もでてきて、気づけば携帯をかけていて、 「た、助けてください、プロデューサーさぁん……なんだか、怖いんですー……」 と言って携帯をかけ終わる二十分後、タクシーで飛ばしてきたPが入ってきた瞬間、 そのまま飛びついてしまって、心の不安が一気にはれ涙ながらに微笑まれ隊参上。 ---- 事務所で社長と熱い会議を繰り広げる中、かかってきた電話に出てみれば、 今にも消えそうな声であずささんが助けてと言うものだから、 とても重要な会議もあずささんが呼んでるんです! の一言で抜け出し、 どうしたんだろう? と思いながら、タクシーを捕まえ家に行きドアを開ければ、 大丈夫ですか! と言った瞬間、抱きつかれ、携帯越しでは元気なかったのに、 いざあってみればとても嬉しそうなあずささんが居て。 とりあえず落ち着かせた後、理由を聞いて、ストーカーとかにでも会ったとか? と聞いてもなかなか理由を言わず、まぁ大丈夫そうだしと帰ろうとしたら、 あからさまに嫌そうな顔をして、今ここで行かれたら困りますー、と、 で、Pと居たいからなんて理由、言えるはずもなく、言ったら行ってしまいそうで、 でも結局言ってしまい、それでも今日一日居てくれます? とはいうものの、 彼も大事な会議があるわけで、ええいこうなったらと、 事務所の会議にあずささんと参加して、社長にどうしたんだねと驚かれ隊参上。 ---- あずささんとその日は別れた後、ここまで彼女が自分に依存してるとは知らず、 どうすればいいでしょうか? と社長に聞いてみたら、いや、君も同じだしと、 仕事の最中何度も携帯のメールを確認するわ、寝言であずささんと言うわ、 お互い大人なんだからもうちょっと自立したまえと窘められて返す言葉も無く、 そうは言ってもなぁと、翌日、久しぶりに一緒の仕事となると、 どうしてもお互い顔をほこらばせてしまって、オーデション合格の際もハイタッチして、 で、喫茶店で昨日の事をどうしようかと相談したら、彼女から切り出し、 ああいう風に頼るのはよくないと思うんですー、と彼女がいい、そして、 後日社長にテレビ電話機能つきの携帯にかけ放題プランに入ったので、 もうこれでお互い安心です! と言って社長と律子と小鳥さんにトリプルでつっこまれ隊逃走。 ---- 台風で電車が止まってしまって、あずささんをタクシーで送りおえ、 Pさんはどうするんですかー? と聞かれ、ネカフェもいっぱいだろうし、 事務所に戻ってすごしますといったら、だ、だったらうちで過ごしません? と言い出して、それはまずいからと断ろうとしたら、タクシーが既にいってしまって、 新しいタクシーも正直きそうにない程の風の強さにたまらず避難し、 びしょぬれになった服を脱がそうとするから、自分で脱げます! といって着替え、 それどころかお風呂までいただいてしまい、いいんだろうかと思いつつ、 あ、そういえば着替え、と考えながら脱衣場にでると、なぜか自分ぴったりの サイズのパジャマが用意してあり、いったいこれはと思いつつキッチンに出ると、 あずささんが肉じゃがやお刺身などの料理をテーブルにひろげており、 惑うPを椅子にすわらせて、お一つどうぞーとビールをすすめて、 あずささん普段ビール飲むんですか? と聞いたら、いえ、Pさんの為に用意してましたと、 え、え、え? と頭をパニックになりながら肉じゃがをあーんしてもらい隊到着。 ---- 箸で突き出される肉じゃがはよく味がしみてそうで美味しそうなのだが、 果たしてこんな形で食べさせてもらうのは色々な意味で大丈夫かと思うが、 プロデューサーさん、あーん♪ と二度いうものだから逃げられず、 ぱく、と食べてしまってもぐもぐして、美味しいですかと聞かれれば、 お、美味しいですよもちろん。と答え、うふふーと微笑まれて、 こうやってプロデューサーさんと過ごすの夢だったんですーと言うわ、 明日も台風やってくれば、明日一日中一緒に居られるのに、とか、 あ、あれ? 自分落とされにかかってる? とドキドキして混乱して、 食事の後片付けを手伝った後、布団まで用意してくれて、 色々な意味で眠れない所をあずささんがまくらとやってきて、 一緒に寝てというけどさすがにそれは勘弁してください! と、 あ、あずささんが嫌いじゃなくて、あずささんが大切だから、と、 でもその一言で余計幸せになった彼女は、じゃあせめてお話でもと、 夜中通して窓の外嵐が吹き荒れる中、じゃれあうように会話をし隊ア ---- 正直ここまでアプローチかけてもらってるのに、 もしかして? とかとぼけ続けるのも相手に逆に失礼じゃないかと、 会話の途中で思い切って、あの、その俺も……といった所でブレーカーが落ち、 わずかにつけていたランプの光もなくなりまっくらやみ、 目の前に居た相手も見えずどうしようと手探りしたら、むにゅっと、 あ、やっちゃった。と思ったその手を胸から思わず離し、ごめんなさいと謝るが、 あずささんは手を掴み、それを一度はなした胸に手を導き、 どういう事!? と焦るが目の前の闇から、すごくドキドキしてるんです、と言い、 さっきの言葉の続き、聞かせてください。と言われ、Pも生唾を飲み、 意を決してした告白は、真っ暗で嵐が聞こえる中で彼女に届き、 それと同時にあずささんに抱きつかれるPで、パジャマごしで密着して、 ただ嬉しいです大好きですと涙ながらに喜ぶ彼女に腕を回されると、 胸の高鳴りよりも不思議な心地よさが際立ち、こちらからもぎゅっとして、 台風で事務所に行けなくなった翌朝、今度はお互いの顔を見ながら誓いあい隊撤収。 ---- 社長にアイドルとしてPとしてスカウトされ、右も左も解らぬ新人時代、 自分が担当する人が年上の彼女と知り、そのあまりのきれいさに固まり、 とりあえず挨拶しなきゃと握手しようとしたら緊張のあまり両手を出して、 しまったーと思った瞬間両方の手ともに握手され、ぶんぶんと上下に振ったりして、 新人ゆえに小さなミスやレッスンの指導下手もあったけど、 お互い二人三脚でがんばり、そこそこ軌道に乗り始めるが、 ある日あずささんが、私には向いてないんでしょうかーと弱気な事を言って、 その瞬間頭に、だったらアイドルをやめて、僕と、と言いかけるが、 喉にまで出かけた言葉を飲み込み、一転、あずささんはトップアイドルになれます! と、はじめてプロデューサーとして彼女をはげます事ができて、 そもそもPとアイドルの関係は御法度、と苦笑しながら心中で彼女を諦めようと思いつつ、 数日後、携帯電話をうっかり覗き見ると、自分が待ちうけになっていて、 え、こ、これって? と思うが、あ、これランダムで変わるんですーとがっかり、 でも自分の写真はどうして撮影? もしかして、いやでも、と振り回され隊派遣。 ----  近くなる程に遠くなって、遠くなる程に近くなって。 「あずささん、お疲れ様でした、はいタオル」 「ありがとうございますー。ええと、今日はこのまま帰れますねー」 「ああでも、この番組、終わった後に司会者が主催で打ち上げを開くようですし」 「え、そ、そうなんですか? プ、プロデューサーさぁん……」 「はいはい、ちゃんと同席しますから」 「ありがとうございますー、その、どうしても色々聞かれてしまうので……」  毎日のように顔をあわし、距離だって並びあるけば恋人のようなものなのに、実際はけして結ばれていない。お互いの間にある見えない絆は、信頼、その言葉だけしか許されなくて、けして恋があってはならない。愛する事は必要でも、焦がれてしまってはいけない。なぜなら、自分は百万人も近いファンの、その内の一人に過ぎないから―― 「それじゃ、着替えてきますー」  彼女を守る事は、ただの仕事に過ぎない。  プロデューサーという仕事を愛している、けれど、この仕事は、  あずささんへの愛を、全て、彼女に伝えられる訳じゃない。  着替えに行く彼女を見送る。あずささんの前以外の時、自分から笑顔は無くなってしまった。まだ駆け出しだったあの頃は、今よりへこんだり泣いたりもしたけれど、それでも彼女との事を思い出すと、自然と笑みが零れていた。  今は彼女を思えば思うほど、顔が心にかかる苦痛で沈んでしまう。  一人で居ると余計に苦しみは膨れ上がるから、社長には出来るだけ、仕事をいれてもらっているのだけれど、最近は夢にまで彼女が出てきて、眠りという癒しの時間すら奪われてしまった。  彼女は何一つ悪くなく、悪いとすれば、ただ自分の中にある、あずささんへの思い。  だけどその思いはけして吐き出してはいけないものだから、 「……プロデューサーさん、聞いてます?」 「え、ああ、着替え終わったんですね。それじゃ、行きましょうか?」 「はい……あの、元気ないみたいですけど」  思いを秘め続けるのも、人生には必要なのだと思う。だから、  自分はにこっと笑って、大丈夫ですと言った。  心からじゃないけれどこうやって微笑めるのは、全てあずささんのおかげだ、でも、  もう、限界に近くて―― 「ふむ、三浦あずさに恋愛感情を抱いてる。だがそれがけして許されないと解っている」  翌日だった。自分が行動に出ていたのは。  突飛な行動だけど、逆に、遅すぎたくらいだったかもしれない。感情は、とっくに心と身体に罅割れさせていた。……自滅、していたのだ。  社長はとぼけた人だが、嘘が通じる相手じゃない。だから正直に言った、そして、 「それで、それを私に言って、どうしたいのかね」  あずささんを一人の男として好きだという事。許されない思いなのは、業界の決まりとかそういうのを無視して、解っている。  彼女の活躍は凄まじく、もはや自分の手から離れていってるのだ。そんな彼女を一人の男が愛してしまったら、あずささんは、もう飛びたてなくなる。  だから、許されない。自分が彼女に好きだと告白するのは、彼女の輝かしい未来を奪う事だから。  社長に口を開いた。 「あずささんの担当を、別の人に代えてください」  ……本当に優秀なプロデューサーなら、こんな思いすら封じ込める事が出来るのだろうけど、  自分はとても未熟だと、今、思い知らされている。これ以上あずささんと居たら、一ヶ月、いや一日、いや、もう、一秒でも居たら、無様に思いを伝えてしまうだろう。  いや仮に自分が優秀で、伝える事を我慢できても、……それこそ耐えられなくなると思うから。 「あずささんとなら、新しい人とだって――」  がちゃん、と、軽く無機質なその音が響いた。  振り返ると、顔から何時もの笑みを消したあずささんが居た。 「どうして、なんですか?」  間を作らずに発したあずささんの言葉から、どうやら、最初のやりとりは聞いてない事は解った。  あずささんの顔を見るのが、辛い。  本当だったら何も言わず、お別れするつもりだったから、そう、  この事務所から―― 「……その、ちょっと家の都合が出来て、止めなきゃいけなくなったんです」  嘘だ。 「だから765プロにはもう居れません」  本当はもっと居たい、あずささんと一緒に過ごしたい。 「あの、あずささん。本当お世話になりました、本当に……」  けれど、これ以上一緒に居たら、このままじゃ居られないから。 「本当に、ありがとうございました」  一緒に居たいという気持ちも、一緒に居ては辛いという気持ちも、本当だから、 「……ありがとう、ございました」  情けない顔を隠すように、頭を下げる自分。どうにか表情を引き締め、再び面をあげた時、  あずささんは笑っていた。  だけど、とてもからっぽだった。  765プロをやめて二週間、新しい仕事も探さなきゃいけない。  ただ、失業保険と多忙に追われ大分溜まった貯金のせいかそこまで切羽詰る事が出来ず、毎日をコンビニとの往復で過ごしてしまっている。  テレビを見なくなった。パソコンにも、触れなくなった。  新聞のテレビ欄ですら、自分には辛いものになっていたのは、あずささんを思い出してしまうから。  ……夜も大分更ける。お腹はどんな時でも減り、冷蔵庫にほうりこんでおいたサンドイッチをテーブルにおき、キッチンに水道水を汲みに行く。レバーを下げあふれる水をコップで受け止めて、  そんな事でふと、あずささんを思い出した。  何の関連もない、何の脈絡も無い事で、何故か、あずささんを思い出した。  あの笑顔、あの声、……プロデューサーさんと自分を呼ぶ事。  コップから水が溢れ手にかかる、だけどそれに構う事が出来ないくらい、自分は硬直している。  このまま本当、ずっと、止まってしまおうか。残像を流しながら。  馬鹿げた所為を止めたのは、突然鳴り響く携帯の音だった。……自分はさして急がずに、水をとめ、コップを一度テーブルに置いてから、携帯の画面を見て――息を飲んだ。  pm9:02  三浦あずさ  出たい。  出たくない。  声を聞きたい。  聞きたくない。  会いたい。  会いたくない。  矛盾した二つの思いが、彼女の笑顔と一緒に、ぐるぐるうずまいて、鳴り止まない携帯の前で、どうしようも出来なくなって、  午後の九時三分に、その着信音は止まった。  履歴に残った彼女の跡。  かけてきた理由は解らない、でも、  自分はその行為を無駄にした。  それは、けじめをつけてるというより、怖かった。あれ程の決意をしてきて別れた相手に、恐れる事は、はっきりしていない。ただ今の怠惰な状況に甘えてしまった、一度終わってしまった事を再び戻す事、それが怖かったのかもしれない。  懸命な判断だったはずなのに、  溢れてきたのは涙。  汚い、嗚咽と一緒に。 「……あ、……うあ、あ……うぅ」  自分はどれだけあずささんが好きなんだろう。過去形じゃなくて、現在も、そして未来これからずっと。  これが良い思い出になるなんて、「あずさ、さん」言っても誰も答えない名前を呟けば、「あずささん」全然、そうは感じられなくて。  顔中に悲しみを吐き出していた、声は押し殺すようにしていた。いくら強く叫んでも、もうけして通じない名前を。もう鳴らない電話をみつめながら、ただ、ただ、水底でもがくように涙して。  どれだけ泣けば、瞳は乾くのだろう。  泣きつかれてるのに、暗い部屋の光景は滲んだ侭。  今までずっと、あずささんのおかげで笑っていたから、  今まで溜まっていた涙を、消費しているのかもしれない。  これからの人生、自分は、泣く事も、笑う事も無いのかな、そうなのかな、  あずささん――  いくら呟いても、もう意味が無い名前。 「あずささん」  もう意味が無いはずの名前―― 「プロデューサーさん!」  夢じゃなくて、現実として、  呼ぶ行為が意味を持った。  鍵もしていない、突然開かれた扉。玄関に居たのは焦がれ続けているあずささんの姿、  どうして、と思った時には、彼女は靴も脱がず部屋に入って、そのまま飛び込んできた。抱きしめてくる、混乱する、どうして、「あずさ、さん?」 「……プロデューサーさん、泣いてる」 「あ、あの、これは」 「私と、……一緒、です」  泣いていた。  とても綺麗で美しい顔を、あずささんもみっともなく歪めて、それでも、  心の中で思うよりもずっと確かな―― 「765プロ私も辞めてきました」 「え」 「どうしてかなんて、聞かないでも、解ってくれますか?」  ああ、と心でため息をつく。ああ、これだ、そうだ、  この笑顔だ。 「プロデューサーさんと、ずっと一緒に居たいから」  この笑顔が好きで、 「だから、アイドルを辞めたんです」  ずっと、ずっと苦しんで。ずっと、ずっと、  幸せで。 「プロデューサーさんったら、ひどいんですからー……」 「あ、あの、あずささん……」 「プロデューサーさんからも抱きしめてくれなきゃ、嫌です」 「あ、あの、風呂入ってないから、自分汚い」 「プロデューサーさん」  あずささんは、腕に力を込めながら、 「私も、プロデューサーさんが大好きです」  ……ああ、どうやら社長がバラしてしまったんだと、自分の思いを他人によって伝えられた事に、……感謝してしまっている。どうしてあんなに苦しんでいたんだろう、なんだ、好きと自分が言えばよかっただけなのに、辞めてまで離れてしまって、みっともなく泣いてしまって、  馬鹿みたいだ―― 「あ、……プ、プロデューサーさぁん……」 「あの……甘えて、いいですか、あずささん……」 「……はい、私もいっぱい甘えますから……」 「大好きです、世界で一番」 「私もです」  みっともなく涙を流して、みっともなく抱きしめあって、  満ちたりた笑顔の侭で。 「おおプロデューサー君お帰り、どうだったかね、二週間分の有休は」 「え、ゆ、有休?」  翌日事務所に、二人で色々迷惑かけたと挨拶しにいって今後について相談しようとしたら、突然、そんな事を。 「さてそれでは今週の流行情報と」 「あ、あの社長! もうプロデューサーは辞めて」 「わ、私もー、アイドルは引退……」 「何を言ってるのかね二人とも? プロデュース期間はきっかり一年! もしそれを破るというのなら、契約不履行で訴え」 「わ、わかりました! これからもビシバシお願いします」 「よろしい。ああちなみに、プロデューサー君。これからしばらくは休みないからな」  ……そういって流行情報を渡した後、社長は部屋を出て行く。どうしよう、と顔を見合わせるが、  何故かその後吹き出してしまって、お互い笑った侭に、 「それじゃ、これからもよろしくお願いします」 「はいー、焦らずのんびりとー」  ――こうしてプロデューサーと三浦あずさはこの後伝説の二人組みとして 「アイドル業界に伝説を残す事になるかもしれんと」 「あの、社長。覗き見も駄目ですけど、ナレーションつけるのもどうかと」  まぁともかく、これからもアイドルの頂点を目指して、そして、 「あのー、家は犬も遊べる広い庭の所がー」 「……焦らずのんびり、行きましょう、ね?」(おわり) ---- 夜、社長がお得意様になっている専門店でしつらえたスーツ姿のP、 ホテルまでエスコートしたのは、スリットの入った赤いドレス、 片方だけに付けたイヤリングによって、より魅力的にみえるあずささん。 社長の友達であるアコースティックギターの奏者のライブに、 あずささんを連れて行くよう言われたP。席に座り、あずささんに軽いカクテル、 Pは飲みなれているウィスキーをストレートでもらうと、音をたてては迷惑と、 グラスをあわせず、会釈だけで乾杯をして、ゆっくりと演奏を待つ。 そして始まったギターの演奏、メロディアスかつ繊細なプレイ、 明かりもところどころしかない空間で、その響きはより印象的に響き、 心地よく聞いた後、突然、あずささんにスポットライトを浴びて、 友人の教え子が私と共に歌ってくれると。まさかのアイドルの登場に驚く客と、 それ以上に驚くあずささんだったが、楽しんできて、というPの一言を受け、 彼のギターに沿うよう強く確かに歌い上げるあずささんをみつめて、 静かな拍手の中、戻ってきた彼女に素敵だったと声をかけ微笑んでもらい隊レーション補給。 ---- ていうか色々書いてきたけどごちゃごちゃ言うのをやめるのであるならば、 Pはあずささんの事が好きでしょうがなくて、あずささんもPが好きでしょうがなくて、 でも職業観にくわえ、鈍感というか慎重なPゆえになかなか発展する事も出来ず おとぼけな彼女がおそるおそるこわごわとアプローチをしかけ、それに惑いながらも最終的に、 膝枕させてもらって眠っているPのほほをつんつんするあずささんとか、 逆にあずささんを膝枕して、ふう、と心地よいため息を出すPとか、 でも最終的には事務所のソファ二人肩をもたれかけて寝てる所を、社長にお疲れさんと毛布をかけられ、 めざめたら同じ毛布でくるまれていて焦ったり恥ずかしかったり嬉しかったりしてみ隊大破。 ----
あずささんに関する妄想文でも殴り書きでも 大きくて入りきらないので分けました -[[あずさ2]] -[[あずさ3]] -[[あずさ妄想あきがアップしたの(転載作業自由)>http://raimei.ddo.jp/imas/src/imas0853.txt]] --------------------------------------------------- ん?ここはどこだ?目を開けたPは真っ先にそう考えた 確か番組の収録が終わったからとあずささんと二人で簡単な打ち上げをしようと 二人でレストランに行っていたはずなのだが・・・ 「あ、おめざめですかPさん」「ふがふが・・・」 あずささんの声に返事をしようとしたが上手く声が出ない どうやらさるぐつわをされているらしい さらに手足も後ろで縛られていて動かせない、って今俺裸じゃん! 「Pさん思ったより重くてここまで運んでくるのが大変でしたー」 普段と変わらない笑顔で何言ってるんだこの人、と思いつつ何とか逃げ出そうとする 「このマンションも、Pさんのために思い切って購入しちゃいましたー」 さすがにこれはヤバイ!ディ・モールト(モノスゲー)ヤバイ! そしてどんどんあずささんが近づいてくる・・・ さすがにこれは怖いが、ちょっぴり体験してみ隊結成即撤収 ---- 「いい湯だなー今日も仕事がんばったしなー」 風呂場でくつろぐP 一日の疲れがすっかり抜けていくようだ 「こんばんわープロデューサーさん」 「あ、あずささん何でここにいるんですか俺のマンション教えて無かったですよね? しかも俺カギかけてたはずだし、どうやって入ってきたんですか それに今俺風呂で裸なんですけどってあずささんこんなところで脱ぎださないでくださいよ あ、ちょっと何するんですかやめてくアーッ!」 とかされてみ隊参上即鍵の確認 ---- Cランクのお祝いに社長からお金をもらって、どこへ食べにいきます? フランス料理? お寿司とかでも とあれこれ提示するプロデューサーに、ちょっと考え込んだ後、 あの、よろしければプロデューサーさんの家でーと言われ、そんな無茶な!? というけど 押し切られてしまい、いやな汗をかきながらそのまま直行 家賃そこそこの2DKのマンション、アイドルを外に待たすわけにも行かず玄関まであがってもらって あまり家に戻らないためかちらかってはいないけど、壁にはってあるあずささんのポスターや 個人的にとってかざってある写真をどうにかしなければと押入れに片付けようとしたら あのー手伝いましょうかー?と待たずに部屋に入ってきたあずささんに心臓が出るほどびっくりして ポスターとか飾ってるのは仕事のためでと言い訳するけど、勝手にPCまで起動させられ 壁紙になっているあずささんの写真をみられ、ごめんなさいごめんなさいと謝る所を い、いえそんな、私、うれしいです。と顔を赤くしながら言ったあずささんと、微妙な でもなんだかほんのり甘い空気が流れる中、二人で作った手料理でCランクを祝い隊参上 ---- 駆け出しアイドルの頃満員電車で二人で移動中、 体と体がひっつく感触を必死で意識から切り離そうとして だが、突然目の前のあずささんがそわそわしだし、どうしたんですかと尋ねようとしたら 小さな声で「あ、あの、痴漢です」と言うものだから、体をずらし隙間から見える彼女のでん部に 触れている手をとって、「こら、何やってるんだ!」とその手を上にひっぱりあげたら 他ならぬ彼女自身の手であって、彼女と二人で本当に何やってるんだという事になり あまりの空気にいたたまれなくなり、事務所からはまだ遠い駅で降りてしまって ごめんなさいプロデューサーさーん……としょげるあずささんにいいですよあははと乾いた笑いをした後 ……はやく、専用車で移動できるくらいのアイドルになりましょうと、二人で微笑みあい隊参上 ----P自宅の近くで突然のどしゃぶり、自分の上着を頭からかけさせても役に立たないので家に緊急避難 家に着き大丈夫ですか?振り向いたら白いシャツが雨で透けて ブラジャーに包まれた胸すらも見えてわぁ!と心中叫びながら大急ぎでバスタオルをもってきて 僕ここにいます!とトイレに入り、おちつけと目を閉じているなか あのー、服脱ぎましたけどかわりにきるものはなにかーという言葉に、え、今全裸!? と 頭を振り乱して妄想をはらいのけて、押入れにあるトレーナーとジーパンを取ってもらい トイレから出たあと、自分の服に着替えたあずささんとギクシャクしながらも話しかけると あのーこれ、と押入れに隠してたあずささんと自分の写真。あうあうと固まる中あずささんが あ、雨で体が冷えてきましてー、となんかすごくわざとらしく言いながら近づいてきて そのまま隣に座りながらぴたっと体をひっつけてきて、頭の中がパニックになりながら 対照的にあずささんは心地よさそうな顔となり、Pは心臓がドキドキしっぱなしででも幸せすぎて そのあと765プロから電話がかかるが、二人で顔をみあわせ聞こえなかった事にし隊を派遣 ---- プロデュースして九ヶ月、Aランクアイドル一歩手前と急成長を続ける彼女に喜びつつも 同時に、プロデューサーの立場として絶対彼女とは結ばれてはいけない事に心労が重なっていき ある日社長に、その理由を正直に伝え、あずささんのプロデュースを他の人に変えてくれませんか? と言うと ちょうどドアの外で立ち聞きしてたあずささんが、今にも泣き出しそうな顔で入ってきて どうしてなんですか!? プロデューサーさんが居なくなったら私……、という彼女に まさか本当の理由を言うこともできず、ごめんなさい、もう決めた事ですからと言って その言葉に何もいえなくなったあずささんは、力ない笑顔でPに、ありがとうございましたと言い Pも同じようなからっぽの笑顔でありがとうと、ごめんなさいを伝える 後日、無茶を言った責任をとる形で765プロを辞め、心に風穴が開いた気分で日々すごす中 ある夜のpm9:02携帯が鳴るが、それがあずささんのだと知るとなかなか出る事が出来ず ちょうど9:03になった所で着信音はなりやみ、そのあとならない電話をみつめ 自分がどれだけあずささんが好きだったかを思い知らされもう戻れない日にみっともなく涙してる所を 同じく、みっともなく涙を流してきたあずささんが部屋に入ってきてだきついて 一緒になりたいから私も765プロをやめてきましたと言われ、戸惑いのあと ぎゅうっと抱きしめたあってすごした後、社長が「急に止めては契約不履行」と粋な計らいで首撤回 そのあと二人は伝説の二人組みとしてアイドル界に伝説を残し隊参上 ---- >あずささんにぬいぐるみ扱いされ隊んだが、いいシチュが思い浮かばねぇ Eランクアイドル時代、ほぼはじめてのゲームセンターではしゃぎ、 二回五百円という高額UFOキャッチャーの、大きなくまのぬいぐるみを欲しがり Pが一万円まで投入して、店員さんがおなさけで取り出し口付近に近づけて 非売品とはいえ普通に買えば三千円くらいのぬいぐるみをあずささんにプレゼント 帰り、ガラガラの電車内でそれを隣に座らせて喜んでるあずささんを横目に見ながら ぬいぐるみがちょっとうらやましいなぁ、とぼそっと呟いたらあずささんがきょとん ただ、その後何を思ったのか、んーといいながらPに抱きついきて、混乱するPに 頭なでたりほほをよせたりかわいいかわいいとか言ったりして たっぷりそうした後、こうされたかったんでしょうかー? と聞いてきて い、いや、あの、と返答に困ってる所、……私もー、またこうしたいかも、と言われ隊参上 ---- ふとした事から童謡の話になりふるさとの歌をベタであるが ウサギ美味しいかの山と歌うあずささんに違いますよと注意すると あ、やっぱりウサギは美味しくないんですか? と勘違いをして いやそうじゃなくてと本当の意味を訂正する前に、やっぱり かわいらしい動物さんを、食べるのは気がすすみませんねー けど、同じ命なんですから、食べてあげるのも大事な気が…… そういえば、フランスには鳩の料理とかもあるみたいですねー と全く人の話も聞かずに続けるが、まぁいいかと笑うPに またうさぎ美味しいと歌う彼女の、その間違いを訂正するかどうか ここで違うといったら話のコシを折るしといった調子で迷い隊参上 ---- スケジュール調整や費用の整理等の雑務で事務所に一人残ってるP 小腹もすいてきたしカップラーメンでも作ろうかなと思った時 おはようございますーと帽子を深めにかぶったあずささんがやってきて 芸能界の挨拶はおいておいて、どうしたんですかこんな時間にと驚くと プロデューサーさんのために夜食をーと言うのでじーんと来たが リュックから取り出したのは携帯コンロやフライパンとかで え、まさか今からここで作るの? と思っている内に目の前で調理開始 しかも大分手のこんだものらしく三十分たっても完成しないが 「プロデューサーさんは辛いの大丈夫ですか?」とか笑顔で調理し あげく「あのー、あ・な・た。……きゃ、い、言っちゃいましたー」 といわれるとまさかカップラーメンを食べる訳にもいかず 空腹の果てに出来たのは手がべたべたになる鶏肉の甘酢煮と味噌汁にごはんで よく噛んでといわれたので美味しかったが三十分も食事に時間がかかり 去っていくあずささんにありがとうとは言ったものの締め切りに追われ隊 ---- あずささんの事を心底思いつめ酒を飲み泥酔してしまい ふらふらと765プロ周辺を通りがかるとあずささんに遭遇し 大丈夫ですか? という言葉にもろれつが回らず、その場で相手の体に 普段こんな事された事もないあずささんは当然戸惑うのだが 「好きです」という直球ストレートの言葉に酔うより顔を赤くして 「あずささんが好きです、すごく好きです、あずささん以外何もいらない」 とか砂糖たっぷりの言葉を吐き続けるものだからもはや茹蛸になりつつ 事務所につれていけばいいものを何を思ったかタクシーで自宅に呼んでしまい 後部座席で酔っ払って甘えてくるPをちょっとかわいいとかも思いながら 部屋のソファに隣同士座ると、また好き好きいってくるものだから こっちも好き好きと好きという言葉の雪合戦みたくなってしまい そして翌日、激しい頭痛と水分不足で目を覚まし、水を飲みに行こうとしたら あずささんが味噌汁をつくっていて、ようやくここが自分の家じゃない事に気づき しかもどういう軽易でここに来たか何をしたかも思い出しあずささんより顔を真っ赤にし 土下座して謝るPに、一言、好き、とあずささんに言われうわぁとなり隊 ---- 好き好き事件からなんだか積極的になってくるあずささんに どう接したらいいか解らず、あまり疎遠にするのも頂けず 前みたいにと心がけるものの、二人きりの時とか本当不意打ちで プロデューサーさんの事好きですー♪ と言ってくるから 心臓が痛くて苦しくてでも心地よくてでも苦しくてと 中学生みたいにしばしば身悶えするようになってしまい ある日の楽屋裏、とうとうあの日の事が話題に出され あれはお酒に酔っていたからでしょうかー? という言葉に 思わず即座に違います! と否定してしまって、飛び上がる程嬉しそう にしたあずささんが、ちょっとうつむき見上げるような感じで そ、それじゃ、今、お酒飲んでない状態で、好きってー……、 とおねだりされて、目をそらしながら言おうとしたらちゃんと見てと言われ もう十分大人なはずなのにまるで子供みたくあずささんに す、好き、です……と言うPが見隊  ……あれあずささんじゃない。 ---- 好き好き事件と好き事件の後、二人きりの時はいちゃつくようになり 「プロデューサーさぁん♪」「あ、あずささん、あの……いいんでしょうか?」 「いいんでしょうかって、仕事は今日は終わってますしー」 「そうじゃなくて! あの、もういちいち仕事柄まずいとは言いませんけど  俺なんかがあずささんと、その、こんな風にしてるなんて……  だいたいあずささん、俺のどこが気に入ったんですか?」 「だ、だって、プロデューサーさん。あんなに好きって言ってくれましたし  かっこよかったりかわいかったり、その、……私も好きだからですー」 「ちょ、ちょっと理由になって、……うう、もう」 と、満面の笑みで抱きついてくる相手を恥ずかしそうに体をうずめるPで、 最後の一線は越えぬものの、小鳥が餌をついばむようなキスを何度もしたり、 一緒に住むとしたら白い家がいいですよねーとか話をしたり、 まぁともかく広い部屋なのに一畳分のスペースで一日中体をひっつけあい 話をしたり食事をしたり本を読んだり好きとか言ったりし隊到着。 ---- 4月1日という事で、プロデューサーさん相手にどんな嘘をつこうか、 色々考えたあげくアイドル引退という嘘で行こうと思って、 早速出会うなりそう言ってみれば、あせった様子でどうしてと聞かれ、 理由までは考えておらず、とっさに、結婚する事になってーと、 しばらく黙っていたPだが、やがて笑顔になりそれなら仕方ないですと、 あっさり了解されてしまい、逆に焦るあずささんにPが、 実は僕も結婚する事になって、と言われ、え――とひどくショックを受け、 そんな、嘘ですよね!? と思わず叫んだら、はい嘘ですと返され、 ……騙すはずが同じ嘘で騙し返され、プロデューサーさぁんと怒るやら 安心するやらのあずささんに、これでおあいこですよと言った後、 でもこの嘘が本当になる日だって、と思わず続けてしまって、 ドキッとしたあずささん相手に、い、今のも嘘ですって言ってみるが、 それも嘘じゃないでしょうかー……? と、聞いてみるあずささんに、 翌日4月2日、あの! とお互い嘘じゃない気持ちを伝えてるのを見隊就寝。 ---- 一週間に一度と決めているケーキを買ってきて事務所で頂こうと冷蔵庫にいれ、 その前にちょっとトイレと行くのとすれ違いでPが冷蔵庫を除き、 あ、ケーキ。一個だけって事はさっきのお客さん相手のやつが余ったのかな? やよいも亜美も真美も来ないし、悪くなる前に頂いちゃうかと、 都合のよい判断で鼻歌まじり、フォークも使わず手でかぶりつき、 口元をクリームで汚して美味しかったと完食した後後ろから気配を感じ、 おそるおそる振り返ると、怒り泣いてるあずささんが居て、 私のケーキをー……プロデューサーさんがー……と、と睨まれ、 で、そこで素直に謝ればいいのにPがうっかり、でも無計画に食べちゃ太ると言い、 自分がこのケーキ一個を食べる為に、どこまで考えているか知らないで! と、 普段のほほんとしてる彼女には珍しく怒りだし、プロデューサーさんなんて嫌い、と、 いったあと仕事もあるのに事務所から飛び出していかれ、 その後必死で謝るけど知りませんと拗ねて頬を膨らませられ隊おはよう朝ごはん。 ---- ケーキ事件以来、カメラには笑顔を向けてもPには笑顔を向けず、 とりあえず、食べてしまったケーキをまた買ってきても太るから要りませんと言われ、 それじゃと一個1400円もする馬鹿高いケーキを買っても駄目で、 連日色々なお土産をもっていくがどれも受け取ってもらえなくてとぼとぼ帰るP。 あずささんもちょっとやりすぎでしょうかー、と思う中、いやいやと首を振り、 で、ある日のオフ、手ぶらでやってきたPが、いきなり、 今までありがとうございました、そしてごめんなさいと言って、 担当を止めるという事を言い出し、カメラにだけしか微笑まない、 ニセモノの笑顔を作る事になった僕が責任をとりますといって、 続け、新しいPをよろしくお願いしますと言って去ろうとするから、 思わず腕を掴み、あなたが居なくなったら、私、本当に笑えなくなります、 ごめんなさい、私が変に意地をはってしまって、と涙ぽろぽろ零すあずささんに、 許してもらえるんですか? と、涙ながらに深く頭を下げるP。 で、翌日、一週間に一個のケーキを三個も四個も苦笑しながらも奢るはめになり隊出発。 ---- ある日二人して社長に呼び出され、なんでしょうかと聞いてみると、 二人とも、仕事の関係を超えてるんじゃないかと社長が指摘し、 真っ赤な顔で否定をして、そんな訳ないじゃないですかーと、 あははと乾いた笑い声をあげる二人に、小鳥さんから写真を受け取り、 仕事が終わった打ち上げで、Pとばっかり話すあずささんの写真や、 ホテルでまくらをもってPの部屋に行くあずささんの写真を見せて、 いや最初のはあずささんが人見知りするからです、とか、 あ、後のはー、そう、まくらなげ大会やりたかったんですー、とか、 下手な言い訳をするが、三枚目の写真はばっちり抱き合ってキスしてるので、 いやこれは次のドラマの演技指導とごにょごにょ言うPに社長が、 それでは三浦あずさ君に、濃厚な大人のドラマの仕事をとってくると言い、 わ、私、プロデューサーさん以外とキスなんて……! と、 ボロを出して顔を真っ赤にするあずささんと同じ顔色になり隊推参。 ---- 90を超える規格外、男なら誰しもが夢見るあずささんの胸、 若いP、出来るだけ意識しないようとするが、しないようにすると逆に気になり、 どうしたんですかー? と無邪気に屈みこみながら聞いてくると、 胸の谷間が否応にも目に、その瞳の奥にある脳へ届いて、 ぶしゅーと古典的につむじから湯気をたたせながら、なんでもありません! とは言うもののこれじゃ体に言い訳がなく、解っちゃいるけど止められず。 会議室、あずささんの到着を待ちながら、椅子に深く座り込み、 一度でいいからあずささんの胸、触ったり、顔をあてたりしたいなと、 一度もパイタッチした事のないへたれPでありながら思ってた事をつぶやくと、 ……ちょうど部屋に入ってきた彼女にばっちりその発言を聞かれてしまって、 ど、どうしよう――と思ったら、あずささんが、が、がんばりますー! と、急に。 そしてPの頭を掴んで無理やり顔をうずめさせて、すごく柔らかいし温かいし、 まさに天国気分で、あずささんもだんだん笑顔になってくるが、あまりに強くうずめるから、 おっぱい天国から窒息地獄へ移行し気絶しプロデューサーさん!? と介抱され隊突撃。 ---- 三年後、Pと結婚した後も年に数回テレビに出演する事があり、 子育ての事や旦那について色々聞かれ、幸せそうに答えを返しながら、 最近でもキスとかしていますか? と問われると顔を真っ赤にするが、 小さな声で、は、はいー、と。あの、毎日のようにしてくれてと。 そこで司会がスタジオに居るPの姿を見つけ、もうあんた殺されても しょうがないんじゃない? と冗談交じりに言われ、あわてる様が全国放送され、 で、その仕事が終わった後事務所に呼び出され――社長と共に見知らぬ青年一人、 話を聞くと三浦あずさをもう一度プロデュースしたいというお願いをしてきて、 しかも担当は自分ではなく、彼という事だから余計に焦るが、 テレビに出ている妻の楽しそうな顔をみると、またこの世界に戻る方が、 と思って、夫としてははい大丈夫ですと言うが、一ヶ月もするとあずささんと すれ違うようになり、他のアイドルを担当してるのに気になってしまって、 やきもきするPは、仕事終わって嬉しそうに帰ってきたあずささんに、 そんなに新Pはいいのですか? とつい言ってしまい後悔し隊参上。 まぁその後、元の鞘におさまるんだけどね。(性的な意味で) ---- 年末の時期で多忙極まり、やっとオフがとれたものの、 自分の家で犬と戯れていても、何か物足りないものを感じ、 まぁその原因がここ二週間ロケ等の関係でPと喋ってない事に気づきつつ、 でもプロデューサーさんも忙しいでしょうしー、と一人きりのオフを、 ともかく楽しもうと思って、友美に電話してみるが彼氏とよろしくやってて、 それじゃあお買い物にでも、と思ったが特に買いたいものもあらず、 何か手のこんだ料理でも作ろうと、二時間かけてエビのグラタンを作るが、 一人きりで食べるそれはなんだか味気なく、そうこうしてる内に三時くらいになり、 ケーキと一緒に、テレビをぼーっと見ていると否応なく不安になってきて、 それどころか涙もでてきて、気づけば携帯をかけていて、 「た、助けてください、プロデューサーさぁん……なんだか、怖いんですー……」 と言って携帯をかけ終わる二十分後、タクシーで飛ばしてきたPが入ってきた瞬間、 そのまま飛びついてしまって、心の不安が一気にはれ涙ながらに微笑まれ隊参上。 ---- 事務所で社長と熱い会議を繰り広げる中、かかってきた電話に出てみれば、 今にも消えそうな声であずささんが助けてと言うものだから、 とても重要な会議もあずささんが呼んでるんです! の一言で抜け出し、 どうしたんだろう? と思いながら、タクシーを捕まえ家に行きドアを開ければ、 大丈夫ですか! と言った瞬間、抱きつかれ、携帯越しでは元気なかったのに、 いざあってみればとても嬉しそうなあずささんが居て。 とりあえず落ち着かせた後、理由を聞いて、ストーカーとかにでも会ったとか? と聞いてもなかなか理由を言わず、まぁ大丈夫そうだしと帰ろうとしたら、 あからさまに嫌そうな顔をして、今ここで行かれたら困りますー、と、 で、Pと居たいからなんて理由、言えるはずもなく、言ったら行ってしまいそうで、 でも結局言ってしまい、それでも今日一日居てくれます? とはいうものの、 彼も大事な会議があるわけで、ええいこうなったらと、 事務所の会議にあずささんと参加して、社長にどうしたんだねと驚かれ隊参上。 ---- あずささんとその日は別れた後、ここまで彼女が自分に依存してるとは知らず、 どうすればいいでしょうか? と社長に聞いてみたら、いや、君も同じだしと、 仕事の最中何度も携帯のメールを確認するわ、寝言であずささんと言うわ、 お互い大人なんだからもうちょっと自立したまえと窘められて返す言葉も無く、 そうは言ってもなぁと、翌日、久しぶりに一緒の仕事となると、 どうしてもお互い顔をほこらばせてしまって、オーデション合格の際もハイタッチして、 で、喫茶店で昨日の事をどうしようかと相談したら、彼女から切り出し、 ああいう風に頼るのはよくないと思うんですー、と彼女がいい、そして、 後日社長にテレビ電話機能つきの携帯にかけ放題プランに入ったので、 もうこれでお互い安心です! と言って社長と律子と小鳥さんにトリプルでつっこまれ隊逃走。 ---- 台風で電車が止まってしまって、あずささんをタクシーで送りおえ、 Pさんはどうするんですかー? と聞かれ、ネカフェもいっぱいだろうし、 事務所に戻ってすごしますといったら、だ、だったらうちで過ごしません? と言い出して、それはまずいからと断ろうとしたら、タクシーが既にいってしまって、 新しいタクシーも正直きそうにない程の風の強さにたまらず避難し、 びしょぬれになった服を脱がそうとするから、自分で脱げます! といって着替え、 それどころかお風呂までいただいてしまい、いいんだろうかと思いつつ、 あ、そういえば着替え、と考えながら脱衣場にでると、なぜか自分ぴったりの サイズのパジャマが用意してあり、いったいこれはと思いつつキッチンに出ると、 あずささんが肉じゃがやお刺身などの料理をテーブルにひろげており、 惑うPを椅子にすわらせて、お一つどうぞーとビールをすすめて、 あずささん普段ビール飲むんですか? と聞いたら、いえ、Pさんの為に用意してましたと、 え、え、え? と頭をパニックになりながら肉じゃがをあーんしてもらい隊到着。 ---- 箸で突き出される肉じゃがはよく味がしみてそうで美味しそうなのだが、 果たしてこんな形で食べさせてもらうのは色々な意味で大丈夫かと思うが、 プロデューサーさん、あーん♪ と二度いうものだから逃げられず、 ぱく、と食べてしまってもぐもぐして、美味しいですかと聞かれれば、 お、美味しいですよもちろん。と答え、うふふーと微笑まれて、 こうやってプロデューサーさんと過ごすの夢だったんですーと言うわ、 明日も台風やってくれば、明日一日中一緒に居られるのに、とか、 あ、あれ? 自分落とされにかかってる? とドキドキして混乱して、 食事の後片付けを手伝った後、布団まで用意してくれて、 色々な意味で眠れない所をあずささんがまくらとやってきて、 一緒に寝てというけどさすがにそれは勘弁してください! と、 あ、あずささんが嫌いじゃなくて、あずささんが大切だから、と、 でもその一言で余計幸せになった彼女は、じゃあせめてお話でもと、 夜中通して窓の外嵐が吹き荒れる中、じゃれあうように会話をし隊ア ---- 正直ここまでアプローチかけてもらってるのに、 もしかして? とかとぼけ続けるのも相手に逆に失礼じゃないかと、 会話の途中で思い切って、あの、その俺も……といった所でブレーカーが落ち、 わずかにつけていたランプの光もなくなりまっくらやみ、 目の前に居た相手も見えずどうしようと手探りしたら、むにゅっと、 あ、やっちゃった。と思ったその手を胸から思わず離し、ごめんなさいと謝るが、 あずささんは手を掴み、それを一度はなした胸に手を導き、 どういう事!? と焦るが目の前の闇から、すごくドキドキしてるんです、と言い、 さっきの言葉の続き、聞かせてください。と言われ、Pも生唾を飲み、 意を決してした告白は、真っ暗で嵐が聞こえる中で彼女に届き、 それと同時にあずささんに抱きつかれるPで、パジャマごしで密着して、 ただ嬉しいです大好きですと涙ながらに喜ぶ彼女に腕を回されると、 胸の高鳴りよりも不思議な心地よさが際立ち、こちらからもぎゅっとして、 台風で事務所に行けなくなった翌朝、今度はお互いの顔を見ながら誓いあい隊撤収。 ---- 社長にアイドルとしてPとしてスカウトされ、右も左も解らぬ新人時代、 自分が担当する人が年上の彼女と知り、そのあまりのきれいさに固まり、 とりあえず挨拶しなきゃと握手しようとしたら緊張のあまり両手を出して、 しまったーと思った瞬間両方の手ともに握手され、ぶんぶんと上下に振ったりして、 新人ゆえに小さなミスやレッスンの指導下手もあったけど、 お互い二人三脚でがんばり、そこそこ軌道に乗り始めるが、 ある日あずささんが、私には向いてないんでしょうかーと弱気な事を言って、 その瞬間頭に、だったらアイドルをやめて、僕と、と言いかけるが、 喉にまで出かけた言葉を飲み込み、一転、あずささんはトップアイドルになれます! と、はじめてプロデューサーとして彼女をはげます事ができて、 そもそもPとアイドルの関係は御法度、と苦笑しながら心中で彼女を諦めようと思いつつ、 数日後、携帯電話をうっかり覗き見ると、自分が待ちうけになっていて、 え、こ、これって? と思うが、あ、これランダムで変わるんですーとがっかり、 でも自分の写真はどうして撮影? もしかして、いやでも、と振り回され隊派遣。 ----  近くなる程に遠くなって、遠くなる程に近くなって。 「あずささん、お疲れ様でした、はいタオル」 「ありがとうございますー。ええと、今日はこのまま帰れますねー」 「ああでも、この番組、終わった後に司会者が主催で打ち上げを開くようですし」 「え、そ、そうなんですか? プ、プロデューサーさぁん……」 「はいはい、ちゃんと同席しますから」 「ありがとうございますー、その、どうしても色々聞かれてしまうので……」  毎日のように顔をあわし、距離だって並びあるけば恋人のようなものなのに、実際はけして結ばれていない。お互いの間にある見えない絆は、信頼、その言葉だけしか許されなくて、けして恋があってはならない。愛する事は必要でも、焦がれてしまってはいけない。なぜなら、自分は百万人も近いファンの、その内の一人に過ぎないから―― 「それじゃ、着替えてきますー」  彼女を守る事は、ただの仕事に過ぎない。  プロデューサーという仕事を愛している、けれど、この仕事は、  あずささんへの愛を、全て、彼女に伝えられる訳じゃない。  着替えに行く彼女を見送る。あずささんの前以外の時、自分から笑顔は無くなってしまった。まだ駆け出しだったあの頃は、今よりへこんだり泣いたりもしたけれど、それでも彼女との事を思い出すと、自然と笑みが零れていた。  今は彼女を思えば思うほど、顔が心にかかる苦痛で沈んでしまう。  一人で居ると余計に苦しみは膨れ上がるから、社長には出来るだけ、仕事をいれてもらっているのだけれど、最近は夢にまで彼女が出てきて、眠りという癒しの時間すら奪われてしまった。  彼女は何一つ悪くなく、悪いとすれば、ただ自分の中にある、あずささんへの思い。  だけどその思いはけして吐き出してはいけないものだから、 「……プロデューサーさん、聞いてます?」 「え、ああ、着替え終わったんですね。それじゃ、行きましょうか?」 「はい……あの、元気ないみたいですけど」  思いを秘め続けるのも、人生には必要なのだと思う。だから、  自分はにこっと笑って、大丈夫ですと言った。  心からじゃないけれどこうやって微笑めるのは、全てあずささんのおかげだ、でも、  もう、限界に近くて―― 「ふむ、三浦あずさに恋愛感情を抱いてる。だがそれがけして許されないと解っている」  翌日だった。自分が行動に出ていたのは。  突飛な行動だけど、逆に、遅すぎたくらいだったかもしれない。感情は、とっくに心と身体に罅割れさせていた。……自滅、していたのだ。  社長はとぼけた人だが、嘘が通じる相手じゃない。だから正直に言った、そして、 「それで、それを私に言って、どうしたいのかね」  あずささんを一人の男として好きだという事。許されない思いなのは、業界の決まりとかそういうのを無視して、解っている。  彼女の活躍は凄まじく、もはや自分の手から離れていってるのだ。そんな彼女を一人の男が愛してしまったら、あずささんは、もう飛びたてなくなる。  だから、許されない。自分が彼女に好きだと告白するのは、彼女の輝かしい未来を奪う事だから。  社長に口を開いた。 「あずささんの担当を、別の人に代えてください」  ……本当に優秀なプロデューサーなら、こんな思いすら封じ込める事が出来るのだろうけど、  自分はとても未熟だと、今、思い知らされている。これ以上あずささんと居たら、一ヶ月、いや一日、いや、もう、一秒でも居たら、無様に思いを伝えてしまうだろう。  いや仮に自分が優秀で、伝える事を我慢できても、……それこそ耐えられなくなると思うから。 「あずささんとなら、新しい人とだって――」  がちゃん、と、軽く無機質なその音が響いた。  振り返ると、顔から何時もの笑みを消したあずささんが居た。 「どうして、なんですか?」  間を作らずに発したあずささんの言葉から、どうやら、最初のやりとりは聞いてない事は解った。  あずささんの顔を見るのが、辛い。  本当だったら何も言わず、お別れするつもりだったから、そう、  この事務所から―― 「……その、ちょっと家の都合が出来て、止めなきゃいけなくなったんです」  嘘だ。 「だから765プロにはもう居れません」  本当はもっと居たい、あずささんと一緒に過ごしたい。 「あの、あずささん。本当お世話になりました、本当に……」  けれど、これ以上一緒に居たら、このままじゃ居られないから。 「本当に、ありがとうございました」  一緒に居たいという気持ちも、一緒に居ては辛いという気持ちも、本当だから、 「……ありがとう、ございました」  情けない顔を隠すように、頭を下げる自分。どうにか表情を引き締め、再び面をあげた時、  あずささんは笑っていた。  だけど、とてもからっぽだった。  765プロをやめて二週間、新しい仕事も探さなきゃいけない。  ただ、失業保険と多忙に追われ大分溜まった貯金のせいかそこまで切羽詰る事が出来ず、毎日をコンビニとの往復で過ごしてしまっている。  テレビを見なくなった。パソコンにも、触れなくなった。  新聞のテレビ欄ですら、自分には辛いものになっていたのは、あずささんを思い出してしまうから。  ……夜も大分更ける。お腹はどんな時でも減り、冷蔵庫にほうりこんでおいたサンドイッチをテーブルにおき、キッチンに水道水を汲みに行く。レバーを下げあふれる水をコップで受け止めて、  そんな事でふと、あずささんを思い出した。  何の関連もない、何の脈絡も無い事で、何故か、あずささんを思い出した。  あの笑顔、あの声、……プロデューサーさんと自分を呼ぶ事。  コップから水が溢れ手にかかる、だけどそれに構う事が出来ないくらい、自分は硬直している。  このまま本当、ずっと、止まってしまおうか。残像を流しながら。  馬鹿げた所為を止めたのは、突然鳴り響く携帯の音だった。……自分はさして急がずに、水をとめ、コップを一度テーブルに置いてから、携帯の画面を見て――息を飲んだ。  pm9:02  三浦あずさ  出たい。  出たくない。  声を聞きたい。  聞きたくない。  会いたい。  会いたくない。  矛盾した二つの思いが、彼女の笑顔と一緒に、ぐるぐるうずまいて、鳴り止まない携帯の前で、どうしようも出来なくなって、  午後の九時三分に、その着信音は止まった。  履歴に残った彼女の跡。  かけてきた理由は解らない、でも、  自分はその行為を無駄にした。  それは、けじめをつけてるというより、怖かった。あれ程の決意をしてきて別れた相手に、恐れる事は、はっきりしていない。ただ今の怠惰な状況に甘えてしまった、一度終わってしまった事を再び戻す事、それが怖かったのかもしれない。  懸命な判断だったはずなのに、  溢れてきたのは涙。  汚い、嗚咽と一緒に。 「……あ、……うあ、あ……うぅ」  自分はどれだけあずささんが好きなんだろう。過去形じゃなくて、現在も、そして未来これからずっと。  これが良い思い出になるなんて、「あずさ、さん」言っても誰も答えない名前を呟けば、「あずささん」全然、そうは感じられなくて。  顔中に悲しみを吐き出していた、声は押し殺すようにしていた。いくら強く叫んでも、もうけして通じない名前を。もう鳴らない電話をみつめながら、ただ、ただ、水底でもがくように涙して。  どれだけ泣けば、瞳は乾くのだろう。  泣きつかれてるのに、暗い部屋の光景は滲んだ侭。  今までずっと、あずささんのおかげで笑っていたから、  今まで溜まっていた涙を、消費しているのかもしれない。  これからの人生、自分は、泣く事も、笑う事も無いのかな、そうなのかな、  あずささん――  いくら呟いても、もう意味が無い名前。 「あずささん」  もう意味が無いはずの名前―― 「プロデューサーさん!」  夢じゃなくて、現実として、  呼ぶ行為が意味を持った。  鍵もしていない、突然開かれた扉。玄関に居たのは焦がれ続けているあずささんの姿、  どうして、と思った時には、彼女は靴も脱がず部屋に入って、そのまま飛び込んできた。抱きしめてくる、混乱する、どうして、「あずさ、さん?」 「……プロデューサーさん、泣いてる」 「あ、あの、これは」 「私と、……一緒、です」  泣いていた。  とても綺麗で美しい顔を、あずささんもみっともなく歪めて、それでも、  心の中で思うよりもずっと確かな―― 「765プロ私も辞めてきました」 「え」 「どうしてかなんて、聞かないでも、解ってくれますか?」  ああ、と心でため息をつく。ああ、これだ、そうだ、  この笑顔だ。 「プロデューサーさんと、ずっと一緒に居たいから」  この笑顔が好きで、 「だから、アイドルを辞めたんです」  ずっと、ずっと苦しんで。ずっと、ずっと、  幸せで。 「プロデューサーさんったら、ひどいんですからー……」 「あ、あの、あずささん……」 「プロデューサーさんからも抱きしめてくれなきゃ、嫌です」 「あ、あの、風呂入ってないから、自分汚い」 「プロデューサーさん」  あずささんは、腕に力を込めながら、 「私も、プロデューサーさんが大好きです」  ……ああ、どうやら社長がバラしてしまったんだと、自分の思いを他人によって伝えられた事に、……感謝してしまっている。どうしてあんなに苦しんでいたんだろう、なんだ、好きと自分が言えばよかっただけなのに、辞めてまで離れてしまって、みっともなく泣いてしまって、  馬鹿みたいだ―― 「あ、……プ、プロデューサーさぁん……」 「あの……甘えて、いいですか、あずささん……」 「……はい、私もいっぱい甘えますから……」 「大好きです、世界で一番」 「私もです」  みっともなく涙を流して、みっともなく抱きしめあって、  満ちたりた笑顔の侭で。 「おおプロデューサー君お帰り、どうだったかね、二週間分の有休は」 「え、ゆ、有休?」  翌日事務所に、二人で色々迷惑かけたと挨拶しにいって今後について相談しようとしたら、突然、そんな事を。 「さてそれでは今週の流行情報と」 「あ、あの社長! もうプロデューサーは辞めて」 「わ、私もー、アイドルは引退……」 「何を言ってるのかね二人とも? プロデュース期間はきっかり一年! もしそれを破るというのなら、契約不履行で訴え」 「わ、わかりました! これからもビシバシお願いします」 「よろしい。ああちなみに、プロデューサー君。これからしばらくは休みないからな」  ……そういって流行情報を渡した後、社長は部屋を出て行く。どうしよう、と顔を見合わせるが、  何故かその後吹き出してしまって、お互い笑った侭に、 「それじゃ、これからもよろしくお願いします」 「はいー、焦らずのんびりとー」  ――こうしてプロデューサーと三浦あずさはこの後伝説の二人組みとして 「アイドル業界に伝説を残す事になるかもしれんと」 「あの、社長。覗き見も駄目ですけど、ナレーションつけるのもどうかと」  まぁともかく、これからもアイドルの頂点を目指して、そして、 「あのー、家は犬も遊べる広い庭の所がー」 「……焦らずのんびり、行きましょう、ね?」(おわり) ---- 夜、社長がお得意様になっている専門店でしつらえたスーツ姿のP、 ホテルまでエスコートしたのは、スリットの入った赤いドレス、 片方だけに付けたイヤリングによって、より魅力的にみえるあずささん。 社長の友達であるアコースティックギターの奏者のライブに、 あずささんを連れて行くよう言われたP。席に座り、あずささんに軽いカクテル、 Pは飲みなれているウィスキーをストレートでもらうと、音をたてては迷惑と、 グラスをあわせず、会釈だけで乾杯をして、ゆっくりと演奏を待つ。 そして始まったギターの演奏、メロディアスかつ繊細なプレイ、 明かりもところどころしかない空間で、その響きはより印象的に響き、 心地よく聞いた後、突然、あずささんにスポットライトを浴びて、 友人の教え子が私と共に歌ってくれると。まさかのアイドルの登場に驚く客と、 それ以上に驚くあずささんだったが、楽しんできて、というPの一言を受け、 彼のギターに沿うよう強く確かに歌い上げるあずささんをみつめて、 静かな拍手の中、戻ってきた彼女に素敵だったと声をかけ微笑んでもらい隊レーション補給。 ---- ていうか色々書いてきたけどごちゃごちゃ言うのをやめるのであるならば、 Pはあずささんの事が好きでしょうがなくて、あずささんもPが好きでしょうがなくて、 でも職業観にくわえ、鈍感というか慎重なPゆえになかなか発展する事も出来ず おとぼけな彼女がおそるおそるこわごわとアプローチをしかけ、それに惑いながらも最終的に、 膝枕させてもらって眠っているPのほほをつんつんするあずささんとか、 逆にあずささんを膝枕して、ふう、と心地よいため息を出すPとか、 でも最終的には事務所のソファ二人肩をもたれかけて寝てる所を、社長にお疲れさんと毛布をかけられ、 めざめたら同じ毛布でくるまれていて焦ったり恥ずかしかったり嬉しかったりしてみ隊大破。 ----

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